増加する二人目不妊では、周りからのプレッシャーに悩む人が多いもの。
乗り切るためには、二人目だからこその知識や周りとの付き合い方を知っておくことが大切です。
ストレスも多い二人目不妊だからこそ、気持ちを整理しながらうまく乗り切っていきましょう。
二人目不妊は、一人目とはまた違ったつらさがあります。
子育てと妊活の両立は、なかなか思い通りにいかないことも多く、出産する年齢や上の子との年齢差も意識してしまいがち。
さらに、ママ友の二人目、三人目の妊娠を知り、焦りを感じる人も少なくないでしょう。
周りからのプレッシャーを感じやすい二人目不妊は、周りに惑わされないことが大切。
まずは二人目不妊の原因から見ていきましょう。
二人目不妊には「一人目はすぐに授かることができたのに、二人目がなかなか授からない」という人も少なくありません。
二人目不妊の原因には、どのようなものが考えられるのでしょうか?
二人目不妊では、子育てをしながら妊活に挑むことになります。
子育ては24時間ノンストップ。
子どもがどんなにかわいくても、育児の疲労は溜まっていきます。
また、育児に積極的に参加するパパが増えている中で、最近ではワンオペ育児という言葉もあるように、育児も家事もすべてママ一人がこなす家庭も少なくありません。
共働きの家庭も増えている今、仕事と治療の両立も難しい点のひとつ。
病院での治療を受けるために急に休暇をとったり、仕事終わりに診療時間ギリギリで病院に通ったりと、治療の継続自体が負担になりやすいでしょう。
それに加え、周囲からの期待が加わることでさらにストレスになり、ホルモンバランスの乱れを引き起こします。
ホルモンバランスが乱れると、身体本来の機能が十分に働きにくくなり、妊活の妨げとなってしまうのです。
一般的に、35歳を過ぎると妊娠率は下がっていくといわれています。
現在の初産の平均年齢は30歳超。
10~20代のうちに妊娠出産を終えてしまう人もいれば、40歳を超えてから初産を迎える人もおり、個人差が大きいものではありますが、平均から考えると二人目以降の妊娠年齢はさらに高くなるといえるでしょう。
その結果、二人目不妊という状況に陥りやすくなるのです。
また、さまざまな要因によって排卵が正常に行われなかったり、受精した卵子が子宮内膜に着床しにくくなったりすることもあります。
さらに、クラミジアなどの感染症や子宮内膜症などがきっかけで卵管にトラブルが起きると、卵子が子宮まで到達することが難しい状態に。
子宮や卵巣、卵管などの状態によって、妊娠を妨げてしまうことがあるのです。
免疫因子によって、不妊を引き起こすことがあります。
これは、女性の身体に入ってきた精子を何らかの原因により異物だとみなし攻撃してしまうことで、受精が妨げられてしまうことをいいます。
精子が入ってくることで抗精子抗体を作ってしまい、その後もその抗体によって精子の働きを妨げたり、死滅させてしまったりすることがあるのです。
原因ははっきりとわかっておらず、根本的な治療は難しいのが現状。
抗精子抗体がある場合、精子が子宮内に進入しにくくなるため、自然妊娠は難しくなります。
抗体価によって、人工授精もしくは体外受精治療を勧められることになるでしょう。
抗精子抗体は男女どちらにも作られることがあり、女性側だけでなく、男性側にも自己抗体としてできることがあります。
不妊の原因が男性側になることもあります。
精子は精巣で作られていますが、精子の形成や運動能力を獲得する過程で異常が起こると、精液性状低下とよばれる状態に。
精子の数が著しく減少したり、動きが悪くなったりと、受精する力が低下してしまうのです。
精液性状低下が高度になると、精子の運動能力が極度に低い状態や精液中に精子が全く見られない無精子症ともいわれます。
また、性行為や射精に障害がみられる性機能障害も男性不妊のひとつ。
ストレスや病気などによりうまく勃起が起こらなかったり、射精がスムーズにいかなかったりと、性行為自体が難しくなります。
男性不妊には先天性のものや、病気や生活習慣などによる後天性のものがあります。
男性不妊の場合、症状や治療内容に合わせて、薬の内服や手術、人工授精などの治療を取り入れていくことが一般的です。
さまざまな原因によって妊娠が妨げられる不妊症ですが、中には原因がわからないケースも。
いくつもの検査を受けても異常が見つからないという場合には、原因不明のまま治療を進めていくことになります。
不妊症において原因不明の割合は全体の1/3程度と、決して珍しいことではありません。
原因不明の場合、さらなる精密検査を行い、その結果原因が判明することも。
それでもわからない場合でも、診察や基礎体温グラフなどを参考にしながら、症状に合わせた治療を行っていくことができます。
原因不明だからといって妊娠の可能性は決して低いわけではありません。
まずはタイミング法、そして排卵誘発法や人工授精、体外受精とステップアップしながら、身体に合った治療を探っていくことになります。
二人目不妊の場合、病院に行くべきかどうか迷ってしまいがち。
病院はいつ、どのようなタイミングで受診しればよいのでしょうか?
