妊活のエッチ後の体位で妊娠率が変わってくるのでしょうか?
大切なことは体位ではなく、身体を冷やさないことです。
冷えは卵子の質や生殖機能を下げてしまうことにつながります。
身体を温める食べ物や飲み物、入浴方法等を理解し妊娠率を高めていきましょう。
男性の精子がしっかりと女性の子宮の中に入り込むことが妊娠するうえで大切です。女性の子宮は前に傾いているといわれており、これは前傾前屈と呼ばれています。前というのは膀胱側を指すため、実際にセックスを行う際の体位を想像すると「正常位」がもっとも妊娠しやすいとされています。さらに、まくら等でお尻の位置を上げて腰位置を高くすることで精子がよりスムーズに入り込むでしょう。
また、子宮が前屈ではなく後屈、つまりお尻の方に傾いている人もいます。こちらも異常ではありませんが、実際にセックスを行う際は正常位よりも、バックや後ろからの方がよいとされています。
自分の子宮が前傾か後屈かわからない場合は妊娠しづらい体位を避けるように心がけましょう。妊娠しづらい体位は、子宮が下を向いて精子が入り込みにくいようになってしまう、座位や騎乗位など女性が上になっている体位です。
どの体位で射精したとしても妊娠率は変わらないのが事実です。騎乗位で射精することで精液が流れ出しベットなどについてしまうため、控えたほうがよいでしょう。騎乗位だと妊娠しずらいという説は間違いです。1回の射精に必要な数の精液は卵子を目指して子宮の中を進んでいきます。
精液に含まれる精子は1~5%で残りは精しょうといわれます。子宮に向かうために必要でなかった精液が流れ出てくるということです。妊娠することに重要なことは騎乗位にならないことではなく、「着床率」と「精子の質」が重要です。質のよい精子が流れ出ることなく、たとえ1匹でも子宮にたどり着けば妊娠に至るということになります。
射精後は、膣内に精子がたまった状態なので、できれば30分程度夫婦でまったりと過ごしてみましょう。その理由は、膣に精子が入ると精子は射精後5分程度で卵管に到達するといわれているため、精子が卵管へ到着するまでの時間を邪魔しないということが挙げられます。
「精子、頑張って」という気持ちで少しの間ゆったり過ごしてみてはいかがでしょうか。その際、精子がこぼれないようにタオル等でお尻を上げるなどしてゆっくりしましょう。
身体を動かさなければ妊娠の確率が上がるということは医学的には根拠はないといわれています。動いても妊娠にまったく影響はありませんが、夫婦で楽しい話をしながらくつろぐ時間はとても貴重です。
排卵日が自分で予測できれば、その前後は最も妊娠の確率が高い時期なのでエッチをすると妊娠の確率が上がります。基本は排卵後より排卵前の方が妊娠確率が高いといわれています。卵子や精子は常に作られていますが、卵子の寿命は精子より非常に短いです。
排卵後、1日から2日しか卵子は生きておらず、精子は射精してから卵子と受精する為に3日から7日間生き続けるといわれています。卵子が精子と受精する期間が短いため、妊娠確率を高くするのであれば排卵日前に性交して、精子が待機し排卵と共に出会う確率を高くした方が効率よく受精できるのです。
エッチ後精子数が元に戻るまで2~3日程かかるため、タイミングとしては、排卵日2~3日前に1回、排卵日に1回、排卵日2日後に1回などがおすすめです。排卵日を含む前後の5日間にタイミングよく性交すると妊娠率が非常に高くなります。
女性が絶頂に達することをオーガズムといいます。女性がオーガズムを感じるとオキシトシンというホルモンが分泌され、それにより子宮収縮が起こり精子を子宮内に送り込もうとします。膣の入り口が締まり始め、膣の奥の方が風船のように空洞化して子宮口が下がります。そして精子をしっかりとキャッチしようとする「バルーン現象」がおこります。
