2018.08.07

妊娠排卵検査薬とはなにか|排卵日を知って妊活に役立てる

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妊活を始めると妊娠排卵検査薬という言葉を聞くことがあると思います。検査薬は妊娠の有無や排卵日を知るうえでとても役に立ちます。ここでは、排卵日を予測することで妊娠の確率を上げることに役立つ、排卵検査薬と妊娠の関係について解説します。

妊娠を望んだ時に気になるアイテム

そろそろ子供がほしいなと思ったら、まずネットなどで調べてみる方が大半でしょう。調べていくと、妊娠排卵検査薬、排卵検査薬、妊娠検査薬など、妊活をしていないと聞きなれない言葉が出てくると思います。ここでは、少しでも妊娠する確率を上げるために役立つアイテムである、排卵検査薬を取り上げてみたいと思います。

妊娠排卵検査薬は妊娠検査薬と排卵検査薬とは何が違うのか

ネット上で「妊娠排卵検査薬」と検索すると、うまく検索結果が得られないと思います。実は「妊娠排卵検査薬」というものはありません。これは、1つの検査薬ではなく、「妊娠検査薬」と「排卵検査薬」それぞれ別のものとして存在します。これらは妊活を始めると使うアイテムですが、それぞれ使用目的が違います。ここでは、この2つの違いを説明します。

どちらも妊娠や排卵日を確実に知らせるものではなく、あくまで予測するものです。妊娠検査薬で陽性が出た場合は、正常妊娠を確認するためにもすぐに産婦人科の受診が必要です。

妊娠検査薬の特徴

妊娠検査薬とは妊娠しているかどうかを確認するもので、受精卵が女性の子宮内膜に着床して妊娠が成立すると分泌される、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の尿中の濃度を計測します。医療用医薬品である早期妊娠検査薬と一般医薬品(第2類)があり、一般医薬品は店頭で手に取って自分自身で選べます。

排卵検査薬の特徴

排卵検査薬とは、排卵日直前に分泌量が急激に増えるLH(黄体形成ホルモン)の分泌量の変化をとらえるものです。排卵日を知ることで妊娠しやすいタイミングを予測し、妊娠の確率をあげることができます。

妊娠しやすい排卵日前日を予測するので、タイミング法を取りたい方や産み分けにチャレンジしたい方におすすめです。2016年12月からは一般用医薬品(第1類)として、薬剤師のいる薬局やドラックストアで購入できるようになりました。

妊娠したい場合に知っておくべき基礎知識

卵子と精子が受精して女性の体内の子宮に受精卵が着床することで妊娠は成立します。受精するには排卵後24時間以内に精子と卵子が確実に巡り合うことが必要なので、排卵検査薬で排卵を予測して役立てましょう。

妊娠のメカニズム

女性は約200万個の原子卵胞を持って生まれ、思春期になり月経が始まると毎月、月経にあわせて10数個の原子卵胞が成長します。その中で1番大きく20mm程度に育った主席卵胞がはじけて卵子が排出され、排出された卵子は卵管で精子を待ちます。一方男性は、減数分裂により精子になる精祖細胞を持っており、精通を迎えると毎日精子が作られるようになります。

精子は卵子の待つ卵管にたどりついて受精し、受精卵となって細胞分裂を繰り返しながら子宮へ向かいます。そして、子宮内壁に着床し妊娠成立となります。

妊娠しやすいタイミング

妊娠の確率をあげるためには、卵子が排卵されたときにすでに精子が卵管に到着しているのがベストです。卵子の寿命は約24時間ですが、精子は約48時間たつと老化が始まり、約84時間で受精能力がなくなります。したがって、排卵日の2日前に性交するのが卵子も精子も元気な状態で受精できるタイミングです。

また、排卵日の排卵時間までは予測することはできません。そして排卵は、ずれることもあります。したがって、数日続けて性交すると長く元気な精子を滞在させることができるので、妊娠の確率を上げることができます。

