葉酸はビタミンB群の一種で、名前の通り緑黄野菜などの葉に多く含まれています。
細胞分裂やDNAの合成に関わっており、美しい肌や美しい髪の毛を作るにも必要な栄養素です。
しかし、なにより胎児を健やかに育むうえで重要な栄養素なので、不足しないことが大切なのです。
厚生労働省では妊娠するおよそ1カ月以上前から、特に葉酸の摂取を心がけるように推奨しています。
自分では妊娠に気づかない間にも葉酸は必要となるため、妊活中から意識して摂取するようにしましょう。
妊娠は受精卵が無事に子宮内膜に着床、定着しなければなりません。
子宮内膜は薄くても厚すぎても妊娠しにくく、子宮内膜に着床しても根を張ることができなければ排出されてしまう可能性もあるのです。
葉酸は造血作用があるため、別名造血ビタミンともいわれています。
子宮内膜の強化や子宮内の血流を促進するため、フカフカで厚い子宮内膜作りをサポートするはたらきがあります。
葉酸を摂取することで妊娠しやすい体質に変えるのではなく、子宮内膜を着床しやすい厚さに作りあげ、妊娠できる環境を整える効果があるのです。
葉酸にはDNAが正常に細胞分裂をおこなえるようにサポートするはたらきがあるため、受精卵の成長にも欠かせない栄養素です。
受精卵は着床をすると、分裂を繰り返しながら胎児へと成長していきます。
このため、葉酸が欠けてうまく分裂できなくなると、先天性の障害を持ってしまう可能性があるのです。
規則正しい習慣や冷えの防止、精神を安定させるなど、生活を整えることも大切ですが、先天性障害の予防のためにも葉酸の補給を心がけましょう。
妊娠3~8週目は、循環器や消化器系、神経系が形成される重要な時期で、器官形成期といわれています。
そして、妊娠4~5週目の細胞発達期に臓器の一部が欠けてしまうことを神経管閉鎖障害といい、葉酸が不足することでこのリスクが増してしまうのです。
神経管閉鎖障害は二分脊椎症と無脳症の2つがあり、受胎後1カ月以内に発生するため妊娠に気づいてから葉酸を摂りだしたのでは間に合いません。
妊娠初期にしっかりと葉酸を補給することで、リスクを7~8割程低減できるといわれています。
葉酸の1日の摂取量は、通常の成人だと240μg(マイクログラム)、妊活中や妊娠の可能性がある場合、または妊娠中の場合は赤ちゃんに栄養を届けるために、プラス400μg(マイクログラム)を摂るように推奨されています。
全て食材から摂るのは難しいので、食事から240μg摂り、サプリメントなどからプラス400μg程摂ることがすすめられています。
葉酸の不足は避けたいですが、過剰摂取してしまうと葉酸過敏症になってしまう可能性もあるので注意してください。
18歳~29歳は900μg、30~69歳までは1000μgが上限量として提示されているので、超えないようにしおきましょう。
※1000μg(マイクログラム)=1mgです。
葉酸は葉物などの食材に含まれていますが、熱や水に弱い特徴があるため、料理する段階で多くが破壊されてしまいます。
洗うときに長時間水にさらさないようにする、加熱せずに生のまま食べるなど調理法を工夫することも大切です。
葉酸は壊れやすい特性を持つうえに、吸収しにくいという欠点もあります。
含有量の多い食材でも、吸収できる葉酸の量は食べた量に対して約30~50%程度しかないため、食材に含まれる葉酸の数値がそのまま摂取できるわけではないのです。
葉酸をたくさん摂りたいからといって、生のサラダなどを食べ過ぎると体を冷やす可能性もあります。
何か一つの食材を多く食べるのではなく、バランスのよい食事に注意してください。
もし食べ物だけで葉酸を摂ろうとした場合、例えば葉酸が多く含まれるバナナでも1日20本でやっと400μgです。
また、それは数字のみの話で、実際に吸収される葉酸量は少ないため、食事だけで摂ろうとすれば倍近くの量を食べる必要があるのです。
食事のみでの葉酸の摂取はカロリーオーバーになる可能性が高く現実的ではないため、厚生労働省もサプリでの葉酸の摂取を呼びかけています。
妊活中や妊娠中は食事に加えサプリメントで、足りない分を補うようにしましょう。
豆類は葉酸の含有量が多く、特に納豆は加熱せずに食べれるのでおすすめです。
納豆には、鉄分、たんぱく質、食物繊維、カルシウム、ミネラルと葉酸だけでなく妊娠に欠かせない栄養素が豊富に含まれています。
高栄養価で低カロリーなので安心して取り入れることができるのです。