一般的に不妊症とは、妊娠を希望して性行為を行っているにも関わらず、1年以上妊娠が認められないことをいいます。
妊娠の確率を高めるためには、妊娠の可能性が高い排卵日周辺でタイミングをとる必要があり、定期的にチャレンジすることが大切です。
積極的にチャレンジし続けていても、1年以上妊娠しないという場合には、一度病院を受診した方がよいでしょう。
二人目不妊では、子育て中ということもあり、受診しにくいと感じる人も多いもの。
特に、一人目を比較的スムーズに妊娠している場合には「受診するほどではないのではないか」という気持ちも生まれやすいでしょう。
しかし、一人目の出産を経て身体も変化しており、身体の状態を知るという意味でも受診しておくと安心です。
余裕を持って受診できるよう受診したい病院を探しておきましょう。
年齢や仕事などにより、産後すぐに二人目の妊活を始めたいという人もいるでしょう。
しかし、妊娠するためには産後の身体が回復し、ホルモンバランスが整って排卵が起こることが必要です。
いくら望んでいても、身体の準備が整うまでは妊娠は難しいもの。
産後の生理は、個人差が大きく、産後数ヶ月で始まる人もいれば、1年近く経ってようやく始まったという人もいます。
特に母乳の場合、ホルモンの影響で産後1年程度生理が来ないという人も。
二人目を少しでも早く欲しいという場合には、生理が始まっているかどうかをひとつの基準にするとよいでしょう。
ただし、生理が来ていても、排卵が起こっていない無排卵月経などの可能性も。
身体の状態をみながら、排卵を誘発するために治療を始めることもできるので、不安なことがある場合には念のため受診しておくとよいでしょう。
二人目不妊に悩むママ達にのしかかるのが、周りからの「二人目まだ?」攻撃。
前向きに乗り切るための方法をご紹介します。
周囲からのプレッシャーとして、特に負担になりやすいのが義両親によるもの。
年配の人の中には、不妊に対する理解が高くない人もおり「はやく二人目を」と会うたびに言われてしまうこともあるでしょう。
特に、親戚などが集まったときに言われてしまうと、あちこちから意見が飛び交い、なんともいたたまれない気持ちになってしまいますね。
ここで大切なことは、とにかく軽く受け流すということ。
話に相槌をうつようにしながらうまく交わしてみましょう。
もし繰り返し言われてしまう場合には、一人っ子に決めたと宣言してしまうのもひとつの手。
信頼関係がしっかりできていれば、不妊であることを伝えた方が楽になるかもしれません。
パートナーと相談しながら、相手や状況に合わせてうまく回避できる方法を見つけていきましょう。
二人目不妊の悩みとして多いのが「ママ友の二人目妊娠を素直に喜べない」ということ。
我が子と同年齢の子どもを育てるママ友の、二人目や三人目を妊娠したという報告を聞き、焦りを感じてしまう人も少なくありません。
特に産後数年を経過すると、二人目、三人目ラッシュが起こり、祝福したい気持ちの一方で、悲しみを感じてしまうこともあるでしょう。
周りの二人目妊娠を乗り切るためには、みんなそれぞれのペースがあるということを頭に入れ、気にしすぎないことが大切です。
妊娠を強く望むあまり、妊娠しているママ友にばかり意識がいってしまいがちですが、同じような状況で悩んでいる人も決して少なくないでしょう。
自分だけと思わず、気分転換しながら乗り切っていきたいですね。
なかなか妊娠できない場合、周りからのプレッシャーではなく、自分自身の焦りによって追い込んでしまうことがあります。
