2018.05.20

【不妊治療】を始める前の心構えとは?知っておきたい原因や治療のこと

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現代では、多くの夫婦約6組に1組が子供ができないという不妊に悩んでいます。

不妊治療とは、結婚して避妊してもいないのにも関わらず1年以上妊娠しない状態を治療することです。

不妊治療を始める前に、留意点や原因、治療について知識を付けましょう。

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不妊治療を始めるにあたって知っておくべき留意点とは?

妊娠を望む多くの20代、30代夫婦が「不妊」で悩んでいます。

不妊で悩む女性の多くはとても生真面目な方が多く、心苦しみ、誰にも相談出来ずに悩んでいることも。

不妊治療に至るまで、いろいろな検査を繰り返しながら治療を行っていきますが、それにはリスクや費用がかかります。

不妊治療に実際に掛かる費用、そして不妊治療のリスクなどをよく理解することで、自分自身や夫婦、また家計を見直すよいきっかけになるでしょう。

不妊の原因について

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不妊の原因は、身体の中や私生活の中に潜んでいることがあります。以下が不妊の原因といわれているものです。

排卵や卵管の異常を検査する

不妊治療で女性側にある原因として、「卵管通過障害」「排卵障害」「子宮内腔異常」が当てはまります。

特に多くあるのが「排卵異常」で、生理後約2週間後に排卵が起こり、その際にタイミングを計り妊娠が成立するのを試みるのですが、そもそもこの排卵が起こっていなければ妊娠成立には至りません。

治療としては排卵を促す「排卵誘発剤」を打つことがあります。

「卵管通過障害」の場合、原因は子宮内膜症やクラミジア感染によるものと考えられます。

検査にあたり、造影剤を使用しレントゲン検査をするか、超音波で調べる2つの方法で卵管の検査をします。

また、「子宮内腔異常」と判断された場合には薬で生理を一時的に止め、卵巣を休ませて子宮内を綺麗にする方法と、ホルモン注射をする方法、チョコレート嚢胞など腫瘍が大きい場合には腹腔鏡手術をする場合もあります。

性感染症にかかっているか検査する

不妊の原因に「性感染症」が考えられるケースがあります。不妊につながる性感染症のなかでもっとも多く見られるのが「クラミジア感染症」です。

クラミジア感染症とは

日本でも1番多い感染症といわれており、クラミジアに感染すると、次第にお腹の中全体に広がり、そして卵管に癒着し卵管を狭くしてしまうことで、精子や受精卵がその道を通れなくなり、不妊の原因となってしまうのです。

男性が感染している場合においてもこれと同じく男性不妊の原因となります。

淋病とは

淋病はクラミジアと同じく卵管を詰まらせ、それが原因で子宮内膜症を引き起こしたり、不妊の原因に繋がりるといわれています。

また、放置すると胎児に影響を及ぼす可能性のある性感染症もあるので、不妊治療の際に原因が不明な場合は性感染症にかかっていないか産婦人科で検査しましょう。

男性側に要因があるか検査する

不妊治療では、女性だけでなく、男性側にも原因があるかを調べます。

男性側に原因がある場合、主な原因に「造精機能障害」と「精路通過障害」と「性機能障害」が原因といわれています。

造精機能障害とは

精子が何らかの原因でうまく作られていない状態で、原因不明な場合がほとんどといわれています。

また、子供の頃高熱を何日も続けて出したことにより生殖機能を失い、造精機能障害になることがあります。

精路通過障害とは

精子を精管までうまく運べないことが原因でパイプカットした人などに見られます。

性機能障害とは

勃起障害ともいい、そもそも勃起ができていないため性行為がスムーズにいかず、射精ができない状態になることです。

男性側のこれらの原因が判明したり、ホルモン治療や漢方、内服薬で「自然治療」で治していきます。

ホルモンバランスに異常がないか検査する

生活習慣や女性ホルモンが乱れることにより不妊に繋がることもあります。

この女性ホルモンが乱れる原因にまずあげられるのが「食事」です。

● いつもコンビニ弁当やファーストフードで食事を済ます
● 深夜過ぎてから食べる
● 食べたらすぐ寝る
● カフェインやアルコールの過剰摂取

などがあげられます。こういった食生活からホルモンバランスに異常が出てしまい、不妊に繋がっていることもあるのです。

過度なダイエットも一因

● ダイエットとリバウンドを繰り返していている
● 食べないダイエットなど極端なダイエットをし、生理が止まってしまう
● ダイエットでの栄養不足から肌がガサガサになる

