2018.08.07

48歳でも妊娠できる?高齢出産の妊活とそのリスクを理解しよう

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妊活を頑張っているのになかなか妊娠できない…。高齢出産になると、焦りやプレッシャーから妊活自体に不安を感じますね。しかし、生活習慣を見直すことで、まだまだ妊娠につなげられます。高齢出産についての知識を深めて、今後の妊娠につなげましょう。

果たして48歳でも子供が持てるのか

どうしても子供が欲しい。そう願う人は世の中にたくさんいます。妊娠できるかできないかは、誰にもわかりません。しかし、妊娠して子供を授かりたいのであれば、少しずつでも妊娠に近づけたいですよね。

ここでは48歳という年齢で、どうすれば妊娠に近づけるのか?そのためにできることを解説します。少しでもお役に立てればと思います。

48歳妊娠の現実

女性の生殖能力は、35歳を境に徐々に下がり始めます。これは、生殖機能の低下もありますが、卵子も同じく低下しているからです。誰もが避けられないことですが、決して妊娠できないわけではありません。50歳になっても妊娠して子供を産んでいる人はいます。自然妊娠は難しくても、ほかの方法を模索しながら、妊娠できるように考えてみましょう。

48歳でも妊娠する可能性はある

日本人の平均閉経年齢は50歳です。人によって閉経の時期は違いますが、生理がこなくなって排卵しなくなることを閉経といいます。閉経してしまうと、妊娠することはできません。しかし、病院で閉経を確認してもらわない限り、生理がこなくなって閉経したと思っていても、稀に生理が再開することがあります。

このように、更年期が近くなると生理周期も不順になりがちです。しかし、基礎体温をつけることで、高温期を確認できれば排卵は起きているので、妊娠の可能性はあります。閉経すると、排卵がなくなったということなので妊娠はできませんが、生理があって排卵している限り、48歳でも妊娠する可能性はあります。

高齢出産は自然分娩が難しくなる

一般的に高齢出産とは、35歳以上での出産のことを指すのですが、この頃から自然妊娠の確率が下がり始めます。卵子や精子が老化することにより、受精卵に染色体異常が起こる確率が上がります。そして、ダウン症や早産、流産、難産の確率も上がります。しかし、これは確率の問題で、すべての受精卵に染色体異常が起こるわけではありません。

また、高齢出産になるほど、自然妊娠の確率は低くなるので、妊娠を望むなら体外受精や顕微授精も視野に入れて、早い時期に不妊治療を始めたほうがよいでしょう。

年齢が上がるごとに妊娠の確率は低くなる

女性は年齢が上がると、それだけ卵子や卵巣は老化し、閉経を迎える5年前頃から更年期障害が始まります。体調も不安定になり、生理周期も不規則になりがちに。そうすると、自然妊娠の確率は一段と下がります。

35歳以上で妊娠を望むのなら、できるだけ早く妊娠したほうがよいです。そのため、自然妊娠にこだわるよりも、早く妊娠できるように不妊治療を始めたほうが、妊娠の確率は上がります。

48歳で妊娠の確率が下がる原因

加齢とともに、妊娠の確率というのは下がってきます。それは、皆に等しく訪れることで、誰も避けることはできません。そこで、少しでも妊娠の確率を上げるために、卵子の質を少しでもよい状態に保つことが必要になります。それには、生活習慣を見直すことが必要です。

加齢とともに生殖能力が下がる

女性は加齢とともに、生殖能力が下がります。女性の生殖能力は、30代後半から40代にかけて大きく下がり始めます。これは、卵子の老化にも原因がありますが、ほかの内臓の機能の低下や、体力の低下にも関係しています。年齢が上がるにつれて、残っている卵子の質が低下します。そのため、排卵は続いたとしても、卵子に遺伝的な問題が生じる可能性が上がるという問題も起こります。

また、男性の生殖能力も年とともに低下しますが、その訪れは、女性より10年ほど遅いと考えられています。男性の精子は加齢とともに、染色体の異常がみられる可能性が上がり、胎児の奇形などの症状が出始めます。

更年期に妊娠することはまれ

閉経とは生理がこなくなって、1年を経過した状態のことをいいます。更年期を迎えるような年齢の女性であれば、数年後に閉経を迎えることになります。この頃には女性の卵子も老化が進んでいて、受精をしても、うまく着床できないことが増えてきます。また、流産の確率も高いため、妊娠しても出産の確率は低くなります。

閉経を確実に病院で確かめた人なら、妊娠の可能性は低いと思われます。しかし、生理がこなくなったから閉経だろうと思っていても、突然、生理が再開することもあるので、しっかりと閉経を確認していない人には、妊娠の可能性があります。

