妊活中の女性は次の月経が始まるまでは妊娠しているかどうか心配なもの。
ましてそんな大切な時期に風邪をひいてしまったら風邪薬の服用も考えてしまいます。
実際に風邪薬を服用しても良い時期や男性側の影響から予防接種の可否までチェックしていきましょう。
妊娠しているかどうかわからない時期に風邪をひいてしまった場合、まずは今現在、妊娠検査ができる時期であるかを自分の月経周期と照らし合わせて考えてみましょう。
ドラッグストア等で販売されている一般的な妊娠検査薬が使えるのは「月経開始予定日より1週間後」からです。
胎児が薬の影響を受けるのは妊娠3週後半から9週くらいまで、排卵日から妊娠検査ができる時期までは問題無いため、もし妊娠検査がまだできない時期であるならば飲み薬を服用しても問題はありません。
妊娠検査薬がまだ使えない時期であっても、持病がある場合や、これから服用しようと考えている薬とは別に他の薬を飲んでいる場合、また通院して注射を定期的に打っている場合にも薬の服用を控える方がよいでしょう。
その薬を服用することで実際には妊娠していなくてもこれから妊娠する女性の体に影響があることもあります。
持病がある人だけでなく、新たに薬を服用することで副作用が起こる可能性も考えて、安易に自己判断で薬の服用することを控える方がよいといえます。
月経は環境の変化やストレスといったことが引き金となって遅れることもあるため、実際には妊娠していなかったという場合もあります。
元々、月経周期が不順な場合には1週間程度の周期のばらつきは考えられる範囲だともいえます。
しかし、月経の周期の乱れによって妊娠可能期間が左右されることも容易に起こりうるため、なかなか次の月経が来ずに妊娠検査薬を使用して妊娠が判明することもあります。
風邪薬のように短期間の服用であれば、妊娠していることに気づかずに服用したとしても赤ちゃんへの影響はあまりないと考えられます。
ただし摂取量や摂取期間をかかりつけ医に相談した方がよいでしょう。
しかしながら、風邪薬の代表として知られる「抗生物質」の中には妊娠中にも処方される「ペニシリン・セファム系」(セファクロルやビクシリンといった名前で記載)やアジスロマイシンを代表とする「マクロライド系」といったものがありますが、中には妊娠中には服用を控えるべきものもあるため、服用する薬を調べることも大切です。
妊娠検査薬を使って妊娠しているかどうか判定が出来るまでには時間がかかります。
その間に風邪をひいてしまい薬を服用しようと思った場合や、女性に多い片頭痛が辛い場合に薬に頼ろうとする場合には自己判断での服用が難しいときもあります。
これから薬を服用しようと考えているならば、少しでも妊娠している可能性がある場合や服用することが不安に感じる場合には、かかりつけの医師に相談するようにしましょう。
女性だけでなく薬の服用に慎重になるのは妊活に関わるならば男性も同様です。
男性が薬を服用することで影響があるのは胎児ではなく精子そのものです。
実際に薬を服用することで精子の数や運動量が減って受精能力は低下する可能性があるため、妊活中に妊娠しにくくなるということも考えられます。
また、男性の場合、万が一薬の影響を受けた精子が受精したとしても、受精卵自体が成長して胎児へと育つ前に消えてなくなる可能性が高いため、一般的に販売されている薬を服用しても心配をする必要はありません。
一方で、抗うつ剤や抗悪性腫瘍薬、C型慢性肝炎治療薬、免疫抑制薬等の薬にはその薬剤の影響が男性の精液に移行する可能性があるため、妊娠を望む場合には6カ月の間服用を中止する期間を設ける必要があるというものもあります。
妊娠への影響についてあらかじめ服用している薬について調べておく必要があります。
病気の予防策として最も普及されているのが予防接種。
しかしながら、妊娠しているかどうか分からない場合にはその予防接種の種類にも気を付けなければなりません。
予防接種には2種類のものがあります。
一つは「生ワクチン」と呼ばれるもので、名前の通り生きたままの細菌やウイルスをその病原性を可能な限り抑えた状態にしたものを原材料として作られ、それを接種するというもの。
もう一つは、「不活化ワクチン」と呼ばれるもので、細菌やウイルスの病原性を不活化させたり殺菌したものを原材料として作られ、それを接種するというものです。
風疹などの生ワクチンはだめ、不活性化ワクチンはOKというように、そのワクチンの種類によっては妊娠しているかどうか疑わしい時期には避けるべき予防接種や接種可能なものがあります。
予防接種を考えている場合には接種してもよいかどうか調べてから受けるようにしましょう。
また、産婦人科ではインフルエンザの予防接種を勧めているところも少なくありません。
現在、日本で使用されているインフルエンザワクチンが不活化ワクチンであることから、妊娠初期から後期までインフルエンザの予防接種を受ける上での胎児への影響はありません。
妊活前の事前準備の一つに、希望する予防接種を受けておくことも大切です。
妊娠検査薬を使った妊娠の判定まで、出来る限り不安要素は取り除いておきたいものです。
持病がある人や普段服用している薬がある人だけでなく、万が一、妊娠していたとしても服用して安全かどうか不安に感じることも少なくありません。
そのような場合には、妊娠を希望している旨と服用しようとしている薬や、既に服用してしまった場合であればその薬の種類や服用期間を明確にして、かかりつけの医師に相談してみましょう。