妊活にはさまざまな方法がありますが、一番簡単で始めやすいのがタイミング法です。
病院でも導入していることが多く、その信頼性は非常に高いといえます。
すぐに始められる有効な手段のタイミング法。その成功率と注意点について知識を深めていきましょう。
さまざまな方法がある妊活ですが、タイミング法はコストが非常に低いことが大きなメリットです。
簡単にいってしまえば、タイミング法とは受精のタイミングを合わせるだけでできる妊活方法なのです。
妊娠は、卵子と精子がタイミングよく出会って成り立ちます。
卵子は月に一度しか排出されず、しかもその寿命は12~24時間ととても短いのが特徴です。
この排卵のタイミングに合わせることで、精子と受精できる可能性を上げるという方法です。
タイミング法は排卵日さえ分かれば、誰でも簡単にできるので、生理周期が正確な女性であれば、排卵日を知ることも比較的簡単です。
生理周期がバラバラな女性であっても、排卵周期を予測するためのアイテムがあればすぐに実行できます。
コストが低く、妊活の初心者でも始めやすい方法といえます。
タイミング法においては、排卵日をどれだけ正確に予測できるかがカギとなってきます。
排卵日は毎月ほぼ同じサイクルで行われる人もいれば、毎月バラバラで予測が非常に困難な人もいるでしょう。
またストレスなどの要因で、排卵日はすぐにずれてしまうもの。
こうした理由もあって、何もせずに排卵日を予測するのは大変困難なことです。
目に見える訳でもなく体で感じられる訳でもないので、排卵日を予測するにはそれ専用の調べ方が必須となってきます。
排卵日を予測するには、基礎体温を測るという方法があります。
基礎体温とは、朝起きて体を動かす前の体温のことをいいます。
これを毎朝測って、体温の変化を記録していくのです。
基本的に女性は排卵前と排卵後で、基礎体温が違ってきます。
つまり基礎体温が大きく変わるポイントこそ、排卵のタイミングといえるのです。
体温の変化をグラフ化すると、より排卵のタイミングが分かりやすくなります。
また基礎体温を測る以外にも、ホルモン検査をするという方法があります。
これは排卵検査薬と呼ばれるもので、排卵時に分泌されるホルモンの量を測定します。
さまざまな排卵検査薬がありますが、主なものは排卵が近付くにつれて反応が強く出てくるようになります。
この反応の強さによって、排卵日を予測していくのです。
排卵日を予測することができたら、次は受精しやすいタイミングを知っておく必要があります。
排卵日にタイミングをとったからといって、確実に受精できる訳ではありません。
卵子と精子がより出会いやすいタイミングを計っていく必要があるのです。
卵子の寿命は、排卵から12~24時間と大変短くなっています。
この卵子の寿命があるうちに受精しないと、妊娠は成立しないのです。
そのため、排卵日が分かっても卵子の寿命があるタイミングを逃してしまっては妊娠できなくなってしまいます。
この受精しやすいタイミングこそ、妊活においては大きなポイント。
基礎体温やホルモン検査によって排卵日の予測はできますが、卵子の寿命は短いと1日ももちません。
そのため、排卵日にタイミングをとっても卵子の寿命が終わっている可能性もあるのです。
妊娠のチャンスは、基本的に1カ月に1回しかありません。
1年で考えても、12回しかチャンスがないのです。
妊活は気長に行っていくことが必要でしょう。
しかし毎月妊活をしてタイミングをとったとしても、すぐに妊娠に至るかどうかは誰にもわかりません。
そのため、妊活は短くても半年から8カ月ほど続けてみることが大切です。
1回の妊活における妊娠確率は決して高くはないので、2カ月や3カ月の妊活では妊娠できる可能性がとても低いといえるのです。
長く思えるかもしれませんが、妊娠のチャンスが非常に少ないことを考えると、半年から8カ月はそんなに長い期間ではありません。
タイミング法を実践するのなら、気長にタイミングを測っていきましょう。
タイミング法による1回の妊娠成功率は、30%~40%とされています。
