2017.12.10

妊活に必要な栄養素「ビタミンe」おすすめな理由とその取り方とは?

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妊活において最も大切なのは、妊娠しやすい身体を作ることです。

そのためにはどのような栄養素を取るとよいのでしょうか。

なかでも「ビタミンe」は妊活にとてもおすすめな栄養素です。

ビタミンeの効果と効率的な摂り方を理解し、日々の生活に取り入れましょう。

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妊活のビタミンeがおすすめの理由

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抗酸化作用で卵子の老化を防ぐ

ビタミンeには抗酸化作用があり、卵子の老化を防ぐはたらきがあります。健康で若い状態の卵子をできるだけ長く保つことは、妊活には欠かせません。

抗酸化作用とは

体内に活性酸素が発生し、細胞が酸化することを防ぐ作用です。人間の身体は活性化酸素により酸化が進むことで細胞が老化し、体全体の老化へとつながるのです。体をさびさせる活性酸素は、外部から入り込んできた細菌を排除する働きがあり、身体を守る上で欠かせない作用をもっています。しかし、この活性酸素が体内に過剰にあると、細胞の酸化を急激に進めてしまい、悪影響を及ぼします。

抗酸化作用とは、この活性酸素の働きに対抗するものです。過剰に体内に溜まってしまった活性酸素による酸化から細胞を守り、卵子はもちろん身体の老化を防ぐ効果も期待できます。妊活にも美容にも効果が期待できる、頼もしい作用です。

自律神経を整える

ビタミンeは自律神経を整える働きがあります。ビタミンeには自律神経をコントロールする効果があり、ホルモンの分泌を調整することができます。

自律神経の働きは、女性ホルモンの分泌にも影響しています。女性・男性ホルモンの分泌を適切な状態に保つことが、定期的な排卵など、ホルモンバランスを整えることにつながるため、自律神経を整えることが重要なのです。

また、ビタミンeによって自律神経の働きを整えることで、神経の働きが向上させる効果も。神経の働きを向上させることは、ストレスに負けない強さにつながります。妊活中のストレスは、できる限り避けたいものなので、この点からもビタミンeはおすすめです。

このビタミンeのもつ、自律神経を整える働きは、ビタミンAにも含まれています。ビタミンeが不足した際には、自律神経コントロールの点ではビタミンAに代替が可能です。どちらか摂取しやすい方を積極的に摂るよ心がけましょう。

血流を良くし全身の循環をよくする

ビタミンeには血流を良くし、全身の循環をよくする効果があります。血流が悪いと、筋肉が緊張してしまい、末端まで血液が行き届かないかないため、栄養が細胞に上手く届かなくなってしまいます。肩こりや首の疲れなども、血流が悪くなることで筋肉が緊張し、身体に不具合が起こってしまうのです。

ビタミンeは、筋肉の緊張を和らげるだけでなく、健康な細胞を維持することにもつながります。血液には、吸収した栄養素を全身に運んでいく役割があり、この役割を促進させるためにも、血流をよくすることが重要です。

血流をよくするメリットは、肌の再生にもあります。血流をよくすることで、肌の新陳代謝を促すことで、肌のターンオーバーを促進します。妊活にはもちろん、美容の観点からも、ビタミンeは女性に嬉しいはたらきをするということがいえます。

男性不妊にも効果がある

ビタミンeは妊活中の女性にだけでなく、男性にも効果があります。ビタミンeには、精巣の機能を高める、精子数の増加、精子の運動率を上げるといった効果があります。妊活中の男性にとても重要なものです。

東洋医学においては、男性不妊の原因は腰から下の血流不足が原因であるとの考えがあるため、血流を得することが不妊に効果的だと考えられています。血流をよくすることで、男性不妊の原因となる精子活動によい影響があるので、妊活中には、夫婦で一緒にビタミンeを摂取するとよいでしょう。

ビタミンCと一緒に摂取するとよりパワーを発揮する

ビタミンcとビタミンeを一緒に取ることによって、抗酸化作用の相乗効果を発揮し、より効果を発揮します。ビタミンcには、ビタミンeと同じく、抗酸化作用があります。また、強い抗酸化作用があるため、がん治療などにも用いられるほどパワーのある栄養素なのです。

