原因が分からず続いている体の不調。
もしかすると、女性ホルモンのバランスが崩れているのかもしれません。
ホルモンバランスの乱れは、妊活に大敵!
そこで今回は、女性ホルモンのバランスが崩れるとどのような症状が現れるのか、原因やバランスを整えるためのコツと合わせてお伝えします。
女性にとって重要な働きをする女性ホルモン。
心身共に健康であるためには「エストロゲン」と「プロゲステロン」という二つの物質のバランスを保つことが大切です。
女性ホルモンのバランスを崩してしまうと、肌トラブルや不妊の原因になってしまうことも。
それだけでなく、イライラしたり、気分が塞いでしまうなど、心身にも大きな影響を与えます。
なかなか改善されずに悩んでいる体や心の不調の原因は、ホルモンバランスの崩れが原因かもしれません。
美しい肌を保つためや、妊娠・出産のための体作りのため、そして快活な毎日を送るために、ホルモンバランスが乱れる原因や症状、改善策を詳しくみていきましょう。
女性ホルモンのバランスが崩れると、体にさまざまな不調が現れます。
なかなか改善されないその不調、もしかしたら女性ホルモンが関係しているのかもしれません。
女性ホルモンのバランスが崩れると肩や頭が重たく感じたり、だるく感じたりすることがあります。
めまいや貧血に似た症状が出ることも。
それは女性ホルモンの「エストロゲン」と「プロゲステロン」の分泌量の増減が、体のさまざまな機能に影響を及ぼしているからです。
女性ホルモンのバランスが崩れてエストロゲンが減少すると、血管の収縮をコントロールし痛みを緩和する働きをもつ、脳内神経伝達物質「セロトニン」も減少するといわれています。
そのため、血管が拡張し急激に大量の血液が流れ込み、血管が膨張することで頭痛を引き起こします。
また生理前後にはエストロゲンが減少しプロゲステロンが増加することで、血液が子宮に集まり血行が悪くなります。
頭や首周りに血液と酸素が行き渡らず、頭痛・肩こり・倦怠感・貧血など辛い症状が出やすいのです。
女性ホルモンと自律神経はどちらも脳の視床下部によってコントロールされています。
女性ホルモンのバランスを崩すことで視床下部が混乱し、自律神経が乱れることで手足の冷え・発汗・胸がバクバクして動悸を感じるといった症状が現れます。
血流は交感神経(血管を収縮)と副交感神経(血管を拡張)の働きに関係しているため、自律神経が乱れると血行が悪くなり、全身に血液がきちんと行き渡らなくなるため手足が冷えます。
さらに体温調節がうまくいかず突然汗をかいたり、ほてりを感じたりします。
自律神経の乱れだけでなく、エストロゲンが減少しプロゲステロンが増加することで呼吸中枢が刺激され、動悸や息切れを引き起こすのです。
ホルモンバランスが崩れるとお腹がゆるくなったり、便秘気味になったりすることもあります。
プロゲステロンが多く分泌されると、腸のぜん動運動が抑えられてしまうため便秘傾向に。
また、プロゲステロンには摂取して大腸に運ばれたものの水分を吸収する働きもあるので、便が硬くなり出にくくなることがあります。
ホルモンバランスの崩れは「プロスタグランジン」の過剰分泌にもつながります。
プロスタグランジンという物質は子宮を収縮させる働きがありますが、多く分泌されると腸のぜん動運動が過剰に働き、お腹がゆるくなってしまうのです。
エストロゲンとプロゲステロン、この二つの女性ホルモンと、男性ホルモンのひとつ「テストステロン」のバランスは、女性の肌にも大きく影響します。
バランスが崩れると大人ニキビやメイク崩れ、毛穴が開くなどさまざまな肌トラブルを起こす原因となります。
エストロゲンは皮脂の分泌を抑制・肌のバリア機能を高め、プロゲステロンは皮脂の分泌を促す働きをします。
テストステロンは皮脂の分泌を促し、肌の角質を厚くする働きがあります。
そのためエストロゲンが過剰に分泌してしまうと肌を乾燥させてしまい、プロゲステロンが過剰に増えると、肌荒れを起こしやすくなるのです。
さらに、女性ホルモンが減少してテストステロンが増えてしまうと、肌がベタつきやすくなり毛穴詰まりを引き起こす原因になってしまいます。
