「将来的に子どもが欲しいけど、妊活はいつからはじめるもの?」
と悩んでいる方も多いでしょう。
今回は「妊活の定義」や「妊活をスタートするべきタイミング」について解説。
正しい知識を身に着け、妊娠しやすい身体をつくっていきましょう。
妊活とは「妊娠するために正しい知識を身に着け、妊娠しやすい身体をつくっていくこと」妊娠したいと漠然と思っていても、正しい知識がなければ妊活を行うことはできません。
そのため、妊娠についての知識を深めていくことが妊活の第一歩。「妊娠するしくみ」「妊娠するための身体づくり」など必要な知識を少しずつ見つけていきましょう。
また、妊活を行うのは既婚女性だけとは限りません。
パートナーとなる男性や「将来的に妊娠をしたい」と考えている独身女性の中にも妊活を行っている方が多くいらっしゃいます。
現段階で妊娠を望んでいなくとも、将来的に子どもが欲しいのであれば早いうちから妊活をして損はありません。
いざというときに、すぐ子どもがつくれるよう「妊娠しやすい身体」をつくっていくことが大切です。
妊娠するためには、自分の身体をよく知っておくことが重要です。といっても「どうやって自分の身体のことを知ればいいのかわからない」という方もいらっしゃるでしょう。
自分の身体を詳しく知るための手段として「ブライダルチェック」が挙げられます。ブライダルチェックというのは、妊娠・出産に影響を与える病気を調べる検査。「問診」「内診」「血液検査」「超音波検査」などを行うことで、卵巣や子宮の状態を調べたり、性感染症の有無を知ることが可能です。
ブライダルチェックは健康診断と同じ扱いなので、すべて自己負担となりますが「自分の身体が妊娠できる状態なのか」チェックできる有効な手段です。将来的に妊娠を考えているのであれば、一度検診を受けておくとよいでしょう。
「なかなか妊娠しない」と感じたときには、生活習慣の改善を行いましょう。病院での不妊治療も一つの手段ではありますが、その前に取り組むべきこともたくさんあります。
たとえば、睡眠不足の改善。じっくり休息をとって、健康な身体を維持しなければ妊娠の確率も下がってしまいます。まずは、一度ご自分の生活習慣を見直してみてくださいね。
「睡眠が不足していないか」「食生活が偏っていないか」「ストレスが溜まっていないか」など、確認すべきポイントはいくつもあります。一つずつ改善を行い、妊娠しやすい身体をつくっていきましょう。
現代では、女性の社会進出などにより晩婚化の傾向に。日本の女性の初婚年齢は28~29歳。この初婚年齢は年々上がり続けています。
また初婚年齢に応じて、出産年齢も上がっています。初産の平均年齢は30歳程度。晩婚化が影響して、初産の年齢も上昇しているのです。そして出産の年齢が上がるにつれ、流産の確率も上昇。35歳以上の妊婦の自然流産確率は約21%。40歳以上の場合は約40%といわれています。
晩婚化が進む社会では、妊娠するのも簡単なことではありません。「流産」のリスクに備えて、できるだけ早いうちから「妊活をしよう」と考える女性がどんどん増加しているのです。
女性の晩婚化により、初産の平均年齢は上昇。初産を経験した女性のうち、5人に1人は35歳以上だといわれています。日本産科婦人科学会では「35歳以上の初産」が高齢出産であると定義されていますが、高齢出産にはさまざまなリスクが伴うのです。
高齢出産のリスクとして挙げられるのは「妊娠しにくくなる」「ダウン症の子どもが生まれる確率が高くなる」「流産・早産の確率が高くなる」など。若い年齢での出産と比較すると、かなり多くのリスクが伴います。また、女性の自然妊娠率(1年間避妊せずに性交渉をした場合)は「25~29歳:約78%」「30~34歳:約62%」「35~39歳:51%」となっており、年齢が上がるにつれて確率はどんどん低下します。
年齢が上がるにつれて「妊娠できる確率は低下」「リスクが増加」してしまうのです。そのため「早いうちから妊活をしてリスクを避けよう」と考える女性が増えています。
昔は「結婚して家庭に入る女性」が多かったですが、現代では女性の生き方も多様。社会で働きキャリアを積んでいる方や、自ら事業を立ち上げている女性も少なくありません。
「今はまだ妊娠のタイミングではない」
「もう少しやりたいことをやってから妊娠をしたい」
と考え、高齢出産にいたる女性も大勢いらっしゃるでしょう。
さまざまな価値観がある中で「働きたい」「自分のライフスタイルを維持したい」というのは当然です。しかし、高齢出産に伴うリスクを忘れてはいけません。多様な生き方に対応しリスクを避け、少しずつ準備することが大切なのです。
「将来的に妊娠したい」と考えている女性の中には、働きながらも妊活を行っている方もいます。ご自分の生き方を大切にしながら、妊娠計画を立てていきましょう。
妊活を始めるタイミングは、早いに越したことはありません。「すぐに妊娠したくない」と考えている場合でも、早いうちから妊娠しやすい身体をつくっていくことが大切です。
忙しい生活を送っている女性であれば「妊活をする余裕がない」という方もいらっしゃるでしょう。しかし、妊活はできることから少しずつはじめればよいのです。無理して妊活をして、ストレスを感じてしまっては意味がありません。
