つわりの主な症状として知られている、吐き気。
妊娠検査薬を試す前に、吐き気の有無によって推測する人も少なくありません。
着床期に吐き気が起こるのはなぜなのでしょうか?
考えられる原因や対処法、その他の症状を知り、体調を整えるために役立てましょう。
妊娠すると少しずつ変化していく女性の身体。
それによって、吐き気や胸のムカつきを感じる人も少なくありません。
妊娠というと、精子と卵子が受精することだと考える人も多いですが、実際には、受精卵が子宮の壁にくっつくことで着床となり、妊娠成立になるのです。
この着床によって身体が変化していき、人によってはつわりなどの症状が出ることがあります。
しかし、中には着床と同時期に吐き気を感じる人も。
着床と同時期に吐き気が起こることはあり得るのでしょうか?
通常の風邪や胃腸炎など、風邪の症状として吐き気が起こることがあります。
これは着床時期だけでなく、風邪に罹患することで起こるもので、着床の有無には関係がないといえるでしょう。
吐き気とともに、下痢や便秘、喉の痛み、鼻水、発熱など、その他の症状が現れることもあります。
ただし、人によっては、妊娠初期症状としてこれらの症状が現れることも。
ウイルス感染による風邪の症状なのか、妊娠初期症状なのか、症状だけで判断するのは難しいでしょう。
自己判断で風邪薬を飲んでしまうことのないよう、妊娠の可能性があるときには注意が必要です。
生理前は、イライラして感情的になったり、食欲が旺盛になったり、肌荒れが起きたりと、不調を感じやすい時期。
PMS(月経前症候群)とよばれ、多くの女性が経験しているといわれています。
PMSの症状には個人差がありますが、人によっては吐き気が現れることも。
生理前から生理中にかけて、プロスタグランジンとよばれるホルモンが多く分泌されます。
過剰に分泌されることで、吐き気などの症状が起こりやすくなるのです。
一般的に、着床する可能性がある時期は、生理予定日の1週間~数日前。
そのため、生理前に起こるPMSの症状として、着床時期に吐き気が現れることもあるのです。
風邪やPMSによる影響がなくても、胃腸が疲れていると吐き気などの症状が出やすくなります。
特に、暴飲暴食や栄養不足などの偏った食生活によって、胃腸は疲れやすい状態に。
さらに、睡眠不足やストレスなど、乱れた生活習慣によっても胃腸の状態は乱れやすくなってしまうのです。
胃腸の不調による吐き気があるときには、消化のよい食事を取り入れ、胃腸を休ませてあげましょう。
特に、妊娠を希望している場合には、胃腸をはじめとする全身の状態を整えておくことが大切です。
まずは生活習慣を整え、妊娠に向けて体調を整えることを意識しましょう。
実際には妊娠していなくても、妊娠していると思い込んだり、反対に妊娠したくないと強く思ったりすることで、妊娠をしたときのような症状が出ることがあります。
想像妊娠とよばれ、つわりによる吐き気の症状など、妊娠初期症状と似たような症状が出てしまうのです。
想像妊娠は、妊娠に対して強い思いを持っている人に起こりやすいもの。
強い思いによって、妊娠したときのようなホルモンが分泌されてしまうことがあります。
妊娠の可能性があるときには、自己判断ではなく、妊娠検査薬やエコー検査を受け、正しく知ることが大切です。
着床時期に起こる吐き気には、風邪やPMSなどのさまざまな原因が考えられますが、実際に妊娠によって吐き気が起こる可能性もあります。
受精卵が子宮内膜に着床し、妊娠が成立すると、身体の中でさまざまな変化が起こり始めます。
つわりの原因ははっきりとわかってはいませんが、妊娠するとhCGとよばれるホルモンが急激に分泌。
これによって吐き気などのつわりの症状が出やすくなるともいわれています。
着床によって妊娠が成立したことで、妊娠の超初期症状として、着床時期に吐き気が現れることもあるのです。
着床時に吐き気があるときには、無理をせずに身体を休めることが大切です。
仕事や家事など、症状が落ち着くまでは控えた方が安心ですが、なかなかそうもいかないというのが現状。
職場や家族に伝えて、時間を短くしたり、こまめに休憩したりできるとよいでしょう。
吐き気が妊娠によるものなのかどうかは、時期的に判断が難しいもの。
妊娠しているとも断定できませんし、反対に絶対違うともいいきれません。
しかし、妊娠を希望している人や妊娠の可能性がある場合には、その可能性を頭に入れて生活しておくと安心です。
どうしても気になってしまう時期ではありますが、できる限りゆったりとした気持ちで過ごしたいですね。
妊娠によって起こりやすい妊娠初期症状には、風邪と非常に似た症状も多いもの。
