2017.12.04

妊活とたばこの関係は?赤ちゃんが欲しいと思ったときから禁煙しよう

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喫煙は、妊活の妨げでしかありません。

たばこに含まれるニコチンなどは、血行不良や生理不順、卵巣機能や卵子の質の低下につながります。

男性にとっても、精子の質の劣化など悪影響でしかありません。

自分に合った方法を見つけ、禁煙を達成しましょう。

喫煙が妊活に及ぼす悪影響

ニコチンによる血行不良

たばこに含まれるニコチンは、血液循環を悪化させます。体には毛細血管といって、体の隅々まで血液を送る管があります。ニコチンを摂取することによって、毛細血管が収縮するため、送られる血液の量が減少して、血行不良が起こります。

血行不良は、新陳代謝の悪化や冷え症、肩こりなどの体の不調を招きます。卵巣機能が衰えたり、女性ホルモンの低下の影響で、月経不順になったり、月経がきても無排卵だったり、月経痛がひどくなることもあります。

実際に、たばこを吸っている人は、妊娠を希望してから妊娠するまでにかかる期間が、長くなるという報告もされていて、吸う量が多いほど妊娠する確率が下がるようです。たばこは、妊娠するためにも、妊娠してからも、自分や赤ちゃんの体調不良を招くことになるので、早めに辞めるようにしましょう。

卵巣の機能の低下

喫煙によるニコチンや一酸化炭素などの有害な物質は、卵巣の機能を低下させます。喫煙によって有毒な物質が体内に入ると、卵巣の血流が悪くなり、酸欠状態になります。その結果、卵巣の老化が早まったり、卵巣の機能が低下したりすることに。

卵巣機能の低下は、女性ホルモンの分泌が少なくなったり、卵巣の中の卵胞の成長や質が悪くなったりします。また、排卵が起こらないまま月経になる、無排卵月経になったりすることも。

1度、卵巣の機能が低下すると、きちんと機能するように戻すことは、簡単ではありません。元に戻らないことも多くあります。卵巣の機能が低下しないように、妊娠前から、喫煙による有毒な物質の摂取をやめるようにしていきましょう。

卵子の質が悪くなる

喫煙は、卵子の質を悪くします。たばこに含まれるニコチンなどの有毒な物質は、卵子に悪影響を与えます。卵子の老化が進み、質が悪くなると、卵胞ホルモンや黄体ホルモンの分泌が抑制されるようになります。

卵胞ホルモンや黄体ホルモンの分泌量が少なくなると、着床しても妊娠を継続することが難しくなります。染色体異常の可能性が出てきたり、妊娠しづらくなったりもします。

喫煙歴が長かったり、1日の喫煙本数が多くなったりするほど、卵子自体の数の減少や卵子の質の低下、受精率が低下していくようになります。喫煙することで、卵子の質を悪化させ、妊娠しにくい状態になります。

子宮外妊娠を引き起こすリスクが高くなる

喫煙は、子宮外妊娠を引き起こす可能性があります。子宮外妊娠とは、子宮内膜に着床するはずの受精卵が、子宮内膜以外のところに着床してしまうことをいいます。

子宮外妊娠は、そのままにしておくと、卵管破裂など、母体が危険な状態になることがあるため、妊娠を継続することができません。また、たばこは乳児突然死症候群や、低体重のリスクをも高くします。

子宮外妊娠が起こる原因としては、タバコが卵管の機能に障害をもたらすのではないか、卵管を子宮の内側のような状態にしてしまうのではないかなど、諸説あります。原因は、はっきりしていませんが、喫煙が子宮外妊娠を引き起こすリスクを高めることは、分かっています。

精子の質も悪くなる

喫煙によって、男性の精子の質などを低下させます。タバコに含まれる有害物質は、体のさまざまな機能に酸化ストレスを与えています。酸化ストレスは、精巣にも影響するので、正常な精子の数の減少や、精子の質の劣化など、さまざまな悪影響があります。

