2018.06.12

【40代の不妊治療】加齢による妊娠力低下と出産のリスクとは?

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40代で妊娠を考えたとき、頭によぎるのが不妊治療。

妊娠率を高めるためには、妊娠しやすい体環境にすることが大切です。

ここでは、妊娠力を高める方法に加え、妊娠率が低下する理由と、それに伴うリスクをご紹介します。

40代での妊娠について理解を深めましょう。

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40代になると妊娠率が下がる

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晩婚化の進行とともに、高齢出産の割合が増加する今、出産や妊娠に伴うリスクは高まるいっぽうです。

とくに40代での妊娠は、自然妊娠でも不妊治療でも授かる確率が少ないのが現状です。

しかし、40代で全く妊娠ができないわけではありません。

妊娠力を高めるためにも、「40代での妊娠」について理解を深め、妊娠しやすい環境をつくっていきましょう。

40代の妊娠率が低い理由

40代前半での妊娠率は「約30%」。

40代後半になると10%未満にまで低下します。

妊娠率が下がる理由、そして40代での妊娠・出産の実態を見ていきましょう。

妊娠に必要な女性ホルモンの減少

40代では、エストロゲンとプロゲステロンという二つの女性ホルモンの分泌が乱れることにより、妊娠力が低下します。

女性ホルモンは、子宮環境を整え、着床を促進。体をうまくコントロールし、妊娠や出産に導きます。

この二つのホルモンバランスの正常な働きが、妊娠力を高めるのに大きく影響してきます。

女性ホルモンの分泌は、20代半ば頃がピーク。

そこから年齢を重ねるにつれ、どんどん乱れだします。

40代になり生理周期が乱れ、妊娠率が低下するのは、この女性ホルモンのバランスの乱れが一つの要因です。

卵子が老化する

加齢とともに卵子の質が低下し、数が減少することで、妊娠率が低くなります。

卵子の質の低下は、卵子としての機能の衰えを意味し、着床障害や流産といったリスクを高めます。

着床がうまくいかない場合は、自然妊娠の可能性が少なくなり、特定不妊治療での妊娠を検討しなければなりません。

卵子の数は、とくに35歳を過ぎると急激に減少。

最初、数百万個あった数は、40代を過ぎると、数千個になります。

卵子の数が減ることで、精子と出会う確率が低下。

結果、妊娠率が下がります。卵子の老化や数の減少は、自然に衰え、消滅していくもの。

若い頃のほうが妊娠しやすいのは、卵子の質がよく、数も多いためです。

精子の老化もある

精子も卵子と同様、加齢とともに老化や数の減少、運動率の低下など、機能が衰えます。

妊娠は、卵子の質がよいだけでは成立しません。

妊娠率を高めるには、一度に射精される精液や精子の量や質が、非常に重要です。精子が元気であれば、卵子まで問題なくたどりつくことができ、受精成功につながります。

精子の老化や劣化は、35歳ごろからはじまります。

タバコやお酒の過剰摂取も精子の老化の原因となるので、生活習慣を見直し、少しでも老化を食い止める方法を考えることが大切です。

妊娠は、卵子と精子が出会うことからはじまります。

不妊はけっして女性だけの問題ではありません。

40代での妊娠と出産のリスク

年齢を重ねるにつれ、不安になるのが、妊娠や出産に伴うリスク。

妊娠してから焦らないためにも、事前にしっかり把握し、リスク軽減に努めましょう。

流産の確率が高くなる

すべての妊娠において、流産する確率は約15%から10%。

40代を過ぎると、40%を超えてきます。

流産の理由は人によってさまざまですが、主に卵子の老化や、子宮機能の衰えによる、着床障害が考えられます。

また、40代になると、体力も低下します。

体に蓄積された疲れなどから血流が悪くなり、胎児に栄養が届かず不育症の原因に。

結果、流産を引き起こす可能性があります。

流産には、いろいろな理由が考えられるため、誰にでも起こり得ることです。

しかし、加齢がそのリスクを高める原因の一つということは把握しておきましょう。

染色体異常の発症割合が上がる

40代での妊娠は、ダウン症などの染色体異常の発症確率が高まります。

20代では約1667分の1だった確率が、40歳を過ぎると約106分の1となり、40代後半になると約14分の1になります。

染色体異常の主な原因は、卵子の老化によるもの。

年を重ねるごとに確率が上がるのは、加齢とともに卵子の質が低下していくためと考えられます。

自然妊娠であっても、不妊治療による妊娠であっても、胎児が染色体異常を発症する可能性はあります。

高齢での妊娠はこういったリスクとも向き合っていかないといけない場合があることは理解しておきましょう。

妊娠高血圧症候群になりやすい