妊娠の確率を高めるコツ

妊娠するためには、まずは自分の体づくりが大切です。妊娠によい効果が得られる葉酸を、意識して摂取するようにしたり、食生活や睡眠などにも気をつけたりすることが大切です。卵子の質をこれ以上、いかに低下させないようにするかということが、重要になってきます。

意識的に葉酸を摂取する

葉酸を摂取すると、妊娠するというわけではありません。葉酸には、妊娠しやすい体を作る効果があります。また、ホルモンバランスを整えたり、卵子の質を保ったり、子宮内環境を整えて、受精卵が着床しやすい環境に導きます。

受精卵が細胞分裂する時期には、葉酸が大量に消費されます。したがって、妊娠を希望するのなら、食事からの葉酸の摂取以外にも、サプリメントなどでさらに400μg(マイクログラム)の葉酸の摂取が推奨されています。

生活習慣を整える

妊活には、バランスのよい食生活はもちろんですが、適度な運動をして十分な睡眠をとることも重要です。運動をすることで、入眠しやすくなり、メラトニンの分泌量を増やせます。

メラトニンにはホルモンバランスを整えたり、体の酸化や老化を抑制したりする作用があります。卵子の老化を少しでも遅らせるためにも、睡眠は重要になってきます。また、メラトニンにはストレスを軽減する作用もあります。

48歳で妊娠を希望するなら

48歳で妊娠を望むなら、妊娠時に起こるさまざまなリスクについて、理解することが必要になります。自分の身体のためにも、生まれてくる赤ちゃんのためにも、リスクを知ることは重要になります。これらを理解して、体に無理のないように妊活しましょう。

高齢出産のリスクを知っておく

高齢出産になると、受精して着床してもうまく発育せずに、流産してしまう確率があがります。また、初産で高齢出産だと、妊娠高血圧症候群になりやすいので、食事や日頃の生活習慣に注意が必要です。

流産の確率が高い

流産の確率は、35歳を超える頃から年齢があがるにつれて、高くなっていきます。48歳での流産の確率は、約70%と高い確率になります。流産は、卵子の老化が原因となっていることが多いのですが、卵子の老化は妊娠をしにくくするだけでなく、妊娠を維持する力にも影響します。

この場合、妊娠しても先天性の染色体異常が起きたりして、ダウン症を発症したり、出産に至れなかったりするケースもあります。

妊娠高血圧症候群になりやすい

妊娠高血圧症候群になりやすい人の特徴として、40歳以上の人、初めての妊娠の人、肥満の人など、また、高血圧や甲状腺機能障害、糖尿病などの持病がある人などがあげられます。妊娠の年齢が上がるほど、発症の確率は上がります。

妊娠高血圧症候群は、塩分を控えること、適正体重を保つこと、十分な睡眠をとることで予防につながります。また、葉酸を摂取すると血流がよくなるので、高血圧の予防にもつながります。発症すると、母体にも胎児にも影響を及ぼす合併症を発症することがあるので、早めの治療が必要です。

産める年齢があることを知る

35歳になると、妊娠の確率は下がり始めます。さらに40歳、45歳と上がるにつれて、妊娠の確率は下がり、対照的に流産の確率は上がります。しかし、最近では高度生殖医療も発達し、40歳以上で出産する人も増えてきています。

卵子の老化ということは避けられませんが、できるだけ妊娠しやすい体になるように、日頃から生活習慣を整えることは大切です。

根気よく妊活を続ける

現在、女性の社会進出が進み、結婚しても仕事を続けている女性がほとんどです。そもそも、生殖に一番適している年齢である20代の頃は、ほとんどの人が仕事を持って忙しく働いている時期です。晩婚化が進むにつれて、第1子の出産年齢も年々上がってきて、30代での出産が多いです。

やはり、40代後半、50代での出生件数は、30代に比べて少ないのですが、2015年の人工妊娠中絶の数をみると、40代後半の人が1,340人います。これは、そろそろ閉経だという気のゆるみからか、望まない妊娠をしてしまったのか、また、別の理由からか中絶を選択している人がいます。

しかし、この数値は、実際に出産には至っていないものの、かなりの人が妊娠していたことを表しています。

48歳でも妊娠の可能性はある

最近では、40歳代での出産がとても増えてきました。有名人の中でも、40代後半~50歳を超えて出産している人も少なくありません。そして皆さん、産後も育児に仕事にと活躍されています。

出産されるまでには長く不妊治療をしていて、身体的にも精神的にもとても大変なものだったかもしれません。しかし、妊娠できたのは、ご本人の身体が健康であったことが、大きく影響していると思われます。

高齢での妊娠・出産・育児は大変かもしれませんが、心や体に無理のない程度に不妊治療を続けることで、妊娠できる可能性はあります。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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