なども、ホルモンバランスが乱れる原因となります。他にも、睡眠不足も大敵です。

22時~2時までの黄金タイムには寝るようにしましょう。

そして体の冷えも不妊の原因になるので、冷たい物をよく飲んだり、薄着したり、湯船に浸からずシャワーばかり浴びていると冷え性の原因になるため、不妊の要素となります。

これらが女性ホルモンを乱し、不妊の原因にもなっているので、思い当たる場合には生活習慣の見直しが必要となります。

一般不妊治療とは何か

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不妊治療を行うにあたって、どのような治療を行うのかを見ていきましょう。

無排卵症の治療について知る

不妊の原因として多くあげられる「無排卵」には多くの原因が潜んでいます。

月経の周期によって特定されることがあるので、自分がそれに当てはまるか以下を参照してみましょう。

● 頻発月経:毎回生理の時に出血はしているけれど、排卵をしていない状態や生理周期が19日以内にきてしまう
● 稀発月経:反対に生理周期が長く39日以上、特に51日以上生理がこないこと

これらが無配卵の原因になっていることがあります。

また、無配卵になる原因はこれだけではなく、ストレスの積み重ねや過度なダイエットなど日常的な生活のうえで無配卵になる原因を引き起こしていることも。

無配卵だと分かれば、クロミットと言われる排卵誘発剤を用いて、排卵を促す治療法があります。

効果はおよそ70~80%程度といわれており、比較的確率の高い治療方法です。

卵肝炎や子宮内膜症の治療について知る

卵肝炎や子宮内膜症が不妊症の原因となっていることがあります。

卵肝炎とは

卵管に炎症を起こし、卵管内に癒着し精子や受精卵の通る道を妨げるため、不妊の原因になってしまいます。

治療法としては、まず抗生物質や解熱剤などの内服薬を投与し、様子を見て、それでも効果が得られない時には入院し、「絶対安静」を務めます。

子宮内膜症とは

子宮内膜症は、子宮の内側にしかないはずの子宮内膜が、卵巣や腹膜など子宮とは別の場所で増殖と剥離を繰り返してしまい、さまざまな痛みを引き起こしてしまう病気です。

子宮内膜症の場合は、治療期間は個人差によりますが、以下の治療方法が行われます。

● 抗生物質などの薬の投与で治す
● ホルモン注射でいったん生理を止め、子宮内を綺麗にする
● 症状がひどい場合は、腹腔鏡手術をして膿を摘出して治す

などという方法があります。子宮内膜症をそのまま放置すると不妊症に繋がることになりますから、生理痛や性交時に異常に痛むようであれば病院を受診し、治療するようにしましょう。

無精子症の治療について知る

無精子症は、男性側にある不妊の原因といわれているものです。無精子症は大きく分けて2つの原因がありまる。

● 1.閉塞性無精子症:精子は作られてはいるが、何らかの原因が理由で閉塞してしまっている状態(パイプカットなど)
● 2.非閉塞性無精子症:先天的なものと抗がん剤治療や放射線治療の影響で起こる後天的なものがあり、その多くの原因は不明

