2018.07.06

「体外受精は子供の障害リスクが高まる?」その現実と確率は?

ARTICLE

体外受精は自然妊娠とは違い、人工的に受精卵を作る方法です。

人の手が入るので、体外受精は障害を持つ子供が生まれやすいと言われることがあります。

実際、その確率とリスクはどれくらいのものでしょうか。

不妊治療を続けていく場合、体外受精を行うという選択肢は必ず出てきますので、この機会に障害のリスクを知っておきましょう。

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体外受精で心配になる子供の障害

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妊娠には心配がつきものですが、中でも障害を心配する親はとても多いです。

しかし、自然妊娠でも障害は起きる可能性があるもの。

若くて健康な夫婦の子供であっても、障害が発生することはありますので、障害は決して他人事ではありません。

その多くは染色体異常によるもので、予防は困難とされています。

体外受精を行う場合、一体どれくらいの確率で起こるものなのか、詳しく取り上げていきます。

体外受精と障害児が生まれる確率の関係は?

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体外受精は、自然妊娠とは違い、妊娠の過程で人のサポートが入って、妊娠を成立させる方法です。

そんな体外受精では、障害児が生まれやすいとされていますが、本当なのでしょうか。

障害と体外受精の関係を見てみましょう。

医学的な根拠はない

体外受精だと、障害児が生まれやすくなるといわれることがありますが、これには医学的な根拠はありません。

自然妊娠でも、障害児が生まれてくる可能性は大いにあります。

どちらの場合も、障害児が生まれてくる確率は同程度といえるのです。

障害にはさまざまな程度があり、一概に定義することは難しい部分があります。

そんな障害児が生まれてくる確率は、一般的に0.3%ほどとされています。

330人に1人ほどの割合で、障害を持つ可能性があるのです。

ただ体外受精の場合、受精させるために一旦、体外で人工的な処置を行います。

これに際して、染色体異常が起きやすいのではないかと、懸念する人が多いのです。

そして、いざ胎児が障害児であった場合、体外受精だからという理由にされてしまうことがあります。

しかし実際には、体外受精との関係性は明確に分かってはいません。

自然妊娠と同様に、体外受精でも障害が発生する可能性は誰にでもあるものなのです。

高齢出産の場合は確率が高くなる

高齢出産の場合は、障害が発生する確率が高くなるといわれています。

高齢になると、卵子も精子も質が落ちてしまうため、染色体異常が起こりやすいのです。

特に多い障害としては、ダウン症があります。

ダウン症発症の症例は、母体の年齢が高くなればなるほど、右肩上がりに増えていきます。

45歳以上の妊娠の場合、20代に比べると、そのリスクが約84倍にもなるとされています。

これは、自然妊娠でも体外受精においても同様といえます。

卵子や精子の質の低下で起こりやすい

加齢とともに、卵子も精子も質が低下していきます。

すると、染色体異常は、通常よりも起こりやすくなってきます。

しかし、卵子や精子の質が落ちることは、加齢のためだけではありません。

たとえば生活習慣や、食生活、ストレスなど。

こういった日々の過ごし方一つでも、質は大きく変わってきます。

また、タバコやアルコールなども、卵子や精子の質を下げてしまう大きな要因となります。

つまり、毎日の生活を整えられれば、卵子も精子も質を上げられるといえます。

そして、染色体異常が起こる可能性を下げることが可能なのです。

体外受精で起こる可能性があるリスク

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体外受精は基本的に、自然妊娠とそう大きくは変わらないものとされています。

