妊活中は小さな体調の変化でも妊娠しているかもと気になります。排卵日の1週間後によく見られる体調の変化を知り、妊活に役立てましょう。体調の変化は妊娠した人全てに起こるわけではないですが、基礎体温やおりものの様子も合わせて参考にしましょう。
大体前回の生理開始日から次回の生理開始予定日までの期間に妊娠超初期症状が現れる可能性があるといわれています。排卵日1週間後はこの期間にあたり、受精していれば受精卵が着床する時期でもあるため、少量の出血やだるさ、眠気、腹痛など妊娠超初期症状のような症状が現れることがあります。
これらの症状には個人差があり、症状が出ない場合もあります。妊娠超初期症状がなぜ起こるのかを知り、合わせて基礎体温やおりものの変化も見ていきましょう。
排卵日に卵巣から卵子が排出されて約24時間の寿命で精子を待っており、このタイミングで受精すると受精卵となります。次に受精卵は子宮内膜への着床を目指します。排卵日前後に受精卵となった場合、うまくいけば排卵日から数えて1週間後くらいに着床するため、この頃に体調不良や着床出血などの症状がみられることがあります。
受精卵は約1週間かけて子宮に到達した後、絨毛という根を下ろして着床します。絨毛が着床するときに子宮内膜を軽く傷つけて起こるのが着床出血。色は茶色っぽいものから真っ赤な鮮血まで人によってさまざまです。量は多くなく、おりものに色が付いたようなものがほとんどです。
また、生理予定日に近いころに起こるので生理と間違う人もいます。着床出血は全ての人に起こるわけではないので、着床出血がなかったからといって妊娠していないと断定はできません。
排卵日1週間後くらいに腹痛があった場合、医学的な裏付けはまだありませんが妊娠超初期症状と考えられる着床痛の可能性があります。
妊娠していた場合、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンの分泌が増加。プロゲステロンには胃腸の筋肉を緩める作用があるため、便秘を引き起こして腹痛の原因となる可能性があります。便秘による腹痛だけでなく、卵巣から骨盤の関節を緩めるホルモンが分泌されることによって腰痛が起こることもあります。
症状や何がきっかけで吐き気を感じるかは個人差がありますが、生理予定日を過ぎても気持ち悪さが続くようならつわりの可能性が高いでしょう。症状は人によって異なりますが、空腹時に気持ち悪くなる「たべづわり」、においに敏感になる「においつわり」、異常な眠気を感じる「眠りつわり」、よだれの量が増える「よだれつわり」などがあります。早い人は生理予定日前後につわりのような症状を感じるといわれています。
妊娠すると増え続ける黄体ホルモンの影響で基礎体温が上がり、その状態が続くことで体のだるさや眠気を感じることがあります。人によっては強い眠気を感じるようになり、気が付いたら眠っていたというほどの場合もあるようです。排卵期に増える黄体ホルモンが妊娠を維持するためにその後も増え続けるため、基礎体温が上がる仕組みです。
妊娠するとさまざまなホルモンが分泌され始めます。エストロゲンとプロゲステロンという二つのホルモンは赤ちゃんを育てるために大切なホルモンで分泌され続けるようになるため、妊娠前とはホルモンバランスが異なってきます。ホルモンバランスの乱れによって何もする気が起こらなかったり、理由もなくイライラしたり不安に思ったりすることがあります。
基礎体温は正常であれば、排卵後は高温期に入り、生理が来ると低温期になります。高温期と低温期の体温の差は約0.3℃~0.5℃となります。しかし、妊娠している場合は高温期がずっと持続されます。生理予定日に月経が来ず、基礎体温が高温を継続している場合は妊娠の可能性が高いです。
しかし、基礎体温のグラフが日頃から乱れている場合はホルモンバランスが乱れている可能性が高く、判断が難しいです。妊娠検査薬は生理予定日の1週間後くらいから使えるものが多いので、基礎体温と併用してもよいでしょう。基礎体温が高温のままで、1週間以上生理が遅れている場合、妊娠の可能性が高いと考えられるので、妊娠検査薬を試してみましょう。
妊娠しているかどうか見極める要素のひとつが、おりものの様子です。いつもとおりものの状態が違うと感じたら生理予定日までの間様子をみてみましょう。
生理直後から排卵前までの卵胞期は、生理によってリセットされた子宮内で卵子を作り出し、受精卵の着床に向けて子宮内膜を厚くして赤ちゃんを迎える準備をしています。この時期のおりものは、水のようにサラサラしていて、色は少し白っぽいことが多いです。伸びが悪く量も少ないですが、排卵が近づくと量が増え始め、粘り気が増してきます。
排卵期といわれる排卵前後のおりものは、無色透明で量が最も増えます。おりものはとろみがあり、においはあまりありません。生理予定日の2週間前くらいにゼリー状のおりものが出ると排卵の合図といわれています。排卵日前の2日~3日の間に頸管粘液がおりものに含まれるのでこの時期におりものが増えるようになっています。排卵期のおりものには、受精の手助けをする役割もあるといわれています。
排卵後、生理前までの黄体期のおりものは透明から白っぽい色に変化します。どろっとしたものから再び細菌の侵入を防ぐためにサラサラの状態になります。着床しなければおりものの量は徐々に減少しますが、妊娠するとエストロゲンの分泌が増えるためおりものの量は減少しません。
排卵日1週間後くらいから、早い人であれば体調不良や着床出血といった妊娠超初期症状がみられることがあります。卵巣から排出された卵子が精子と出会って受精して受精卵となり、子宮内膜に着床する影響で妊娠超初期症状がでる可能性があるからです。
しかし、妊娠超初期症状は全ての人に見られるとは限らないため、それだけで妊娠したかどうか判断するのではなく、基礎体温やおりものの観察、妊娠検査薬を併用しながら様子を見るようにしましょう。