吐き気だけでなく、熱っぽさやだるさ、寒気などを感じることもあります。
実際には妊娠初期症状であるのに、風邪だと思い込み、自己判断で市販薬を飲んでしまうケースもあるようです。
しかし、市販薬の中には、お腹の赤ちゃんに影響を及ぼす可能性がある成分が含まれていることも。
妊娠の可能性がある場合、生理前の時期に風邪のような症状があるときには自己判断で市販薬を飲むのは控えましょう。
妊娠検査薬によって検査するか、念のため病院を受診するとよいでしょう。
着床時期に吐き気がある場合、さまざまな原因が考えられますが、妊娠初期症状である可能性も否定できません。
着床して間もない妊娠初期は不安定な時期であり、冷えなどから身体を守り、整える必要があるでしょう。
特に冷えやすいお腹周りを意識して温めることが大切です。
いつもの服装に腹巻をプラスしたり、半身浴でしっかり身体を温めたりすると効果的。
お出かけでも利用できる薄手の腹巻も多いので、うまく活用するとよいでしょう。
ただし、半身浴をする場合には、無理をせず、体調をみながら行うことが大切です。
妊娠すると身体が大きく変化し、汗をかきやすいこともあり、水分補給が大切になってきます。
また、風邪などの場合にも、水分をこまめに摂ることが重要だといわれています。
しかし、つわりや風邪などによって吐き気が起こると、どうしても食事や水分を摂りにくくなってしまうでしょう。
脱水症状を防ぐためには、意識をして水分補給を行うことが大切です。
吐き気が強い場合には、飲むことで嘔吐をしてしまうこともありますが、脱水予防のために少量ずつ摂るようにしましょう。
吐き気がひどく、水分を受け付けないという場合には、病院で点滴を受けられることもあります。
妊娠が成立した場合、吐き気以外にも、妊娠初期症状としてさまざまな症状が出ることがあります。
妊娠初期症状として多いのが、腹痛や下痢などのお腹周りの症状。
着床した受精卵や子宮が大きく変化することで、子宮の周りの下腹部痛を感じることが多いようです。
強い痛みではないものの、下腹部がチクチクするという人や、生理が起こりそうな痛みがある人、足の付け根が痛いという人など、症状の現れ方はさまざま。
下痢や便秘など、一見妊娠とは関係ないような症状を感じる人もいるようです。
子宮周りが大きく変化することで起こりやすくなるといわれています。
妊娠中、多くの女性が悩まされる貧血。
妊娠によって全身の血液量は増加しますが、赤ちゃんを育てるため、優先的に赤ちゃんのいる子宮へ多くの血液が送られることになります。
そのため、妊娠中の母体は、貧血状態になりやすくなってしまうのです。
貧血になると、めまいや頭痛、疲れやすさ、だるさなどを感じやすくなります。
いつもとは異なるめまいなどの症状がある場合には、鉄分を意識した食生活が大切です。
また、貧血の状態によっては、病院で鉄剤の処方を受けられることもあるため、受診するとよいでしょう。
妊娠によってホルモンが変化すると、眠気を感じやすくなるといわれています。
いつもと同じように寝ているはずなのに、日中に強い眠気を感じたり、朝なかなか起きられなかったりと、妊娠によって眠気の変化を感じたという人も少なくありません。
妊娠によるホルモン変化だけでなく、母体の大きな変化や、血流量の変化などによっても眠気は起こりやすいもの。
できる限り、ゆったりと過ごすことが大切です。
仕事や家事、子育てなど、思うように休めないことも多いですが、合間を使ってこまめに身体を休めてあげるとよいでしょう。
妊娠初期症状としてよく挙げられるのが、風邪のような症状です。
熱っぽさや寒気、発熱、だるさなど、風邪をひいたときとよく似た症状が出るといわれています。
通常の月経周期では、およそ2週間の高温期を経て生理が起こり低温期に入りますが、妊娠成立の場合には生理予定日を過ぎても高温期が継続することに。
それによって、風邪のような症状が現れるといわれています。
発熱を経験する場合でも、それほど高い熱ではなく、36~37度台。
それ以上高い場合には、風邪などの可能性があるため、早めに病院を受診すると安心です。
受精卵が子宮に着床し、妊娠が成立すると、身体には大きな変化が起こり始めます。
そのため、検査によって判断できる時期よりも早い時期に、妊娠初期症状として吐き気などを感じる人もいるのです。
しかし、妊娠検査薬やエコー検査によって判定が出るまでは、妊娠しているかどうかの正しい判断ができません。
つい気になってしまいがちですが、妊娠を正しく判断できる時期まで、できるだけゆったりとした気持ちで過ごしましょう。