女性は生理の関係で貧血になりやすく、また妊娠中は赤ちゃんに栄養などを送るために通常の約2倍もの血液が必要になります。
鉄分が豊富な納豆は体調のサポートもしてくれるのです。
焼きのりに含まれる葉酸の量は100gあたり1000μgととても高い数値です。
ご飯に巻いたり、納豆やサラダにちぎってかけたりと、いろいろな料理に加えることができるのもおすすめの理由です。
味付けのりは塩分が含まれるため、普通の焼きのりを食べるようにしましょう。
ビタミンB12には、葉酸の吸収を助けるはたらきがあるため、一緒に摂るのがおすすめです。
主にしじみやあさりなどの魚介類に多く含まれているので、献立に取り入れてみてください。
鰻の肝には、ホウレンソウの約2倍の葉酸が含まれています。
妊娠中に摂りたい栄養素も豊富に含んだ高栄養価食材なのです。
葉酸は水溶性ビタミンのため、栄養が水に溶けてしまうで、吸い物にして飲むことをおすすめします。
しかし、鰻にはビタミンAの一種であるレチノールも含まれており、レチノールは体内に蓄積するため摂りすぎると先天異常が起こる可能性があるともいわれています。
鰻は毎日食べるような食材ではありませんが、カロリーもあるため食べ過ぎには注意してください。
カボチャにはビタミンB群やカルシウム、カロテン、食物繊維・カリウムなどの栄養素がバランスよく含まれています。
また、ビタミンEも豊富です。
血行を促進するはたらきがあるので、冷え性の改善をサポートしてくれます。
カボチャにもビタミンAが含まれていますが、鰻などに含まれているレチノールではなくベータカロテンなので、安心して食べることができます。
しかし、余分な栄養素は体外に排出されますが、カボチャは糖質やカロリーが高いので食べすぎには注意しましょう。
レバーには女性にうれしい葉酸と鉄分が豊富に含まれているため、貧血改善に期待ができます。
苦手な人はレバーペーストにして、クラッカーに塗って食べてみましょう。
それでも苦手な場合は、ニンニクやセロリなどの香りのある野菜をみじん切りにし、加えるのもおすすめです。
しかし、レバーは鰻同様にレチノールが含まれています。
毎日取り入れるとレチノールを摂りすぎてしまうので控えましょう。
週に2~3回程度であれば食べ過ぎということもなく、安心して鉄分を補給することができます。
食べるときはビタミンAが少なめの牛レバーがおすすめです。
枝豆も納豆と同じように多くの葉酸を含んでおり、食べやすいのが特徴です。
枝豆はさやに入っているため、茹でても葉酸の流失が少ないことが特徴です。
また、鉄分やカルシウム、タンパク質などの妊婦さんに必要な栄養素も含まれています。
枝豆はあるだけ食べてしまいがちです。
枝豆だけで葉酸の摂り過ぎはないと思いますが、塩茹でしている場合は塩分を摂り過ぎてしまうので気をつけるようにしましょう。
いちごにも葉酸が多く含まれています。
また、甘酸っぱいのでつわり中でも割と食べやすい食材です。
火を加える必要もないので、そのままの状態で葉酸を摂ることができるメリットもあります。
また、いちごはビタミンCやミネラルも豊富です。
ビタミンCは免疫力が低下してしまう妊婦をサポートし、ミネラルは健やかな体作りに必要な栄養素なので、デザートとして取り入れるのもいいでしょう。
洗うときに長時間水につけていると栄養素が流れてしまうので注意してください。
ブロッコリーは100gあたり210μgの葉酸が含まれています。
茹でても100gあたり120μgの葉酸があるといわれていますが、栄養素が水に流れでないように蒸すかレンジで温めるのがおすすめです。
ほかにもさまざまな栄養素が含まれていますが、なかでもブロッコリーはビタミンCの含有量が多いのが特徴です。
その量は、30g食べれば成人の1日に必要なビタミンC量を満たすといわれるほど。
花蕾を食べるイメージがありますが、茎などにも同様の栄養があるので、捨てずに食べるようにしましょう。
妊娠1カ月前~妊娠初期は特に葉酸を必要としています。
胎児の器官形成器時に葉酸が不足していることのないように、妊活中は意識的にサプリで葉酸を摂取することが推奨されているのです。
葉酸は体内で蓄積されにくい特徴があります。
体内にストックすることはできないので、不足しないように毎日摂取する必要があるのです。
もちろん葉酸だけでなくバランスのとれた食生活を送ることが基本ですので、サプリだけを摂っていればいいというものではありません。
葉酸には二種類あり、食品に含まれる食事性葉酸(ポリグルタミン酸)は吸収しにくい欠点があります。