精子の濃度、運動性能や受精率の低い精子が増えることで、妊娠しづらい状態になります。タバコのニコチンの影響で血行不良が起こるので、EDになるリスクも上がるといわれています。なかなか妊娠しないのは、女性側の理由だけでなく、男性の喫煙による精子の衰えが理由の場合もあります。

喫煙しない人も気を付けたい受動喫煙

受動喫煙とは火のついたたばこから出る副流煙を吸うこと

受動喫煙とは、タバコを吸わない人が、呼出煙と副流煙を吸わされている状態のことをいいます。呼出煙とは、喫煙者が吐き出した煙のことで、副流煙は火が付いた、たばこの先から出ている煙のことをいいます。

自分では吸いたくなくても、周りに喫煙者がいると、どうしても吸うことになってしまう呼出煙や副流煙。呼出煙や副流煙に含まれている有害物質は、吸っている本人よりも多いとされています。

パートナーが吸うたばこの影響で、受動喫煙をしてしまっているということもあります。受動喫煙は、自分の意思とは関係なく吸ってしまうものなので、難しいのですが、受動喫煙をさせない、しないように気を付けることが大切です。

煙が出ないと言われるアイコスの副流煙

アイコスは、たばこの葉を燃やさずに、電気の熱で温め加熱する加熱式たばこです。火を使わずに加熱するので、煙や灰が出ないことが特徴。

アイコスから出ている煙のようなものは、加熱によって発生している水蒸気。火を使って、たばこの葉を燃やしていないので、若干、独特な臭いを感じますが、紙のたばこほど、いやな臭いもありません。

アイコスは、紙のたばこに比べて、タールが9割以上カットされています。タールが少ない分、紙たばこよりは有害物質もカットされています。全く有害物質がカットされているわけではないので、多少は副流煙のようなものも、吸ってしまう可能性はあります。

禁煙するための方法

吸いたい気持ちを紛らす

禁煙を始めると、たばこが吸いたくて吸いたくて仕方がなくなります。これは、ニコチン依存症に関係があります。たばこを吸うとニコチンが脳に働きかけ、たばこを吸うと落ち着くような気になります。そのため、たばこをやめようとすると、体内のニコチンが切れて、イライラなどの禁断症状が現れるようになるので、たばこが吸いたくて溜まらなくなるのです。

たばこが吸いたくなったからといって、たばこを吸ってしまうと、禁煙することができません。たばこが吸いたくなったら、ガムやお菓子、飴、辛いものや大好きな食べ物などを口にしたり、音楽を聴いたり、読書をするなどして、たばこを吸いたい気持ちを紛らわすようにしましょう。

喫煙していると、質の良い睡眠を得ることができず、慢性の睡眠不足状態になっています。禁煙することで、質の良い睡眠を得られるようになり、睡眠不足も解消されます。

吸う人や吸える場所に近づかない

禁煙を決めたら、たばこを吸う人や、たばこを吸う場所に近づかないようにしましょう。たばこをやめると心に誓っても、たばこの吸える環境に近づいてしまったり、たばこを吸う人のそばに行ったりしてしまうと、たばこの副流煙を吸うことになり、そのとたんに自分もたばこを吸いたくなってしまいます。

パートナーや友人が喫煙者の場合、目の前でたばこを吸われることになるので、たばこを我慢しづらくなります。居酒屋のようなたばこを吸える場所では、アルコールが入るので気が大きくなり、今日だけなら、たばこを吸っても大丈夫などと思い、つい吸ってしまうということもあります。

パートナーも吸うなら一緒に禁煙したり、喫煙する友人との行動を少し控えたり、たばこの吸える場所へ行かないようにして、たばこに関わらなくてすむようにしましょう。そうすることで、副流煙も防げるので、禁煙を続けられるようになります。

