2018.08.08

生理5日前の症状は妊娠初期の症状と似ている?見分け方を徹底解説

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生理中の違和感の強さは人によってばらつきがありますが、生理5日前の症状が妊娠初期の状態とよく似ている場合があり、正しい対処が遅れる場合があります。妊娠を見落として体に負担をかけることのないように、確実な見分け方を把握しておきましょう。

生理前の症状は妊娠初期の症状と似ている

生理前の症状と妊娠初期の症状は、非常に似ているとの声を聴きます。妊娠を望む方、望まない方にとっては妊娠に似た症状が出るというのは嬉しくもあり、不安な気持ちになる場合もありますよね。

そこでここでは、生理前の症状と妊娠初期の症状の違いや見分け方を徹底解説していきます。最後までお付き合いください。

生理5日前に現れる症状

女性の体は非常にデリケートで、とくに敏感な女性は生理の影響をダイレクトに受けやすく、諸症状もより強く表れやすくなります。

イライラする

生理中の女性がイライラするのは、体内で分泌されるホルモンバランスが変わり、平常時の精神状態ではなくなるためです。とくに、生理5日前では黄体ホルモンが多量に分泌され、もともとデリケートな女性は精神的な影響を受け、イライラしたり焦燥感を感じやすくなったりします。

たいていの場合、生理が落ち着いてホルモンバランスが正常に戻れば生理特有のイライラや倦怠感なども自然とおさまってきますが、いわゆる「生理が重い」女性は生理が終わるぎりぎりまでひどい腹痛に襲われる場合がありますので、不快感が長期間にわたってつづくようなら専門医に相談し、症状を緩和していきましょう。

腹痛がする

生理5日前になると黄体ホルモンの影響で子宮のあたりがしめつけられ、そのことによって腹痛が引き起こされる場合があります。腹痛の強さや長さには個人差がありますが、生理の重い女性の場合は日常生活に支障が出るほどの痛みをともなう場合があり、病院で処方される痛み止めなどで症状をやわらげる必要があります。

ただし、本当に妊娠している場合、市販薬や処方薬で安易に対処をすると胎児に悪影響を及ぼす場合がありますので、痛みがひどくても必ず医師や薬剤師に相談し、体に負担をかけない方法でケアしましょう。

胸が張る

生理の前後には女性の体内でプロゲステロンが多量に分泌され、腹痛や眠気、倦怠感などを引き起こします。乳房の張りも症状のひとつで、生理前から生理後半にかけて胸のあたりが強く張ったような感覚になり、激しい痛みをともなうことがあります。

眠気や倦怠(けんたい)感が表れる

「生理がうっとうしい」とこたえる女性にその理由をたずねると、生理痛や乳房の張りにくわえて眠気や倦怠感のつらさを訴えることがあります。眠気や倦怠感は生理前後でホルモンバランスが急激に変化することで引き起こされ、軽い人であれば充分に我慢できる範囲ですがひどい人では仕事や家事にも支障が出るほど重症化する場合があり、注意が必要です。

妊娠初期に表れる症状

生理前後の違和感と妊娠の初期に表れる症状はよく似ており、注意して観察しなければ混同してしまうことになります。妊娠の初期症状についてくわしくお伝えしていきます。

出血が少しある

妊娠の初期段階では、生理中に見られるようなごく少量の出血が見られる場合があります。これを「着床出血」といい、受精卵が子宮内の粘膜に根を下ろす際に引き起こされる自然な出血として知られています。

役目を終えた子宮内膜がまるごとはがれ落ちる月経の出血とはそもそものメカニズムが異なり、痛みや出血量もそれほどひどくはないという点で違いがあります。

胸が張る

妊娠のわかりやすいサインとして、「乳房が張る」というのはよく知られているのではないでしょうか。妊娠初期に乳房が張るのは女性ホルモンのプロゲステロンの影響であり、出産後すぐに赤ちゃんに母乳を上げるための準備として必要なプロセスです。

ホルモンの分泌がとくに活発な女性は出産前の段階から母乳が出はじめる場合があり、乳房の張りもより強く表れるケースがあります。

眠気や倦怠(けんたい)感が表れる

妊娠中も生理前後と同じく、女性ホルモンのバランスが大きく乱れ、体がその変化に対応できなくなるために眠気や倦怠感、焦燥感などの症状が表れます。

産婦人科ではすでに定着している「マタニティブルー」の原因はつまるところホルモンバランスの急激な変化にあると考えられており、妊娠初期の段階からホルモン療法などを併行して行うことで妊娠中の辛い症状を継続的にケアしていくことができます。