しかし、リスクは少なからずあるので見てみましょう。

男性不妊の遺伝

胎児は、母親と父親の遺伝子を半分ずつ受け継ぎます。

そこで、遺伝しやすい体質などは、胎児がしっかりと継承してしまうのです。

特に顕微授精の場合、男性不妊の遺伝率が高いとされています。

男性不妊の原因としては、活動率がよくない、数が少ないなどが挙げられます。

これらは胎児にも遺伝しやすいので、胎児が男の子であった場合は、遺伝しやすいリスクがあります。

双子などの多胎妊娠

体外受精を行う際には、人工的に卵子を採取していきます。

そのため、排卵誘発剤を使用して、効率的に卵子を排出させていくのです。

この排卵誘発剤を使うことによって、卵子が二つ以上排卵されることがあります。

また、体外受精においては、なるべく妊娠の可能性が上がるようにする処置がなされます。

中には、受精卵を二つ以上、子宮へ移植するという方法もあるのです。

こうした処置によって、双子などの多胎妊娠のリスクも高まるといえるのです。

早産や流産の発生

流産や早産は、自然妊娠においても、決して珍しいものではありません。

しかし、体外受精の場合には、子宮内の環境などによって、これらが起こりやすいともされているのです。

特に流産の場合は、胎児側に問題があるケースがほとんどです。

流産の理由は多岐に渡り、その理由が分かっていないものも多いのです。

体外受精で生まれた障害児との向き合い方

体外受精をして、実際に障害児が生まれた場合には、親としてどう向き合っていけばよいのでしょうか。

愛情を持って育てる

障害児であったとしても、我が子に違いはありません。

父親と母親の遺伝子を受け継いだ、唯一無二の可愛い子供です。

とは言っても、最初は我が子が障害児であることを受け入れることは、大変な困難があります。

しかし、出産してすぐに完璧な親になれる人はいません。

育児をしながら、少しずつ子供との絆を作って、親になっていけばよいのです。

障害があっても、子供は親の愛情があればすくすくと育ちます。

そして、出来ることはいくつもあるものです。

その子に出来ること、親として出来ることを考え、愛情を持って育てていくことが一番大切です。

障害児を持つ人のブログを参考にする

障害児を持つ親は、孤独感を抱えてしまう人が多いものです。

そこで、障害児を育てている人のブログを読んで、どんどんと参考にしていきましょう。

障害児を持つ親は、決して少なくありませんし、大先輩です。

たとえ自分の周りにはいなかったとしても、どこかで同じように頑張っている人がいるのです。

そんな人のブログは、子育てにおいて、大変大きな励みとなることでしょう。

ぜひブログを検索して、孤独感を抱かないようにしましょう。

また、自分でブログを書いてみることも効果的です。

文章として気持ちを表現することで、気持ちのコントロールがしやすくなることもあります。

そして、ブログを通じて、障害児を育てる親のネットワークができることもあるのです。

夫婦で子供の障害に理解を持つ

障害児については、夫婦で正しい知識を持って、深い理解を示していくことが大切です。

障害は子供の特徴や個性の一つとして考えて、その子に合った環境を整えてあげましょう。

中には、発達障害という「障害」とは気付かれにくいものもあります。

こうした外見からは分かりにくい場合、子供本人が精神的に、大きな傷を負ってしまうこともあるのです。

障害と一口に言っても、その種類はさまざまです。

それぞれに特徴があるので、それぞれをしっかりと理解していく必要があります。

そして、愛情と深い理解を持って、子供を育てていきましょう。

行政などの支援の手を借りる

子供を育てていくうえでは、行政によるさまざまな支援を受けられます。

特に障害児がいる家庭には、福祉手当が支給されることも多くなっています。

こうした手当てはどんどんと利用して、家庭に大きな負担がかかりすぎないようにしていきましょう。

また、たとえ親とはいっても、毎日障害を持つ子供を育児していくことは非常に困難ですので、障害児保育なども利用していくといいでしょう。

こうしたサービスを利用することは、決して甘えなどではありません。

子供にとっても親にとっても、お互いによい距離感と関係を維持するために、必要なものなのです。

そして、障害児を育てていくためには、お金も多くかかってくるものです。

そんな負担はどんどん頼れるところに頼って、夫婦だけで抱え込まないようにしていきましょう。

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一人で悩まずに相談できる場所を見つけよう

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体外受精でも自然妊娠でも、障害児が生まれる可能性はあります。

それはさまざまな要因によるものですが、どんな夫婦でも決して他人事ではありません。

若い夫婦だからといって、障害児が生まれないという保証はどこにもないのです。

体外受精の場合には、自然妊娠よりもリスクが高くなるものもいくつかあります。

それらのリスクを考慮したうえで、体外受精を選択していきましょう。

そして、障害を持つ子供の親となったときには、夫婦だけで抱え込まないことがとても大切です。

行政の支援はフルに活用して、相談できる場所を見つけていきましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

妊活部編集スタッフです。妊活に関するお悩みを解決するためのサポートをします。最新情報から妊活にまつわる情報を提供します。