これは健康な夫婦がタイミングをしっかりとった場合での妊娠の確率です。
この数字だけを見ると、少なくはない確率といえます。
しかし夫婦によって、健康状態はそれぞれ異なります。
女性の子宮環境によっても、妊娠の成功率は全く違ってくるのです。
また、男性の精子の状態も妊娠の成功率に大きく関わってきます。
こうしたさまざまな条件があるからこそ、妊娠できる確率は夫婦によって全く違ってくるのです。
30%~40%という数字は、あくまでも平均として認識しておくとよいでしょう。
大変寿命の短い卵子。
この卵子の寿命があるうちに、精子は受精しなければ妊娠には至りません。
卵子の寿命は12~24時間と短いので、排卵日を予測しても半日しか卵子の寿命がない場合もあるのです。
つまり排卵日当日にタイミングをとっても、排卵した後であったり卵子の寿命が終わった後である可能性も考えられます。
そのため受精しやすいベストタイミングは、排卵日の二日前とされています。
寿命の短い卵子に比べて、精子は3日~1週間ほどと寿命は長くなっています。
この性質を考えると、排卵日の二日前にタイミングをとれば、排卵された卵子と精子がすでにスタンバイした状態を作ることができるのです。
卵子が精子と出会いやすいこの状況を作ることができれば、もちろん妊娠の可能性は高くなります。
また二日前から排卵日前日、当日と連続してタイミングをとれたら、妊娠の確率はさらに高めることができるでしょう。
タイミング法を実行するにあたっては、いくつか注意しておきたい点があります。
まずは何よりも、タイミング法は妊活の最初の一歩であるということです。
妊活は、さまざまな方法を組み合わせて行っていきます。
そんな妊活のファーストステップとなるタイミング法は、成果を求めるにはまだまだ早い段階といえるでしょう。
自然妊娠をするためには何よりも最初にやるべき、タイミング法。
もちろんこのタイミング法だけでも、妊娠する可能性は十分にあります。
しかし結果ばかりを追い求めるのではなく、妊活の最初の一歩としてとらえることが大切です。
タイミング法を実行するとなると、タイミングをとることばかりに気をとられて、行為が事務的になってしまいがちです。
事務的になってくると、だんだんとその行為自体も嫌になってしまうことも。
タイミングだけを意識し過ぎてしまわないように注意しましょう。
もともと妊娠だけが目的の行為ではありませんから、相手の気持ちを尊重していくことが大切です。
タイミングをとるためには夫婦二人の協力が不可欠です。
タイミングばかりを気にしないことはとても難しいものですが、二人で愛情を持って協力していきましょう。
タイミング法だけで妊娠することも、もちろんあります。
しかし妊活においては、身体づくりもとても重要なポイント。
タイミングがばっちりだったとしても、身体が健康な状態でなければ妊娠する可能性は低くなってしまいます。
そのためタイミング法を試すと同時に、妊娠しやすい身体づくりも心がけていく必要があるのです。
妊娠しやすい健康な身体づくりには、規則正しい生活と栄養バランスの良い食生活が欠かせません。
毎日しっかりと栄養を摂って、十分な睡眠を取る。
そしてストレスをためずに、毎日適度な運動をしていれば身体はより妊娠しやすく健康となります。
その上でタイミング法を実践できれば、妊活の成功率は高く上がるでしょう。
いろいろな妊活方法がありますが、ファーストステップとしてはタイミング法が一番おすすめです。
コストもあまりかからず、すぐにでも実践できる方法であるタイミング法。
排卵周期を把握できれば、その成功率は非常に高いといえます。
しかしそうはいっても、すぐに妊娠できるとは限りません。
気長に根気よく続けていくことが大切です。
また妊娠しやすいように規則正しく栄養をしっかり摂りましょう。
妊娠しやすい身体づくりができれば、妊娠できる確率もさらに期待ができます。
そして夫婦二人で協力して、相手の気持ちも尊重しながらタイミング法を試していきましょう。