2018.08.08

「排卵期とは排卵日と違うの?」違いを把握して効率的に妊活を

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間違った認識をしている人が多い、排卵期と排卵日の違い。この二つがどう違うのか、あいまいな方も多いことでしょう。しかし、妊娠を希望している場合は、知っておくことで妊娠できる可能性が高まります。しっかり理解して、妊活に役立てましょう。

排卵期と排卵日の違いを知りたい

排卵日と同じようにまとめられがちな排卵期ですが、この二つの違いを把握していないという方もいるのでは?妊娠を望んでいる方は、特にこの違いを理解しておきたいですね。

この記事では、排卵期と排卵日の違いや、排卵期を予測する方法を解説します。知っていることで、妊娠する可能性がぐんと高くなるでしょう。

排卵期とはなにか

生理の周期には、卵胞期と黄体期があります。卵胞期は、月経開始から約14日間が一般的で、黄体期は排卵日から次の月経までの間の期間です。そして、この卵胞期と黄体期の間に排卵が起きます。排卵期とは、この排卵の日を含め、前後5日間の期間を表します。

卵巣が成熟する過程で、卵胞ホルモンのエストロゲンが分泌されますが、この反応により、受精卵を受け入れる準備がはじまっていくのです。このエストロゲンが刺激をして、その後、排卵を促すホルモンを分泌させます。それに反応して起こるのが排卵です。

成熟した卵胞が破裂して、卵子が放出される仕組みになっています。排卵期は排卵の日を含め、前後5日間の期間を表します。

排卵期と排卵日の違い

排卵日とはいったい、いつのことを指すのでしょうか。また、排卵期と排卵日の違いを、具体的に説明していきましょう。

排卵日とは排卵の起こる当日

卵胞が成熟すると、破裂して卵巣から卵子が放出されます。この排卵が起こる当日を、排卵日といいます。排卵された卵子の寿命は短く、6時間ほどで弱っていきます。また、およそ24時間以内に受精しないと、次の月経で受精できなかった卵子は、体外へ出てしまいます。

排卵期とは排卵日の前後を含む5日のこと

排卵期は、排卵日の前後を含む5日間のことです。排卵期にはおりものの量が増え、粘り気のあるものに変化します。これは精子を子宮に迎え入れやすくするためです。そのためこの時期は、妊娠しやすくなります。この期間を知ることで、より妊娠の確立をあげられるといえます。 

最も妊娠しやすいのは排卵日ではなく排卵日2日前

卵子と精子が受精するためには、卵子が排出される時間と生存時間、そして精子の生存時間とのタイミングが合わなければなりません。そのタイミングとして、一番よいのは排卵日だと思っていませんか?ほとんどの人が、このような間違った認識をもっているのではないでしょうか。

実際、最も妊娠しやすいのは排卵日ではなく、排卵日の2日前です。精子は射精後数時間後から、受精ができる働きをし、2~3日生存できます。それに対し、卵子の寿命は約1日です。そのため、排卵日の2日前に射精しておくことで、新しい卵子と受精し、妊娠する可能性が高くなるのです。

排卵期の予測の仕方

ここでは、4つの排卵期の予測に仕方について解説します。

オギノ式から知る

「オギノ式」は、産婦人科学者の荻野久作先生が発見した、排卵日を計算する方法です。まず、過去6カ月の月経のデータから、平均的な月経周期を計算します。そして、次の月経の第1日から逆算して、14日プラスマイナス2日し、この日に排卵が起こるとされます。

しかし、もともと生理不順の方や、安定している人でも体調を崩したりすることにより、生理周期がずれることがあるため、必ずしも確実とはいえません。昔は一般的に使われていた方法でしたが、最近は補助的に使われているようです。

