2018.08.09

着床出血が起こった後はどうすべき?着床出血かどうかの判断方法は

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出血があると生理が早めにきたのか、着床出血なのか気になります。着床出血がいつどのように起こるものかを知り、出血があった後の対処法を知って妊活に役立てましょう。妊娠しているかどうかは、出血だけでなく基礎体温などを併用して様子を見てみましょう。

着床出血かもしれない出血が起こった後は

着床出血は受精卵が着床するときに一部の人にみられる出血です。大体月経一週間前くらいに出血があった場合、着床出血である可能性が高いです。しかし、着床出血なのか月経が早まったのか、または不正出血なのかの判断は難しいです。着床出血の出血量や色などを観察し、基礎体温の計測を併用しながら様子を見てみましょう。

着床出血とは

着床出血とは、受精卵が着床するときに子宮内膜を傷つけたときに起こる出血です。出血がよく起こるのは生理より少し早いタイミングで、全ての人に必ずしも起こるものではありません。着床出血がどのようなものか詳しく見てみましょう。

着床出血のメカニズム

着床出血とは、精子と卵子が受精してできた受精卵が子宮に着床するときに子宮内膜を傷つけたときに起こります。受精卵は子宮内膜に着床するときに絨毛という根を下ろして着床します。受精卵の着床が始まるまでは7日ほどかかり、その後着床にかかる期間は5日ほどといわれています。

着床出血は生理予定日1週間前が目安

着床出血が起こるのは月経予定日の1週間前から生理予定日当日までに起こるといわれています。受精卵が卵管を通って子宮内に着床するのに7日ほどかかるため、着床するのがちょうど生理予定日の1週間前頃となります。しかし、排卵日や生理予定日がホルモンバランス等によってずれることがあるため、月経予定日前に出血があったからといって絶対着床出血とはいい切れないので要注意です。

出血の量と期間

着床出血の色で多いのは「おりもの状の薄い茶色」「水っぽいサラサラとした薄いピンク」などですが、個人差があります。着床出血の量はごく微量でおりものに混じる程度がほとんどで、気がつかない人もいます。出血する期間も2~3日ほどと短い人が多数ですが、まれに1週間程度続き、生理予定日前まで続く人もいます。

また、出血量も生理と変わらない人もいるようです。あまりにも出血が続き、量も多くて心配なときは病院で診てもらうようにしましょう。

着床出血と生理との見分け方

着床出血と生理は少し似ていますが、量や症状が異なります。しかし、不正出血の可能性もあるので判断が難しいです。基礎体温や体調の変化を合わせて観察してみましょう。

色と量が違う

着床出血は生理2日目のように大量出血になる事は基本的にありません。出血する期間も、多くの場合単日で出血が止まり、長くても3~4日程度である事がほとんどで生理のように1週間近く続くことは滅多にありません。出血が続くようなら早めに病院で診てもらいましょう。

また、着床出血の場合、受精卵が着床するときに子宮内膜を傷つけて起こる出血のため、新しい血が出てくるのでサラッとしたピンクやおりものと混じった茶色が多いです。それに対し生理による出血は古くなった血が出てくるのでどろっとした茶色い血が多いです。

着床出血なら妊娠初期症状が出てくる

着床出血と同じく全ての人に起こるわけではないですが、妊娠初期症状が出てくることがあります。卵子と精子が受精して受精卵になっただけでは妊娠はまだ成立していません。受精卵が子宮内膜に着床したタイミングで妊娠が成立するため、大体妊娠5週目にあたる時期に妊娠初期症状が出始めます。妊娠5週目にあたる時期は着床出血がみられる時期と同じタイミングです。

妊娠初期症状には下記のような症状があります。

  • 胸が張ったり痛くなる
  • 身体がだるく眠気を感じる
  • 腰が痛くなる
  • おりものの量や質が変化する
  • 腹痛や下腹部痛が現れる
  • 頭痛がする
  • 胃が痛くなる
  • 気持ちが悪くなったり、吐き気がする
  • 頻尿、便秘、下痢になる
  • 味覚や嗅覚が変わる
  • 基礎体温が高い状態が続く
  • 肌が荒れる
  • 涙もろくなるなど精神不安定になる

なかには生理前の症状と似ているものもあるので、合わせて基礎体温を見るなどして様子を見るようにしましょう。 

基礎体温から判断する

基礎体温が下がった場合は生理の可能性が高く、高温期が続いている場合は妊娠初期症状の可能性が高いです。正常であれば、低温期と高温期の体温の差は約0.3~0.5℃あります。妊娠している場合は高温が続くため、身体がだるく感じたり、ほてったりすることがあります。

基本的に妊娠していると高温期が続きますが、インプランテーションディップが起こることもあります。インプランテーションディップとは排卵後から続く高温期で一時的に低温になる現象です。このタイミングで着床しているともいわれているので、体温が一度下がったからといって妊娠が成立しなかったとはいい切れません。

着床出血後に妊娠検査薬を使うタイミング

着床出血らしき出血があると妊娠しているか気になり、妊娠検査薬を試したい人も多いでしょう。しかし、よく市販されている妊娠検査薬が使えるのは生理予定日の1週間後がほとんどです。妊娠検査薬が反応する仕組みを知り、適切なタイミングで検査してみましょう。

妊娠検査薬の原理からタイミングを知る最終生理後28日以上たっていない場合は反応しないかも

妊娠検査薬は、hCGを検出して陽性の変色反応を示すことで妊娠の有無を判定します。hCGとはヒト絨毛性ゴナドトロピンといわれる妊娠していると生み出されるホルモンです。受精卵が子宮に着床したときに子宮内膜に下ろす絨毛と呼ばれる組織からhCGが分泌され始め、分泌されはじめて3~4日後くらいから尿に排出されます。

まれに生理予定日前に妊娠検査薬が反応する人もいますが、hCGは次回生理予定日の1週間後頃に多くなるので、多くの妊娠検査薬が測定可能とされているのは次回生理予定日の1週間後です。また、最終生理後28日以上経っていない場合は妊娠検査薬を使用しても反応しないことがあります。

市販の妊娠検査薬を使う場合の使用時期生理開始予定日の1週間後以降が目安

市販の妊娠検査薬は生理開始予定日の1週間後以降が判定可能な時期である場合がほとんどです。まれに早めに反応がある人もいますが、早すぎると反応がない場合が多いので要注意です。妊娠検査薬が反応するhCGというホルモンが増えるのが次回生理予定日の1週間後なのでこの時期が検査するのに適切です。

不妊治療中の場合のタイミングは注意が必要

妊娠検査薬の判定が正しいとは限りません。hCGの分泌量がホルモンバランスの乱れなどによって少ない場合や不妊治療などでhCGに関する薬を使用してhCG値を上げているという場合正しく反応しない場合があります。

また、薬の使用中、使用後でも薬の効果が身体に残っているため、妊娠していなくても妊娠検査薬が陽性の判定を示す場合があります。確実に妊娠しているかどうか知りたい場合は、病院で診てもらうようにしましょう。

着床出血後は、タイミングよく検査薬を使おう

着床出血だけでは妊娠しているかどうかの判断は難しいので、基礎体温をつけながら生理予定日1週間後に妊娠検査薬を使って検査してみましょう。妊娠検査薬は妊娠の判断はできますが、子宮外妊娠などでも反応があるため、陽性がでた場合は妊娠5週目にあたる時期に病院で診てもらうようにしましょう。また、不妊治療中でhCGに関する薬を服用していた場合は薬の影響での反応の可能性もあるので注意しましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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