ビタミンCが多く含まれる食材

レモンやオレンジをはじめとするフルーツ、ピーマンやパプリカ、キャベツ、ジャガイモなどの野菜にも多く含まれています。ビタミンcは熱に弱く、水に溶けやすい性質があるので、加熱をしすぎてしまうと、壊れてしまいます。一番とりやすい方法は、レモンやオレンジをスムージーなどにしたり、サラダや野菜スティックとして生野菜のまま食べることなどです。

着床率を上げ女性ホルモンの分泌を促す

ホルモンバランスが乱れていると、排卵も不定期になってしまったり、着床するための土台ができにくくなってしまったり、着床しづらくなる原因に…。ビタミンeは、女性ホルモンの分泌を促すため、ホルモンバランスを安定させるはたらきがあるといわれています。

ホルモンの分泌を促すことで、安定した月経が起こり、着床率も高まるという嬉しい効果が期待できるのです。偏った食事や栄養が取れていない食事はホルモンバランスを乱す原因になるので、特にビタミン類は積極的に取るようにしましょう。

妊活におすすめビタミンeを含む食材

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食べる美容液とも言われるアボカド

アボカドには多くのビタミンeが含まれています。「食べる美容液」「森のバター」とも言われており、女性の中でも人気です。

アボカドの主な栄養素は、ビタミンeを始め、カリウムやマグネシウムなど。そのほか、ミネラル類も多く含まれています。カリウムには、ナトリウムを促す働きがあるため、むくみ予防にもつながります。

そして、食物繊維も豊富なので、便秘解消につながります。便秘は、肌のくすみや体の中に老廃物を充満させてしまう原因になるので、妊活だけではなく、美容にも健康にもよくありません。

また、アボカドは、果物・野菜類の中で、圧倒的に脂質が多いです。ですが、このアボカドに含まれている脂質は、不飽和脂肪酸を多く含むためコレステロールが高くなりにくく、太りにくい脂肪なので、肥満の人でも食べやすいものになっています。サラダに入れるのはもちろん、軽く炒めるほっくりとした甘みがでるのでおすすめです。

滋養強壮にも効果的なうなぎ

うなぎは、昔からスタミナをつけるなどの言われがありますが、うなぎにはビタミンeが豊富に含まれています。うなぎには、ビタミンeの他にビタミンAやビタミンB1、2などのほか、DHAやEPAも多く含まれています。

ビタミンB軍には、粘膜の保護や、肌を再生する効果も期待できるため、女性は積極的に取り入れたい食材です。そして、魚の油からとれると言われている、DHAには、記憶力を高めるはたらきが、EPAには、コレステロールを下げる効果も期待できます。

手に入りやすいアーモンド

アーモンドには、たくさんのビタミンeが含まれています。アーモンドには、ビタミンeの他に、良質な油が含まれており、良質な油と一緒にビタミンeをとることによって、ビタミンeの吸収を促進します。

また、アーモンドは、スーパーなどでも手に入りやすく、調理せずにそのまま食べることが可能。忙しい方にもおすすめの食材です。よく、チョコがついているものや塩が振ってあるものなどがありますが、チョコがついているものは、太りやすく、塩が振ってあるものは、塩分過多の原因になってしまう場合も。できる限り、何も味付けがされていない、そのままのアーモンドを食べるようにしましょう。

ドレッシングとしても使いやすいひまわり油

ひまわり油は、「サンフラワーオイル」の名前で売られていることもあります。ひまわりの種を原料としているため、植物性の油です。最近では、エゴマ油なども流行っていますが、これらと同じオメガ6系の油を含んでいる良質な油です。そのままドレッシングに入れて使うこともできますし、炒め物や揚油としても使うことができるので、使い勝手が良く、栄養価も高いので、おすすめの油です。

ひまわり油にふくまれている脂肪酸は、リノール酸が70%、オレイン酸が30%の割合。リノール酸には、血中コレステロールを下げる効果や、血圧を下げる効果が期待できます。

そして、オレイン酸には、抗酸化作用や、血液をサラサラにする働きや、便秘解消効果、悪玉コレステロールを減少させるはたらきがあります。

アンチエイジング効果もある抹茶

抹茶には、ビタミンeの他にカテキンが豊富に含まれています。カテキンは、全8種類存在し、カテキンのなでも最も強力な効果や効能を秘めているエピガロカテキンガレートというカテキンが、他の緑茶などのお茶類のおよそ137倍も含有されています。

ビタミンCと共に摂取することで、より効果的に活性酸素を除去することが可能です。また、抹茶には、ビタミンeも豊富に含まれているため、ビタミンC、カテキンと一緒に摂取することで、さらなる抗酸化作用が期待できます。

