2018.07.05

ホルモンバランスが原因の不正出血|原因と対策を知ろう

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女性の不正出血の原因はホルモンバランスが乱れが原因となる場合があります。ホルモンバランスの乱れ以外にも病気や妊娠が原因の不正出血も。不正出血の症状や原因を調べて対策し、ホルモンバランスを整えて不正出血しない健康的な生活を手に入れましょう。

不正出血で悩む女性

正常周期で生理による出血があることは、女性の健康バロメーターといわれています。生理以外で出血した場合、何が原因なのかと、誰でも心配になり不安になるもの。ここでは、不正出血した場合の考えられる原因や、不正出血しないための対策を考えてみましょう。

少量でも注意したい不正出血

生理予定日以外で出血した場合、多くの女性は、「少量だから様子をみよう」としているでしょう。少量でも病気や何かの体調の変化が原因で、不正出血している場合もあります。少量だからと安心せず、なにか原因が考えられる場合は、注意が必要です。考えられる原因別の不正出血を見てみましょう。

性交のあとに出血する

性行為の度に毎回少量の出血がある場合は、子宮頸がんなど子宮の病気が原因で出血している可能性もあります。初期の子宮頸がんの場合は、ほとんどが自覚症状がない場合が多く、性交や性交後に不正出血する場合があり、この微量の出血が、早期発見の手がかりとなる唯一の症状です。

そのまま進行していくと性交時に限らず、不正出血するようになり、茶色いおりものが混じって病気が進行します。

子宮頸がんとは

性交渉により感染するヒトパピローマウイルスによるものだと考えられているので、性交渉がある人なら誰でも感染する病気です。性交時や性交後に出血がある場合は、出血量に関係なく病院での早めの受診が早期発見につながります。

生理の周期がずれて出血する

正常な生理周期は、25日~38日です。24日以内の早期に生理になってしまう場合を「頻発月経」と呼び、39日以後の長期に生理になる場合を「希発月経」といいます。

どちらにしても、正常周期で起こらない、不順生理周期が原因で、ストレスやホルモンバランスの影響により生理がずれたり、または、子宮や甲状腺など自律神経の病気により生理がずれてしまう場合も不正出血と呼ばれています。

毎月正常に起こっていたのに、一度だけ生理がずれる場合は、それほど心配ない場合もありますが、生理不順が毎月続いているようなら何らかの病気の原因もあるので、早めに婦人科で受診するとよいでしょう。

また、10代など生理が始まったばかりの場合は、生理不順により生理が来たり来なかったりを繰り返す場合がありますが、その場合はまた身体が成熟していないことが原因なので、重大な心配は少ないでしょう。

1人では判断しにくい不正出血の原因

考えられる原因がいくつかあったり、原因が全くわからない場合は、自分だけで判断しづらいこともあります。自分では原因がはっきりわからない出血の原因を見てみましょう。

ホルモンバランスの乱れで起こる機能性出血

病気には関係なく、ホルモンの分泌バランスから起こる不正出血もあります。更年期や思春期など、卵巣機能がうまく働かない場合や、ホルモンを出す脳下垂体や卵巣の器官が弱っている場合に、起こることが多いと考えられています。また、ダラダラと生理が長く続く場合や、1日で終わってしまうような不正出血も。

年齢と関係なく起こる場合もあり、その原因の多くは、

  • 精神的なストレス
  • 生活環境の変化
  • 過度の運動
  • 特殊な薬物の使用
  • 摂食異常
  • 甲状腺などの内科的疾患

以上のような原因で「機能性出血」と呼ばれる不正出血が起こる場合があります。

妊娠の可能性がある出血

妊娠した場合に起こる不正出血もあります。その原因として、受精卵が着床する際に子宮内膜を傷つけたことで出血する場合や、胎盤を形成するまで浸食による出血などの場合も。その場合、出血が多かったり出血が慢性化する場合は、流産などの危険性が高まるのでなるべく早めに婦人科で受診しましょう。

また、子宮以外に卵胞が着床してしまう子宮外妊娠の場合も、不正出血することがあります。卵管などに着床する場合が多く卵管からの出血が、お腹や子宮に溜まりそのまま気づかず放置した場合は、卵管が爆発して大量不正出血になる場合も。痛みや出血がない場合もあり注意が必要です。