まずは、すぐに取り組める「生活習慣・食生活の改善」からはじめていきましょう。これらを行うことで妊娠しやすい身体をつくるだけでなく、健康的な身体を目指すことが可能です。無理なくできることから妊活をスタートしてくださいね。
「すぐにでも妊娠したい」と考えている場合は、高齢出産のリスクを避けるためにも今すぐ妊活をはじめましょう。年齢が上がるにつれて妊娠確率は低下してしまうので、できるだけ早いほうがよいのです。
また「1年間避妊せずに性交渉をしても、妊娠しなかった場合」は不妊症の可能性があります。不妊治療を始める場合も、早いに越したことはありません。
年齢を重ねるにつれ、妊娠に関わるリスクはどんどん増加します。すでに結婚しており子どもを望んでいるのであれば、今すぐ妊活を行うのことをおすすめします。パートナーの協力を得ながら「妊娠しやすい身体つくり」を行ってくださいね。
「結婚もしていないし、妊娠なんてまだまだ先の話」と考えている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、将来的に妊娠したいのであれば「若いうちから身体を知り状態を整えておく」ことが重要です。
自分の身体を知るためには「ブライダルチェック」を受けるのも一つの手段。また「月経・排卵」のタイミングについてチェックしておくことも大切です。月経不順だったり、不正出血がある場合は放置するのではなく、早めに婦人科を受診してください。
若いうちから身体を整えていけば、いざ「妊娠したい」と思ったときにもスムーズです。今は妊娠の希望がなくとも「妊娠に関する知識」を身に着け、少しずつ妊活を行っていきましょう。
妊活において、まず取り組むべきことが「基礎体温をつける」ということです。基礎体温とは、寝起き時に身体を動かさず安静にしている状態での体温。身体を動かしてから体温を測っても、それは基礎体温とならないので注意しましょう。
また、基礎体温を測るときには通常の体温計ではなく「基礎体温計」が必要となります。基礎体温には大きな差がないため、小数点第2位まで測れる体温計が必要となるのです。
基礎体温を毎日記録すると「低温期」「高温期」がわかります。通常であれば「排卵」が済んだあとに約14日の「高温期」に入ります。毎日基礎体温を測ることで「排卵のタイミング」「自分の身体の状態」を確認できます。
「基礎体温をグラフ化して、妊娠しやすい日を予測するアプリ」などもあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。
「冷えは妊娠の大敵」といいますが、実はその通りで「冷え」と「妊娠確率」は大きく関係しています。身体が冷えると、卵巣の働きが低下。質のよい卵子がつくられなくなってしまうのです。
また、冷えは血のめぐりを悪くします。血のめぐりが悪いと「子宮内膜」に十分な血液が行き届かず、着床の確率が低下してしまいます。卵巣や子宮はとくに冷えの影響を受けやすい部位。普段から身体を冷やさないように気を付けましょう。
冷えを解消するためには、あたたかい飲み物を積極的の飲んだり、ゆっくりお風呂に入ることが大切。就寝時にはホッカイロやゆたんぽを使用してお腹周りを温めてくださいね。また、下半身を冷やすと、身体全体の冷えも悪化してしまいます。上半身だけでなく、下半身もあたたかい服装を心がけましょう。
妊娠しやすい身体をつくるためには、食生活の改善が必須。栄養バランスを考えた食生活を心がけましょう。
コンビニ弁当やファストフードなどの食事では、栄養が偏ってしまいます。
できるだけ自炊をし、野菜・肉・魚などをバランスよく摂取してください。
とくに妊活中には、身体をつくるために欠かせない「タンパク質」不足しがちな「鉄分・亜鉛」などを積極的に摂ることをおすすめします。
タンパク質は「肉・魚・乳製品」などに。鉄分・亜鉛は「牛肉・レバー」などに豊富に含まれているのでぜひ食事に取り入れてみてくださいね。
また、マーガリンなどに含まれる「トランス脂肪酸」は女性の排卵機能を低下させてしまう可能性があります。できるだけ控えるようにしましょう。
十分な睡眠がとれていないと、ホルモンバランスに乱れが生じます。その結果、排卵機能が低下してしまうことも。ホルモンバランスを整えるためにも、質のよい睡眠をとることが大切です。
まず大切なのは「睡眠時間」最低でも6~7時間を確保するようにしてください。また「睡眠の質」も重要な要素。深くゆっくり眠るためには、就寝前の行動に気を付ける必要があります。
消化が終わっていないままだとしっかりと休むことができないので「食事は就寝前の2~3時間前」に済ませてください。ブルーライトは脳を刺激してしまうので、就寝前はできるだけ「スマートフォンの使用を控える」ことも大切です。些細なことではありますが、少し気を付けるだけで睡眠の質は変わります。良質な睡眠をとり、ホルモンバランスを整えましょう。
「妊活は既婚女性が行うもの…」というイメージをお持ちの方も多いですが、実はそうではありません。独身・既婚にかからわず、若いうちから取り組んでいくことが大切なのです。
まずは「生活習慣・食生活の改善」「妊娠に関する知識を深める」ことを意識してください。できることから少しずつ行い、妊娠しやすい身体をつくっていきましょう。