2018.08.09

【気になる短い生理は何のサイン?】日数が短い原因とその対処法とは

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いつもより生理日数が少ないと、妊娠や病気の可能性が頭をよぎって不安になってしまうでしょう。生理日数が短い原因はさまざま考えられます。そこで、一般的な生理周期や整理が短くなる要因を確認し、適した治療法や対処法を知っておきましょう。

なぜ生理日数が短いのか原因を説明

生理日数が短いと、何か重大な病気が関係しているのではと、心配になってしまいますね。人によって生理日数には、違いがあると分かっていても、ずっと生理日数が異常に短いままだと、やはり不安になってしまうでしょう。

生理日数が短くなる原因には、さまざまなものが考えられます。原因によっては治療が必要になることもあります。そこで以下では生理日数が短い原因と、それぞれの原因の対処法について見ていきましょう。生理日数が短いことに不安を感じている方は、ぜひ参考にしてください。

一般的な生理周期と日数

生理周期と生理日数は、その日数によって正常かどうか判断されます。そこで、正常な生理周期と生理日数について知っておきましょう。

生理周期は25?38日

正常な場合の生理周期は、25~38日間とされています。生理周期とは、生理が始まってから次の生理までの期間のことを指し、具体的には生理が始まった日から、次の生理が始まる前日までの期間となります。

自分の生理周期を知らない方は、ぜひこの機会に自分の生理周期をしっかり把握しておきましょう。ちなみに、生理周期が39日以上である状態は「奇発月経」、24日以下である状態は「頻発月経」と呼ばれています。

生理日数は3?7日

正常な場合の生理日数は、約3~7日間と定義されているようです。生理日数は個人個人によって微妙に異なりますが、正常な生理日数よりも短すぎたり、長すぎたりしている場合は、健康面で何らかの問題を抱えている可能性が高いので、早めに産婦人科を受診するようにしましょう。

また生理日数だけでなく、経血量にも体調が大きく関係しているので、生理日数と共に、経血量も注意深く確認する必要があります。経血量が多すぎても少なすぎても、健康面の問題が疑われるので、生理日数と合わせtえ経血量にも異常を感じたときは、早めに医師に相談しましょう。

生理日数が短い事を過短月経という

生理日数が2日以内とかなり短い状態は、「過短月経」と呼ばれます。多くの場合は経血量がかなり少ない状態の「過少月経」にも、なっているそうです。

過少月経と過短月経が同時に起こっていると、生理になったことに気付かないということも、起きるようになってきます。20~40代と幅広い層の方に多い過短月経ですが、その原因はさまざまでしょう。

例えばストレスや、加齢によるホルモンバランスの乱れ、何らかの婦人病による影響などです。以下では、それらの原因について詳しく見ていきましょう。

生理日数が短い原因

生理日数が短い原因には、さまざまなことが考えられます。原因の違いによって、治療方法や対処方法も異なるので、生理日数の短さに悩んでいる方は、ぜひ以下で見ていく原因を、よく確認しておきましょう。

ホルモンバランスの崩れ

強いストレスにさらされると、女性ホルモンのバランスが乱れます。その乱れによって、生理日数が短くなることもあるのです。そのため生理日数が短く、強いストレスを感じている方は、まずストレスをできるだけ遠ざけるようにしましょう。

女性ホルモンが乱れによる悪影響は、生理以外にも出るので、自分の健康を守るためにも、日常的にストレスを発散する時間をもつことも大切になります。

加齢による女性ホルモンの低下

女性ホルモンの分泌量は、加齢と共に少なくなっていきます。経血量を増やす働きのあるエストロゲンという女性ホルモンの分泌量は、30代のときにピークとなりますが、それ以降は少なくなっていくので、加齢と共に経血量や生理日数が少なくなっていくのです。

加齢による女性ホルモンの減少が原因で、生理日数が減少するのは、自然な現象なので、特に心配する必要はありません。

子宮が未発達

まだ子宮が発達しきっておらず、生理周期が安定していない10代には、生理日数が短くなることがあります。しかしずっと生理日数が異常に短い場合は、子宮発達不全が原因である可能性が高いといえます。子宮発達不全の疑いがある方は、早めに婦人科を受診するようにしましょう。

