2018.02.22

体外受精で受精卵を移植後の変化とは?着床の仕組みを知っておこう!

ARTICLE

最近では晩婚化が進んでいることで、体外受精などの不妊治療を受ける人も増えてきています。

不妊治療はストレスを感じやすく、夫婦での協力が必要不可欠となります。そのため、治療前に知っておくことでリラックスした気持ちで治療を行うことができます。

acu-banner.jpg

体外受精の移植後の着床症状について

体外受精後の体に現れる着床の症状

なかなかタイミングをみても赤ちゃんを授かることができない場合は、体外受精といった不妊治療を行う人も増えています。

体外受精は、一時的に体外に女性の卵子を取り出し精子と受精させたあとに、受精した受精卵を再び子宮に戻して着床させる方法です。

体外受精を行って受精卵が子宮内膜に着床した場合は、通常の妊娠と同じような妊娠初期症状と呼ばれる症状が現れることがあります。

そのため、微量の出血や胸が張ったり、痛みを感じる、倦怠感、吐き気などの症状がでると考えられます。

しかし、妊娠初期症状は人によっては症状が出ない場合もあるため、神経質になりすぎないようにしましょう。

体外受精移植後の流れ

移植後から着床までの期間は

体外受精を行った場合、体外で受精した受精卵が胚盤胞と呼ばれるまでに成長してから女性の子宮に移植が行われます。

移植をする際には、細いチューブに胚盤胞を入れて、経腟超音波で様子を見ながら移植が行われます。

胚盤胞を子宮内に移植したあとは、約2日から3日で子宮内膜にもぐりこみ、着床が行われます。

通常、着床するためには、胚盤胞が透明帯と呼ばれるうすい膜を破ることで着床できます。

しかし、場合によっては人工的に透明帯を破る手伝いをするアシステッドハッチングが行われる場合があります。

アシステッドハッチングが行われる場合は、一部の膜が薄くなることから、通常に比べて1日ほどはやく着床が行われることがあります。

体外受精後の着床出血について

体外受精によって着床が行われた場合でも、着床出血が起こることがあります。

体外受精は、卵子と精子が出会って受精卵となり、胚盤胞になるまで体外で管理する方法です。

そのため、移植後は通常の妊娠と同じように着床し、お腹の中で赤ちゃんを育てることができます。

体外受精を行った場合、着床出血以外の出血も考えられます。

この場合は、移植などをする際に膣内を消毒するときの刺激やカテーテルを挿入したときにできる傷などが原因となっていることがほとんどです。

多くの場合は、出血したとしても数日で治まるケースがほとんどなので、あわてないようにしましょう。

妊娠がわかるまでの期間は

体外受精で受精卵を移植した場合は、はやくて7日後に妊娠の判定をすることができます。

一般的には、子宮内に移植して子宮内膜に着床するまでは、約3日から5日かかると言われています。

妊娠をした場合、hCGホルモンと呼ばれるホルモンの分泌が増えることで妊娠の判定をすることができます。

しかし、hCGホルモンは、着床してからすぐに分泌が増えるというわけではなく、数日間かけて判定できる濃度まで分泌量を増やしていきます。

そのため、あまりはやくに判定をしても、正確な結果が出ないことがあります。

妊娠の判定を行う場合、通常は妊娠検査薬が使われます。

しかし、よりはやく妊娠の判定を知りたい場合は、フライング検査薬がおすすめです。

フライング検査薬はドラックストアでも売られており、少量のhCGホルモンにも反応します。

着床前後の体の症状

体外受精後に着床痛が起こる

体外受精によって移植した受精卵が子宮内膜に着床して、子宮内膜内にもぐりこむときに着床痛と呼ばれる症状が出る場合があります。

体外受精での妊娠であっても、移植後は通常の妊娠と変わらず子宮内膜に着床し、お腹の中で育てることができるため、痛みを感じる人がいます。

着床痛が起きる場合は、着床時期に下腹部に痛みを感じることがほとんどです。

ですが、人によっては着床痛を感じない人もいます。

また、着床痛は、敏感な人ほど感じることが多いです。

はっきりとした症状が出ないことも

移植した受精卵が子宮内膜まで到達して着床が行われた場合、妊娠初期症状と呼ばれる症状がでることがあります。

妊娠初期症状は、微量の出血があったり、胸が張ったり、倦怠感、腰痛、腹痛、頭痛、おりものの変化、吐き気、食べ物の好みが変わるなど、さまざまな症状が出る場合があります。