気持ちのよいセックスはオーガズムを感じなくてもオキシトシンを分泌しますので、必ずしもオーガズムを感じないといけないというわけではありません。また、女性は経験や体質によってオーガズムに達しやすい人とそうでない人がいるため、あまり深くこだわらないことが大切です。重要なことは気持ちがよい、心地よさを感じることです。心地よさを感じることで、女性は子宮頸管粘液がたくさん分泌されるようになります。
子宮頸管粘液はアルカリ性であるため、本来膣の中は酸性の環境にあり、酸性に弱い精子が子宮頸管粘液のおかげで、膣内から子宮へ泳いでいくための道筋を作る作用があります。また、気持ちよく濡れると、性交そのものがスムーズになり、膣の奥深くに男性器を迎え、精子を受け入れられるようになり、妊娠しやすくなるといえます。
子宮や卵巣は他の臓器と比べて冷えによる影響を強く受けます。エッチ後に裸の状態でお腹を冷やしてしまうことで血流が悪くなり、生命維持に重要な役割を果たす臓器に血液がうまく回らなくなってしまい、子宮や卵巣が冷えてしまいます。
卵子は冷えに弱いため冷やしてしまうと生殖機能が下がり妊娠率が落ちてしまいます。子宮や卵巣を温めておくことで、生殖機能の調子がよくなり受精の確率を上げることができます。さらに、生理不順や生理痛緩和にも効果が期待できます。
女性は身体を冷やさないことが大切です。裸のまますぐに寝てしまうと風邪をひいてしまうことがあります。すぐに洋服を着ること、温かい飲み物を飲むなどして身体を温めるように心がけましょう。
妊娠の確率は子宮内膜が適度な厚さであることが重要です。子宮内膜が薄いと妊娠にくいといえます。きちんとした排卵に必要な女性ホルモンバランスを整えることで、よい卵子が生育されます。子宮内膜は卵胞の成長と同時期に厚くなり、排卵後に黄体ホルモンとの働きで厚くなります。また、必要なやわらかさになれば着床しやすくなり、受精卵を迎える準備が整います。
マカは生活習慣などで乱れがちなホルモンバランスを整える成分が含まれるため、生理不順や重い生理痛の改善、妊娠しやすい身体へ変える効果が期待できます。さらに、アミノ酸類がさまざま含まれており、卵巣機能も強化されるといわれています。
アグリコン型イソフラボンは、女性ホルモンのひとつ、エストロゲンとよく似た分子構造をしていることが知られています。エストロゲンが過剰の場合は抑え、不足している場合は補う働きをします。これによりホルモンバランスを整えてくれ、着床率アップにつながります。また、子宮内の血流を促進させる効果があり、子宮内膜の細胞にも直接働きかけてくれるため、妊娠や着床に有効な体内物質の分泌を促進する効果が期待できます。
身体が冷えることで血流を悪くさせるため、骨盤内の血流が悪くなり、子宮や卵巣の機能低下につながります。冷えが慢性化して、冷え性になることによって子宮や卵巣が冷えてしまい、血行不良、冷え性による不快症状・ストレスが、妊娠しにくい身体を作ります。冷えが改善されると、血液の巡りがよくなり、子宮や卵巣の機能を正常に働かせることにつながります。
夏場のエアコンなどによる冷え、冬場の冷え、スーパーでの買い物中による冷えも注意することが大切です。首、手首、足首と、首がつく部分を冷やさないようにするだけでも身体の冷えを防ぐことができます。意識して生活するようにしましょう。
毎日入浴して身体を温めて冷え性を防止をすることが大切です。身体、特に卵巣や子宮のある骨と、盤内を温めるのに非常に効果があります。骨盤内の血流を増やすことで卵巣の機能が改善され、体温があがります。入浴は38度から41度の温度に設定し、20分程度がおすすめです。自分の体温+4度の温度がよいとされています。低体温の場合は体温を上げる効果、体質改善効果が期待できます。毎日習慣にすることで代謝を上げ、身体の老廃物をスムーズに促せるようになり、妊娠の確率を上げることにつながります。
