受精卵が子宮内膜に根を張ることを着床といいます。
人によっては、着床時に下腹部痛を伴う場合もあります。
しかし、着床とは違った痛みを感じることもあり、見極める必要があります。
着床について前もって知っておくことで、冷静な判断をすることができます。
生理前になると、生理やお腹を下した痛みではない別の下腹部痛を感じる場合があります。
受精卵が子宮内膜に着床して妊娠が成立した場合、着床した受精卵が子宮内膜の中にもぐりこんで根を張るため、その際に感じる痛みの可能性もあります。
また、そのほかにもホルモンバランスの変化によって生理予定日の3日前から10日前あたりに感じる下腹部痛や、妊娠超初期症状とも呼ばれる妊娠が成立したことでホルモンバランスが崩れて起こる腹痛などの原因も考えられます。
PMSとは、月経前症候群とも呼ばれ、下腹部痛以外にもイライラや胸の張り、頭痛などの症状が考えられます。
また、人によってでてくる症状もさまざまです。
生理予定日の3日から10日前あたりに下腹部にチクチクするような痛みを感じることが多いことも特徴です。
PMSの原因は、排卵日を境に起こるホルモンバランスの変化によると考えられています。
また、年齢によっても生じる症状がさまざまで、20代では胸の張りや頭痛などの身体の症状、30代ではイライラや落ち着かないなどの心の症状が出ることが多いようです。
身体に起こっている症状が腹痛だけではなく、下痢や発熱、嘔吐、吐き気がある場合は、ウイルスに感染したことで胃腸炎を起こしている可能性があります。
胃腸炎を引き起こすウイルスとして有名なノロウイルスは、ウイルスに汚染されている食べ物を食べたり、感染している人に接触することで感染してしまいます。
ノロウイルスはワクチンがなく、集団感染しやすいのが特徴です。
また、感染の予防として、うがいや手洗い、食品を十分に加熱する、調理器具は清潔にするなどが効果的とされています。
お腹をギューと締め付けられるような腹痛や継続した痛み、ズキズキとした痛みなどを感じた場合は、流産の可能性があるため注意が必要です。
お腹の痛みが日に日に強くなる場合は、医師に診察してもらうようにしましょう。
また、生理が遅れていて妊娠検査薬が陽性になっているにも関わらず、病院で胎嚢を確認することができない場合は、子宮外妊娠をしている可能性があります。
子宮外妊娠をしている人の90%は、下腹部痛が起こるとされています。
チクチクした痛みやズキズキした痛みの場合は、受精卵が子宮に着床したときに起こる着床痛の可能性があります。
着床痛は、受精卵が子宮内膜にもぐりこもうとすることで起こると考えられていますが、医学的根拠はなく、その原因もはっきりとはわかっていません。
着床痛は、生理前の1週間前から直前に起こることが多くなっています。
また、下腹部痛以外にも胸の張りや痛み、頭痛、胃痛などの症状が出る場合があります。
受精卵が子宮内膜に着床したことで起こる下腹部痛の場合は、激しい痛みではなく、チクチクした痛みやズキズキした痛みなどの比較的軽い痛みを感じる場合が多いようです。
着床による下腹部痛の場合は、痛みを感じる人もいれば全くない場合もあります。
そのため、全ての人が経験するわけではありません。
受精卵が子宮内膜に着床したことで起こる下腹部痛の場合、痛みを感じる場所に統一感はありません。
多くの場合は、子宮があるあたりが痛むことが多いです。
ですが、人によっては卵巣がある左右に痛みを感じたり、足の付け根に痛みを感じる場合もあります。
また、下腹部だけでなく、お腹全体に痛みを感じる場合もあり、痛みを感じる場所は人それぞれです。
着床が起こるのは妊娠超初期と呼ばれる時期なため、身体の変化に敏感な人は生理前の1週間前後に着床痛が起こる人が多いです。
また、着床出血が起こったときに痛みを感じる場合や、数日間痛みが続く人もいます。
ですが、受精卵が子宮内膜に着床するとホルモンの分泌量が変わることで、着床痛が起こりやすい妊娠超初期には常にチクチクした痛みを下腹部に感じる場合もあります。
受精卵が子宮内膜に着床するタイミングは、排卵日に受精したとすると、約1週間後に着床すると考えられています。
卵子と精子が出会って受精卵となった場合、子宮内にたどり着くまでに何回もの細胞分裂を起こします。
そのため、子宮内膜に着床するまで数日間かかってしまうのです。
そのため、排卵日から数えると、はやくても1週間、遅くても10日間ぐらいで着床するといわれています。
着床による下腹部痛のような妊娠初期症状は、早くても妊娠4週ごろから始まってくることが多いようです。
そのため、生理が遅れている状態で体調が悪くなることで、妊娠に気づく人も多いです。
また、妊娠初期症状には着床による下腹部痛だけではなく、吐き気や眠気、下痢などの症状が出てくる場合があります。
これらは、妊娠をしたことで女性ホルモンの分泌が増えたことが原因と考えられます。
受精卵が子宮内膜に着床すると、おりものの色や状態が変わったり、着床出血といった出血がある場合があります。
正常なおりものの場合は、無色透明か乳白色、もしくはクリーム色をしていることがほとんどです。
また、乾燥をすると黄色くなり、生臭く酸っぱい臭いがするのが特徴です。
しかし、着床すると、おりものの量が少なくなり、茶色い色に変化します。
受精卵が子宮内膜に着床をするときに、子宮内膜にもぐりこもうとします。
この際に少しの出血が起こることがあり、この出血が着床出血と呼ばれています。
着床によって下腹部痛を和らげるには、下半身を温める必要があります。
下半身を温めるには、半身浴や腹巻きがおすすめです。
半身浴を行う場合は、ぬるめのお湯に20分以上浸かることで、身体を効果的に温めることができます。
また、腹巻だけではなく、ホッカイロの使用や毛糸のパンツを履くことで、さらに身体を温めることができます。
温かい飲み物や食べ物を摂ることで、身体を温めることができます。
特に、にんじん、大根、レンコンなどの根菜類を使った味噌汁や、身体を温める効果が高いショウガやたまねぎ、ニンニクを使ったスープや料理を摂ることで、効果が期待できます。
受精卵が子宮内膜に着床することで起きる着床痛は、チクチクするような軽い痛みの場合がほとんどです。
しかし、あまりにも痛みが強い場合は、着床痛ではなく他の病気が原因となっていることも考えられます。
痛みが強かったり、なかなか痛みが治まらない場合は病院を受診するようにしましょう。
着床が起こる時期は、妊娠初期の場合が多く、これから妊娠を継続するためにも大切な時期となってきます。
そのため、身体を冷やさないようにして、いつも以上に身体を労わる必要があります。
着床時期に起こりやすい身体の変化を理解しておき、冷静な判断をすることができるようにしておきましょう。