不妊治療を受けようと決意したものの、一体どこの病院がよいのかよく分からないものです。
初めての事で誰もが悩み、つい口コミなどに頼りたくなるものですが、その病院が合うか合わないかは、人それぞれによって違います。
通院しやすい近所の病院がいいのか、それとも、多少遠くても設備の整った大きな病院、あるいは不妊治療専門クリニックがいいのか。
後悔しないために、今回は不妊治療専門クリニックと総合病院の違いについてまとめてみました。
産婦人科や総合病院には、たくさんの赤ちゃんや妊婦さんが訪れます。
不妊治療でめでたく妊娠した後も、同じ病院で診てもらうことを考えれば、産婦人科や総合病院は魅力的ではありますが、赤ちゃんや妊婦さんと顔を合わせる機会も多くなってしまいます。
最初のころは気にならなくとも、待合室で見かける度に、つらくなってしまう人もいるでしょう。
不妊治療が長引けば長引くほど、ストレスを感じるようになるかもしれません。
そんな不安がある方は、初めから、不妊治療の専門クリニックに行く方が、ストレスは少なくてすむかもしれません。
また大学病院や総合病院などでは医師の数が多いため、診察の度に医師が変わることになるケースがあります。
担当医が毎回変わると、コミュニケーションをとるのも大変です。
最初から一人の担当医によって治療を続ける方が、細かいところまで伝わるような気がして安心できる、という人が多くいます。
大学病院や総合病院でも、同じ医師が担当する担当医制をとっているところもあるので、複数の医師に診てもらうことに不安がある方は、事前に確認しておくとよいでしょう。
検査機器などの設備が整っているかどうかも、病院選びの大きなポイントになります。
大学病院や総合病院、不妊治療専門クリニックなら、最新の医療機器を揃えているでしょう。
ところが、通院に便利だからといって近所の産婦人科を選んだ場合、ある段階になると転院しなければならないことがあります。
不妊の原因を探るためには卵管の検査が必要になることもありますが、子宮卵管造影検査の設備がない病院は意外と多く、とくに不妊治療を専門に扱っていないクリニックなどでは、ほとんど設置されていません。
子宮卵管造影検査が必要になった段階で転院せざるをえませんが、転院した場合は、検査などもやり直しになることが多く、それまでの通院が無駄になってしまうこともあるので注意が必要です。
病院選びの一番のポイントは、子宮卵管造影検査の設備を備えているかどうかです。
通院しやすい近所の産婦人科か、それとも不妊専門のクリニックに行くべきか、という点も病院選びで悩むことです。
女性の年齢が若い場合は、まずは近所の産婦人科へ行ってみるというのもいいでしょう。
それは、タイミング法などでの自然妊娠の可能性が高いからです。
自然妊娠の可能性が低くなる30代後半、40代の場合は、不妊原因が見つかった場合に、すぐに治療に入るということも考え、初めから不妊専門クリニックを選んだ方がよいかもしれません。
設備面でも、またプライバシーへの配慮についても、そして不妊治療の経験や実績においても、専門病院ならではのメリットがあります。
それぞれの事情に合わせて、後悔しない病院を選びましょう。
不妊治療は、いつ妊娠するのかの確証が無い状態で、長期間にわたって治療を続けなければなりません。
それだけに心の安定や安心感が、何よりも大切です。
不妊治療には、紆余曲折がたくさんあります。
そんなときに、病院や担当医師に不信感を抱くと、せっかく頑張ってきた不妊治療が、途中で挫折してしまうことも考えられます。
受付や看護師さん、そして担当医師との相性も大切ですね。
後悔しない不妊治療の病院を選ぶために、あらゆる角度から検討し、妊活にチャレンジしてください。