閉塞性無精子症の治療法

精子の通りをよくするために、パイプカットによって切断された精管同士を繋ぐ、精路再建術を行います。

費用はおよそ30~50万円と高額ですが、成功率は95%とかなりの高確率といわれています。

非閉塞性無精子症の場合は採取する

顕微鏡によるMD-TESE精細管という採取法で精子を確認し、見つかった場合には採取し、冷凍保存します。

その後、パートナーの排卵日に合わせて顕微鏡受精を行いますが、費用は40~50万円といわれており、こちらも高額な治療法です。

ホルモン療法について知る

不妊治療の際に、妊娠しやすい体にするために男女どちらにも「ホルモン療法」を行う場合があります。

不妊治療の際に用いられるホルモン療法には「黄体ホルモン補充療法」といい、着床の確率をあげる療法で、黄体ホルモンを注射や経口剤で行う治療法です。

また、無排卵の方や排卵が不規則だったりする方には「排卵誘発剤」を注射か経口剤を使用し排卵を促します。

ホルモン療法とは不妊治療だけでなく、子宮内膜症の治療や着床障害の治療などにも用いられる方法ですが、人によっては副作用が出ることも。

あまりにも副作用がひどい場合には自分の体には合ってない場合があるので、主治医の先生とよく相談するようにしましょう。

高度不妊治療を理解するための基礎知識

高度不妊治療では、体外受精や胚移植など高度な技術が必要な治療になります。基礎知識として参考にしてみましょう。

体外受精について理解を深める

人工授精として、精子を取り出し、細い管で子宮内に届けますが、それを何度か試しても妊娠しない場合は、いよいよ「体外受精」になります。体外受精の場合、卵子と精子を取り出し、「受精卵」になるまでを体外で行ってから、子宮に戻す方法です。

体外受精の確率は?

体外受精を行い、妊娠する確率は年齢によって異なるそうで、35歳以下ではおよそ35~40%、40歳になると25%まで下がり、さらに45歳になると10%以下となってしまい、年齢が増すごとに妊娠率は低下してしまう傾向があります。

気になる治療費は?

ここでネックになるのが「治療費」です。体外受精などは保険適用外となり、すべて実費となるため、諦めてしまう人も多いのです。

しかし現代では、これらの不妊治療を対象とした「特定不妊治療費助成制度」という助成金制度で一部負担してくれる制度ができたので、体外受精などの高度不妊治療を考えている場合には住んでいる自治体に確認してみるといいでしょう。

胚移植法について理解を深める

胚移植法とは、体外受精のときに行う移植方法のことで、この移植方法は体の状態や個人の希望によって移植方法を決めることができます。

胚移植にも種類がある

● 分割胚移植:昔から行われている方法で、受精卵が2日~3日経過したものを子宮内にもどしていく方法
● 胚盤胞移植:受精して5~6日目の着床寸前の胚(受精卵)を子宮に戻す方法で、分割胚移植よりも妊娠する確率が高くなる
● 2段階胚移植:分割胚移植と胚盤胞移植を連続して行う移植法で、さらに着床率を高める効果がある方法。

2段階胚移植では、双子や三つ子などの多胎妊娠の可能性が高くなることを覚えておきましょう。

ギフト法やジフト法について理解を深める

高度不妊治療の中には、GIFT(ギフト)法とZIFT(ジフト)法というものがあります。

ギフト法とは?

体外受精と同じ方法で排卵誘発によって排卵した卵子と精子を細い管で卵管の中に移植する方法です。受精させる前に子宮に戻すので、人工授精に似ていてます。

ジフト法とは?

体外受精によって「受精卵」にしたものを「腹腔鏡」を用い、卵管に注入する方法です。こちらはかなり高度な技術と全身麻酔、そして腹腔鏡カメラすべてが揃っていないと治療できない方法のため全国で5~6施設でしかこの方法は実施できません。

また、全身麻酔を使用し、卵管に管を差し込むことで身体的負担になるデメリットがあります。

精子や卵子の凍結保存について理解を深める

精子や卵子を凍結保存しておくことで、一人目に限らず二人目の妊娠希望に対してもメリットがある方法です。また凍結保存することにより、双子などの多胎妊娠を防ぐ効果もあります。

液体窒素の中で保存された卵子は、半永久的に保存しておくことが可能になります。また、男性の精子においても、採取したものを冷凍保存しておくことで、治療の日に都合つけられない場合でも冷凍保存しておいた精子を用い治療することができます。

また、凍結保存することにより受精確率が落ちるということはないといわれています。

不妊治療に掛かる費用について知ろう

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いざ不妊治療に乗り出そうと思っても、心配になるのは費用面です。パートナーと相談しながら進めていきましょう。