葉酸サプリや強化食品に含まれる葉酸は、吸収しやすいようにモノグルタミン酸型に合成されているため、効率よく摂取することができるのです。
また、葉酸を全て食材で摂ろうとすると、それだけで満腹になってしまいます。
サプリを使用することで他の栄養素もしっかりと摂ることができ、さらにさまざまな栄養素が配合されたサプリならより良い妊活のサポートになるのでおすすめです。
安全な材料を使っているものを選ぶため、品質が保たれているGMP認定工場、FDA登録工場で製造されていること。
そして吸収率の高いモノグルタミン酸型葉酸であることを確認しましょう。
また、コストが削減されている商品は配合成分が少ない可能性があるので、葉酸だけでなくビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、鉄、カルシウムなど、必要な栄養素がバランスよく含まれているかもチェックポイントです。
継続的に取り入れるため、自分の飲みやすいタイプのサプリメントを選ぶようにしてください。
厚生労働省が推奨する「モノグルタミン酸型葉酸」配合のサプリメントです。
「モノグルタミン酸型葉酸」とは、食事で摂取できる葉酸に比べ、体内吸収率が高いとされる合成葉酸のこと。
こちらのサプリは葉酸 400μgのほか、妊活に良いとされている成分「ザクロ」「マカ」「たんぽぽ」「ローヤルゼリー」を配合されており、妊活に必要な成分が一度に摂れるオールインワンサプリです。
さらに、バンビーノを購入すると、妊活食に精通した管理栄養士によるメールサポートが付いているので、妊活に関する栄養や食事に関しての不安を直接相談することができます。
アフターフォローも万全の妊活葉酸サプリです。
厚生労働省が推奨しているモノグルタミン酸型の葉酸配合。
鉄分やカルシウムが豊富に配合されているため、女性の貧血改善をサポートし、胎児へと運ばれるカルシウムを補って骨密度のカバーが期待できます。
ほかにも、スーパーフードであるココナッツや抗酸化作用のあるミスカミスカ、亜鉛や鉄などのミネラルが豊富なマカも配合されています。
妊娠中に必要な栄養素がしっかり詰まったサプリメントです。
さらに放射能度検査、残留農薬検査がおこなわれているため、安心に摂取することができます。
103種類の野菜や果物と40種以上の栄養素が詰まったオーガニックサプリメント。
国内最高基準のGMP認定工場で生成されています。
タンポポ、ザクロ、生姜、マカ、高麗人参、ルイボス、ロイヤルゼリーが配合され、無添加で安全性の高い商品です。
100%天然由来。
紫外線や水蒸気を通しにくい、フラフトアルミパッケージを採用し、性質が異なる五層構造で新鮮な状態がキープできる作りになっています。
自然の酵母にモノグルタミン酸型の葉酸が配合。
厚生労働省が推奨する400μgが含まれています。
飲みやすい大きさと形と臭いを徹底的に研究しており、摂取やすいサイズの錠剤になっています。
27種類のビタミンとミネラル、20種類のアミノ酸配合と豊富な栄養素が含まれているのも特徴です。
妊活中にもおすすめですが、妊娠後期や産後にも継続して飲めるように成分が配合されています。
目安は1日4粒で、1日の間の、飲めるときに補給しましょう。
ツバメの巣、ヒアルロン酸、プラセンタ、コラーゲンなどのこだわりの美容成分も配合されているため、妊活と一緒に美容面もサポートしてくれます。
葉酸の吸収をサポートする栄養素の代表格であるビタミンB12。
ビタミンB12には胃液の分泌を促すはたらきがあるため、葉酸の吸収を高めてくれる作用がります。
また、ビタミンB12も葉酸同様に妊娠中に欠かせない栄養素のひとつで、赤血球やヘモグロビンを生成する役割もあるので不足しないようにしましょう。
ビタミンB12を吸収できる量は限りがあり、余分なものは排出されるため、摂り過ぎの心配はありません。
動物性食品に含まれる栄養素なので、のりやアサリなどの魚介類、レバーなどの肉類から摂るようにしてください。
ビタミンB6はタンパク質の合成、筋肉や血液の生成に必要なビタミンです。
タンパク質の代謝にも深く関係し、さらに生体内で活性化された葉酸の代謝にも関わっているため、葉酸の吸収をサポートする栄養素のひとつとされているのです。
また、ビタミンB6には葉酸、ビタミンB12と共に動脈硬化性疾患の原因のひとつであるホモシステインの血中濃度をさげる効果があります。