基礎体温から知る

基礎体温は、朝目覚めてすぐ体を動かす前に、婦人体温計で測定します。基礎体温には、低温期と高温期があり、生理になると約2週間、低温期が続きます。月経が終わり卵胞期に入ると、卵胞ホルモンであるエストロゲンの分泌が増えます。このホルモンは、子宮の内膜を厚くして体温を下げる働きがあり、分泌量が増えることで、低温期になります。

排卵がおきた後、黄体ホルモンであるプロゲステロンが分泌されます。このホルモンは、子宮内膜の厚みを維持する作用と、体温を上げる働きがあります。このホルモンが分泌されると、高温期に入ります。そして、低温期の終わりに最低体温日があります。最低体温の前日~翌々日までに、排卵がおこります。

体の変化から知る

排卵日が近づくにつれ、変化するのはおりものの状態です。卵胞期のおりものは、サラサラしています。また、排卵期に入ると、精子が子宮に入りやすくするために、おりものの量が増えます。

色は透明で、ゼリー状になります。さらに、粘着性が高くなると排卵日が近いといえます。そして、この粘着性がなくなった前日が、排卵日となります。

排卵日検査薬を使う

より正確に排卵日を予測するためには、排卵日検査薬を使うことです。排卵日検査薬は、次の月経予定日の17日前から検査を開始します。この検査薬では、LHといわれる黄体形成ホルモンの分泌量を測定します。LHは、排卵の前になると分泌量が急激に増加します。そして、このLHが大量に分泌をすることをLHサージといい、このLHサージから、約40時間以内に排卵が起こるといわれています。

排卵日予測検査薬は、採尿部に尿をかけて測定します。尿中のLHを検出し、LHサージをとらえ排卵日を約1日前に予測します。コストはかかりますが、ホルモン値をみるため妊娠の確率はあがります。基礎体温を自分で測ってみてもうまくいかない方は、この排卵日検査薬を使うことをおすすめします。 

排卵期の症状

排卵期に入ると、排卵痛を伴うこともあります。排卵痛は必ずおこるわけではなく、その症状も人それぞれです。排卵痛でよくおこりうる症状をいくつかあげていきましょう。

お腹のハリや下腹部痛がある

排卵期ではお腹が張ったり、下腹部に痛みを伴うことがあります。これは子宮が膨張し、腸などを圧迫してしまうことで、ガスがたまりやすくなることが原因と考えられます。生理痛のような重だるい痛みではなく、針で刺したようなチクチクした痛みを感じる人が多くいます。

冷えてしまうとより悪化させてしまうため、お腹のハリや下腹部痛がある場合は、冷えないようにカイロや腹巻きなどでしっかり温めましょう。また、夏は冷たいものを飲んだり食べたりすることを、なるべく避けましょう。

イライラしたり情緒不安定になる

ホルモンバランスの乱れにより、イライラしたり、情緒不安定になることもあります。この原因となっているホルモンが、黄体ホルモンであるプロゲステロン。妊娠、出産に大切なホルモンですが、この分泌が増えると身体だけでなく、精神的な不調も引き起こしてしまいます。

妊活中の方は、妊娠しなくてはという気持ちも重なり、特にイライラしたり情緒不安定になったりすることがあるため、アロマなどでリラックスできるようにしましょう。

眠気や頭痛など体のだるさ

黄体ホルモンであるプロゲステロンは、体温を上昇させて眠気を引き起こします。体温が上昇する影響を受け、夜の睡眠の質が悪くなり、頭痛や体のだるさにつながることもあります。

そのほかにも、吐き気やめまいの症状が現れることも。ストレスをため込まずにリラックスをし、なるべく体を休めることを心がけましょう。

排卵期を知ることでより妊活に適した日がわかる

排卵期を知っておくことで、妊娠する可能性が高くなります。排卵当日に妊娠しようとしても、うまくいかないこともあるでしょう。そのようなときは、この排卵期があることを思い出してください。今では検査薬もあり、より正確に計算ができます。妊活中の方は、ぜひ参考にしてください。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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