基礎体温から体調を理解する

基礎体温を毎日計測して記録をとり、排卵日を予測することで、妊娠の確率を上げたり体調管理に役立てたりすることができます。

基礎体温のグラフは高温期と低温期の2層に分かれています。まず排卵日に一度がくっと下がり、その後約14日間高温期が続きます。月経が来ると初日に基礎体温が下がり、低温期が約14日間続きます。これは生理周期が25日から28日の人の場合です。

基礎体温のグラフを見ることで、排卵日や妊娠しやすい時期や生理予定日、妊娠の可能性、ホルモンバランスが正常に分泌されているかがわかるので、基礎体温を測ることは女性の体調管理にもつながります。

排卵検査薬を使うとしたら

排卵検査薬を使うと、より正確に排卵日を予測することができます。正しく使って正しい検査結果を得ましょう。また、基礎体温のグラフと併せて見ることで、より正確な排卵日を予測することができるようになります。

排卵検査薬の使い方

排卵検査薬は尿中のLH(黄体形成ホルモン)の上昇をとらえるもので、紙コップなどに採尿してそこに検査部分を15秒ほど浸して検査するものと、スティック状の排卵検査薬の先端部の採尿部分に直接尿をかけて検査するものがあります。どちらも検査後、平らな場所に置いて判定結果がでるのを待ちます。

判定結果の見方は排卵検査薬によって違いますが、ラインが現れてその濃さで判定するものや、ラインの有無で判定するものなどいろいろあります。

排卵検査薬を使うタイミング

排卵検査薬は朝一の尿は避けて使用しましょう。なぜなら、黄体形成ホルモンは起床後2時間ほどしてから生成されるので、朝一だと正しい検査結果が得られない可能性があるからです。また、毎日同じ時間帯に検査するようにしましょう。

陽性反応が出るまで毎日検査し、陽性反応が出始めたら、1日2回検査することでより正確な排卵時刻を予測することができます。反応が出るタイミングは生理周期によっても変わるので注意が必要です。

排卵検査薬の見方

排卵検査薬の判定結果の見方はとてもシンプルですが、慣れないうちは難しいかもしれません。

判定窓には基準ラインと判定ラインが現れます。基準ラインの色より判定ラインの色が薄かったり、判定ラインが確認できない場合は陰性です。

陽性の場合は、判定ラインの色が基準ラインと同じくらいの色の濃さのライン、もしくは基準ラインよりも濃い色のラインが現れます。

排卵検査薬の選び方

排卵検査薬には日本製のものと海外製のものがあります。

日本製のものはスティックタイプが多く、採尿部分に数秒尿を直接かけて検査するため持ち手が長くなっていて、採尿しやすく作られています。また、採尿部分にキャップがついていて、採尿後水平にして置くときや保存するとき衛生的に管理できます。使いやすいようにできていますが、海外製のものより単価は高めです。

一方海外製は厚紙を短冊状に切ったタイプが多く、尿をカップに摂り、そこに検査薬を数秒浸して検査します。簡素にできている分、日本製のものより価格は安いです。生理不順の人で、排卵日の予測がつきにくい人は排卵検査薬をたくさん使うことがあるので、海外製を選ぶことで経済的負担を減らすことができます。

日本製のものも海外製のものも、感度がそれぞれ違うので確認してから選ぶとよいでしょう。LH(黄体形成ホルモン)の分泌が多めの人は感度の高すぎるものを選ぶと常に陽性がでてしまいます。しかし、感度が低すぎても排卵日の直前まで陽性反応がでず、タイミング的には遅くなります。したがって、自分のLH(黄体ホルモン)の分泌がどのくらいであるか知っておくと、自分の体にあった排卵検査薬を選ぶことができます。

排卵検査薬は妊活のひとつの方法と捉える

子供が欲しいと思ったら、排卵検査薬で妊娠しやすい日を調べてみることは、とても有効な手段となります。排卵日を予測することで最も妊娠しやすい日を予測し、妊娠する確率を高めることができます。まずは自分の体を健康に保ちリラックスして過ごしながら、排卵検査薬を使用してタイミングを計りましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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