2018.08.08

子宮内膜症の吐き気の原因は?症状や治療の副作用での対処法を知る

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子宮内膜症の症状もいろいろです。子宮内膜に似た組織が、体のどの部分にできたかで、異なる症状が現れるからです。痛みや吐き気、めまいなどの症状がひどい場合は、専門医での受診が必要です。その場合は、我慢をせずに相談しましょう。

子宮内膜症による吐き気の原因とは

月経のある女性の約10%は、子宮内膜症があるといわれています。とくにホルモンの分泌が盛んな30代に多くみられます。子宮内膜症の症状もいろいろですが、吐き気に悩まされている人も多いのでは。なぜ吐きっぽくなるのか、原因を知りたいと思いませんか?

ここでは、子宮内膜症の吐き気の原因や、吐き気を改善する方法などをお伝えします。ご自身で気を付けられることは日常生活に取り入れつつ、医師とも相談しながら改善していきましょう。

子宮内膜症の症状による吐き気

子宮内膜症の症状には痛みのほかに、吐き気やめまいの症状がでることがあります。これらの症状の主な原因は、ある物質の過剰分泌といわれています。これらの物質は、子宮内膜症ができてしまったどの部分でも起こります。そのため、下痢などの症状がでることもあります。

?子宮内膜症の吐き気は原因物質の分泌による

痛みを始め、吐き気やめまい、下痢などの症状にあらわれる原因物質は「プロスタグランジン」といいます。本来は月経の周期にあわせて、子宮の内膜にあるプロスタグランジンが活発になり、子宮の収縮をおこして外に排出させます。

子宮内膜症の場合、子宮内膜ができているところからも分泌されます。そのため過剰分泌になり、激しい痛みや、吐き気、めまい、下痢などの症状がでます。

吐き気や下痢は原因物質による収縮作用

原因物質といわれる「プロスタグランジン」には、収縮作用があります。これは、月経時に不要な粘膜と血液を、体の外に押し出す働きのために必要です。

子宮内膜症の場合、子宮以外の場所で、内膜に似たものができてしまいます。この内膜にも、プロスタグランジンは分泌されてしまうので、収縮が過剰になります。また子宮だけではなく、胃や腸も収縮させることもあります。

さらに、冷え性の場合は血行が悪くなり、経血の排出がうまくいかなくなります。するとホルモンバランスが崩れてしまい、過剰なプリスタグランジンが分泌されてしまうことがあります。

めまいは出血量の増加によるもの

子宮内膜症の症状のなかに、月経時に出血が多くなる「過多月経」と、月経に関係なく出血がある「不正出血」があります。

月経時の経血量は、1周期の月経で20~140mlが正常範囲といわれています。経血量が150ml以上になってしまうと、体内のヘモグロビンが減って貧血になり、その後も鉄分不足が改善されていかなければ、めまいなどの症状があらわれます。

子宮内膜症の治療による吐き気

子宮内膜症の治療薬では、「低用量のピル」が処方されます。以前に比べると、副作用が抑えられているといわれていますが、個人差があります。低用量のピルは、女性ホルモンに似た薬で妊娠状態のようになります。副作用は1~2カ月で軽減されるといわれていますが、医師とよく相談してからすすめていくことが大切です。

ピルに含まれるホルモンによる副作用

ピルのホルモン作用により、いくつかの副作用がでることがあります。通常は1~2カ月で軽減されます。主な副作用として、以下のような症状があります。

  • だるさ
  • 吐き気
  • 頭痛
  • 乳房の張り
  • 不正出血

まれに「血栓症」などの重篤な副作用がありますが、処方前に血栓症の持病がある場合は、医師にかならず伝えておきましょう。

エストロゲンの作用

ピルに含まれるホルモンのひとつ「エストロゲン」には、嘔吐中枢刺激作用があるため、吐き気を引き起こします。またほかにも下痢や、頭痛、経血量増加、血圧上昇、水分貯留、脂肪貯留などの症状がでることも。

