不妊治療中は、さまざまなストレスが襲ってくるものです。
夫婦間での考え方や家庭環境の違い、さらに先の見えない治療への不安や、周りからのプレッシャーも相当なものですよね。
でも、このストレスをうまく解消しなければ、不妊治療の成果をあげることも難しくなります。
不妊治療でストレスがたまる理由と、その解消法についてまとめました。
不妊治療で「精神的な苦痛」を訴える人はたくさんいます。
精神的な苦痛が大きなストレスとなり、せっかくの治療も、思うような成果をあげられないという結果を招きかねません。
ストレスを感じる原因はさまざまですが、どの病院を選ぶべきかから始まり、費用、医師や看護師の態度、治療内容に至るまで、数え上げればキリがありません。
また、パートナーの非協力的な姿勢や、親兄弟など身内の大きすぎる期待感、友人・知人の何気ない言葉にも、大きく傷つけられることがあります。
排卵誘発剤の投与による副作用や、治療そのものによる苦痛も、ストレスの大きな要因です。
それで望む結果が得られるならまだしも、長期戦になるケースも多く、ストレスは蓄積されていく一方となります。
ストレスが積み重なると、医師から「うつ病」と診断を受けるケースさえあります。
気分が落ち込んで何もしたくない、突然涙が流れるという人もたくさんいます。
知らず知らずのうちにストレスを抱え、不妊治療中にうつ病になりかかっている人も多いようです。
不妊治療中は「とにかく頑張ろう」と、無理に気を奮い立たせているものですから、ストレスによる異変も自分では気づかないものです。
パートナーや周りの方ともよく話し合い、うつ病の症状が出ていないかどうかも、注意してもらうようにしましょう。
ストレスは、不妊治療の成果だけでなく、あなた自身の健康や精神状態にも影響を及ぼします。
ストレスを感じると、ホルモンバランスの乱れにつながり、卵巣機能や排卵機能の低下、生理周期の乱れなど、妊娠しにくい状態を知らず知らずのうちにつくりあげてしまうことになります。
これでは、何のために不妊治療を受けているのかわからなくなってしまいます。
ストレスは、男性にもよくありません。
乏精子症の原因のひとつとも考えられ、さらには男性ホルモンの低下による性欲減退や、精子の運動率の低下にもつながるからです。
女性も男性も日々ストレスの連続ですが、なかには不妊治療のために仕事を辞めてしまう人もいます。
しかし、治療には高額な費用がかかりますし、時間ができることで妊娠のことばかり考えてしまうようにもなります。
フルタイムの仕事と治療の両立が難しければ、パートやアルバイトに切り替えるという方法もあります。
不妊治療一色になるよりは、身体を動かしていた方が、気分転換にもなるのではないでしょうか。
ストレスが溜まっていると感じたら、まずは休養をとりましょう。
不妊治療も一時的にお休みにして、旅行などで気分転換することも必要です。
いつも真正面から真剣に向き合っていると、どんなにタフな方でもくたびれてしまうものです。
急がば回れです。
体を適度に動かすことも妊活には大切ですから、軽いウォーキングやストレッチを楽しむようにしましょう。
また、パートナーとじっくりと話し合うことも大切です。
不妊治療は、決して一人でできるものではありません。
夫婦がお互いに協力しあって取り組むことで、治療の効果も期待できるようになります。
治療期間が長引くにつれ、二人の間に微妙な温度差も生まれるものです。
それが、悩みやストレスに結び付くこともあるので、コミュニケーションを多くとり、それぞれが抱えている悩みや気持ちを、お互いが共有するようにしましょう。
不妊治療と上手く付き合っていくためには、ストレスを貯めないように、適度にストレスを発散することも必要です。
ストレスを受けやすい不妊治療ですが、体や心の異変を引き起こす前に、少しずつでも解消していきましょう。