最近では晩婚化が進んでいることで、女性の結婚年齢が遅くなり子供を授かる年齢も上がってきています。
そのため、不妊治療を受ける夫婦も増えてきています。
不妊治療の一つである人工授精の知識を知っておくことで、成功率を高めることができるのです。
人工授精は不妊治療の一つの選択肢です。
人工授精は、あらかじめ男性の体内にある精子をとても細い管を使用して直接子宮に注入します。
人の手を利用して精子を直接子宮に届けることで、卵子と精子の受精を手助けし、妊娠する確率を上げることができます。
人工受精後は、通常の妊娠と同じように子宮の中で卵子と精子が出会い着床します。そのため、自然妊娠と同じようにお腹の中で赤ちゃんを育てることができるのです。
人工授精は、血液検査や超音波検査によって排卵日を予測し、女性の排卵日に合わせて男性の精子を取り出します。
最近では、自宅で簡単に精子を採取し、病院に持参することで治療を行うことができる病院も増えてきています。
また、女性の子宮への注入は1分から2分で終わらせることができ、痛みがないため身体への負担も少なく済みます。
人工授精前に適切な期間の禁欲をすることで、精子の質がよい状態で保つことができます。
そのため、精子の運動率も活発で、卵子との受精の確率を高めることができます。
一般的な短期間の禁欲は、3日以内がおすすめです。
3日以内であれば、動いている精子の数を増やすことができます。
しかし、3日以上禁欲をしてしまうと動いている精子が減ってしまい、逆に精子の寿命を迎え、死んでしまった精子を増やしてしまいます。
禁欲している期間が長くなると、精子が寿命を迎えて死んでしまうだけではありません。
長い期間禁欲をしてしまうと、寿命を迎えて死んでしまった精子から活性酸素が発生します。
この活性酸素によって、ほかの精子にダメージを与えてしまいます。
人工授精前に禁欲をしておくことで、精子が溜まり、精子の濃度を濃くすることができます。
一般的に男性の精子の濃度は、1ml中に1500万個以上存在していることが通常です。
また、妊娠する確率が高くなるのは4000万mlと言われています。
専門書などでは、妊娠するために必要な最低濃度は150万mlと言われていますが、実際にはとても低い数値になります。
そのため、実際には、150万ml前後の場合は、自然妊娠は難しくなります。
不妊治療を行う前に、不妊の原因を知るために精子の検査が行われます。
この検査の際に、男性の精子の濃度が6000万mlの場合は、男性側に原因はないと言われています。
自然妊娠を希望している場合は、禁欲をしたとしても受精の確率は変わりません。
ですが、人工授精を行う場合は、禁欲をすることで質のいい精子を採取することができるため、受精の確率を上げることができます。
禁欲は短ければ短いほど受精の確率が高くなることがわかっており、10日以上禁欲をしてしまうとかえって精子の質が悪くなり、受精の確率が下がってしまいます。
また、14日以上禁欲をしてしまうと、受精の確率はほぼゼロになるとされているため、注意が必要です。
これは、精子が作られてから長い期間そのままになると、運動率が下がるため受精の確率も下がることが理由です。
精子が満杯の状態が続くことで新しい精子が作られにくくなり、古い精子がいつまでも残ってしまうため、長すぎる禁欲はやめるようにしましょう。
人工授精の場合、禁欲期間が短いほうが、受精の確率を高めることができます。
また、受精を成功する確率を高めるためには、精子の量も必要不可欠になってきます。
そのため、禁欲期間が短すぎても精子の量が少なすぎてしまい、受精する確率を下げてしまいます。
精子の運動率や精子の濃度、精子の量など総合的に条件があった場合、最も受精の確率を高めることができます。
そのため、禁欲期間が1日の場合が最も人工授精の成功率が高く、19%となっています。
また、禁欲していない場合も同じ程度の結果を得ることができます。
禁欲した期間が3日以下の場合、人工授精の成功率は14%と言われています。
禁欲した期間が1日の場合に対して少し長いことで、人工授精の成功率が下がります。
これは、1日間のみ禁欲した場合や、または禁欲せずに人工授精を行った場合より、精子が溜まっている期間が長いことから、質が悪くなっていることが考えられます。
そのため、2日や3日の差でも人工授精の成功率に影響してきます。
しかし、3日以下の間、禁欲をした場合でも人工授精を成功させるための精子の運動率や精子の濃度、精子の量などは十分にあるため、1日間禁欲した場合や禁欲をしなかった場合とほぼ同じ成功率となっています。
