妊娠したいと思ったら、普段から自分の体のことを知っておくことが大切です。
「おりもの」の様子や体調で自分の体の変化にいち早く気が付けます。
着床時によくあるとされる、「おりもの」や体の変化を知って、着床しているのかどうか見極める参考にしてくださいね。
その答えは
「変わる人もいれば変わらない人もいる」
になります。
普段から「おりもの」の様子を気にしていれば変化に気がつきやすくなりますが、普段気にしない方は変化がわかりにくいはずです。
妊活中は自分の体の変化が気になり、ちょっとした事でも妊娠につながるとおもい、体の変化に敏感になるかもしれません。
「おりもの」の様子はなぜ変わるのか、具体的にはどのように変化するのか、それに伴い体にどんな変化が現れるのかを調べてみました。
妊娠したいと思っているなら、まず普段の自分の体を知ることが大切です。
毎朝基礎体温を記録する人は多いかもしれませんが、「おりもの」の状態もメモしておくと、体の変化に早く気がつけるのでおすすめです。
「おりもの」の状態は人には聞きにくいデリケートな問題です。
それに、人によって量や「おりもの」の質感は全くといっていいほど違います。
なので、妊娠を意識したら自分の体は自分で意識して、変化に気がつけるようにしましょう。
おかしいな、となにか不安に思うことがあったら、産婦人科の先生に診てもらうことも大切です。
「おりもの」とは子宮内膜、子宮頚管、膣、汗腺からでる分泌物です。
細菌が子宮に入ってこないように防ぐ効果があり、自浄作用という子宮内をきれいに保ってくれる働きがあります。
性交のときには痛みを防いでくれる役割もあります。
排卵時には精子を受け入れやすい状態にしてくれて、膣や子宮を通って卵子までたどり着くように潤滑油のような役割もしてくれます。
「おりもの」は不快に思うこともありますが、「おりもの」がでていること自体は異常なことではありません。
「おりもの」は妊娠するためにさまざまなサポートの役割を果たしているので、妊活中の女性は「おりもの」の状態を知っておくのは大切なことです。
「おりもの」の状態は生理周期によってさまざまな変化をします。
それは女性ホルモンが密接にかかわっているからです。
生理サイクルとともに、「おりもの」のサイクルを知っておくと、自分の体の体の変化に気がつきやくなります。
生理終了直後の「「おりもの」」は血液と混じる場合があり、茶色っぽくなる場合もあります。
生理周期の中でもっとも「「おりもの」」の量が少なく、さらりとした状態です。
肺胞期と呼ばれる排卵前の期間は、排卵期へ近づくにつれて「おりもの」の量が増えます。エストロゲンや黄体ホルモンという妊娠するために必要な女性ホルモンの量も増えていきます。
排卵期は「おりもの」の量がもっとも多く、透明や白濁色でのりのようなとろっとした粘りのある状態です。
エストロゲンの分泌もピークを迎え、卵胞を刺激し卵子が飛び出します。これが排卵です。
排卵期は2、3日しかなく、この間に性交することで着床率がアップします。
黄体期は「おりもの」の量は減少するものの、どろっとした粘り気のある状態でニオイも強くなりもっとも不快な時期です。
下着につくと黄色っぽく見える場合もあり、気になりやすいです。
黄体ホルモンの分泌がピークになるので、その影響で気分が落ち込みやすくなったり、頭痛や腸の動きが鈍かったりと、心と体が不安定になりやすい傾向があります。
受精卵が着床できる準備が整うのもこの時期です。
生理時期が近づくにつれて「おりもの」の量は増えはじめます。
毎日意識して「おりもの」の変化をみてみると、自分の体のサイクルがわかりやすくなります。
妊活中は多くの人が基礎体温を計測しているようですが、「おりもの」の様子は意識していない人のほうが多いようです。
あまり知られていませんが、体調不良や強いストレスを感じると、「おりもの」の量が増えたり匂いがきつくなったりします。
「おりもの」には、意外とわかりやすく反応がでてしまいます。
基礎体温を記入する際に、前日の「おりもの」の様子を簡単にメモしておくと、見返してみることができるので、毎月の変化の様子がわかります。
着床率をあげるためには、「おりもの」の様子をきちんと把握しておくべきです。
妊活中の女性にとって着床したのか、していないのか、毎月気になってしまいますよね。
着床後の「おりもの」には変化があるのか、変化がある場合はどのような変化が起きるのか解説します。
着床時期は黄体期と呼ばれる黄体ホルモンがもっとも多い時期です。
通常は生理に近づくにつれて、黄体ホルモンが減少していくので「おりもの」も減少します。
ところが妊娠すると、黄体ホルモンとエストロゲンという女性ホルモンは分泌され続けるので、「おりもの」が増えたと感じる方もいるそうです。
黄体期の「おりもの」は粘り気のあるとろっとした質感なのですが、サラサラの質感に変わったというかたもいます。