シャワーのみだと身体の内部までしっかり温まらず、逆に身体を冷やしてしまいます。時間がない場合は足湯もおすすめです。血行が促進され冷え性の防止につながります。お風呂の時間は出来るだけゆったり入るように時間に余裕をもって身体を温める意識をするように心がけましょう。
冷たいものは身体を冷やす原因になります。夏や暑い日は特に冷たいものを飲みたくなりますが、冷えたものを身体に入れることにより身体の内部まで冷やしてしまいます。なるべく冷たい飲み物は控えた方がよいでしょう。水分の摂りすぎも体を冷やすためほどほどに。身体を冷やすことにより内臓に負担がかかるばかりか、血流が悪くなり代謝が下がります。
常温の水や温かいものを摂るように心がけましょう。また、お砂糖の過剰摂取や人工的な食品添加物の摂取は、体を冷やす原因になりますので控えます。日常的にカフェインを口にする人は少なくありません。しかし、カフェインを含むコーヒーには利尿作用があり、体を冷やすことにつながります。また、緑茶に含まれるタンニンには鉄の吸収を抑制する働きがあり貧血につながります。
1.ルイボスティー
女性の悩みである、むくみや美肌、便秘、ダイエット、生理痛などにも効果のある万能茶です。冷え症改善、卵子の質を上げ、排卵周期を安定させる働きがあります。また、子宮内膜を丈夫にするため、着床にもいい影響を与えます。
2.たんぽぽ茶
たんぽぽ茶に含まれる葉酸は、女性や妊婦にとってとても大切な働きを持つ栄養素です。産婦人科では必ずとるようにすすめられる成分のひとつです。また、ノンカフェイン、子宮内の血液循環の改善、卵胞の発達を助ける働きがあります。
3.黒豆茶
大豆には、イソフラボンが含まれているため、女性ホルモンの働きをサポートします。また、黒豆茶には便秘解消や血液をなめらかにする効果があります。血液の循環をよくすることで体も温まり、妊娠の確率を高めることができます。
身体を冷やす食べ物と温める食べ物を知ることで体質改善をすることができます。身体を温める物は
1.黒いもの
ゴマ、小豆、黒米、玄米、全粒粉は身体を温めます。逆に白いもの(白米、小麦、砂糖)は身体を冷やしますので注意します。白米に黒ゴマをかけるなどして工夫するとよいです。
2.寒い時期に収穫できる冬の野菜
白菜、カボチャなどは身体を温めます。冬にもサラダなどに入れる夏の野菜(キュウリ、ナス、トマト、オクラ)は身体を冷やすものになりますので摂りすぎないようにします。
3.土の中で育つ根菜類
ゴボウ、レンコン、玉ネギ、人参などは身体を温めるパワーが強いため積極的に摂りたい食材です。
4.薬味
料理にたっぷり使うこともおすすめします。ネギ、生姜、唐辛子、ニンニクなどは体を温める食材です。上手に活用していきましょう。
妊活中は栄養バランスのよい食生活を送ることが大切です。しかし意識しすぎてストレスを溜めてしまうと、逆効果です。ストレスを感じることでホルモンバランスが乱れ、生理周期の乱れや、排卵機能の低下を招いてしまいます。一度にすべてのことをやるのではなく、食材や栄養素に少し目を向け、日常生活に取り入れやすそうなことから始めてみましょう。
タバコに含まれるニコチンには血管を収縮させる働きがあります。吸うことで卵巣への血流を悪くし、女性ホルモンの分泌を妨げてしまいます。また、血流が悪くなることにより月経不順を引き起こします。卵巣の排卵機能が低下し、受精卵が子宮内膜に着床することがスムーズにいかなくなります。そして卵子の質が悪くなり、卵子の染色体異常を引きおこす原因にもなります。喫煙は百害あって一利なしです。
副流煙も喫煙と同様、健康被害があります。一緒にいる人が喫煙者である場合、同じ空間にいることで女性側にも同じく吸っていることと変わらないくらいの影響力があります。また、夫婦で妊活している場合はパートナーの喫煙は妊活の妨げになります。男性側は、精子の質や運動量も落とすので、いいことはひとつもありません。お互い禁煙者であることが妊娠の確率を上げる方法になります。
