毎月頑張っている妊活。
期待と不安で過ごしている中、またやってくる生理。
そんなときは気持ちも落ち込んでしまいます。ストレスがたまってしまうと、心にも体にも影響がでてしまいます。
うまく気持ちを持ち直すための方法を、みていきましょう。
「リセットする」とは、あまり聞きなれないようですが、妊活中のかたは聞いたことがあるかもしれません。
元々は、「無排卵のときに薬で生理を起こさせ、新しい周期にリセットする」という意味でした。
今は「生理がきて、また新しい周期になること」と変化してきて、とくに妊活中に生理がきてしまうときに使われています。
健康な成人女性であれば、毎月生理がくることは普通のことですし、赤ちゃんを授かるためには、生理が順調なことは大切なこと。
しかし、妊活中に生理がきてしまうと、「今月も妊娠してなかった」と知らせを受けてしまうことと同じなので、残念な気持ちになります。
そこで、すぐに気持ちの切りかえができればいいのですが、長く続いてしまうと、リセットの日の落ち込みがひどくなり、「どうしていいかわからない、もうがんばれない」となりがちです。
このように、自分を責めてしまって、落ち込んでストレスを抱えてしまう人が、結構たくさんいるのです。
リセット待ちの期間は、毎日が期待と不安でいっぱいです。
1カ月の女性ホルモンのサイクルの中、排卵日は3日間ほどといわれていて、その後、高温期になり、生理が来るまでには約14日です。
ホルモンバランスやストレスで、周期にバラつきががありますが、約2週間のリセット待ちの日々となります。
この期間が、ものすごく長く感じられるのではないでしょうか。
特に妊活中は、頭の中が「リセットしませんように」と、常にどこかで考えてしまっていて、そこから離れられず、つい他の楽しみや、好きなことも心から楽しめないことが多いです。
しかし、それでは、ストレスがたまってしまいます。
「リセット待ち」も「リセット」も、気持ちの切りかえが必要です。
旦那さんやまわりに気を使い、悲しい気持ちを我慢していませんか?妊活中にリセットしてしまい、落ち込んでしまうことは、とても自然な感情です。
無理をして大丈夫なふりをしても、心は正直で、もっとつらくなってしまいます。
悲しい気持ちを表に出したり、ときには泣くことも、大切なことです。
毎月のことだからと、旦那さんにもつらさを見せない人もいます。
しかし、ためこむことで体に影響がでてきます。
リセットのたびに悲しくなるのは、あたりまえのことで、毎月泣いてしまってもいいんです。
自分の中で我慢してしまうと、どんどんストレスがたまってしまい、体にもよくありません。
期待と不安のリセット待ち、そしてリセットしてしまったとき、それが続いてしまったら、落ち込まない人はいないでしょう。
しかし、気持ちの切りかえがうまくできず、落ち込みを引きずったまま、次の周期をむかえてしまい、同じように過ごすことは、妊活中の体にはあまりいいことではありません。
過去に妊活をがんばっていた人も、現在も、毎日が戦いの気持ちでがんばっている人たちも、ほぼ全員が、リセットを数カ月以上は経験しています。
リセット日は悲しい気持ちになり、落ち込むことは仕方ありません。
1日~2日で気持ちが前向きになるほうが、体にとってはいいことだとわかっていても、ずっと落ち込みがとれない場合、すでにストレスが蓄積されているのかもしれません。
無理に気持ちを切りかえることが難しいなら、リセットは次の準備だと思ってみましょう。
生理の後は、また排卵があり、体は新しい周期にむかって動いています。
また赤ちゃんを授かれるチャンスを体は作っています。
少しずつでもいいので、自分を責めて考え込まないように心がけてみましょう。
妊活中は、「みんなどうして簡単に妊娠するの?」と思う場合も多いでしょう。
妊娠適齢期の健康な男女が、排卵日に合わせれば、すぐ妊娠すると思っている人も少なくないのでは。
しかし、妊娠する確率は、20%前後で低いといわれています。
ネズミはほぼ100%、チンパンジーで70%で、人間は生物学的には妊娠しづらいようです。