「おりもの」の質感は普段から個人差がありますので、質感が変わらなくても妊娠していたというケースも多々あります。
着床後に「おりもの」の匂いがきつくなったという意見もあります。
黄体期は心と体にさまざまな影響を及ぼします。
落ち込みやすくなったり、イライラしたりと、ストレスを感じて「おりもの」の匂いが強くなっているのかもしれません。
ストレスにより「おりもの」はさまざまな変化がでやすいのです。
妊娠超初期から匂いに敏感になる方もいます。
「おりもの」の匂いがきつくなったというよりかは、匂いそのものに敏感になっているため、「おりもの」の匂いが不快なのかもしれません。
着床後はエストロゲンと黄体ホルモンが出続けるため、「おりもの」の色が白濁色やクリーム色のような場合があります。
この場合は妊娠による体の変化なので問題はありません。
必ず色が変化するわけではないのですが、「おりもの」の量が増えて、色の変化に気が付きやすくなるようです。
もしも濃い黄色や黄緑色、白いぽろぽろとしたカスみたいなものが出た場合は、妊娠の可能性よりも病気の可能性のほうが強いです。
このような「おりもの」がみられたら早めに産婦人科を受診しましょう。
精子と卵子が出会い受精卵になり、細胞分裂を繰り返し約二週間かけて子宮に着床します。
受精卵が子宮に根付こうと頑張っているときに、組織や血管を傷つけてしまいそれが出血の原因です。
鮮血ではなく、「おりもの」に交じってでてくるので、ピンクっぽかったり、茶褐色のような色をしています。
ただ、着床したら必ず出血するわけではなく、生理前の出血と同じような感じなので見分けがつきにくいです。
着床に成功して妊娠した人によると、「おりもの」の変化に全く気が付かなかったという人が多いです。
妊活をはじめてからすぐに子宝に恵まれたり、予想外の妊娠だったりすると、普段の「おりもの」の様子がわからず変化に気が付かないのかもしれません。
妊娠したけど「おりもの」の量が減ったり、止まったという人もいます。
とくに、はじめての妊娠の場合は不安になるかもしれませんが、人それぞれ個人差があるので、気になる場合は診察の際に聞いてみましょう。
「おりもの」の他にも体にはさまざまな変化がでます。
出血したり、風邪のような症状が出たり、痛みがでることもあります。
症状が出る出ないは個人差がありますので、症状がなくても着床していて妊娠している場合もあります。
「おりもの」の変化とあわせて参考にしてください。
生理前の出血と着床出血の違いは正直わかりにくいです。
生理前の出血だと思っていたら、生理がこなくて妊娠していたという場合もありますし、着床出血かもと思っていたら生理がはじまったなんて場合もあります。
着床出血と生理前の出血は区別がつきにくいので数日様子をみましょう。
ほんの少量で1日、2日ででなくなったら着床出血の可能性が高いです。
数日茶色の「おりもの」のような出血が続いて生理がきたという場合もあります。
着床出血はなかったという人のほうが多いです。
もしくは、あとあと振り返ってみて、もしかしてあの時の出血は着床出血だったのかなと思い返すかたもいるそうです。
着床出血かな、と思ったら、数日間様子をみてみましょう。
受精卵が子宮に根付こうとする際に、細胞や血管を傷つけてしまって着床出血がでる場合があります。
このときにチクチクしたお腹の痛みを訴えるかたもいます。
この時の腹痛を着床痛といいます。
「おりもの」が普段と違っていて、チクチクした痛みを感じたら着床痛なのかなと考えてしまいます。
ただ、医学的根拠はなく、着床痛はなかったという人のほうが多いので、着床痛がないから妊娠していないということにはなりません。
着床すると黄体ホルモンが出続けるので、普段のホルモンバランスが崩れて不調を感じるかたもいます。
月経前症候群(PMS)にも「頭痛、腹痛、吐き気、頭痛」などさまざまな不快な症状が現れます。
妊娠超初期と月経前症候群は区別がつかないので、風邪の症状だけでは妊娠の判断ができません。
ですが、黄体ホルモンが出続けているので、基礎体温が下がることがなく、高温期を維持します。
体がほてりだるさを感じて、風邪の症状と勘違いしてしまうかもしれません。
妊娠の可能性が少なからずある場合は、市販の風邪薬は飲まないほうがよいでしょう。
着床後は「おりもの」の変化のほかに、体の変化も感じるといいましたが、その中でも多いのが腰の痛みです。
妊娠すると、子宮内膜が厚くなり、関節やじん帯をゆるめるリラキシンというホルモンが分泌されます。
エストロゲンや黄体ホルモンにも、じん帯をゆるめる作用があるので腰痛がおこる要因のひとつです。
腰痛の痛みを和らげようと湿布を貼ろうと考えるかたもいるかもしれません。
もし妊娠していた場合、使用していい湿布と悪い湿布がありますので、心配な方は妊娠したか・していないか分かるまで控えましょう。
「おりもの」の変化もなく体の症状がなにもでないけど、妊娠していたという方もたくさんおられます。