射精後にドロドロと出てくる精液に不快感を覚える女性も多いでしょう。妊娠するために必要な精子が出てしまってはもったいないなどを心配するあまりなるべく出てこないように角度をつけたり逆立ちしたりと工夫する人もいるもしれませんが、溢れ出て着た精子は卵巣までたどり着かなかった精子です。衛生的にも不要な精子は拭うようにしましょう。
ティッシュなどで綺麗にした後は生理用ナプキンなどを使うと便利です。においが気になる場合は香り付きのナプキンもおすすめします。また、バスタオルなどを敷いておくとシーツを汚さないで済みます。精液の量が多い場合は、何時間か出てきてしまいます。シーツについてしまうと、においが気になってしまいますのでしっかり対処するようにしましょう。
射精後、膣まで綺麗に洗わないと気分が悪いなど、ボディーソープなどで洗ってしまう場合がありますが、ボディソープが、表面のおりものを洗い流すだけでなく、大切な善玉菌を殺してしまいます。膣内には細菌感染から守る善玉菌がいるため、善玉菌が少なくなった膣内では、悪玉菌の生臭いにおいが発生したり、おりものの量が増えるなどの異常がおこります。細菌や残った悪玉菌の方が善玉菌よりも増えてしまえば病気になることもあるのです。
膣内洗浄をすると、おりものが全て洗い流されてしまいます。おりものの役目は、カラダの外からあらゆる細菌が入り込んでも膣内で繁殖しないように、殺菌しさらに外に排出することです。そのため、おりものは酸性に保たれており、常に分泌され続けています。大事なおりものを洗い流してしまえば、膣内は無防備な状態になり、悪い細菌が入り込んでしまうことで、繁殖していきます。放置しておくと、膣内だけでなく子宮にまで入り込んでしまうのです。
行為後にシャワーで洗い流すことについて不安に感じる人もいるかもしれません。正常な精子は、射精後すぐに精子は子宮内に入ります。ですから、その後、シャワーを浴びたり膣内を洗浄しても、ほとんど影響はありません。
シャワーだけですましてしまうことで身体が冷えてしまう原因になります。また、時間が経った後に精子が流れ出てきてしまうこともありますので、時間に余裕がある場合はなるべくゆったりとお風呂につかることをおすすめします。エッチの余韻に浸ることもできますし、あらかじめ香りのいい入浴剤を用意しておくなど、バスタイムも含めてエッチを楽しめば二人の愛も心の絆も深まります。
エッチをした後にトイレで用を足したとしても、妊娠するかしないかには影響を及ぼしません。精液が尿と一緒に体外に出てしまう心配はなく、尿の出口と精子が入る場所は違います。膣内の精液が流れ出てくることがありますが、全ての精子が着床に至るという訳ではなく、1匹の選ばれし精子のみが卵子と受精をしますので、問題はないでしょう。
心配するあまりにトイレを我慢してしまうのは健康的な面からもおすすめは出来ません。トイレを我慢すると膀胱炎になる可能性があります。出したい時に無理して堪えようとすると体内のリズムが乱れる他、体調を崩してしまう原因にもなります。
尿を体外へ排出する行為は、膀胱に溜められた尿を排出するだけでなく、膀胱や尿道に溜まった細菌を洗い流すという行為でもあります。女性の身体の構造上、膣と肛門が近いため雑菌が付着してしまい膣内へと侵入してしまっている可能性もありますので我慢するのはやめましょう。
精子は射精後、2分以内に頸管粘膜を通過して約5分後には卵管に到達するといわれています。そのため、安静にするしないはそれほど心配する必要はないといえます。神経質になりすぎないようにエッチを楽しむことが大切です。
また、妊娠率を高めるためには日ごろから身体を温める習慣を作ることが重要です。お風呂に20分浸かるようにする、飲み物は温かいものを積極的にとるようにする、食事は身体を温める食材を多く使うなど生活習慣を工夫することで体質が改善されていきます。ストレスを溜めることなく妊活を楽しんでいきましょう。