妊娠しやすい体位、セックスの回数・頻度など、さまざまな説が巷にはあふれています。
しかも、医学的根拠や裏付けも明確ではないものもあり、何を信じればよいのかわからなくなってしまいがちです。
また、「妊娠するためにどのようなセックスがよいのか」ということは、とてもデリケートな問題ですから、なかなか他人に聞くこともできませんよね。
確実に妊娠するということではありませんが、妊娠しやすくなるというポイントがいくつかありますので、そのポイントについてお届けします。
アメリカにおける「セックスの回数と妊娠の確率」の調査では、週に1回のセックスでは1周期の妊娠率は15%で、1日おきでは33%、毎日では37%と、セックスの回数が増えれば増えるほど、妊娠の確率は高くなっているという結果が出ています。
つまり、いつまでも恋人同士のように、毎日セックスをしているカップルや、1日、2日おきにセックスをしているラブラブな夫婦ほど、妊娠しやすいということです。
セックスをしなければ妊娠しないわけですから、回数が多ければ多いほど、その確率が高くなるのは素人目にも明らかですが、お互いに仕事があったりすると、実際にそれを実行するのはなかなか難しいです。
タイミング法でも、排卵日前に行うように指導されますが、それが、妊娠への一番の近道です。
では、いったいどれくらいの頻度と回数でセックスするのが理想的なのでしょうか。
毎日がいいのか、2~3日の禁欲期間を設けたほうがいいのか、ここぞという日を狙うべきか、体力との兼ね合いもありいろいろと悩むものですよね。
また、毎日セックスをすると精子が薄くなったり、数が少なくなったりするのではと、禁欲を試みる方もいるようですが、逆効果のようです。
毎日射精しても精子の量や運動率には、大きな変化がなく、むしろ5日以上の禁欲は、逆に精子数を減らすと明らかにされています。
妊娠が目的なら、回数にこだわるよりも、基礎体温や排卵検査薬を使って排卵日を予測し、良いタイミングでセックスをしましょう。
排卵日の2日前や前日、あるいはその近辺にセックスをすることで、妊娠の可能性が高くなります。
妊娠する可能性がほぼゼロの日に行っても十分な効果が得られません。
妊娠できる可能性が高いのは、排卵日前の1週間ほどの期間で、この時期にセックスの回数を増やし、あらかじめたくさんの精子を送り込んでおくことがポイントです。
しかし、妊娠するための義務感でのセックスでは、男性も女性も、空しいだけの行為になってしまいます。
大切なのは、お互いをいたわり、気持ちの良いセックスをすることが、妊娠の可能性を高めるといわれています。
つまり、気持ちの良いセックスをすることで、女性はいわゆる”濡れる”という状態になりますが、これは子宮頚管粘液で、精子の運動をスムーズにする働きがあります。
また、女性がオーガズムを感じると、子宮が収縮し、精子をしっかりとキャッチします。
気持ちの良いセックスは、精子にも影響し、元気な質のいい精子を送り出すことになるはずです。
妊活をしていると、排卵日のタイミングに合わせてセックスをすることに集中してしまい、義務感が先行してしまいがちです。
妊娠するためには、セックスは欠かせないものですが、セックスは、子づくりのためだけの行為でもありません。
二人で、楽しむものでもあります。
リラックスした状態でセックスを楽しむことができれば、オーガズムも得られやすく、それによってセックスの回数も増えていくことが期待できます。
排卵日にこだわりすぎず、日頃から自然に夫婦生活ができるように心がけたいものです。
それが結果的には、体調やホルモンバランスの安定につながり、妊娠しやすい状態をつくりあげることになるからです。