2018.07.04

「AMH値が低いとどうなる?」妊活や不妊にとって意味すること

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AMH値数は妊活や不妊と直接結びつくのか?低いことにより悪影響はあるのか?などの疑問に対して答えていきます。医者や専門家でも判断することは難しいほど、まだ不明確で個人差もあるものですが、早期妊娠に向けて、AMH値について知っておきましょう。

AMHと不妊は関係があるのか

妊活や不妊のことでさまざまな情報を耳にすると、誰しも一喜一憂しては、前向きになったり不安になったりするものです。最近になり、新しくAMH値を計測できるようになり、妊娠しやすいかどうかの判断材料になるため、不妊の人は興味を持たれている人が多いでしょう。

まだまだ未発達な分野で、一概に言えないことも多いAMHですが、値数の低さと不妊との関連について、さまざまな角度から解説していきます。

AMHとは何か

AMHと聞いても、なじみがなくてわからないことが多いと思います。AMHについて、妊娠の可能性と交えながら解説していきます。

卵胞から分泌されるホルモン

「AMH」とは、アンチミューラリアンホルモン(または抗ミュラー管ホルモン)の略で、発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンです。卵胞は中に卵子を持ち、原子卵胞から第一・第二卵胞を経て、成熟卵胞へと成長するため、それにあわせて分泌されるホルモンの量も変化していきます。

卵子の残数の目安となる指標

AMH値がわかれば、卵巣内の卵の数の目安になるため、不妊治療の参考として注目を集めています。しかし、この値は妊娠率を指すわけではないので、数値が低いからといって、不妊に直結するものではありません。より重要視したほうがいいのは、妊娠を望む年齢と卵の質といわれています。この二つは、妊娠率に直接深い関わりがあるためです。

栄養不足で数値が低い場合は、卵胞の発育の栄養源になるビタミンDの補給で高くなることも。食事やサプリメント、日光浴などでビタミンDを摂取していきましょう。しかし、それだけを中心に補っていくのではなく、バランスよく栄養を摂取するほうが、妊娠する身体の土台はよくなっていきます。

計測時期により変動する上個人差が大きい

AMH値の計測は、血液検査が行われます。検査自体は、生理周期に関わらずいつ行っても大丈夫です。しかし、どんな年齢でも個人差がかなりあり、卵胞の生育段階によっても大きく変動します。そのため、年齢の基準値や現時点の数で、「このくらいあれば安心」などと判断することは難しいのです。よって、一度検査して時間がたっているのなら、再検査をして、最新の数値を出してもらったほうがいいでしょう。

しかし、数値が高すぎる場合は注意が必要で、多嚢胞卵巣症候群(PCOS)の疑いもありえます。これは、排卵がうまくいかずに卵巣内が卵胞過多になり、卵胞内のスペースがなくなって成長が止まってしまうからです。病院で排卵誘発剤や漢方などで、治療していく必要があります。

検査費用について

検査を受ければ、自分のAMH値を知ることができます。1回5,000円~10,000円程度(自費)。AMH値は、個人差が大きいので基準値がなく、どの範囲が正常なのかが非常にわかりにくいことも事実です。

よって、医師から結果を伝えられる際は、同じ年代の人のデータと数値を比較したり、自身の生理周期と合わせ、どのような状態なのかを判断される可能性が高いです。そのため、あまり数値にこだわりすぎないほうが、心の負担を減らすためにもよいでしょう。

AMHが低いとはどういう状態か

AMH値の低さが何を示すのか、低くなる原因はあるのかについて解説します。

卵巣の中の卵胞の残数が少ない

AMHが低いと、卵胞の残数が少ないことがわかりますが、妊娠の確率が低いわけではありません。しかし、AMHが低いと診断を受けたら、妊娠が可能な期間が、あまり残されていないことを示唆されていることが多いです。