産婦人科への受診に抵抗がある10代の方には、身近にいる大人の女性にまず相談してみることを、おすすめします。

子宮内膜症の後遺症によるもの

子宮に入り込んだ細菌に子宮内膜が感染して、子宮内膜炎症になると、子宮内膜の発達が十分でない状態で生理が始まるようになり、生理日数や経血量が少なくなることもあります。

女性ホルモンの分泌量をコントロールするホルモン療法によって、治療が行われることがほとんどですが、治療を受けないまま放置していると、子宮が小さくなり、ホルモン療法による治療を開始しても、十分な治療効果が出ない場合もあるので、早めに医師に相談しましょう。

甲状腺の病気によるもの

バセドウ病や橋本病によって、女性ホルモンが乱れ、生理日数が短くなることもあります。バセドウ病や橋本病は女性ホルモンが分泌される甲状腺に異常が起きる病気です。

バセドウ病や橋本病の症状には、喉元の腫れや、異常な倦怠感、体重減少などが挙げられます。生理日数の短さだけでなく、倦怠感や喉元の腫れに悩んでいる方は、できるだけ早く医師の診断を受けましょう。

加齢による更年期障害

40代後半~50代には、加齢に伴う女性ホルモンの減少によって、卵巣機能が落ちていきます。そのため、生理日数や経血量が少なくなっていくこともあるのです。

この場合はほてりや頭痛などの症状が出る更年期障害を発症することも多いとされています。更年期障害の症状はホルモン療法によって、改善することが可能なので、更年期障害が辛い方は無理をせず、医師の診察を受けましょう。

ピルを服用している

ピルを服用している間は、生理が止まります。その影響で、ピルを服用している方は生理日数が短くなることもあるようです。

ピルを乱用していると、女性ホルモンの分泌量に影響して、完全に生理がとまってしまうこともあります。ピルを服用するときは必ず医師に処方された通りに服用し、決して乱用はしないようにしましょう。

生理日数が短いことで考えられる疾患

短い生理日数には、さまざまな疾患の影響が考えられます。例えば黄体機能不全や無排卵周期症などの疾患です。どちらも恐ろしい疾患ですが、正しい知識があれば、早期発見や早期治療で改善することができます。

そこで以下では生理日数が短いことで、影響が疑われるそれらの疾患について、詳しく見ていきましょう。特に原因不明の生理日数の短さが気になる方は、ぜひ以下の情報を参考にして、医師の診察を早めに受けるようにしましょう。

ホルモンの分泌不足による黄体機能不全

黄体という組織が上手く働かないと、黄体ホルモンの分泌が減ります。その結果、生理中に経血となる子宮内膜が正常に増加できなくなり、経血量が減り、生理日数が短くなることがあるようです。

黄体が正しく機能しない状態を黄体機能不全と呼びます。放置していると、不妊になってしまう危険性もあるので、原因不明の生理日数の短さが気になる方には、医師の診察を受けることを強くおすすめします。

排卵していない無排卵周期症

排卵していないのにも関わらず、生理のような出血がある状態は、無排卵周期症と呼ばれます。この状態だと、生理日数が短めになることがあるのです。生理予定日ではないのに、生理にような出血がある場合は、この無排卵周期症である可能性が高くなります。

この無排卵周期症も放置していると、不妊のリスクが上がってしまうので、出血に気付いたら、早めに産婦人科に受診するようにしましょう。

過短月経と間違われやすい出血

過短月経には不正出血という症状があります。しかし過短月経でなくても、そのような不正出血が起きることもあるのです。そこで以下では過短月経とよく似ている不正出血について確認していきましょう。

不正出血に驚いて、慌ててしまう方も多いかもしれません。しかし正しい対処には冷静に原因を見極めることが大切になるので、以下で見ていく不正出血の原因をよく把握して、いざというときには、冷静に考えられるようにしましょう。

