2018.08.07

【肝臓機能の低下と射精の関係】からだの意外な事実と対処法とは

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セックスと健康が結びついていることは何となく理解できても、射精と肝機能の関連性については具体的にイメージしにくいかもしれません。肝機能が低下するとなぜ射精障害が起こりやすくなるのか、医学的なデータをまじえてわかりやすくお伝えします。

肝臓機能の低下は射精に影響があるのか

肝機能の低下は健康面でさまざまな影響をあたえますが、男性にとってはとくに勃起不全や射精障害などのいわゆるEDが深刻になる場合があります。肝機能が低下することで性機能に悪影響が出るメカニズムや対処法について、医学的な情報をまじえて解説していきます。

肝臓の機能が低下した時に起こる症状

勃起不全や射精障害以外にも、肝機能が低下すると体のいろいろなところにネガティブな影響が表れ、健康が損なわれていきます。肝機能が低下した場合に考えられる諸症状と医学的な対処法について掘り下げていきましょう。

勃起不全や射精障害などのED

あまり知られていないかもしれませんが、肝臓は男性ホルモンの合成および代謝分解に深く関わっており、肝機能が低下すると、これらの内分泌系システムに異常が見られると考えられています。

ホルモンの合成異常は男性機能の活性化に大きな影響を与えますが、本質的な原因は別のところにあり、決定的な要因にはならないようです。

肝機能の低下によって男性機能に異常をきたす本質的な要因としては体質の変化が挙げられており、肝臓が正常にはたらかなくなることによって結果として体力が落ち、性的なエネルギーも著しく低下してしまう、ということになってしまうでしょう。

だるさや疲れを感じやすくなる

肝臓は体内の毒素を分解し、代謝することで蓄積した疲労を回復しやすくしています。肝機能が低下すると毒素の分解がうまくいかなくなり、健康な時であれば短時間で回復するはずの疲労がなかなかリセットできなくなり、さらに進行するとだるさが表れるようになっていくでしょう。

肌の色が黄色くなる

肝臓で代謝される物質にはさまざまな種類がありますが、肝機能が低下して「アルブミン」という物質が代謝されなくなることで次第に黄疸が表れるようになり、皮膚の色が黄色に近づいていきます。

黄疸がさらに進行すると皮膚が黒ずんで見えるようになり、この段階まで進むと肝機能が半分以上失われ、性機能だけでなく代謝機能の多くがおとろえてしまいます。

肝臓機能が低下する原因

肝臓は意外にデリケートな臓器であり、長年酷使しつづけると知らないうちに機能不全寸前に陥ってしまうことがあります。肝機能低下のおもな原因と正しい対処法について把握し、肝臓を適切にケアしてあげましょう。

お酒の過剰摂取

肝臓の大切な仕事として、アルコールの代謝分解があります。お酒を飲むと、肝臓は体内に取り込まれたアルコールを最終的に水と二酸化炭素に分解し、体外に排出できるかたちに変えます。

適量の飲酒でおさえていればとくに問題はありませんが、たとえば毎晩大量の飲酒を長期間つづけて肝臓を著しく酷使していると、これは工場をつねにフル稼働させているようなものですから、肝臓が次第に疲弊し、最悪の場合はいっさいの代謝機能がダウンしてしまうことになります。

アルコールの代謝には時間がかかるため、1回あたりの飲酒量を適量におさえ、なおかつ休肝日をもうけるなどして肝臓の負担を適度におさえるようにしましょう。

過酷なダイエット

女性にとっても関心が強いダイエット。極端なダイエットによって脂肪を無理に落とすと、体内の代謝バランスが変わり、肝機能の著しい低下を招く原因になります。肝機能が低下すると代謝機能も衰えますから、よけいに脂肪が落ちにくくなり、より過酷で無理のあるダイエット法を試してしまう、という悪循環が起きているようです。

薬の副作用

薬の代謝も肝臓の大切な仕事なので、薬の副作用をもっとも強く受けやすい臓器であるといえます。とくに、AGA(男性型脱毛症)の治療薬のなかには肝機能に著しい影響を与えるものがあり、長期間にわたり服用をつづけると肝機能の低下を招き、男性機能の異常を引き起こす可能性があります。

肝臓への負担をなくすポイント

肝臓は毎日使う臓器ですから、ちょっとした工夫によって負担を減らし、少しでも長く健康な状態を保つ必要があります。肝臓を元気に保つためのポイントを知っておきましょう。

オルニチンを摂取する

肝臓の状態をととのえてくれる成分としてはオルニチンがよく知られています。オルニチンはしじみやまぐろ、ヒラメなどの食品に豊富に含まれており、毎日の食事でも無理なく摂取することができます。

ただ、より安定的にオルニチンを摂取するためにはサプリメントの活用が重要となり、オンラインショッピングなどでもリーズナブルな価格で販売されています。

肝臓を温める

原始的な方法だと思われるかもしれませんが、肝臓を外から温めることでも肝機能を活性化し、男性機能の回復につながると考えられています。

さわるとほんのり温かく感じるくらいの温度にしたタオルなどを肝臓の少し下あたりにあてることで肝臓の血流が活発になり、疲労なども回復しやすくなるようです。

病院で定期検査を受ける

肝臓は沈黙の臓器とも言われるように、異常があったとしてもなかなか症状としては表れません。知らないうちに病気が進行して手遅れになっていたということにならないように、定期的に病院でくわしい検査を受け、肝臓の状態をこまめにチェックするようにしましょう。

肝臓の健康を保って射精への元気を取り戻そう

肝機能の低下は、男性の射精機能にも著しい影響を与えます。肝臓は人体の要ともいえる大切な臓器でありながら、異常が症状として表れにくいため注意が必要です。

健康なうちから病院で定期検査を受け、わずかな体調の変化にも対処できるようにしましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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