妊娠を計画中で、hCG注射を受けたけれど、妊娠検査薬で通常通り正確な結果が出るか心配になりますね。
特に、フライング検査では誤反応をする場合もあります。
陽性がでる原因や見極める方法を知り、検査で陽性がでた場合に妊娠かどうかを見分けましょう。
hCG注射をした方なら、その後、妊娠検査薬で間違いなく検査できるのか、気になるところですね。
通常は、妊娠検査薬を使用した結果、陽性だったら妊娠で、陰性だったら妊娠していないということになります。
しかし、検査結果が陽性だったのに、妊娠していないということもあるのです。
では、妊娠検査薬がどうして陽性になるのか、そもそも妊娠検査薬とはどのようなものかという点から、理解ししておきましょう。
妊娠すると、妊娠検査薬が陽性になります。
妊娠検査薬が陽性になる仕組みをよく理解し、フライング検査についても知っておきましょう。
卵巣にたくさんの卵胞がつまっていて、その中の一つが次第に成長し、そして排卵します。
排卵すると、卵管で精子と出会って授精します。そして、授精卵が子宮に進み、子宮内膜に着床し妊娠がわかります。
その後、受精卵は子宮内膜に根を張って、細胞分裂を始めます。
受精卵が子宮内膜に着床すると、hCGホルモン(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が分泌されます。
妊娠が進むにつれて、hCGホルモンの分泌が増えていくので、尿からもhCGホルモンがでてきます。
妊娠検査薬とは、尿に排出されたhCGホルモンを、検知する検査薬のことで、妊娠検査薬に赤紫色のラインが出れば陽性、
出ていなければ陰性です。
検査は、生理予定日の1週間後から可能です。
生理予定日1週間前というのは、妊娠3週にあたり、hCGホルモンの分泌量は0~50mlU/Lほどまで増えてきます。
妊娠4週が生理予定日ですが、そのころはhCGホルモンの分泌量が、20~200mlU/Lにまで増えます。
妊娠5週が生理予定日の1週間前になり、そのころになると500~5000mlU/Lくらいに増えます。
そのため、生理1週間後になると、尿からのhCGホルモンの検出が多くなるので、反応しやすくなります。
通常の妊娠検査薬では、生理予定日1週間後から検査が可能になります。
最近ではフライング検査といって、生理予定日1週間より前に検査する「早期妊娠検査薬」というものもあります。
その検査薬では、生理予定日から検査が可能です。
早期妊娠検査薬の場合、着床後2~4日から反応します。
一般の妊娠検査薬は、hCGホルモンを検出できる感度が50mlU/Lで、早期妊娠検査薬では感度が25mlU/Lから検知します。
一般の妊娠検査薬で一番反応がよく出るのは、妊娠3~4週で、生理予定日1週間~2週間後です。
一般に、排卵日から14日後くらいに生理になり、排卵日から7~11日後に着床をします。
フライング検査では、着床から2~4日くらいで反応し、妊娠だと陽性になります。
ただし、フライング検査は誤判定も多いので、疑似陽性になることがあることを知っておきましょう。
妊娠していないのに、妊娠検査薬で陽性がでるということも知っておくと、がっかりしなくて済みます。
妊娠検査薬が疑似陽性になる原因には、三つのケースがあることを理解しておきましょう。
不妊症の治療の際に、排卵したあとで、受精卵が着床して根が張ることを助けるために、hCGホルモンの注射薬を投与する
場合もあります。
hCG注射は、黄体ホルモンの補充のために行われ、hCG5000だと注射後1?2週間残っている可能性があります。
そのためhCG注射をすると、妊娠検査薬はそのホルモンに反応して、陽性が出るのです。
フライング検査の場合は、残っていることが考えられるので、検査で陽性が出たとしても、その後に一般の検査をすると、
陰性になります。
化学的流産とは、受精卵が着床しても、胎嚢や赤ちゃんになる前に流れてしまうケースや、着床する前に流れてしまうことをいいます。
この場合は、フライング検査をすると気づくことがあります。
たとえ、検査薬で陽性がでても、赤ちゃんが成長する前に流れてしまうので、その後に妊娠検査薬で検査をすると、陰性になります。
化学的流産をした場合は、生理予定日を過ぎた後に、3日以上出血があります。
着床出血と間違えやすいですが、化学的流産の場合は生理周期よりあとの出血で、検査で陰性になることでわかります。
子宮外妊娠とは、子宮以外の場所に受精卵が着床することです。子宮外妊娠をしたほとんどの人が、卵管での子宮外妊娠だといわれています。
妊娠検査薬では陽性がでるので、妊娠と間違えやすいですが、その後、受診してエコー検査をすることで、判明するケースが多いです。
子宮外妊娠が判明したときは、初期であれば薬物療法を行いますが、進行している場合は手術になるケースもあります。
子宮外妊娠だと、少量の出血や下腹部の痛みを伴うことがあります。
妊娠検査薬で、最初は陰性なのに10分ほどすると、うっすらと妊娠線が出てくることがあります。
これは、尿が蒸発したことででてくる妊娠線で、薄く色がついています。
間際らしいですが、この蒸発線は妊娠による反応ででたものではないので、覚えておくとよいでしょう。
hCG検査で陽性だった場合、妊娠しているか疑似陽性なのかを見極めるために、どうしたらよいかを詳しく知っておきましょう。
フライング検査をすると、hCG注射後1週間以内であれば、hCG注射による陽性反応がでてしまいます。
この陽性が、疑似陽性かどうかを見極めるためには、フライング検査を3日間行います。
3日間行うと、ほぼ確実に妊娠かどうかが判別できます。
フライング検査では、早期妊娠検査薬のほうがいいですが、値段が少し高いので、普通の妊娠検査薬でもよいでしょう。
フライング検査では、同じ検査薬を使用します。同じ検査薬を使用すると、陽性ラインの濃さで、妊娠かそうでないかを判断できます。
3日分の検査したラインを見ると、次第に濃くなっているケースと、次第に薄くなっているケースがあります。次第に濃くなっている場合は、hCG量が増えたということです。
陽性ラインが濃くなったということは、受精卵着床によるhCGホルモンの影響と考えられます。
つまり、妊娠すると、hCGホルモンの分泌量が次第に多くなります。そのため、ラインが濃くなったということは、妊娠の可能性が高いと思ってよいでしょう。
次第に濃くなって妊娠だと判断できたら、赤ちゃんの成長を助けるために、葉酸を摂取したり栄養をバランスよくとったりすることを心がけ、リラックスした生活を送りましょう。
陽性ラインが次第に薄くなっている場合は、hCG注射による疑似陽性による可能性が大きいので、妊娠していないと判断してよいでしょう。
そのように、フライング検査で陽性がでた場合は、3日間同じ検査薬を使って検査をすることで、妊娠か妊娠でないかを見極められます。
妊娠検査薬で陽性反応が出ると、一般的には妊娠だと考えられますが、早期に検査を行うフライング検査では、疑似陽性になることがあります。
疑似陽性が考えられるのは、hCGホルモンが残っている場合、化学的流産の場合、子宮外妊娠の場合、妊娠検査薬の蒸発線の場合があります。
陽性を見極めるために、3日間同じ検査薬でフライング検査をするとわかりますが、正確に知るためには、医療機関で検査を受けるようにしましょう。