妊娠発覚の着床出血

50人に1人の確立で起こるとされている着床出血とは、受精卵が子宮内膜に着床して、妊娠が成立したときに起きる不正出血です。

着床出血で鮮血が出た場合は、過短月経の不正出血とよく似ているため、特にどちらか見分けが付けにくいですが、着床出血は妊娠のサインでもあるので、妊娠の目安となる高い基礎体温が続くという症状を、基準にすれば見分けることができます。

排子宮内の卵出血

卵子が卵巣から排出されるときに、卵巣の表面が傷ついたり、排卵期の乱れがちなホルモンバランスによって、子宮内膜が剥がれ、不正出血することもあります。この場合も、基礎体温が上がるという特徴があるので、過短月経と迷うときは、基礎体温の変化に注目しましょう。

妊娠や排卵による不正出血と、過短月経の不正出血の見極めには、基礎体温の変化が重要になるので、普段から基礎体温を測っておくことをおすすめします。

子宮の病気による出血

不正出血の原因には子宮の病気も考えられるのです。その子宮の病気には主に子宮がんや卵巣がん、子宮筋腫や子宮内膜症、子宮頚管ポリープなどが挙げられます。子宮の病気は不正出血以外に、目立つ自覚症状が無い場合がほとんどなので、不正出血に気付いたときは、念のため子宮の検査を受けることをおすすめします。

生理日数が短い場合の改善法

生理日数の短さを改善することはできないと諦めている方も多いようです。しかし生理日数の短さは、さまざまな方法で改善することができるでしょう。そこで生理日数の短さを改善する方法をいくつか調べてみました。生理日数の短さで悩んでいる方は、ぜひ実践してみましょう。

カウフマン療法

カウフマン療法とは、ホルモン剤を定期的に体内に入れることで、ホルモンのバランスを安定させる治療法です。この治療法には主にプレマリンという薬が使用されます。カウフマン療法の目的は、できるだけ排卵周期や生理周期を正常な状態に近づけることです。そのため不妊治療にも、よく採用されています。

排卵を促す排卵誘発療法

排卵誘発療法とは、排卵を誘発する薬を投与して排卵を発生させ、正常な生理日数や周期に戻す治療法です。排卵誘発療法では、クロミッドと呼ばれる排卵誘発剤がよく使用されるようです。

排卵誘発剤には、飲んで投与するタイプと、注射によって投与するタイプのものがあり、クロミッドとセキソビットは飲んで投与するタイプの薬、HMG製剤やFSH製剤は注射によって投与するタイプの薬です。それぞれの薬によって、微妙に効果や投与回数も異なるので、自分に合った排卵誘発剤を選ぶようにしましょう。

ホルモンバランスを整える

生理日数の短さは、ストレスによって女性ホルモンのバランスが崩れることによって、引き起こされることもあります。そのため、ストレスをできるだけ貯め込まず、バランスのよい食事を心がけることが、短い生理日数の改善のために重要になるのです。

忙しいために、どうしてもストレスが溜まるのを避けられなかったり、バランスのよい食事を用意したりすることが難しい場合は、休日に意識的にストレス発散のための行動を起こしたり、手軽に栄養を補給できる栄養補助剤を利用してみることをおすすめします。

生活習慣を整える

生理周期に大きく影響を与えている女性ホルモンは、普段の生活習慣に左右されます。そのため、生活習慣を改善することも、短い生理日数の改善に繋がるのです。例えば暴飲暴食が習慣化してしまっている方には、少しお酒や食事の量を減らすことから、生活習慣の改善を始めてみることをおすすめします。

生活習慣は自分の意思で改善することが可能なので、自分ができる範囲のことから、こつこつ諦めずに改善していきましょう。

不安な時は婦人科に相談しよう

この記事では、生理日数の短さの原因や改善方法を確認できたでしょう。生理日数の悩みは他人に打ち明けづらいですから、自分の生理日数が正常なのかどうか、確認できず不安になってしまうかもしれません。そのような方は、ぜひ今回見てきた情報を参考にして、不安を少しでも軽減しましょう。

また、生理日数の短さに大きな不安を感じている方には、できるだけ早めに婦人科を受診することをおすすめします。

妊活部編集スタッフ
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