卵の数を増やす治療法も、減少を食い止める薬もないため、残された期間や卵胞残数で、不妊治療と向き合っていくことになります。

肥満状態では数値が低いという報告も

肥満は不妊に大きな影響を与えます。体重÷(身長×身長)で出せるBMI値で、簡単に普通体重か肥満かがわかります。普通の基準は18.5~24.9で、肥満は25以上です。このBMI値が25以上の人は、普通体型のAMH値の6~7割程度としかないということが研究で分かっています。

これは、脂肪細胞内のホルモンの一種が、卵胞の発育を抑制してしまっているためです。数値が25以上の人は、ダイエットも並行して行っていく必要があるでしょう。

年齢が上がると低下する傾向

年齢が上がると共に減少しやすいAMHは、25歳の頃と比べると、45歳頃には約4倍も数値が下がってしまいます。卵子は精子と違って胎児期につくられ、生まれてからは自然に作られることはありません。そのため、卵子は卵巣の中で保存されていますが、少しずつ自然消滅しているのです。

年齢を重ねるほどに消滅数は増えるので、卵胞の残数の目安となるAMH値は、年齢が上がると共に低下する傾向にあるのです。しかし、若いからといって油断できるものでもなく、生まれつきの個人差が大きいです。したがって、妊娠を望むなら20~30代でも検査を受けてみるとよいでしょう。

AMHが低いと妊娠しにくいのか

AMH値が低い人でも、自然妊娠した人は多くいるようです。ここではAMH値が低いと診断を受けたときに、何を重要視しなければならないのかを解説していきます。

卵子がどれくらい残されているかの目安になる

自分のAMH値を知ることは、妊娠や不妊治療をする際に大切なことです。数値が低かった場合は、現在の卵子の数が少ないため、不妊治療にかける残された時間の目安になります。

したがって、AMH値が低いとわかった時点で、早めに行動に移しましょう。

妊娠には卵子の数よりも質が重要

数が少ないということは、妊娠できる残りの時間は短いということですが、妊娠するうえでは、卵胞の質が良いことが重要でもあります。卵胞が成熟卵胞に成長するまでに、何千個もの中から質のよいものが残っていくシステムで、最終的には一つになるまで厳選されていきます。

その卵胞を排卵までに大切に保存し、閉経を迎えるまでそれを繰り返します。そのため、数が多くあればよいのではなく、厳選された卵胞の質が良いことが、妊娠する可能性が高くなるといえます。

卵子の質の低下との関連は不明

AMH値が低いと、卵子の質が悪くなってしまうのかについては、まだ研究途上なので不明な点は多いです。しかし、これらには関連があるという見解もあります。

高い場合と比べて細胞の代謝が悪いため、うまく成熟できていないことも。また、もとから少ない卵胞の中から厳選されていくので、最後に残った卵胞もきちんと成熟して、質がよいものなのかどうかが、わからないこともあります。

自然妊娠しないわけではない

卵子が少ないと、妊娠できるチャンスは少なくなりますが、数値が低くても自然妊娠する人はたくさんいます。健康な男女間でも、妊娠はタイミングによって左右されますし、ほかの問題でできたりできなかったりするものです。

AMH値が低い場合に、特に子供を強く希望する人は、様子を見ているなどして時間を無駄にせず、早期治療に取り組むほうが好ましいでしょう。

AMH値が低くても妊娠しにくいとは限らない

AMH値が低いことが、妊娠のしにくさと直結するとはいえません。卵胞数はタイミングによって変動しやすいので、たまたまかなり減少していたときに検査しただけかもしれませんし、年齢を重ねて減少していても、卵胞の質がよく育っていれば、しっかり卵子が精子と結びつくかもしれません。

AMH値が低くても、妊娠できた人は数多くいるので、落ち込んだりあきらめたりする必要はありません。栄養や体重が関与しているのなら、セルフケアで改善していけますし、それ以外なら、婦人科に早めに頼ることもできます。

治療のタイミングが早まることで、妊娠のきっかけを専門家の指導のもと増やしていけるのです。数値にとらわれるよりも、前向きに行動していくほうがきっといいのでしょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

妊活部編集スタッフです。妊活に関するお悩みを解決するためのサポートをします。最新情報から妊活にまつわる情報を提供します。