2018.07.04

【生理の遅れと病気】生理周期の乱れの原因として考えられること

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生理の遅れに気付くと、さまざまな原因が頭に浮かんで、不安になってしまいますね。そこで今回は、生理周期の遅れの原因について、詳しく見ていきましょう。生理周期に不安がある方には、今回の内容をよく確認しておくことをおすすめします。

生理周期が遅れるのはどのようなときか

生理予定日を過ぎても生理がこないと、妊娠や病気を疑い、不安になってしまいますよね。生理周期が遅れる主な原因は、妊娠や婦人系の病気とされています。そして、婦人系の病気は、早期発見と早期治療が大切ですから、不安になってしまうのは当然です。

しかし、生理周期が遅れている原因や、生理周期の遅れがサインとなる病気をしっかり把握していれば、正しい対処や治療が可能です。そこで今回は、生理周期が遅れる原因や、生理周期の遅れで考えられる病気について見ていきましょう。特に生理が遅れ日気味で不安な方は、ぜひ今回の内容をよく確認して、不安を取り除いて下さい。

生理周期の目安

毎月生理を迎えていても、生理周期については、あまりよく知らないという方は多いのではないでしょうか?生理周期の遅れの原因を突き止めるために、まずは生理周期の目安を見ていきましょう。

年齢による違い

生理が始まる10代では、まだ生理周期が安定しておらず、1カ月に2回生理が来たり、何カ月も生理が来なかったりします。しかし体の成長が止まり、妊娠適齢期となる20代~30代になると、生理周期は安定します。

生理周期が安定しているということは、女性ホルモンの分泌量の変化に、影響を受けやすいということでもあります。したがって、20~30代は、さまざまな婦人病や生理のトラブルなどが、起きやすい時期でもあるのです。

30代後半~40代になると、だんだん女性ホルモンの分泌量が減り出すので、生理周期が短くなったり、経血量が減ったりし始めます。40代後半以降になると、生理周期が大きく乱れ始めるとともに、生理そのものの回数が減っていき、やがて閉経にいたるのです。

生理周期は一定とは限らない

正常な状態の生理周期は、25~38日ほどとされていますが、生理周期は体調や年齢によって、変動するものなのです。数日程度の生理周期の乱れが、一時的なものである場合は、問題がないことがほとんどなので、過度に不安になる必要はありません。

特に、10代の成長期では、体調や精神状態の不安定さから生理周期は乱れがちになるので、10代の方は生理周期の変化を、過度に心配しないようにしましょう。どうしても生理周期の乱れが気になる方は、不安を一人で抱え込まずに、身近な大人の女性に相談したり、婦人科で受診したりすることを、おすすめします。

生理不順の定義

生理不順とは、生理周期が24日以下、または39日以上である状態を指します。生理周期が90日以上となると、続発性無月経という状態であるといえます。

生理不順には、不妊や婦人病が関係していることが多いので、生理不順に該当する方は、なるべく早めに医師の診察を受けるようにしましょう。

生理がこない理由

生理が遅れる理由には、さまざまなものが挙げられます。以下では、生理の遅れの原因について見ていきましょう。原因の違いによって対処法も異なるので、生理が遅れている方は、以下の情報を参考にして、その原因をしっかり確認しておくことをおすすめします。

妊娠の可能性

妊娠の可能性は、生理の遅れの原因として真っ先に疑われるものです。妊娠している場合は、基礎体温の変化や体の変化など、独特の変化が起きます。そのため、生理の遅れがあったら、それらの変化が起きていないか、確認してみましょう。以下では、それらの変化について見ていきます。

基礎体温の変化

妊娠状態になると、黄体ホルモンの分泌が盛んになるため、基礎体温が高い状態がしばらく続きます。37℃前後の基礎体温が3週間ほど続く場合は、妊娠の可能性が高いといえるでしょう。

身体の変化

妊娠していると、つわりのような症状が出たり、胸に張りや違和感を覚えたりするようになります。生理が遅れているうえに、そのような体の変化がある場合は、妊娠の可能性を疑ったほうがよいでしょう。