さらに、エストロゲンの作用のなかに、臭覚が過敏になる働きもあるので、それにより吐き気をひきおこす場合もあります。

プロゲステロンによる作用

ピルに含まれるもうひとつのホルモンが「プロゲステロン」です。プロゲステロンには、インスリンの働きを悪くしてしまう作用があります。インスリンのコントロールがうまくいかなくなると、一時的に低血糖になって中枢神経を刺激して、吐き気が引き起こされることがあります。

そのほかにも、だるさや胸の張り、性欲低下、月経前緊張症様症状などの症状がでる場合があります。

子宮内膜症の概要

吐き気を引き起こす子宮内膜症とは、どういったものなのかをここで確認しておきましょう。

?子宮内膜症について

子宮内膜症は、月経のある女性がかかる病気のひとつです。子宮内膜症は、子宮のなかを覆っている膜が、月経の周期ごとに厚くなり、月経時にはがれて出血することが、体のほかのところで同じ周期で行われます。それによって激しい月経痛や、腹痛、腰痛、吐き気やめまいなど、いろいろな症状があらわれます。

痛みや、その他の症状がひどくなり、日常生活に支障がでることもあります。またできた場所によっては、不妊の原因にもなりうるので、早めに専門医と相談することが必要です。

症状に吐き気や下痢

症状としてもっとも多く、またあらわれやすいのは月経痛です。だんだん痛みが増してくるので、無理をせずに専門医に相談しましょう。

ほかにも、吐き気や下痢の症状がでる場合もあります。月経時に、子宮を収縮して排出させるホルモンの一種が分泌されることで、子宮だけでなく胃腸なども収縮させます。子宮内膜症の場合、それぞれできたところから同じような作用があるため、分泌量が多くなり吐き気や下痢などの症状があらわれます。

通常の月経痛との違い

月経痛との違いは、月経の回数を重ねていくほど痛みが強くなり、痛み止めなどの薬も効かなくなる場合があります。また子宮内膜症の場合、そのほかの痛みがあらわれます

腹痛や腰痛、排便痛、性交痛など、いろいろな痛みがあらわれてくることで、生理痛と違うことに気がつきます。また子宮内膜症の場合、月経以外で痛みが起きることがあります。腸などのお腹のなかの臓器が、癒着を起こすことによって、激しい痛みがおきてしまうのです。

吐き気の改善方法

薬の副作用である「吐き気」を改善するために、飲むタイミングや飲み方を工夫してみたり、日常生活で体をできるだけ冷やさないようにしたりすることも大切です。それでも改善が見られない場合は、医師に相談してみましょう。我慢しないことも大切です。

夜寝る前に飲む

活動する昼間ですと、吐き気が強まることがあります。また、早朝や空腹時に服用することも、吐き気をおこしやすくなる原因になります。

したがって、夕食後や就寝前に服用するように、飲む時間帯を変更しましょう。また飲んだあとには、できるだけ落ち着ける状態でいられることが重要です。

体を冷やさないようにする

ピルの飲み始めは、ホルモンバランスが崩れている状態になります。ホルモンのバランスが崩れていると、自律神経の働きも悪くなります。

体が冷えてしまうと、さらに自律神経の働きが悪くなり、それによって吐き気がひどくなることがあります。冷たい飲み物、食べ物、薄着などは、ピルの副作用が出やすくなるので、とくに気をつけることが必要です。

ピルの種類を変える

処方されたものがどうしても合わずに、吐き気が改善されない場合は、医師に相談のうえでピルを変えてもらいましょう。より副作用が弱いものがあれば、変えてもらうことも必要です。

またピルにこだわらずに、漢方薬での改善も緩やかではありますが可能です。ただし、自己判断せずに、かならず医師に相談することが必要です。

吐き気の原因を知ってそれぞれに合った対処を

子宮内膜症で起こる吐き気の原因は、「プロスタグランジン」の過剰分泌です。これらの改善方法に、「低用量ピル」の服用があります。しかし、ピルの副作用にも吐き気が伴うことがありますが、ほとんどが1~2カ月のうちに軽減されるといわれています。それでも改善されない場合には、我慢せず医師に相談しましょう。

吐き気の原因はいろいろです。早めの受診で、それぞれにあった対処方法を見つけていくことが大切です。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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