おりものが出る

生理中、おりものの処理に困る女性は少なくないと思われます。おりものは排卵期から妊娠初期にかけても分泌され、女性ホルモンと連動するかたちで分泌量や色がコントロールされています。

おりものは本来、膣内を雑菌による感染症から保護したり、精子をより受け入れやすくする役割を担っており、生理の時期や排卵周期を把握するための大きな手がかりになります。

おりものは膣や子宮頚部、子宮内膜から分泌されており、おりものの状態をチェックすることで自分の体のバイオリズムを知ることができ、妊娠しやすい時期を把握することにもつながります。

生理5日前の症状と妊娠初期の症状を見分けるポイント

生理前と妊娠初期では一見すると症状がよく似ているようですが、細かい部分をよく観察するとその違いが区別でき、それぞれの対処法も理解できるようになります。

高温期が長く続くかどうか

生理前は黄体ホルモンの影響で低温期に入り、排卵後は高温期に入る、というサイクルを繰り返しますが、妊娠すると高温期が長く維持されるようになり、基礎体温が一定に保たれる時期に突入します。

日頃から基礎体温をチェックしておくことは妊娠を初期段階で察知し、適切に対処するために不可欠なプロセスであり、生理と妊娠を混同しないための簡単なアプローチと言えます。

腹痛が我慢できないものであるかどうか

生理痛と妊娠中の腹痛なら、妊娠中の腹痛のほうが長くつづくのが一般的です。妊娠をすると子宮内膜が強く引っ張られるため腹痛が生じ、出産をするまで症状がつづきます。

腹痛が我慢できる範囲であれば生理痛、我慢できない時間が長くつづくようなら妊娠の可能性が高いと判断できますが、これはあくまでも目安なので、腹痛が不自然に長くつづくようであればすみやかに婦人科を受診しましょう。

生理5日前と妊娠初期症状の「おりもの」の違い

生理中や妊娠中に分泌されるおりもの。妊娠の時期によってもおりものの色や質感、においなどが変わってきます。生理中と妊娠中ではおりものにどのような変化が表れるのでしょうか。

「おりもの」の役割

おりものは子宮頚部、子宮内膜、膣から分泌され、女性ホルモンによってその量がコントロールされています。おりものは外部の雑菌から膣や子宮内膜を守ったり、妊娠の可能性を高めたりする役割があり、生理後から排卵期にかけてもっとも多く分泌されています。

生理前の「おりもの」の特徴

生理前のおりものは、おもに膣を雑菌から守り、精子をより受け入れやすくする役割を担っています。色はいわゆるおりものらしい黄色っぽいものが多く、指でさわると多少ねばつきを感じることもあります。

妊娠初期の「おりもの」の特徴

生理前や排卵期にかけて色が濃くなっていくおりものですが、妊娠初期になると透明に近い白っぽい色合いになり、指でさわるとさらさらとした感触になります。

妊娠の有無の検査方法

妊娠をチェックする方法は、時代とともに簡略化されつつあります。ここで御紹介する方法を活用し、妊娠を初期段階のうちに把握するようにしましょう。

フライング検査が可能な妊娠検査薬

一般的な妊娠検査薬は、HCGホルモンが正しく測定できる妊娠3週目から使用できると言われています。ただ、俗に「早期妊娠検査薬」とよばれる薬を使ったフライング検査なら、生理開始予定日の3日前から測定できると考えられています。

【参考リンク:https://d-choice.net/products/HE-50-PRGTST.html

エコー検査が自宅でできる未来型システム

専用アプリをダウンロードして、専用機器を使えば自分でいつでもエコー検査が可能に、リアルタイムで胎児の様子を確認することができるアメリカのMobisante社で作られた製品です。価格が高価で公式ページも英語版のみと、まだ一般的に使える機器では無いですが、近い未来には妊娠初期の必須アイテムになるかもしれません。

症状の特徴をしっかりと見極めよう

妊娠初期と生理5日前の症状はよく似ていますが、症状の表れ方を注意深くチェックすることにより区別することができます。症状が極端に強いようなら婦人科の専門医に相談し、辛さを無理なくコントロールする方法を考えましょう。

妊娠初期と生理、ふたつの症状をきっちり区別することで妊娠を見落とすリスクを減らし、妊娠の初期段階に必要なケアを適切に行う準備をととのえるために重要なプロセスでもあります。

生理中の症状の辛さには個人差があり、同じ生理5日前でも人によって症状が強く表れる場合もあれば、ほとんど辛さを感じないまま過ごせることもあります。「いつもの生理だから」などと我慢することなく、少しでも辛さが不自然に長引くようならただちに専門医のもとを訪ね、必要ならば精密検査を受けるようにしましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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