禁煙外来へ通う

自分だけでは、たばこをやめられない場合などは、禁煙外来に通って、たばこをやめるという方法があります。ニコチン依存が強かったり、自分だけで禁煙できるか不安だったり、なかなかやめられないときなどは、禁煙外来を利用することも、禁煙するための方法のひとつです。

禁煙外来では、自分だけで禁煙するのと違って、誰かと一緒にがんばることができるので、一人でがんばるよりも続けやすくなります。しかし、禁煙外来に通っても、1回目の利用だけで成功できるとは限りません。ついたばこを吸いたくなって、失敗してしまうこともあるかもしれません。

1回の禁煙外来が失敗したからとあきらめずに、2回目、3回目と挑戦してみることも大切です。禁煙外来は、それなりの費用がかかりますが、このまま喫煙を続けていったときの費用と比べてみると、結果的に安く抑えられます。

たばこを辞めるという強い意志

禁煙するためには、たばこを辞めるという強い気持ちが必要です。ただ、闇雲にたばこをやめようと決めても、禁煙を続けられそうもなかったら、子どもや家族など大切な人のために、たばこを辞めると決めることもいいかもしれません。

自分だけの理由で禁煙するよりも、大切な人のためなら、禁煙を達成しやすくなるのではないでしょうか。禁煙をすると決めたとたんに、たばこが吸いたくなるかもしれません。

禁煙を始めると、どうしてもたばこが吸いたくなり、1本だけなら…と、思いがちですが、1本でも吸うと止まらなくなり、結局たばこを辞めることができなくなります。たばこは、自分の生活になくても大丈夫なものだ、必要ないものだと自覚して、禁煙を達成させるようにましょう。

タバコと同様飲酒での影響

女性の場合は生理不順の原因になる

女性の場合、過度の飲酒は生理不順の原因になることがあります。アルコールの摂取量が多くなると、女性ホルモンの分泌が減少し、女性ホルモンが低下することにつながります。そして、ホルモンのバランスが崩れると、生理不順になることがあります。

飲酒による生理不順と不妊との因果関係は不明ですが、生理不順は不妊の原因のひとつ。過度な飲酒が、生理不順になるからといって、いきなり禁酒しようとしてもストレスになります。

アルコールの過度な飲酒を控えて、適度に摂取するようにしましょう。また、妊娠すると、飲酒禁止になるので、普段の飲酒の量が多い場合は、徐々に減らして我慢できるようにしておきましょう。

男性の場合は精力の低下の原因

男性の場合、飲み過ぎてばかりいると、精力が減退してしまうことがあります。過度の飲酒は男性ホルモンの分泌量を減少させ、勃起力低下、性欲がわかない、興奮しないなどといった影響があります。

排卵日に合わせて性交することは、プレッシャーに感じて、ついつい飲み過ぎてしまうことがあるかもしれません。よいタイミングの日に深酒をしてしまい、性交できないと、妊娠の確率がなくなるので、相手の女性にストレスを与えてしまう場合もあります。

適度な飲酒は、男性ホルモンの分泌量増加、性欲の増加、勃起能力向上するなど、よいことも。妊活中だからと、あまり気にしすぎないようにして、上手にアルコールを摂り入れるようにしましょう。

妊活のために必ず禁煙しましょう

喫煙は妊娠しにくくなるだけでなく、病気になる可能性もあります。たばこは、血行不良、生理不順、卵巣や卵子の老化などさまざまな悪影響を与えます。

女性だけでなく、男性にとっても、喫煙によって精子の質の低下など、不妊の原因を作り出します。たばこは、赤ちゃんが欲しい夫婦にとって害でしかないので、妊活のために禁煙するようにしましょう。

夫婦で喫煙している場合は、二人で一緒に禁煙しなければ、妊娠率もあがりません。また、片方だけでの禁煙はイライラとストレスで、挫折しやすくなります。夫婦一緒に禁煙をすることで、お互い協力したり、支え合ったりするので、妊活だけでなく、夫婦関係もより良くなります。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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