2018.07.05

「排卵日にお腹が張るのはどうして?」ガスがたまる原因と解消法

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排卵は、妊娠するために必要不可欠のものです。しかし、排卵日になると「お腹が張って苦しい」という症状が現れて、悩む女性も少なくありません。お腹の張りは、なぜ起こるのでしょう。ここでは、原因と解消法についてみていきましょう。

排卵期にはなぜお腹が張りやすくなるのか

排卵期は、排卵日を含む前後3日くらいのことをいうので、月経周期が28日の人であれば、月経から13~15日目くらいの時期が排卵期とされています。その際に、「お腹が張って苦しい」という女性は少なくありません。排卵期にお腹の張りやすくなるのにはさまざまな理由があります。

まずは理由を知って、お腹の張りを予防する方法をみていきましょう。ぜひ参考にしていただき、少しでもお腹の張りを楽にして、排卵期を快適に過ごしましょう。

排卵日近くになるとお腹が張ってしまう理由

排卵期近くになるとお腹が張ってしまう理由には、どのようなものがあるのでしょう。また、排卵期の女性の体の中では、なにが起こっているのでしょう。

腸内環境が悪化するから

排卵日近くになると、お腹がパンパンになって、ガスがたまりやすくなる人がいます。理由は、膨張した子宮が腸を圧迫するため、腸の動きが悪くなり、悪玉菌が増えるからだといわれています。

そのため、排卵期になると、便秘や下痢になりやすくなったり、ガスがたまりやすくなったりして、お腹が不調になるのです。

排卵出血が起こるから

腸内環境が悪化する以外で、お腹が張る理由があります。それは、女性ホルモンの分泌の影響で腸が活発に動き、お腹の張りにつながることがあるのです。

排卵時に、卵巣でそれなりの出血が起きた場合、その痛みで腰痛が起き、お腹も張りやすくなることがあります。

黄体ホルモンの影響

排卵日の前になると、排卵を促すために黄体ホルモンの分泌量が増えます。この黄体ホルモンには、身体に水分をため込む作用があります。

そのため、腸で水分を吸収する量が増えて、便が固くなり便秘になりやすいといわれています。また、妊娠を助けるために、腸の蠕動運動を抑制する作用もあるので、便秘の原因になります。

排卵期のお腹の張りを予防するには

排卵期のお腹の張りの予防法は、手軽で簡単にできるものばかりです。少しでも体に負担をかけないように、しっかりと予防をして、快適に過ごせるように心がけましょう。

長時間の同じ姿勢を避ける

デスクワークなど、長時間同じ姿勢をとっている場合、腸の動きが抑制されて、ガスがたまりやすくなってしまうといわれています。パソコン作業のため、姿勢が前かがみになってしまうことや、座りっぱなしによって、水分がお腹にたまりやすくなったり、腸内に便がたまりやすくなったりするため、有害物質(ガス)が発生し、腸内の血液循環が悪くなります。

また、自分の体をまっすぐに支えるための腹筋や背筋、体幹(インナーマッスル)が弱くなっていき、ガスがたまりやすくなるのです。長時間同じ姿勢でいなければならない人は、1時間に1回立ち上がるようにしましょう。その際に、軽く体をねじったり、背伸びをしたりして、血液の循環がよくなるように心がけてみましょう。また、イスにかけたまま、足を交互に上げたりするなど、簡単な運動で体幹に刺激をあたえてみることもおすすめです。

暴飲暴食は避ける

排卵期は、ストレスから暴飲暴食に走りやすくなったり、異常に甘いものが食べたくなったりします。暴飲暴食を繰り返すと、腸内環境はさらに悪化してしまうため、規則正しい食生活を心がける必要があります。また、腸内での悪玉菌が増加することを防ぐためには、善玉菌の数を優勢に保つ必要があります。

そこで、便りになるのが乳酸菌です。乳酸菌には善玉菌の数を優勢にして、腸内環境を整える作用があります。ヨーグルトやチーズなどの動物性乳酸菌は、胃液によってほとんど死滅してしまうため、納豆や味噌、醤油、ぬか漬けなど、発酵食品に多く含まれる植物性乳酸菌を摂り入れて、腸内環境を整えましょう。

お腹を冷やさない

お腹にガスがたまる原因は、体の冷えからくるともいわれています。エアコンの中で1日中いたり、冷たいものばかり食べていると、腸の機能が低下してしまいます。排卵期のお腹の不調がある時期は、腹巻やカイロを使ったりお風呂に浸かったりして、下腹部を冷やさないことを心がけましょう。

また、温かい飲み物を飲んで体を温めたり、体を冷やす生野菜を食べるよりは、ゆでる、蒸すなどして加熱した温野菜を摂るようにすることもおすすめです。

排卵日のお腹の張りを解消する秘訣

定期的におならをする

人前では出しにくいおならですが、自宅やトイレではしっかり出す習慣をつけましょう。腸内のガスを、定期的に排出することで、お腹の張りを解消できます。我慢をすると、ガスがたまりお腹が張って、腸の動きが悪くなります。すると便が停滞して、ますますガスがたまっていくのです。

また、おならを出しやすくするために、こっそり「の」の字マッサージをするのもよいでしょう。両手のひらを重ねて、おへそから下に向かって優しく押していきましょう。手のひら一つ分くらいのところで、今度は「自分のお腹を上から見て、時計回り」になるように優しくマッサージをしましょう。繰り返しているうちに、ガスが移動し始めておならが出やすくなります。

ガス抜きのポーズを試してみる

うまくおならが出せない場合は、ヨガが効果的です。すんなり出せる「ガス抜きのポーズ」を試してみましょう。「ガス抜きのポーズ」は、お腹の下に枕を入れてうつ伏せになり、お腹を圧迫することで、ガスを体外に排出しやすくなります。簡単ですぐにできるのでおすすめです。

また「ネコの伸びのポーズ」は、両手、両膝をついてよつんばいになり、両手を前に歩かせます。胸、あごを床に下ろし、ネコの伸びのような状態を5呼吸キープします。ゆっくり元に戻り、かかとの上におしりをつき、おでこを床につきます(赤ちゃんのポーズ)。腰や背中をリラックスさせ、休ませて終了です。

病院で受診する

お腹の張りや痛みが強いときは、なるべく早めに病院に行き、排卵を抑制する低用量のピルなどを、処方してもらったほうがよいでしょう。「ピル」と聞くと、避妊目的だと考える人が多いかもしれませんが、PMSの改善や月経周期の安定など、避妊目的以外にも使われることもあります。

ピルは、薬局に行けばすぐ買えるものではなく、医師の診察と処方が必要な薬です。ホルモンバランスを、コントロールして整えるものなので、必ず診察を受けて処方してもらいましょう。

お腹の張りを放置しないように注意しよう

排卵日の体の不調は、病気ではないといわれているため、なかなか病院に行く決心がつかない人も多いでしょう。しかし、毎回お腹が張って苦しい状態が続いたり、日常生活に支障が出るようなら、「排卵日の不調だから仕方ない」と放置せずに、できるだけ早く産婦人科などで受診し、医師に相談するようにしましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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