治療に掛かる平均的な費用を計算する

不妊治療に掛かる費用は、およそ100~200万までといわれており、その不妊治療期間が長ければ長くなるほど費用がさらに高くなってしまいます。

また、不妊治療には「一般不妊治療」と「高度不妊治療」の2つに分けられており、保険適用外の高度不妊治療になるほど高額に。

費用は、タイミング法で3,000~20,000円、排卵誘発法(注射)で1,000~3,500円、排卵誘発法(内服)だともっと安く、およそ500円程度といわれています。

また保険適用外の人工授精では、15,000~30,000円、体外受精だと1回およそ30~60万円、顕微授精になると1回35~60万円といわれています。

受診する病院や産婦人科によっても異なるため、不妊治療をする際にはよく確認してから行うようにしましょう。

市町村のホームページにて助成金制度を調べる

不妊治療を行う場合、その期間が長ければ長いほど、費用が掛かってきます。

特に高度不妊治療を行うと保険適用外になるため、高額な金額に。そこで自治体で行っている不妊治療を対象とした「特定不妊治療費助成制度」を利用するようにしましょう。

特定不妊治療費助成制度とは?

日本全国どこでも利用することができ、1回の治療につき「15万円」助成され、初回では30万円まで助成してくれる制度です。

助成金を受けれる対象となるのは女性の年齢が43歳以下などの条件がつくので、確認が必要となります。

また、医療費控除も忘れずに申請するようにしましょう。

交通費など不妊治療のためのマッサージなども控除の対象となるので、レシートや領収書はなくさないように取っておくことが大切です。

不妊治療に対する理解を得るために

不妊治療は1人で行うものではありません。パートナー、家族との協力も必要であり、リスクが伴うため、相談しながら行う必要があります。

不妊治療の内容やリスクについて話し合う

不妊治療とは具体的に、避妊をしていないのにも関わらず、1年以上妊娠できないことを「不妊」といい、それに対して妊娠しやすい体にもどしていく治療を「不妊治療」といいます。

夫婦2人でカウンセリングを受け、どちらかに原因があるか分かればそれに対してのホルモン療法であったり、タイミング法や、段階を踏み、人工授精や体外受精などをしていきます。

リスクはパートナーと話し合い、対処しよう

不妊治療を行うことにより、発達障害やダウン症などの障害をおって生まれてくると心配されていますが、不妊治療を行って生まれた子供と自然妊娠で生まれた子供と大差がないとカナダでの実験で明らかになりました。

ただし、不妊治療に限らず、女性の年齢があがるにつれてダウン症などの障害児が生まれる確率が高くなるといわれています。

また、不妊治療を行うことで女性に頭痛や嘔吐、めまいなどの副作用が出てしまうことがあることも頭に入れておかなければなりません。

家族や職場に説明する

不妊治療をすると決めたら、不妊治療とは何かを周りに説明しましょう。

特に義母に孫もしくは2人目はまだかといわれ、ストレスになっている方もいます。

どんな治療をして、どのくらいの費用が掛かる、副作用などのリスクを話し、家族に理解を得られることで、安心して不妊治療に専念することができるでしょう。

また、働いている場合、職場へ報告するかどうか悩むことも。人工授精や体外受精になると、会社を休むことになり、理由をいわざる負えなくなります。

よって、まずは直属の上司に不妊治療をしていることを打ち明けるようにしましょう。

また、治療をする時期は忙しくない時期にするなど、お互いに思いやりをもつことも大切です。

今回紹介した内容についてゆっくり理解を深めよう

現在不妊で悩む20代、30代の女性は多くいます。

1人で抱え込まず、パートナーと、不妊治療はどんなことをするのか、リスクはあるのか、費用はどのくらい掛かるのかを理解し、治療に専念していきましょう。

また、不妊治療をすることで家計の見直しにもなり、自分自身を見直すきっかけにもなります。

1人で悩む方が多いので、パートナーとゆっくりと不妊治療についての理解を深めることがとても大切です。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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