ビタミンeを上手に摂取する方法

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妊活に有効なビタミンeの摂取量を知る

ビタミンを底知れず摂取することは、よくありません。事前に摂取量を知り、適切な量を摂取することをおすすめします。

厚生労働省が出している日本人の食事摂取基準は、妊娠していない女性のビタミンe摂取目安量は1日あたり6.0mg、妊婦は少し多めで6.5mgです。

ビタミンEを含む食べ物に換算すると、うなぎ約130g、かぼちゃ約130g、キウイフルーツ約5個分、アーモンド約20粒分です。

通常のバランスの良い食事を摂っているかぎり、ビタミンEが不足したり、過剰になりすぎたりする心配はないです。なので、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなどをバランスよく取れる食事にすることが、ビタミンeをとる食事につながります。

妊活に効果的なビタミンeと葉酸を組み合わせる

葉酸には、造血作用や細胞分裂を助ける働きやホルモンバランスを整えるはたらきがあります。この葉酸のはたらきによって、質の良い排卵が行われ、着床もしやすくなるといわれています。

ビタミンeには、体内の活性酸素を除去し血行をよくするはたらきがあるため、子宮内に十分な酸素や栄養が行き渡り、妊娠に必要な環境を整えます。このビタミンeのはたらきに、葉酸のはたらきがプラスされることによって、質の良い排卵が行われるため、受精卵は着床しやすくなるといわれているのです。

また、葉酸には、造血作用や子宮内膜を強化する働き、受精卵の細胞分裂を助ける働きがあります。ビタミンeとの働きと合わさることで、葉酸が強くした子宮内膜を維持し、しっかりとした胎盤を形成するのを助けます。

葉酸とビタミンeの相乗効果で、子宮内の環境が整い、しっかりと赤ちゃんに栄養や酸素が行き渡る事で、正常な妊娠を継続する事ができることにもつながります。

そして、葉酸とビタミンeを一緒に摂ることは、流産予防にも効果的です。流産のほとんどが、妊娠初期に起きており、その原因の多くが受精卵の染色体異常です。葉酸の細胞分裂を助ける働きにより、DNAが正常にコピーされるのを助けるため、染色体異常が起こるリスクを低減できるため、流産予防になると考えられています。

ビタミンeには卵巣から出る黄体ホルモンというホルモンの分泌を促す効果があるため、黄体ホルモンの効果により、着床の継続が期待できるのです。

ビタミンeの力を復活させるビタミンcと一緒に摂る

ビタミンeはとても酸化しやすい物質です。そのため、活性酸素と結びついて細胞を酸化から守ったあとは、パワーをなくしてしまいます。ビタミンeが力がなくなると、ビタミンcがビタミンeを復活させる活動を行います。

ビタミンeは、ビタミンcから電子をもらうことで、また元気にはたらくことができるようになります。2つとも抗酸化作用のあるビタミンなので、同時に摂ることで細胞の酸化を抑える効果が高まります。

ビタミンcが多く含まれている食材

ビタミンcは果物や野菜類に多く含まれています。柑橘類、キウイ、リンゴ、ブロッコリー、パプリカ、トマト、キャベツなどです。ビタミンEは、ナッツ類や植物オイルに含まれています。そのため、これらを組み合わせた料理をすると同時に摂取できるのでおすすめです。

ビタミンcもビタミンeも、短時間でさっと炒めればビタミンの損失率も少ないので、炒め物にするのもよいでしょう。ヨーグルトにフルーツとナッツ類をトッピングするなどにするのもよいですね。簡単に2つのビタミンが摂れる方法として、トマトジュースにオリーブオイルを入れる、という方法もおすすめです。

トマトに含まれるリコピンにも抗酸化作用があり、オイルと摂ることで吸収率が高まることがもわかっているので、効率的に栄養をとるのには最適です。

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妊活有効なビタミンEの働きを知り食材やサプリで積極的に摂取する

ビタミンeは、妊活に有効な成分。ナッツ類や良質な油に多く含まれているので、毎日の食事で必ず取り入れるようにしましょう。また、ビタミンeには、抗酸化作用があり、他のビタミンと一緒に摂取することによって、さらなる効果を高めることができます。

これらの成分は、食事で摂取することも可能ですが、難しければサプリメントを摂取するのもひとつの方法です。上手に摂取して、効率のよい妊活をめざしましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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