自分自身が焦りを感じていると、周りから言われたわけではなくても、マイナスな感情でいっぱいになってしまうことに。
そんなときには、今いる子どものことを想ってみてください。
不妊症で悩む人は年々増加しており、子どもができないのに悩み、治療を続けている人も多くいます。
また、一人っ子希望の人も多く、時間も金銭面も一人にしっかり手をかけられるというメリットもあります。
兄弟がいると体験しにくいことや、制限されてしまうことなどを思いきりできるチャンスでもあるのです。
置かれている状況を少しでも前向きに捉え、自分自身で追い込むことのないよう、気持ちを整えていきましょう。
妊娠への強い思いはなかなか消せないもの。
しかし、その強い思いがかえってストレスになり、妊活の妨げになっていることもあるのです。
妊活を乗り切るためには、気持ちをうまくリフレッシュしながら過ごしていくことが大切です。
思い悩まずに、まずは実行を心がけてみましょう。
たまにはいつもと違うことをしてみたり、なかなか体験できないことにもチャレンジしたりするのもおすすめ。
また、二人目がうまれたらできないことも多いもの。
上の子どもとしっかり向き合える貴重な時間でもあります。
妊娠していないからこそ連れていける場所や、一緒にできることもたくさんあるのです。
さらに、子どもを預けてリフレッシュする機会も、二人目を妊娠したら大きく減ってしまいます。
妊娠していない今だからこそ、妊娠したらできないことを思いきり楽しんでみましょう。
子どもは授かりものとはいっても、妊娠したい気持ちはそう簡単に割り切れるものではありません。
頭ではわかっていても、妊娠したママ友を見てマイナスな感情がうまれてしまったり、「なんで自分だけ」と自分を追い込んでしまったりすることもあるでしょう。
そんなときには、同じように二人目不妊で悩む仲間を見つけてみることも効果的。
周りになかなか見つけられないときには、SNSを活用するのもおすすめです。
不妊に関する悩みは、親しい人であっても相談しにくいもの。
顔の見えない関係だからこそ、何でも素直に言うことができ、悩みを共感しあえる関係を築くことができます。
二人目不妊の現実と向き合って、疲れてしまったときには、SNSなどのツールをうまく活用し、乗り切っていきましょう。
マイナスな感情が一度起こると、表情も暗く、すべてがうまくいかないような気持ちになってしまいます。
今日一日を気持ちよく過ごすためにも、朝の笑顔習慣を取り入れてみてはいかがでしょうか?
朝起きたら鏡の前で一度笑顔を作ってみましょう。
笑顔の自分と向き合うことで、自己暗示効果があり、一日のストレスを軽減する効果が期待できます。
一日の始まりを暗い表情で始めるのか、笑顔で始めるのかによって、その日一日の気持ちが大きく変わってきます。
不妊に対する悩みや状況がどう改善していくのかは誰にもわからないこと。
少しでも前向きに過ごせるように意識していきたいですね。
笑いたい気分ではなくても、とりあえず朝一番で鏡に向かって笑ってみる。
まずはそこから始めてみましょう。
悩む人が増えている、二人目不妊。
子育て中の妊活ということもあり、一人目とはまた違ったつらさを感じる人も多いでしょう。
二人目不妊を乗り切るためには、まずは自分が楽しく過ごすことが大切です。
周りからのプレッシャーを気にし過ぎてストレスを溜めこんでしまっては妊活にもよくありません。
マイナスになりがちな気持ちをうまくリフレッシュしながら、妊活中の今だから楽しめることを、お子さんと一緒に思いきり楽しんでみましょう。