子宮や膣に関わる器質性出血

膣や子宮などの病気が原因で起こる不正出血を、「器質性出血」といいます。その原因は、子宮の出入り口が慢性的にただれている状態です。

年齢的には20代~30代に多いといわれる「子宮頚びらん」や、萎縮性膣炎ともいわれ膣が萎縮することで出血しやすくなる「膣炎」、子宮の筋肉の一部にこぶのような腫瘍ができる「子宮筋腫」や、子宮の内側を覆うはずの内膜が別の場所にできてしまう「子宮内膜症」などの病気の場合も考えられます。

どの病気にしても、婦人科の受診により治療することができます。自分では原因がわからないけれど、出血が止まらない場合や微量の出血があった場合は、早めに受診して原因を診察してもらいましょう。

排卵の頃に出血する中間出血

生理と生理の中間頃の排卵時期に不正出血することを、「中間出血」といいます。その原因は、排卵が原因でホルモンバランスの偏りが起こり、子宮内膜が少し剥がれたことが原因の出血と考えられているのです。

ホルモンバランスが正常になることで出血は止まることが多く、1日~3日程度のごくわずかな出血の場合には、あまり心配する必要はありません。

大量の出血が長く続く場合や、痛みが強く伴う場合は、通常の中間出血以外の原因も考えられるので、婦人科で受診することをおすすめします。

すぐにできる対応策

日頃の生活の中で対策することで、ホルモンバランスによる不正出血の予防をすることができます。不正出血と思われる症状がある場合は、生活の改善も考えてみましょう。

ストレスレスを心掛ける

女性ホルモンが程よく分泌されることで、正常な生理周期となり健康の1つのバロメーターと呼ばれていますが、日常生活におけるストレスや心配事などで、ホルモンの分泌量が偏りバランスを崩すことで不正出血する原因となる場合があります。

ストレスを溜めないこと、ストレスを程よく解消することが、ストレスによるホルモンバランスを正常に保つことが可能です。日々ストレスを溜め込みやすい現代女性は、自分なりのストレス発散方法を見つけてストレスが溜まってきたと感じたときは、発散するように心がけることが必要となります。

バランスの良い食事

人間にとっての健康は、バランスの良い食事と適度な運動、質の良い睡眠で得られるといわれています。バランスの良い食生活は、ダイエットにも効果的であり、ホルモンバランスも整えることも可能です。特にビタミンEやたんぱく質などを多く摂ることで、女性ホルモンの分泌を増加させるといわれています。

女性ホルモンと同じ働きをすると評判の「大豆イソフラボン」が、多く摂取できる大豆製品や、ホルモンの排出場所ともいわれる脳下垂体や卵巣に直接作用する「ビタミンE」が多く含まれるナッツ類やカボチャ、マグロに含まれる「ビタミンB6」やアボカドに含まれる「ビタミンE」、良質な油などもホルモンバランスを整える作用があるといわれています。

これらの女性のホルモンに良質といわれる食材を、バランスよく摂ることが女性ホルモンを増量させ、安定させる効果があるといわれています。

不安な場合には診察を受ける

目で見てすぐに原因がわかる外傷と違い、不正出血は女性の身体の中の状態から排出される現象です。自己判断での過信は、のちのち後悔となることもあります。原因がわからない場合や、判断ができない場合は、自己判断だけにとどまらず専門機関での受診をおすすめします。

病院で検査してもらうことで、新たな発見や気づかなかった病気が早期発見できることもあります。早めの受診は、心と身体のストレス解消にもつながるので、分からないことは専門医に受診し、判断してもらうことで安心することができるでしょう。

自分の体に合った対策をとる

ホルモンバランスは目に見えるものでなく、日常生活の中で徐々に変わっていくので、気づいた時には遅い場合もあります。不正出血が続いたり気になる出血の場合は、自分の体に合った対策をしましょう。

無理せず、自分のペースで少しずつ対策していくことも、ストレスがかからない良い方法でもあります。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

妊活部編集スタッフです。妊活に関するお悩みを解決するためのサポートをします。最新情報から妊活にまつわる情報を提供します。