毎日の生活の中でストレスは自然と溜まるもの。
妊活中であれば解消する方法も考える必要があります。
そんなストレスには甘いものが最適と考える人は少なくありません。
甘いものの代表といえるチョコレートを妊活中に食べるメリットとデメリットをチェック。
チョコレートは言わずとも知れた甘くていい香りがします。肉体的や精神的にストレスを感じているときにこの甘い香りをかぐことで張りつめている神経を落ち着かせてくれる働きがあります。
妊活中であれば妊娠の有無や様々な制限が課されることで、日常生活よりもイライラすることが多くなることも。そんな時にはチョコレートの香りでリラックスしてみるのも一つの方法です。
赤ワインに含まれていることでよく知られるポリフェノール。60%や75%といった高濃度のカカオを含むチョコレートが最近ではよく販売されていますが、このようなカカオの含有量が多いチョコレートにはそのポリフェノールが赤ワインの2倍も含まれていると言われています。
妊活中にポリフェノールに期待される効果として、その抗酸化作用が挙げられます。この抗酸化作用は女性が妊娠するために大切にしなければならない子宮や卵巣に働きかけ、体内機能の老化の原因とされる活性酸素を除去してくれます。このことにより受精卵の素となる卵子の質の低下を防止し、より質がよく受精力の高い卵子へと成長させる手助けをします。
甘いイメージのチョコレートにはコーヒーや紅茶に含まれているカフェインも含まれていることを知らない人は少なくありません。
しかしながら、チョコレートを適量食べることで、妊活において重要となる排卵や妊娠とかかわりがある精神的な安定感やストレスへの耐性を高めてくれるというメリットもあります。これは、カカオの主成分の一つとして含まれているテオブロミンという物質が、精神的なストレスを和らげリラックスへと導く作用をするセロトニンの分泌を促す効果を持っているためと考えられています。
カカオの含有量が70%以上のチョコレートを少量食べることで妊活中の精神的ストレスや妊娠への肉体的にもよい影響を与えてくれるといえます。
一般的なミルクチョコレートのパッケージを見てみると、原材料の最初に記載されているものが砂糖であることをご存知でしょうか。原材料とは、その食品における含有量が高いものから記載することが義務付けられているため、この場合では砂糖を多量に食べていることになるといえます。
また、このようなミルクチョコレートの食後血糖値の上昇度を示す指標であるGI値(Glycemic Index)は86もあるとされています。この数値はかなり高いものであるため、チョコレートの摂取により血糖値が急上昇したり急降下したりと急激な変化が表れます。
この急激な変化は体内のインスリン抵抗性を弱めてしまうことになり、結果、糖尿病や肥満へと繋がってしまうことも。この糖尿病や肥満には女性の体を妊娠しにくい体質にしてしまうほか、肥満が原因となり排卵障害を引き起こすことになりかねないでしょう。
チョコレートに含まれているカフェインを多量に摂取することで血管収縮効果が生まれ、全身の血流が悪くなり冷え性の原因となってしまうことも。
これは、活発に活動するときに働く交感神経がカフェインの多量摂取により活発化し、通常ならばリラックスしているときに働く副交感神経が活発になるタイミングが減少してしまう原因となるために起こる現象であると考えられています。
妊活中には冷え性に特に気を付けなければならないことから、カフェインの多量摂取は妊娠を希望している女性にとって悪影響があるといえます。
チョコレートに含まれているカフェインの副作用として、睡眠の質を下げてしまうことがあります。特に夕方以降に食べることでその後に起こる「睡眠中」に卵子の成長に必要となる成長ホルモンがあまり分泌されなくなると懸念されています。
また、夜に分泌されるホルモンの代表といわれる、メラトニンが一番多く分泌されるタイミングが深夜2時から3時頃とされているため、その時間にしっかりと睡眠状態になっている必要があります。
このメラトニンが分泌されることで卵子の成長を促す成長ホルモンの働きを助けることから、妊活中には質のよい睡眠をしっかりと取ることも必要不可欠といえます。
豊富な栄養価を含むことで知られているナッツ類にはどのような成分が含まれているのかご存知でしょうか。ナッツの含有成分は、ミネラル、ビタミンE、鉄、カルシウム、マグネシウムといった私たちにとって体の調子を整えるために必要な、そしてとても良質な栄養素です。
特に特出すべきはビタミンE。このビタミンEには血流をよくし、妊活中には大敵の冷えを解消するだけでなく、強い抗酸化作用により卵子の質の低下や老化の予防にも効果があります。
ビタミンEは子宝ビタミンとも呼ばれています。ギリシャ語では「トコフェロール」という名のビタミンE。「トコ」という言葉は日本語で「妊娠」を指し、「フェロール」とは「力を与える」という意味を持っています。
冷えの解消や抗酸化作用による卵子のアンチエイジング効果だけでなく、妊娠を希望する女性には欠かせないリラックスできる状態へと促す自律神経のバランスを整えることも大切な役割です。自律神経のバランスが整うと、女性の月経の状態や着床に重要となる子宮内膜をより厚くして着床率を上げるという、まさに妊活中に最適の栄養素であるといえるでしょう。
また、ビタミンEには血流改善効果が備わっており、卵巣内で育まれている卵子の成長を促すというありがたい効果もあります。
女性が毎月月経により血液が不足することで体内の鉄分が失われ、中には貧血を引き起こしてしまう人もいます。体内に貯蔵することができない鉄分。だからこそ、過度なダイエットやバランスの取れていない食事など、女性にとって欠かしやすい栄養素でもあります。
そんな不足しやすい鉄分のほか、胎児の骨の生育に役立つカルシウム、またカリウムといったミネラル成分が豊富に含まれている食べ物があります。それは、初夏から秋にかけて旬を迎えるイチジク。このイチジクを乾燥させたドライフルーツです。
このドライイチジクには女性の悩みの一つとして7割の人が毎日その辛さを味わっているという便秘解消効果のある食物繊維も含まれているほか、女性ホルモンと同じ働きをするエストロゲンという物質も含まれています。このため、不妊だけでなく、PMS(月経前症候群)や将来起こる可能性のある更年期障害の軽減といった未来にも役立つでしょう。
ドライフルーツであれば、旬を気にすることなく一年中手に入れることができるのも大きなメリット。乾燥していることから、しっかりと噛む習慣も付き、少量で満足することができるため、手軽に続けやすいのもドライフルーツならではのメリットといえます。
豆腐スイーツは豆腐を使うことで余分な油分を使うことなく作ることができるケーキのレシピや、豆腐の搾りかすであるおからを使ったクッキーなど種類が多いのも嬉しいもの。
豆腐を使ったさまざまなレシピがあることから、飽きることがなく、また手軽な材料として購入することができ、最大のメリットである女性ホルモンの活性化を促してくれる大豆イソフラボンを摂取することができます。一つ一つのメニューに豆腐がしっかりと使われていることで、少量でも満足感が得られるというのも豆腐ならではのメリットといえます。
また、豆腐を使ったケーキを代表として挙げるならば、ケーキ作りで一番気を遣う卵白の泡立てをすることなく、ものによっては卵を使わなくても簡単に作れてしまうレシピも紹介されています。
精神的にも肉体的にもリラックスしている状態が理想とされる妊活中には、食べるものも制限されがち。しかし、チョコレートも悪影響ばかりではありません。カカオの含有量が多いものを選んだり、食べる量を考えたりと工夫することで、妊活に良い影響を与えてくれます。
ストレスの絶えない現代だからこそ、自分が上手に息抜きをできる方法を考えて、精神的にも肉体的にも赤ちゃんを迎える準備をしておくようにしましょう。