2018.07.04

体外受精で双子が生まれる確率や原因、体験談を詳しく解説

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出産総数は減少している中で、双子の出生率が2倍にもなっているのは体外受精の割合が増えていることが大きな要因と言われています。原因やリスク、実際に出産された方のブログから、実際どの程度の確率で双子が生まれるのか、探ってみましょう。

体外受精ではどのくらいの確率で双子が生まれるか

国内の出産総数は年々減少していますが、双子の出生率は増え続けているそうです。20人に1人は生まれているといわれている体外受精が、その大きな要因となっているのではないかと考えられていますが、実際に体外受精ではどのくらいの確率で双子が生まれるのでしょうか。また、妊娠や出産にあたってリスクはあるのか、実際に出産された方の体験談も参考にしてみましょう。

体外受精で双子は生まれやすいか

実際に体外受精で双子が生まれる確率は上がるのでしょうか?

そもそも双子を授かる確率は

厚生労働省の調査によると、双子や三つ子などを妊娠する多胎妊娠は全妊娠の約1%つまり100人に1人の割合といわれています。このうち1つの受精卵から生まれる一卵性双生児は0.3~0.4%とより低い割合となっており、受精卵2つから生まれる二卵性双生児の1%と比べてより低い確率となっています。

体外受精や顕微授精で双子を授かる確率は

一卵性双生児は遺伝的なものやホルモンバランスの乱れ、また卵子の質の低下が原因といわれているため、自然妊娠でも体外受精などでも起こる確率に変わりはないと考えられています。一方で、二卵性双生児の割合を押し上げているといわれている体外受精や顕微授精で双子を妊娠する確率はどの程度なのでしょうか。

2007年以前には15~20%と非常に高い確率となっていたが、2008年以降は約4%程度に留まっています。そうはいっても、全妊娠の約4倍と非常に高い割合であることがわかります。

2008年以降双子を授かる確率は減少

2007年以前は体外受精や顕微授精の際に妊娠率を上げるために、受精卵を2個以上子宮に戻すという方法が主流でした。しかし、母体への負担などを考慮され2008年に「子宮へ戻す受精卵は原則1個」という倫理指針が定められたために、多胎児の出生率が下がったとみられています。

体外受精では排卵誘発剤の使用で双子の出生率は変わらない

一般的に排卵誘発剤を使用すると、本来1周期に1つしか排卵されない卵子を複数個排卵させることで妊娠率を上げることができるとされています。そのため、タイミング法や人工授精では精子と出会える数と着床率が増えるので多胎妊娠の確率も上がるといわれています。

しかし体外受精や顕微授精においては、排卵誘発剤は採卵できる卵子の数を増やすために使われており、使用したからといって複数個の受精卵が着床する可能性はないので、多胎になる要因とは考えられていません。

体外受精で双子が生まれやすいのはなぜか

体外受精で双子が生まれやすくなる理由は何なのでしょうか?

二段階胚移植法で

二段階胚移植法とは、1回の移植で2個以上の受精卵を子宮に戻すこと。「子宮へ戻す受精卵は原則1個」という倫理指針が定められたとはいえ、着床しづらい場合や35歳以上の場合、また2回以上続けて移植をしても妊娠に至らなかった場合などには、この「二段階胚移植法」が取り入れられているため、双子の確率が高くなっていると考えられています。

初期胚より胚盤胞の移植

受精2~3日目の初期胚よりも5~6日目の胚盤胞を移植したほうが多胎の確率は上がるといわれています。明確な原因は解明されていないものの、細胞分裂が促進されるためと考えられています。

アシステッドハッチングで

アシステッドハッチングとは、受精卵を包んでいる透明な膜をレーザーなどで薄くしたり切開することで、受精卵の孵化を助け着床しやすくすることができます。

年齢による影響や凍結により透明膜が固くなる為、二段階胚移植を行わなくてもアシステッドハッチングを行うことで着床率や妊娠率を上げる効果があるといわれています。

この人工的なハッチング作用(孵化補助)によって、卵の中身が分かれやすくなったり細胞分裂を促進させることで、一卵性双生児の確率がやや上がるのではないかと考えられています。

体外受精で双子を授かるリスクは

体外受精にはリスクもあります。正しい知識を知り、適切な対応を心がけましょう。

単胎妊娠より流産しやすい

流産率としては単胎妊娠も多胎妊娠も約15%と変わらないが、その割合は一卵性と二卵性で少し変わってきます。初期の流産は染色体異常が原因といわれることが多いが、一卵性では片方が染色体異常である場合、もう片方も染色体異常を起こしている為に流産となってしまう可能性も。