また、これらの妊娠初期症状は、通常の妊娠でも現れることがある症状です。

しかし、妊娠初期症状と呼ばれるこれらの症状は、人によっては感じない人もいます。

また、体外受精によって妊娠をした女性の場合、着床する時期がおおよそわかることから、敏感になりすぎていることもあります。

着床前後で気をつけたいこと

酒とたばことカフェインは控える

妊娠を希望している場合は、お酒やたばこ、カフェインが含まれているものは控える必要があります。

着床時期にお酒を飲んでしまうと、胎盤を通して胎児にアルコールの成分が送られてしまいます。

そして、生まれてくる赤ちゃんが低体重となってしまったり、奇形などの胎児性アルコール症候群を引き起こすおそれがあります。

たばこには、卵巣機能の働きを低下させる成分が含まれているため、不妊の原因となってしまいます。

また、たばこによって流産してしまう可能性も高くなります。

また、着床時期にカフェインをとりすぎてしまうと、利尿作用によってトイレの回数が増え、身体の中の水分が出てしまいます。

身体の水分を出し過ぎてしまうと、身体の体温が下がり、冷えの原因になってしまいます。

ストレスを溜め込まない

着床時期にストレスをためてしまうと血行不良を招き、身体の冷えを引き起こしてしまいます。

また、手足などの身体の冷えだけではなく、内臓や子宮の血行まで悪くなってしまうので、身体の中から冷えてしまいます。

最近では、人間関係や職場、環境の変化など、ストレスを感じる人も多くいます。

そのため、休みの日には軽い運動や好きなことをしながらリラックスして過ごし、ストレスを上手に発散させるようにしましょう。

体は適度に温める

身体が冷えていると、血行不良が起こることで妊娠する確率を下げてしまい、不妊の原因にもなってしまいます。

また、筋肉量が少ないことで血液を全身に送る力が弱かったり、月経によって貧血になりやすかったり、血管が細いことで血流が弱まりやすいなど、さまざまな原因で女性の7割が冷えを感じていると言われています。

特に妊娠を希望している女性の場合は、身体を冷えから守り適度に温める必要があります。

そのため、シャワーだけではなく、湯船にしっかりと浸かって身体を温めたり、レッグウォーマーの着用や、ホッカイロなどの利用もおすすめです。

睡眠をしっかりとる

着床する確率を高めるためには、黄体ホルモンや卵胞ホルモンといった女性ホルモンの分泌がバランスよく行われている必要があります。

この女性ホルモンの分泌をバランスよく保つためには、良質な睡眠をしっかりととることが必要です。

特に、夜の22時から深夜2時までの4時間はゴールデンタイムと呼ばれていて、一番ホルモンの分泌が行われている時間になります。

そのため、このゴールデンタイムにしっかりとした睡眠をとることで、ホルモンのバランスを整え、着床する確率を高めることができます。

また、22時までに睡眠をとることが難しい場合は、なるべく24時前には寝るようにしましょう。

リラックスできる時間を作って妊娠を待とう!

最近では、晩婚化によって結婚する年齢が上がっていることから、赤ちゃんを授かりにくい人が増えています。

そのため、不妊治療を行い、体外受精で子供を授かる夫婦も増えてきています。

不妊治療を行ったとしても、なかなか妊娠することができないこともあり、焦りと不安からストレスをためやすいです。

しかし、ストレスは不妊の原因にもなってしまいます。

そのため、夫婦で協力し合い、リラックスをしながら赤ちゃんがやってくるのを待ちましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

妊活部編集スタッフです。妊活に関するお悩みを解決するためのサポートをします。最新情報から妊活にまつわる情報を提供します。