禁欲をした期間が4日から10日の場合の人工授精の成功率は、10%と言われています。
人工授精の場合は、禁欲した期間が短いほど成功する確率が高くなります。
逆に、禁欲した期間が長くなると精子の質が悪くなり、成功率が下がります。理由として、禁欲期間が長いことで精子が寿命を迎えてしまい、生きている精子の数が少なくなることなどが考えられます。
精子の運動率が下がたり、精子の濃度が濃くなってしまうことなども、人工授精の成功率を下げる原因となります。
禁欲した期間が10日以上の場合、人工授精の成功率は最も低く、3%となっています。
10日以上禁欲すると、精子が作られてから時間が経ちすぎてしまうため、精子の運動能力が極端に下がってしまいます。
通常、精子が作られてから3日後には、精子の量は満杯になります。
しかし、禁欲期間が長すぎることで新しい精子を作ることができず、古い精子がいつまでも残ってしまいます。
そのため、運動能力が下がり卵子まで到達する力も弱くなります。
卵子に到達できる精子の数が極端に少なくなってしまうのです。
人工授精の成功率を高めるために禁欲をする人も多いです。
しかし、3日以上禁欲をしてしまうと生きている精子が少なくなってしまったり、精子の運動能力が下がるなど、精子の質が悪くなってしまいます。
運動能力が下がり卵子へ到達する精子の数が少なくなると、人工授精の成功率を下げてしまいます。
成功率を上げるためにも、禁欲を行う期間は3日以内にするようにしましょう。
また、禁欲の期間が短いほど新しい精子を作ることができます。
人工授精を行う日程に合わせて上手に禁欲することで、質のよい精子を採取でき人工授精の成功率を上げることができます。
妊娠を希望している場合は、タバコを吸うことは控える必要があります。
タバコを吸うと、体内に活性酸素が増えてしまいます。
この活性酸素によって、身体に多くの不調が現れます。
特に、妊娠をしている女性がタバコを吸うと、赤ちゃんが死産や未熟児、低体重などで生まれてきてしまう可能性が高くなってしまいます。
また、出産後に肺炎や気管支炎の病気になる確率が高くなるだけでなく、子どもが急に亡くなってしまう乳幼児突然死症候群になる可能性を高めると言われています。
妊娠を希望している女性がタバコを吸うことを控えるのはもちろんのこと、受動喫煙にも注意が必要です。
タバコを吸った際に出る副流煙には、より強い害があると言われています。
そのため、家族内でタバコを吸う人がいる場合は、禁煙をしてもらうか、近くで吸わないように心がけてもらうようにしましょう。
人工授精などの妊活を行っている人は、なかなか赤ちゃんを授かることができない不安などからストレスを抱えやすくなってしまいます。
また、生活環境や人間関係などでもストレスを感じる場合があります。
しかし、妊活を行っている人が過度なストレスを感じると、不妊の原因になってしまうことがあります。
過剰なストレスは、卵巣機能を低下させてしまいます。
また、ストレスを感じることで血糖値を上昇させる働きがあるコルチゾールの分泌を増やしてしまいます。
そのため、血糖値が上がると、身体が血糖値を下げようとしてインスリンの分泌が行われます。
血糖値が上がったり下がったり不安定になることで、肥満になりやすくなり、不妊の原因にもなってしまいます。
妊娠を希望している場合は、締め付けが少ないゆったりとした服装がおすすめです。
特に、締め付けのある下着を着用することで、不妊の原因となってしまうことがあります。
締め付けがある下着は、お腹や骨盤周りを締め付け、子宮が開くのを妨げてしまいます。
その結果、妊娠しにくい身体を作ってしまうのです。
また、締め付けによって血行不良が起こり、血流が悪くなることも、不妊の原因になると言われています。
締め付けによって、骨盤内の血流が悪くなることで子宮や卵巣に栄養が行き渡らなくなってしまいます。
そうなると、子宮内の環境が悪くなり着床しにくい子宮になるだけでなく、卵子の質も落ちてしまいます。
最近では、晩婚化が進んでいることで、不妊治療の一つである人工授精を行う夫婦も増えてきています。
しかし、不妊治療は長い時間と高額な治療費がかかってしまいます。そのため、不安やストレスを感じやすくなります。
人工授精を行う前に正しい情報を知っておくことで、不妊治療による不安やストレスを減らすことができます。
また、人工授精の知識があることで、成功率を上げることができます。