費用が高いイメージがある不妊治療。
お金が心配で、受診を迷っている人も少なくないでしょう。
不妊治療のひとつであるタイミング法は、不妊治療のファーストステップとして用いられることが多いもの。
治療内容や費用、費用を抑える方法について学びましょう。
タイミング法は、不妊治療の一つ。
排卵日を予測し、より妊娠しやすいタイミングをとることで、妊娠の確率を高める方法です。
排卵日は、朝起きてすぐに計る基礎体温や、病院での超音波検査などによって予測されます。
タイミング法では、基礎体温の付け方やさまざまな検査が行われます。
また、必要に応じて、排卵をスムーズにするための薬の処方などが行われることも。
では、タイミング法にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか?
不妊治療として初めて病院を受診すると、まず問診票の記入を求められることが多いでしょう。
問診表の内容を基に治療が始められることになるので、スムーズに治療を始められるように、月経の状態や気になる症状などをしっかり記入することが大切です。
その後、医師による詳しい問診とともに、いくつかの検査が行われます。
身体の状態を検査によって知ることで、必要な治療法をみつける手がかりとなり、適した治療を行うことができます。
初診で行われることが多いのは、超音波検査や血液検査など。
初診の費用はおよそ2000~5000円程度のところが多いようです。
ただし、病院によって差があり、どの検査が行われるかによっても異なるため、特に初めての受診では予算は多めにしておきましょう。
妊娠しやすいタイミングをとるためには、排卵日の予測が欠かせません。
病院では、超音波検査によって卵子を包む卵胞の成熟度を確認することで、排卵日を予測することができます。
卵胞チェックでは超音波検査が必要になり、かかる費用は大体2000~3000円程度とされています。
しかし、状況によっては月に数回受診しなければならないケースもあり、費用の負担はその分増えてしまうことに。
市販されている排卵検査薬を使うと、自分でチェックすることもできます。
値段は商品によっても異なりますが、7日分で大体2000~3000円程度。
ただし、自己判断になってしまうため、多少のズレが生ずる可能性もあることを頭に入れておきましょう。
排卵日が予測されると、タイミングをとるよう指導を受けることになります。
しかし、排卵がずれたり、正常に行われなかったりすることもあり、妊娠を妨げている原因になっていることも。
そのため、予測された排卵日のあとに、排卵がきちんとされているかどうかを確認する必要があります。
排卵確認は主に超音波検査によって行われ、費用は2000~3000円程度です。
ただし、超音波検査は保険が適用になる回数に制限があり、月2回目以降の検査では保険適用外になることがほとんど。
費用もその分高くなるため、余裕を持って準備しておくと安心です。
心配な場合には、保険適用の範囲について病院で確認しておくとよいでしょう。
タイミング法を行うにあたり、排卵が何らかの原因によって妨げられている可能性がある場合には、排卵誘発剤を処方されることがあります。
排卵誘発剤にはいくつかの種類があり、内服薬や注射など、症状の程度によって適した薬を処方されます。
費用は、内服薬の場合500円程度。
また、より効果が高いとされる注射の場合には1回1000円程度で打つことができますが、数日通う必要があるため、その分費用がかかることに。
同じ排卵誘発剤であっても、治療内容によってかかる費用は異なるため注意が必要です。
不妊治療にかかる治療法や処方薬は症状によっても異なるため、目安としては参考にできますが、かかる費用には差があるということを覚えておきましょう。
不妊治療の第一段階として用いられることの多いタイミング法。
治療によっては保険が適用されなかったり、連日受診する必要があったりと、費用がかさみやすいでしょう。
また、症状によっては治療をステップアップする可能性もあるため、できるだけ費用は安く抑えたいですね。
治療にかかる費用は病院によっても異なるもの。事前にいくつかの産婦人科のホームページをチェックしておくと安心です。
ホームページに記載がない場合には、電話で確認したり、口コミを参考にしたりするのもおすすめです。
基本的な検査や治療にかかる費用を比較し、負担がより抑えられる病院を選ぶとよいでしょう。
世帯ごとに、年間の医療費が10万円を超えている場合に受けられる医療費控除。
不妊治療も医療費控除の対象になっており、申請することで、控除を受けることができます。
対象となるのは、治療費や検査費、薬代など。
受診するためにかかった交通費等も申請可能です。
治療費など、領収書が出されたものはすべて保管しておきましょう。
領収書が出ない交通費は区間や代金をメモしておけばOK。
また、不妊治療以外にも、本人や家族が病気やケガで受診した場合にはまとめて申請できます。
1年分となると量も多くなるため、きちんと整理しておくと安心です。
一覧としてまとめておくと、申請する際スムーズに行うことができます。
タイミング法の基本は、排卵日付近にタイミングをとること。
排卵日を自分で予測することができれば、病院を受診しなくても、タイミング法を取り入れることができます。
排卵日を予測するためには、朝起きてすぐに計る基礎体温をつけることが大切です。
基礎体温から排卵日を予測するためには、基礎体温用の体温計を使い、毎朝しっかりと測定する必要があります。
低温期と高温期に分かれている生理周期を利用して予測するため、表にしておくと便利。
インターネットでダウンロードすることもできるので、うまく活用するとよいでしょう。
排卵がスムーズに行われなかったり、排卵が起こらなかったりする場合に使用される排卵誘発剤。
注射をしてもらう場合、一定の期間病院に何度も通わなければなりません。
注射は比較的すぐに済みますが、病院を受診するとなると移動時間や待ち時間などが大きな割合を占めることに。
費用の面だけでなく、肉体的な負担も大きくなってしまうでしょう。
排卵誘発剤には、自分で注射を行う自己注射という方法もあり、選択できる病院も増えています。
自分で腹部に注射をするため、不安や恐怖感も起こりやすいですが、通うための費用や時間を減らすことができ、仕事などとの両立もしやすいことがメリット。
選択肢のひとつとして覚えておくとよいでしょう。
不妊治療というと、経済的な負担が大きいイメージが強いもの。
病院を受診しようか迷っている人にとって、不安になる要因のひとつではないでしょうか。
まずは、治療にかかる費用の目安を知っておくことで、受診を検討しているときの参考になります。
また、タイミング法は、ある程度治療内容を理解しておくことで、かかる費用を抑えられる可能性も。
まずは不妊治療の基本的な知識を身に付けることが大切です。
治療や費用について知り、安心して治療に挑みたいですね。