年をとれば、卵子が老化し、卵子が老化すれば、妊娠はしにくくなります。
35歳の女性が出産できる可能性は、20歳代の半分という衝撃的な数字もあります。
でも、40代、50代で妊娠できた方もたくさんいます。
卵子の老化が不妊の原因とすれば、卵子の老化を防ぎ、若々しく保つことはできないのでしょうか。
それは、ミトコンドリアを活性化させることです。
ミトコンドリアを活性化させ、卵子の老化を防止する方法をまとめてみました。
「卵子の老化」とは、一体、どういうことなのでしょうか。
簡単に言うと、卵子が酸化することです。
卵子が老化・酸化すると、卵子内のミトコンドリアの働きが低下し、妊娠に悪影響を与えてしまいます。
卵子は胎児の時につくられ、それ以降は新しくつくられることはありません。
つまり、年齢とともに、卵子も老化していきます。
卵子が老化すると、受精率・着床率などが低下や、胎児に先天的な障害が発生する確率も高くなります。
ミトコンドリアは、卵子を活動させるためのエネルギーを生み出す、大切な働きをしています。
それが老化してしまうと、卵子の活動も鈍くなり、不妊につながってしまいます。
ミトコンドリアとは、細胞内構造物で、卵子、精子など人体にある全ての細胞60兆個1つ1つの中に、数百から数千個存在しています。
ミトコンドリアは、細胞のなかで呼吸をし、酸素と糖を体内に取り入れています。
体内に運ばれた酸素と糖を利用してエネルギーを生産しているのがミトコンドリアです。
酸素は、活性酸素に変化しますが、年齢とともにミトコンドリアの数が減っていくと、効率よくエネルギーに変えることができなくなり、活性酸素が増えていきます。
活性酸素が増えると細胞が酸化、つまり老化してしまいます。
細胞の酸化、老化を防ぐためには、ミトコンドリアの数を増やすことです。
ミトコンドリアの数を増やす方法は、主に次のようなものがあります。
ミトコンドリアが多く含まれているのは、筋肉の細胞です。
簡単に言えば、筋肉量を増やせば、質のよいミトコンドリアの数を増やすことができます。
とくに背筋、太腿部の筋肉にミトコンドリアが多く含まれているので、そこを鍛えることが効果的です。
より効果を高めるには、筋肉に80%程度の負荷をかけましょう。
ウォーキング、ジョギング、エアロビクスなど、酸素を使って脂肪を燃やす有酸素運動が、ミトコンドリアを増やすのに効果的です。
ミトコンドリアは、赤筋(せっきん)にも多く含まれているため、赤筋を使う有酸素運動がミトコンドリアを増やすことにつながります。
ただし、軽目の運動では、ミトコンドリアはなかなか増えてくれません。
ミトコンドリアを増やすためには、最低でも30分以上の有酸素運動が必要です。
週1~2日、野菜ジュースや麺類など、軽い食事だけで済ますプチ断食をしましょう。
目的は、「空腹感を感じる」ことで、エネルギー不足の状態をつくり、体に「エネルギーが足りない」と認識させることです。
そうするとミトコンドリアは、エネルギーをつくるために増殖します。
これも「空腹感を感じる」同様、
これも、体のエネルギー不足認識を利用する方法です。
寒さを感じると、「体温を上げなければ」と体が認識し、ミトコンドリアが活性化して、増殖しようとします。
ミトコンドリアを増やすためには、最低30分以上の有酸素運動や、80%程度の負荷をかける筋トレなど、それなりの運動量が必要です。
もっと簡単に、ミトコンドリアを増やす方法もあります。
それは、ミトコンドリアを増やす効果があるタウリンを多く含む食材、抗酸化作用のある食材を、積極的に摂ることです。
タウリンは、イカやタコに多く含まれています。
また、ニンニク、トマト、ブロッコリーには抗酸化作用があり、アンチエイジングの代表的な食材です。
年齢を重ねると、ミトコンドリアの数が減って、質も低下します。
すると、活性酸素が増えていき、卵子や精子など、体のすべての細胞が酸化して老化が進んでしまいます。
酸化を食い止めるのが、抗酸化作用のある食材であり、ミトコンドリアを増やす作用があるのがタウリンです。
年齢とともに、卵子が老化していくのは、仕方がないことです。
でも、ちょっとしたことで、卵子の老化の食い止めることも可能です。
それは、生活習慣の見直しです。
ミトコンドリアの働きに悪影響を及ぼすとされているのが、食生活の乱れ、運動不足、睡眠不足、ストレス、喫煙などです。
これらを改めるだけでも、本来あなたが持っている妊娠力を取り戻すことつながります。
ミトコンドリアを活性化させ、妊娠しやすい体つくりを目指しましょう。