受精しても着床しなければ妊娠にはなりませんし、年齢が上がっていくと、さらに20%よりも低くなります。
そうすると、すぐに妊娠することは、ほぼ奇跡的に思えてきます。
確率が20%と知ると、気持ちに少しゆとりが持てそうです。
毎月、自分ではすごくがんばっているつもりなのにどうして…。
悪いのはあなたではないのですが、つい自分を責めてしまうという人も。
特に、リセットしてしまった日は、気持ちも沈んでいろいろと考えてしまいます。
自分を責め、イライラして旦那さんにまであたってしまったり…。
確かに、どのくらいの期間がんばれば、結果が出るというものではないので、先が見えなくなり、自分に責任があるのでは?と思ってしまうこともあるでしょう。
しかし、自分でやれることは、努力して実行している。
それを知っているのも、自分自身です。
妊娠の確率は奇跡的なのです。
自分をあまり責めすぎないようにしましょう。
リセット待ち、そしてリセットで落ち込んでしまい、自分を責めてしまう状態が続くと、ストレスで自律神経が乱れてきます。
自律神経とは、活動的な交感神経と、リラックスの副交感神経のバランスで成り立っていますが、ストレスが多いと交感神経が働き過ぎてしまい、バランスが取れなくなってしまいます。
妊娠や生理周期にとっては、女性ホルモンのバランスがとても大切です。
子宮を妊娠に適した状態に保つ卵胞ホルモン(エストロゲン)と、受精卵が着床しやすくする黄体ホルモンが、バランス良く働いてくれる女性ホルモンは、妊活には影響がとても大きいのです。
この女性ホルモンも、自律神経の働きで調整されています。
ストレスをためない毎日を過ごすことで、体もいい方向へ動いてくれます。
リセットしたつらい気持ちを引きずることは、体によくないことだとわかってはいるけど、リセット日はどうしようもなく、悲しくつらいことは当然です。
そんなときは、何もやる気もおきなくて、家からも出たくないかもしれません。
しかし、リセット日だからこそ、今までと違う過ごし方をしてみましょう。
リセット待ちの2週間から解放されたリセット日。
毎月、ごほうびの日と決めて、自分の好きなことをしてみましょう。
好きな趣味、好きなことをトコトンやる。
また、そこまで動く元気がまだないなら、最初は好きな食べ物を、思いきり食べてみることもいいかもしれません。
悲しい気持ちのままでいいのです。
好きなことをしてみると、心があたたかくなってきて、少し気持ちが楽になります。
そして、好きなことに集中していると、落ち込みから抜け出しやすい状態になれます。
少しずつでもいいので、自分のための1日にしてみましょう。
イベントは、友人や家族と計画を立てるところから始まります。
リセット待ちの期間から、楽しいイベントの計画を立てると楽しみが増え、憂鬱になりそうな日でもイベントのことを考えて、頭と心の切りかえができます。
また、実際にイベントに出かけることで、気分転換にもなります。
リセットして落ち込んでも、イベントの日は決まっているので、そこへ行くことで一人で、考え込む時間も減りますし、ストレスもうまく発散できそうです。
友達や家族と、楽しい時間を共有して、元気をわけてもらいましょう。
妊活中にリセットして落ち込んでいるときに、旅行はなかなか考えないかもしれません。
しかし、違う環境に身を置いてみることで、気持ちの切り替えがうまくいくこともあります。
一泊できなくても、日帰りでもいいので、どこか遠くへ出かけてみましょう。
温泉は体の血行をよくし、体も心もほっとできます。
見たことのない新しいものや、場所に触れることも、刺激になります。
疲れて帰ってぐっすり眠ったら、また気持ちがリフレッシュして、前向きにがんばれるでしょう。
温泉やお風呂につかると、血行も良くなりリラックスできます。
とくに、半身浴はおすすめです。
半身浴と聞くと、美容を気にかけている有名人がやっていると話題になったりして、ダイエットに効果的な印象です。
しかし、妊活とつながりはあるのでしょうか。
半身浴とは名前の通り、体半分(みぞおちから下まで)ぬるめのお湯につかることで、肩まではつかりません。
