2018.08.08

「射精による影響とは」射精が体にもたらす効果と質を高める方法

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性交渉時に男性の陰茎から精子が放出される射精。射精は体にとって良いことなのでしょうか。じつは射精には、さまざまな体にもたらす良い影響があります。また、射精に対して悪影響を及ぼす生活習慣もしっかりと見直して、射精の質を高めていきましょう。

射精は体にいいのか

オーガズムを感じると男性の陰茎から精子が放出される射精。射精はただ精子を放出しているだけではなく、さまざまな影響を体に与えています。

射精をすることは体にとって良いことなのでしょうか。

射精が体にもたらす良い影響

まず、射精が体に与えるメリットについてみていきましょう。

男性ホルモンの分泌量がアップする

射精が体にもたらすメリットに、男性ホルモンの分泌量が増えることがあげられます。日本性機能学会で行われた、射精をする前後でのホルモンの変化を調べた研究によると、勃起する直前から徐々に男性ホルモンが上昇していき、射精直前にピークになって射精後に下降することがわかりました。

男性ホルモンであるテストステロンは、骨格や筋肉の形成や強化・造血作用・動脈硬化の予防に欠かせないホルモンです。テストステロンが少なくなると、心筋梗塞や脳梗塞にかかる可能性が高まります。

生殖機能が高まる

射精をすることは男性ホルモンの分泌量を増やすだけでなく、生殖機能の向上も期待できます。精巣では毎日常に新しい精子が作られ、精嚢にたまっていきます。オーガズムに達すると、精嚢に溜まった精子は陰茎を通って射精されます。

射精をすると、精嚢には新しい精子がたまります。新しい精子は古い精子よりも妊娠する可能性が高くなるため、妊活を成功しやすくします。また、定期的に精子が精嚢から放出されることによって、精巣での精子を作る機能も高まります。

前立腺がんのリスクが下がる

男性の膀胱の下にあり、射精にも密接な関係にある前立腺。射精をすることによって、前立腺がんのリスクを下げられます。ハーバード大学医学大学院の研究結果によると、40代男性の月に21回以上射精している男性と月に4~7回射精している男性を比べると、月に21回以上射精している男性のほうが月に4~7回射精している男性より、22%も前立腺がんにかかる可能性が低いという結果が出ています。

この調査は18年をかけて、3万2000人の健康な男性を調査した結果です。射精を頻繁に行う男性は前立腺がんにかかるリスクが低くなるという結論にたどり着きました。

年齢に比べて若々しく見えるようになる

続いてのメリットは、年齢に比べて若々しく見えるようになることです。射精時にオーガズムを感じると、アンチエイジングホルモンの分泌量が通常時の5倍に増えます。このアンチエイジングホルモンのおかげで若々しく見えるようになります。

究極のアンチエイジングホルモンといわれる、DHEAの血中濃度は射精後に増えます。定期的に性交渉を行っているカップルはセックスレスのカップルに比べると、5歳程度若く見えるという報告もあるそうです。

ダイエット効果が期待できる

射精が体に与えるいい影響。最後にあげるのはダイエット効果です。なぜ射精をするだけでダイエット効果を期待できるのかというと、射精1回につき200キロカロリーのエネルギーを消費するからです。

この200キロカロリーはランニングを15分間行ったときに消費されるエネルギーと同じで、1回で消費できるカロリーが多いためダイエット効果が期待できます。しかし、数分の間に200キロカロリーを消費するということは、それだけ体に対して負荷もかかっているということ。短時間で複数回も射精することはおすすめできません。

射精に悪い影響を与える習慣

体に良いことがある射精。射精に悪影響を及ぼさないためには、どのようなことに気をつけるべきでしょうか。

タバコの吸いすぎ

「タバコの吸いすぎ」は肺がんのリスクを高めるなど、健康にとってよくありませんが、射精に対しても悪影響を及ぼします。タバコを吸うと血流が悪くなるため、うまく陰茎が勃起した状態にならない勃起不全になりやすく、射精まで至らないことも。

またその他にも、タバコを吸うことによって酸化ストレスがたまり、精子の動きが鈍くなるなど精子に対しても悪影響を与えます。

ブリーフの着用

「ブリーフの着用」も射精に対して悪影響を及ぼすといわれています。ブリーフは男性用下着の一種ですが、熱がこもりやすいという特徴があります。精子は熱に対して非常に弱いので、熱のこもりやすいブリーフは精巣機能が衰える可能性が非常に高くなります。ブリーフ以外のボクサーパンツなど、熱のこもりにくい下着を着用するように心がけましょう。

長時間の同じ姿勢

「長時間の運転やデスクワークで同じ姿勢でいること」も射精に対して、悪影響を与えます。デスクワークや運転で長時間同じ姿勢でいると、下半身の血流が悪くなります。血流が悪くなると熱がこもりやすくなるため、熱に対して弱い精子にとっては悪い環境に。

長時間の運転やデスクワークは極力避けるようにし、長時間同じ姿勢の状態を作らないことが大切です。適度に姿勢を変えるようにしましょう。

不規則な睡眠時間

射精に対して悪影響を与える習慣に「不規則な睡眠時間」もあげられます。睡眠不足が続くと精液の酸化度が高まります。すると精子の動きが鈍くなったり死にやすくなったりするため、妊娠させる力を低下させてしまいます。

勃起不全や卵巣機能の低下、などの妊娠しにくい理由がないにも関わらず、妊娠がうまくいかない場合、寝不足が原因になっている場合も。妊活中はなるべく寝不足にならないような生活習慣を送ることが大切です。

生活習慣の見直しで精子の質を高めよう

妊活を成功させるためには、生活習慣を見直し、質の良い精子を作ることが大切。喫煙を極力控える、精巣周辺に熱がこもるのを防ぐ、ストレスを抱え込まないようにする、など生活習慣に気をつけることが必要です。また射精は、前立腺がんのリスク軽減や生殖機能の向上、ダイエット効果のなど、体に対して良い影響を与えます。

生活習慣に気をつかい、精子の質を高め、妊活を成功させましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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