血液中のホモシステイン濃度が増加すると、動脈硬化や脳梗塞などのリスクがあがってしまうので、ビタミンB6が豊富な赤身の魚や、肉類やナッツなどから摂取しましょう。
摂取した葉酸はビタミンCによって活性型に変換されます。
水溶性で食事では摂りにくい葉酸の吸収、はたらきをサポートする効果があるのです。
また、体内で活性化された葉酸の維持のためにも、ビタミンCは欠かさないようにしましょう。
ビタミンCというと美容効果が有名ですが、免疫力を高め、鉄分の吸収をサポートする役割もあります。
特に妊娠中は免疫力が低下しがちなので、葉酸の補給とともにビタミンCも補給しましょう。
果物ではアセロラやキウイフルーツ、野菜ではパプリカやトマト、ゴーヤなどに多く含まれています。
鉄分は葉酸と共に赤血球を作る役割をになっています。
ビタミンB12が加わり、3つの栄養素が揃うことで血液が作られているのです。
もともと女性は生理によって貧血になりやすい状態にありますが、妊娠中は赤ちゃんと2人分の血液が必要となり、さらに赤ちゃんを優先に血液が運ばれるため、より血液が不足しがちになるのです。
また、母乳は血液から作られています。
鉄分不足はめまいや疲労感の原因になるため、出産後も不足しないように気をつけておくことが大切です。
野菜や肉類、魚介類と鉄分を含む食材多くありますが、野菜や大豆類は非ヘム鉄に分類され、赤身の肉や魚介類はヘム鉄に分類されます。
鉄分はヘム鉄の方が吸収率が高いので、じょうずに摂取しましょう。
亜鉛は体内に存在する酵素の300種類以上に関わっています。
葉酸を食べ物から摂り入れる際にも酵素のはたらきが必要となり、亜鉛にはこの酵素のはたらきをサポートする効果があるのです。
葉酸が細胞を生成し、亜鉛が細胞の分裂をスムーズにしてくれます。
また、亜鉛はたんぱく質の合成やDNAの合成に関っており、さらには妊娠に欠かせない黄体形成ホルモンと卵胞刺激ホルモンのはたらきを促す効果もあります。
亜鉛は人体で生成することのできない必須ミネラルなので、食事やサプリメントで不足しないように摂り入れてください。
アルコールを摂取することで、肝臓はアルコールの分解を優先します。
その結果、葉酸の吸収が後回しにされてしまうため、吸収を阻害してしまうのです。
アルコールの分解速度は体質によって異なり葉酸に影響するアルコール値も個人差があるため、一概にどれくらい飲んではいけないということは名言できません。
しかし、葉酸が必須な妊娠初期に葉酸不足にならないためにも妊活中、妊活中はアルコールの摂取を控えるのが無難です。
妊娠中でなくても、アルコールの飲み過ぎは葉酸不足を招き、葉酸欠乏症になってしまうのでほどほどにしておきましょう。
タンニンの主成分であるカテキンには、葉酸の吸収を阻害するはたらきがあります。
緑茶には葉酸が豊富に含まれていますが、カテキンも多く含まれているため葉酸の吸収は難しいでしょう。
また、担任は鉄と結合してしまうので、鉄の吸収も阻害してしまいます。
鉄分も葉酸と同じく妊娠中に必要な栄養素なので控えたほうがよいでしょう。
しかし、お茶を一滴も飲んではいけないということはありません。
あくまでも飲みすぎないようにすることが大切なので、一杯飲んだからといって慌てる必要はありません。
お茶を飲みたいときは、タンニンやカテキンが含まれない麦茶や、含有量の少ないほうじ茶などがおすすめです。
葉酸の吸収の阻害要因はタバコに含まれるニコチンにもあります。
妊娠中の喫煙は胎児への悪影響となり、妊活中の喫煙も葉酸不足になって先天性の障害を持つリスクが増してしまいます。
赤ちゃんを健やかに育むため、喫煙習慣のある人は妊活中、妊娠中のタバコを控えるように心がけましょう。
自身がタバコを辞めることも大切ですが、自分だけでなく周囲にヘビースモーカーがいる場合は、副流煙により影響を受けてしまいます。
特に家族内に喫煙者がいる家庭は、周囲にも協力を仰ぎリスク回避することも大切です。
新陳代謝や成長に欠かせない葉酸は胎児を健やかに育むために必要な栄養素ですが、妊娠していなくても男女関わらず健やかな体作りに必要な成分です。
野菜を中心としたバランスのよい食事で、日常的に摂り入れることを心がけてください。
サプリと聞くと抵抗がある人もいるかと思いますが、妊活中に摂り入れるプラス400μgの葉酸は食事摂取では困難です。
厚生労働省もサプリでの摂取を推奨していますので、基本は食事から栄養を補い、足りない栄養素はサプリから上手に摂取することで、赤ちゃんを健やかに育める環境をつくりましょう。