特に下半身の循環がよくなるので、妊娠するために大切な、子宮や卵巣の冷えの解消にもつながります。
自宅のお風呂で簡単にできますし、一人でゆったりリラックスでき、体にもいいので、疲れた日にはおすすめです。
しかし、みぞおちから上はお湯から出ている状態なので、冷やさないように注意することも大切です。
入浴の前にふたを開けておくなどして、浴室の温度を上げておくとよいでしょう。
ウォーキングが、健康促進にいいと聞いたことはあると思いますが、ストレス解消にもおすすめです。
ストレスがたまると、体の中ではセロトニンという物質が不足します。
セロトニンとは、「幸せホルモン」とも呼ばれ、心の安定やバランスをとる物質のこと。
1日20~30分、ウォーキングをすると自律神経が整い、女性ホルモンに良い影響を与えるだけではなく、そのセロトニンも分泌されます。
週に2~3回(3日あけないほうが効果的)、太陽の出ている時間帯に行うことをおすすめします。
習慣にして自律神経が整い、ストレスにも強い体に変化していけば嬉しいですね。
ウォーキングが難しいなら、リセット日や元気のない日だけでもいいので、外の空気を吸いに30分くらい散歩してみるだけでも、気持ちの切りかえが簡単にできそうです。
妊活の体づくりで、食べ物や飲み物に気をつけていて、体にいいものを摂るようにしている、という話をよく聞きます。
アルコールはとくに、その中でも避けているかたは、多いようです。
確かに卵巣や子宮を整える、という意味ではアルコールを控えることは大切なこと。
しかし、少量をたまにであれば、あまり影響はありません。
いつもは飲まないようにしているけど、リセット日だけは飲んでもいいことにしようと、家族で話して決めておくこともいいかもしれません。
飲み過ぎてしまわないよう、旦那さんに少し分けてもらって、一緒に楽しく飲みましょう。
抵抗があるようでしたら、ノンアルコールもたくさん出ています。
大事なことは、アルコールではなく気分転換できること。
おいしいお気に入りを探してみることも、楽しそうです。
1人でためこんでしまい、イライラが続くときは、友人や旦那さんに気持ちを話してみましょう。
自分だけで抱え込まず、身近な誰かが話を聞いてくれるだけで、気持ちが楽になることもあります。
特に、旦那さんが理解があるのとないのでは、ストレスも全然違います。
しかし、ストレスをためこんで、一気に不満を言ってしまっても、困らせてしまいます。
つらく悲しい気持ちになってしまったとき、「こんな理由でつらいんだ」といえるだけで、ストレスは緩和されることもあります。
自分のお母さんに不満をたくさん言って、聞いてもらうことも気持ちがスッと楽になれそうです。
お母さんはいつでも味方でいてくれますし、がんばっている姿もきっとわかってくれています。
平気なふりをしていても、本当の気持ちは伝わりにくく、ますます一人でストレスを抱えこんでしまいますので、口に出して伝えてみるもこともいいかもしれません。
リセットしてしまったら、ショックで気持ちは落ち込みますが、体はもう次の排卵にむけて準備をしています。
生理中は子宮内膜をはがし、着床のために新しいベッドを用意する大切な時期。
リセット日は、気持ちは1番落ち込みますが、この生理中に体と心を休めることは、次の排卵の状態を良くするためには、実はとても大事な時期です。
自分を追い込まずに、1週間は妊活も休む気持ちで、ゆっくりと過ごすようにしましょう。
妊活中は、リセット待ちの不安と戦い、期待の毎日と、リセットの落ち込みというストレスを感じています。
したがって、落ち込んでしまうことは、当然の気持ちの流れです。
しかし、落ち込みをひきずってしまい、ストレスをためてしまうことは、妊活中の体にとても悪影響です。
悲しい気持ちになってしまうことは、仕方がないことです。
そのときに、一人で抱え込まずに、話せる誰かがいることが大切です。
夢中になれる好きなものがあることや、ストレスを上手に発散して、ゆっくりした日々を送ることもよいでしょう。
うまく気持ちをきりかえて、また一日一日を大切に過ごしていきましょう。