しかし二卵性の場合は片方が染色体異常を起こしたとしても子宮に吸収されて、もう片方は妊娠を継続できるという「バニシングツイン(双胎一児死亡)」という現象が起こる場合もあります。

早産になりやすい

双子などの多胎妊娠は単胎に比べてお腹が大きくなりがち。その為に子宮頸管が引っ張られ短くなってしまうことが考えられます。子宮頸管は赤ちゃんを支える役目をしている為、短くなってしまうことで赤ちゃんを支えきれなくなってしまい、結果として早産になる可能性が高まってしまうのです。また、早産ゆえに障害などのリスクもあることを覚えておきましょう。

妊娠高血圧症候群や羊水過多

妊娠高血圧症候群のはっきりとした原因はまだ解明されていないが、双子などの多胎妊娠では単胎妊娠に比べて3倍以上のリスクがあるといわれています。また赤ちゃんの数が多い分、羊膜も大きくなり赤ちゃんの排泄物なども増える為、羊水過多になってしまう可能性もあるので注意しましょう。

双体間輸血症候群

1つの胎盤を分け合っている双子(一絨毛膜双胎)に起こる特殊な病気で、お互いの間を流れている血液のバランスが崩れることにより、片方は羊水過多で心不全、もう片方は羊水過少で腎不全となり最悪の場合は死に至ってしまう双体間輸血症候群にかかるリスクが考えられます。

体外受精で双子を授かった方やブログを紹介

体外受精で双子を授かった芸能人

2017年に双子を授かったビヨンセさん

2017年に男の子と女の子の双子を出産した歌手のビヨンセさん。不妊治療の有無や内容などは明かされていないものの、体外受精で授かったと伝えられています。生まれたときは未熟児で黄疸もあったため、子供たちだけ後からの退院になったとのことで、双子出産のリスクの高さをうかがうことができます。

5回もの流産の末に双子を授かったセリーヌ・ディオンさん

2010年に双子の男の子を出産した歌手のセリーヌ・ディオンさん。実は5回もの体外受精に失敗し流産を経験されており、6回目にしてやっと授かることができたといわれています。妊娠当初は三つ子だったが、そのうちの一人はまもなく心拍が停止してしまったそうで、処置を行ったのか吸収されたのかなど詳しいことは明らかにされていません。

代理母出産で双子を授かった向井亜紀さん

2003年にアメリカで代理母出産により男の子の双子を授かった向井亜紀さん。2000年に子宮頸がんを患い、子宮を全摘出。その後渡米し2度の体外受精に挑むも失敗し、3度目にして代理母による出産が成功となりました。

先日丸岡いずみさんと有村昆さんも代理母出産による第一子誕生が報じられたが、代理母出産に関してはまだまだ法律が整っておらず、これからも法律の壁が立ちはだかることは多そうです。

体外受精で双子を授かった方のブログ

妊活日記~体外受精で双子妊娠

アラサー看護師の優衣さんが綴る妊活ブログ。双子を自然妊娠するも繋留流産により手術を受け、その後体外受精の胚盤胞移植により双子を妊娠・出産しました。2018年現在は、3人目の妊娠を希望し、妊活中とのことです。

【参照リンク:https://ameblo.jp/chata0625/

ミックスツインズ ママブログ

4度目に二段階胚移植を行ったことで二卵性双生児を出産され、現在は育児ブログも公開されています。

【参照リンク:https://ameblo.jp/etsuko2424/

【参照リンク:https://ameblo.jp/m-etsuko777/

36歳からの体外受精。2度の流産→38歳で双子出産。今40歳。

36歳から体外受精を始められて二度の流産を経験し、38歳のときに双子を出産。現在は引き続き育児ブログも公開されています。

【参照リンク:https://ameblo.jp/yuzumarin0330/

双子は可愛いがそれなりのリスクもつきもの

双子が生まれるというのは非常に奇跡的なことで、その可愛さから望まれているカップルも多いです。しかし、基本的に子宮は一人分のスペースしかないといわれている為、双子や三つ子などの多胎妊娠となると母体にも胎児にも負担がかかり、リスクはつきものとなってしまいます。

リスクもしっかりと理解したうえで前向きに治療に取り組み、パートナー同士でしっかりと話し合うことで、それぞれの家庭に合った方法を選択するようにしましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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