40代での妊娠は、子宮や卵巣機能の衰えや血管の老化により、妊娠高血圧症候群になりやすくなります。

妊娠高血圧症候群とは、妊娠中の血圧が高くなり、尿タンパクがでる症状のこと。

家族に高血圧の病歴がある場合はそのリスクが高くなるといわれています。

発症すると、全身がむくみだし、赤ちゃんにも悪影響。

難産などの産科リスクが高まります。

母子ともに健康であるためにも、妊娠高血圧症候群は気をつけておきたい症状です。

妊娠の確率を上げるためにやるべきこと

妊娠確率を高める方法は不妊治療だけではありません。

日頃の生活スタイルを見直し、妊娠しやすい体づくりを心がけましょう。

適度な運動をする

運動は、体を温め血行をよくするため、妊娠しやすい体づくりには効果的です。

体の血行がよくなることで、子宮機能を高め、受精卵の着床率を高めます。

とくに子宮がある骨盤まわりや下半身は、重点的に温めたり、動かすことが大切。

加齢とともに固くなりがちな部分なので、毎日、お風呂上りにストレッチでほぐすのもおすすめです。

体を温め血流を促進することは、妊娠してからも意識したいこと。

胎児は、血液から酸素や栄養を補い成長します。

温かく血流のいい体は、妊娠力が高い体といえます。

バランスのよい食事をしよう

栄養バランスのよい食事は、体内のホルモンバランスを整えるため、妊娠しやすい体環境をつくります。

正常なホルモンバランスは、生殖機能を活性化。

子宮や卵巣の機能を高め、体の調子を整えます。

食事は、野菜中心で肉や魚、炭水化物をバランスよく摂取することがおすすめ。

むくみの原因となる塩分は控えめを心がけましょう。

また卵子の老化の原因になるアルコールやタバコ、体を冷やすカフェインの過剰摂取は注意が必要です。

妊娠力を高める栄養素を積極的に摂ることも大切です。

とくに、葉酸・ビタミンD・鉄分などは、妊娠初期から必要になる栄養素。

食材やサプリメントを利用して、いつでも妊娠できる体状態をキープしておきましょう。

ストレスをためない

ストレスの少ないリラックスしている体は、体内の機能が正常に働いているため、妊娠力が高い状態といえます。

ストレスが蓄積されると、脳にある視床下部が反応し、自律神経の乱れにつながります。

結果、ホルモンの分泌を抑制し、ホルモンバランスが崩れます。

ひどい場合は、生理周期が乱れたり、排卵機能が低下し、不妊症の原因となるので、妊活中の過剰なストレスは注意が必要です。

ストレスゼロの生活を送るのは、なかなか困難です。

ストレスをためても、自分なりの発散方法をみつけておくことが大切です。

また、睡眠不足も自律神経やホルモンバランスの乱れにつながります。

免疫力を低下させる原因にもなるので、できるだけ規則正しい生活を意識しましょう。

適正体重を心掛ける

適正体重である体型は、妊娠しやすい体といえます。

痩せすぎていても、太りすぎていても妊娠にはよくありません。

痩せすぎは、妊娠しにくいといわれ、胎児の成長にも悪影響。

太りすぎは、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などのリスクが高まります。

どちらにしても、母子ともに健康であるには、適正体重を心がけることが大切です。

ただし、太っているからといって、無理なダイエットは逆効果。

過剰なダイエットは、たとえ痩せたとしてもホルモンバランスを乱し、生理不順などの不妊症を引き起こす可能性があります。

まずは、お菓子や、脂っこい食べ物を控え、食生活の改善を試みましょう。

持病の確認と治療をする

不妊の原因がないか、早めに検査をし、妊娠に向けた準備をすることも大切です。

40代になると、体のあらゆる機能が衰えてくるため、病気が隠れている場合があります。

特に、甲状腺や高血圧、子宮筋腫や子宮内膜症などは、妊娠に大きく影響する病気です。

自分は大丈夫と過信せず、まず検査を受けることが大切です。

妊活、妊娠を期に隠れていた病気がみつかるかもしれません。

検査の結果、異常はなかったとしても、定期健診をこまめに受けるようにしましょう。

40代を過ぎると、半年や一年で体の状態が大きく変化します。

安心して妊娠できる体環境に整え、リスクの少ない妊娠出産に挑みましょう。

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40代での不妊治療は慎重に進めていきましょう

自然妊娠であっても不妊治療での妊娠であっても、40代での妊娠は難しく、リスクが伴うことが現実です。

しっかり理解することが、母子ともに健康な妊娠出産につながります。

妊娠方法はさまざまですが、40代でも、元気な赤ちゃんを産んでいる人はたくさんいます。

まずは、日々の生活スタイルを見直して、妊娠力の高い体づくりを心がけましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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