逆に、全部の症状が一度にでてしまい、辛い思いをされるかたもいます。
着床から妊娠判定が出るまでの時期は本当に人それぞれ違うので、症状がなにもでないから妊娠していないと結び付けないでください。
妊活中は本やネットでさまざまな情報を調べると思います。
妊娠してからも、つわりの有無や症状の違いで悩むこともあると思います。
妊娠初期の頃から人それぞれ症状は違うと意識しておいて、ストレスフリーな生活を送ることが大切です。
「おりもの」には個人差があり症状も一人一人異なるということですが、症状がでていたら要注意という症状も中にはあります。
いつもと明らかにおかしな症状がでている場合は、早めに産婦人科で診察を受けて、医師に相談してください。
通常の「おりもの」は酸性なので、ややすっぱい匂いがします。
黄体期にはいり生理前までは女性ホルモンの分泌が盛んになるので、生臭くてすっぱい匂いに感じるかもしれません。
着床後は「おりもの」の量が増える場合もあるので匂いが気になる場合もありますが、これらはすべて正常の症状です。
ところが、生理周期に関係なく、「おりもの」から魚臭かったり生臭いような悪臭がする場合は注意が必要です。
ビデや洗いすぎなどで自浄作用の効力が落ちている場合のような、様子をみてもよい悪臭と、細菌類に感染していて速やかに受診をしたほうがよい悪臭の場合があるので、ご自身の体の状態を見つめ直してみてください。
豆腐やカッテージチーズのような白くてポロポロしたカスのような「おりもの」が出ている場合は病気が疑われます。
とくに疑わしい病気は「カンジダ膣炎」です。
カンジダ膣炎は性行為でうつる病気と思われがちですが、実はカンジダ菌は常在菌で誰しもが持っています。
もちろん性行為でうつってしまった場合もありますが、免疫力の低下や極度のストレスなどからカンジダ菌が増殖してしまうケースも多いです。
性行為以外の主な原因は、極度のストレス、体調不良からの免疫力低下、睡眠不足、過労による疲れ、下着の通気性の悪さ(「おりもの」シートやナプキンなどの交換不足)、陰部の洗浄不足などさまざまです。
かゆみがある場合は早めの受診をおすすめします。
かゆみはどんどん強くなってしまいますので、早めに処置してもらいましょう。
カンジダ膣炎は着床した後のホルモンバランスの乱れからも、かかってしまう人がいます。
妊娠しているかもしれない状態で病気にかかってしまうと気が気でないと思います。
カンジダ膣炎は必ず治る病気です。
医師の指示に従い適切な処置をしてもらい、きちんと治しましょう。
予防のために免疫力を高めることも大切です。
「おりもの」の色が濃い黄色や黄緑のような色の場合は病気の可能性が高いです。
黄緑色っぽい「おりもの」がでていて、生臭いような悪臭があり、外陰部にかゆみがある場合は「細菌性膣炎」「トリコモナス膣炎」「淋菌感染症」の疑いがあります。
細菌性膣炎も常在菌のひとつなので、膣の自浄作用の乱れや体調不良など免疫力が落ちているときにかかりやすい病気です。
トリコモナス膣炎と淋菌感染症は性感染症のひとつであり、とくに淋菌感染症は性行為以外からの感染はまれです。
この三つの病気は、妊娠中の女性がかかると早産や流産のリスクが高まってしまいます。
トリコモナス膣炎と淋菌感染症は産道感染する可能性があるので胎児にも影響を及ぼします。
医師の指示に従いかならず治療しましょう。
黄色い「おりもの」で膿っぽいような場合は、クラミジア感染症の疑いがあります。
性感染症の中で一番ポピュラーで感染力の高いクラミジアは、無自覚のうちに感染していることもしばしばあります。
クラミジアは自覚症状が少なく、全く気がつかないで進行している場合が多いです。
気が付いた時には手遅れになるほど病状が進行していたりします。
クラミジアは不妊の原因を引き起こしたり、妊婦が感染すると産道感染するので胎児に影響を及ぼします。
きちんと検査をして治療をしましょう。
「おりもの」の異常や匂い、腹痛やかゆみなど気になる症状があるなら恥ずかしがらずに産婦人科を受診してください。
細菌に感染している場合は早期発見、早期治療がとても大切です。
妊活中の女性にとって病気は大敵なので、体の変化を見落とさないように心がけましょう。
また、妊娠したいと意識したときから、かかりつけのクリニックを決めておくとよいでしょう。
なにか気になることがあったら、すぐに受診できるように住所や電話番号も調べておいたほうがよいです。
「おりもの」は自分の体からのサインであり、健康のバロメーターです。
普段の状態を知ることによって、「おりもの」の変化にいち早く気が付けるようになります。
妊活中は基礎体温を測ることと、「おりもの」の変化に気がついたらメモしておくようにしましょう。
「おりもの」の状態と体温の上がり下がりで自分の体の状態がわかり、今自分がどの時期なのかがわかるようになってきます。
妊娠力を上げるために今日から「おりもの」の様子を意識しましょう。