2018.07.04

生理と着床出血の違いとは?また、見分けるための判断基準は何か

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受精卵が子宮内膜に着床するときに子宮の壁を軽く傷つけて起こる着床出血。着床出血のような症状があると妊娠しているのか気になりますが、生理前の症状とも少し似ており全ての人に起こるとは限りません。具体的に着床出血とはどのような症状なのでしょうか。

生理と着床出血の違いは

着床出血は受精卵が子宮内膜に着床するときに子宮の壁を軽く傷つけて起こる少量の出血で、月経の出血とは別のものです。月経と違って全ての人に必ずしも起こる出血ではなく、大体が少量の出血で気が付かない人もいます。出血が起こる時期も異なるので量や出血した時期を見分ける目安にしましょう。着床出血だけで妊娠を判断することは難しいので、基礎体温や病院の診察を併用して判断するようにしましょう。

生理と着床出血を見分ける方法

月経と着床出血は起こる時期も量も異なります。月経予定日よりも早い段階で少量の出血があった場合は着床出血である可能性があります。出血があった場合は出血量や色、出血が起こった時期をよく観察してみましょう。

出血が起こる時期の違い

着床出血は排卵日の1週間後、つまり月経予定日の1週間前頃に起こりやすいです。月経は不順でない限り、28日?30日周期でやってきます。排卵日は月経予定日の約14日前で、受精から着床までさらに6日~7日ほどかかるため、月経予定日の1週間前くらいに起こるといわれています。

着床出血が起こるタイミングは人によって異なるうえに排卵や月経もホルモンバランスの関係でずれる可能性があるので、はっきり予測することはできません。また、全ての人に着床出血が起こるわけではありません。

色や量の違い

着床出血の色には個人差が多く、少量で茶色かピンクの色が多いです。量はおりものに混じった程度の少量の場合が多いので、気が付かない人もいます。

また、生理は1日目は少量の出血で、2日目~3日目にかけて多くなっていきますが、着床出血の場合は多くの人が少量のまま終わります。おりものシートに収まる程度の出血が多いようですが、まれに月経の出血量と同じくらいの出血がある人もいます。着床出血か判断が難しく、不正出血かどうか心配な場合は病院で診てもらうようにしましょう。

痛み方の違い

着床出血が起こったときは下腹部にチクチクとした痛みを感じることが多いです。このように着床する時期に起きる痛みは着床痛ともいわれています。生理痛は腰からお腹にかけて鈍い痛みが持続することが多いため、痛み方が異なります。また、生理痛が月経期に起こるのに対し、着床痛は受精卵が着床したタイミングで起こるので起こる時期も異なります。しかし、必ずしも着床出血が起こった人に痛みが生じる訳ではありません。

匂いの違い

着床出血は受精卵が子宮内膜に着床する際に子宮の壁を傷つけて起こる出血のため、新しい血なので匂いがほとんどありません。質感は比較的サラっとしています。月経による出血は血が作られてから時間が経過しているため、血の鉄臭い匂いが強い傾向にあります。質感はどろっとしたものが多いでしょう。

出血の持続期間の違い

着床出血の持続期間は1日~3日の数日程度の人が大半です。月経の場合、個人差はありますが大体5日から1週間程度続く人が多いため、着床出血は月経に比べて短い傾向があります。しかし、まれに出血が長引く人もいます。着床出血は月経の1週間前くらいから起こるため、長引いた場合は月経との見極めが難しくなります。

その他の症状の違い

着床出血は吐き気や匂いに敏感になり、基礎体温が上がって眠気があったり胸が張ったりなど、いつもの生理とは違う症状が起こる場合もあります。このような症状は妊娠超初期症状ともいわれています。

妊娠超初期症状は、受精卵が着床する時期である月経予定日の1週間前くらいに現れるといわれており、ちょうどこの時期に着床出血も起こります。妊娠していた場合、基礎体温が上がって高温期が続くため、だるさや眠気を感じやすくなります。基礎体温も合わせてチェックしてみましょう。

生理と着床出血の違いがわからないときの対処法

月経や不正出血の可能性もあるため、出血だけでは着床出血かどうかの見極めは難しいです。基礎体温や妊娠検査薬、病院での診察を併用して様子を見てみましょう。

基礎体温を測る

基礎体温は正常な場合グラフにすると低温期と高温期の2層に分かれます。低温期と高温期の体温の差は約0.3℃~0.5℃といわれています。出血後も高温期が持続していれば着床出血の可能性が高いです。なぜなら、着床して妊娠が成立している場合、排卵期に多く分泌されるプロゲステロンというホルモンが、分泌され続け続けて基礎体温を上げるからです。逆に基礎体温が下がってくると月経の可能性が高いと考えられます。

早期妊娠検査薬を使用する

生理予定日の2日~3日前から使える早期妊娠検査薬を用いるのも方法の一つです。市販の妊娠検査薬は大半が月経予定日の1週間後から使用可能ですが、月経予定日の前から使用できるものもあるので試してみるのもよいでしょう。

陽性であれば着床出血、陰性であれば生理と判断できます。但し、妊娠検査薬は子宮外妊娠でも妊娠検査薬は反応があるため、正常な妊娠かどうかは病院で妊娠5週目くらいに診てもらうまでは判断できません。

病院で診察を受ける

検査薬で陽性が出たら婦人科を必ず受診しましょう。陽性だった場合、受信するのは5週目ごろがよいでしょう。あまり早いと正常な妊娠かどうかまだ判断できない可能性があります。

また、着床出血ではなく不正出血で流産や子宮外妊娠の場合も考えられるため、痛みや出血の量が多い場合はなるべく早めに病院に行くようにしましょう。病院で診察を受ける際に基礎体温を記録したものを持っていくと役に立ちます。出血に不安を感じた場合は自己判断せず病院で診てもらう事が大切です。

出血の様子に注意しながら経過を観察しよう

着床出血は必ずしも起こるものではないため、出血が無かったからといって妊娠しなかったかもと落ち込まないようにしましょう。月経の1週間前くらいに出血があったからといって必ずしも着床出血とは限りません。あまりにも出血が長引いたり、出血の様子が気になる場合は自己判断せずに早めに病院で診てもらいましょう。また、自分の身体のサイクルを知るために日頃から基礎体温をつけておくこともおすすめです。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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