顎周りにできやすい大人ニキビの原因は、主にテストステロンによるものだといわれています。
女性ホルモンだけでなく、男性ホルモンとのバランスも大切なのです。
女性ホルモンは意識してコントロールできるものではありません。
ホルモンバランスはどのようなことが原因で崩れてしまうのでしょうか。
年齢を重ねるにつれ女性ホルモンが減少しやすくなります。
初潮を迎える12歳前後からエストロゲンの分泌が大きく増え、30代半ばあたりでピークを迎えます。
40代前後から卵巣機能が衰え始め、閉経する前後5年間の更年期を迎えると、エストロゲンが急激に減少します。
卵巣には卵子の源となる原始卵胞が存在しています。
成長した卵胞はエストロゲンを分泌する働きがあります。
しかし原始卵胞は年齢とともに減少し、更年期を迎えると急激に減少するため、エストロゲンの分泌も低下するのです。
そのためホルモンバランスが崩れ、自律神経にも影響を及ぼし、心身にさまざまな不調が現れます。
ストレスによってホルモンバランスが崩れやすくなります。
メンタル以外にも睡眠不足や栄養バランスの崩れなどの肉体的ストレスも崩れの一因に。
女性ホルモンの分泌をコントロールしている脳の視床下部は、ストレスのダメージを受けやすく、負担をかけてしまうと正常な司令を出すことができなくなってしまい、バランスを崩してしまうのです。
また、睡眠不足や無理なダイエットによる栄養バランスの崩れによって、脳が肉体的な疲労やストレスを感じると、ホルモンバランスを崩してしまいます。
ストレスは自律神経の乱れの原因にもなるので、日頃からケアが大切です。
女性ホルモンはバランスを正すだけでなく、維持していくことも大切です。
意識してできるところから日常生活に取り入れてみましょう。
女性ホルモンの働きを助ける食べ物としてもっとも知られているのが、イソフラボンを含む大豆製品です。
イソフラボンは女性ホルモンに似た働きをするので、女性は積極的に摂るとよいでしょう。
納豆や大豆、バナナなどが女性ホルモンを助けます。
バナナにはホルモンバランスの崩れを改善する、ビタミンB6が豊富に含まれています。
ドライチップなら携帯できて、手軽に摂取できるのでおすすめです。
ボロンを含むひじきやわかめ・ナッツ類、ビタミンEを含むアーモンドやかぼちゃなどは、女性ホルモンの分泌を促すといわれているので、意識して摂り入れるとよいでしょう。
睡眠不足は女性ホルモンが崩れる原因です。
また質のよい睡眠をとることが大切です。
最近では「寝入から約3時間」が睡眠のゴールデンタイムといわれています。
特に最初の90分の眠りがもっとも深く、その後継続する睡眠のリズムを整えることができます。
この3時間のあいだに目覚めてしまうと、睡眠のリズムが乱れて質が落ちてしまいます。
スムーズな入眠をするためには脳に刺激を与えないようにしましょう。
スマホやパソコンをいじらないなど工夫するとよいです。
お風呂はリラックス効果が高く、快眠やホルモン分泌に効果的です。
お風呂にしっかり浸かることで血行がよくなり、脳からの司令が血液を伝って卵巣まできちんと届けられます。
マッサージをしながら浸かるのもよいでしょう。
女性ホルモンを整えるためにアロマオイルや入浴剤などを利用して、リラックス効果を高める工夫をするのもおすすめです。
血行を促し女性ホルモンのバランスを整えるには、適度な運動を取り入れ筋力をつけるのも効果的です。
歩いたり階段を使うなど日常的なものを意識するだけでも違います。
まずは手軽に始められる、ストレッチやヨガを習慣にするとよいでしょう。
急にハードな運動をすると、かえって疲労を溜め込んでバランスを崩してしまうので、適度な運動から始めてみてください。
なかなか改善されない不調の原因は、女性ホルモンのバランスの崩れが原因かもしれません。
ストレスの多い現代を生きる女性にとって、ホルモンバランスを整えるのは容易でないこともあるでしょう。
しかし、健康ときれいを手に入れるために、規則正しい食事・睡眠、ストレスケア、適度な運動を日常生活に少しずつ取り入れてみてください。
女性ホルモンはバランスを崩すと不調を与えますが、整えることで女性にとって強い味方となりますよ。