妊娠検査薬の反応

生理の遅れがあるときに、基礎体温が高めだったり、つわりや胸の張りなどの症状があったりする場合は、妊娠の可能性が高いので、ぜひ妊娠検査薬を使用しましょう。

妊娠検査薬で陽性反応が出た場合は、妊娠している可能性がかなり高いので、できるだけ早く産婦人科に行くことをおすすめします。ちなみに妊娠検査薬は、ドラッグストアや産婦人科病院などで購入できます。

妊娠以外の要因

生理の遅れの原因には、妊娠以外にもさまざまなものがあるので、妊娠の可能性が少ない方は、それらの原因を探ってみましょう。以下では、妊娠以外の原因について見ていきます。原因不明の生理の遅れに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

ホルモンバランスの乱れ

正常な周期で生理が起きるには、正常な周期で排卵が起きることが重要になります。排卵は脳下垂体からの命令により起こりますが、その脳下垂体は自律神経という神経の中枢なのです。

自律神経はストレスに対抗できるように、体を変化させる役割を担っている神経とされています。そのため、過度なストレスがあると、自律神経が乱れてしまうのです。

自律神経が乱れると、中枢にある脳下垂体からの命令も不安定なものになり、正常な周期で排卵が起きなくなってしまいます。そのため、生理の遅れの原因には、過度なストレスも挙げられるのです。

極端な体重減少

特に10代の思春期では、過度なダイエットに走ることが多いですが、1カ月間に体重が全体の1割以上減ってしまうと、生理が止まってしまうことがあるのです。

排卵を命じる命令を出す脳下垂体は、急激に体重が減ると、体が飢餓に陥っていると判断します。すると、生命活動を優先して、生命活動に必要のない生殖機能を切り捨ててしまいます。そのため、排卵が起きなくなり、その結果、生理も止まってしまうということなのです。

病的な生理不順子宮や卵巣の病による可能性

生理の遅れの原因には、多嚢胞性卵巣症候群や早発卵巣不全など、子宮や卵巣自体の病気の可能性もあります。多嚢胞性卵巣症候群は、卵胞の成長が遅れて排卵自体が遅れてしまう病気で、早発卵巣不全とは、排卵が止まってしまう病気です。

もしも、生理の遅れの原因がどうしても分からない方は、病気の可能性も疑い、医師の診察を受けるようにしましょう。

生理遅れで疑われる病気

生理の遅れの背景には、婦人系の病気が隠れていることもあります。婦人系の病気は怖いイメージが強いですが、早期に発見できれば、適切な治療をしながら日常生活を普通に送ることは可能です。そこで以下では、生理の遅れで疑われる、婦人系の病気について詳しく見ていきましょう。

続発無月経の原因となる病気

3カ月以上生理が遅れていると、続発無月経という状態と判断されます。その続発無月経という状態が、症状として現れるのが、多嚢胞性卵巣症候群なのです。多嚢胞性卵巣症候群になると、卵胞の成長スピードが遅くなることで、正常な周期で生理が来なくなってしまうのです。

多嚢胞性卵巣症候群では、生理不順のほかにも、男性的な見た目になる男性化という症状が出ることもあります。原因には、肥満が大きく関わっているとされているので、生理が3カ月以上遅れていて、BMIが25以上の方は、多嚢胞性卵巣症候群の危険性が高いといえます。

排卵を促す薬や、ホルモン療法で改善ができるので、そのような方は早めに産婦人科で受診しましょう。

自然閉経と同じ症状

生理の遅れで疑われる病気の一つである「早期卵巣不全」は、更年期を迎える40歳より前に排卵が完全に止まり、女性ホルモンの分泌量もかなり減るという病気です。その原因には、遺伝子異常や、過去のウィルス感染による影響などが考えられます。

治療法には、排卵を促す薬の投与やほかの女性の卵子を、子宮に移植するという方法が含まれます。40歳未満で生理が止まっている、または、ほてりや抑うつ症状など、更年期に見られる症状が出ている場合は、早期卵巣不全の可能性が高いといえるでしょう。

生理周期の乱れが続くようであれば病院へ

生理周期の乱れには、妊娠や病気が関係していることもあるため、生理周期の乱れに気付いたら、不安が大きくなってしまうでしょう。生理周期の乱れは、放置しているとどんどん不安が大きくなってしまうので、不安を軽くするためにも、すぐに産婦人科で受診しましょう。

受診して、原因を早期に発見できれば、生理周期を正常に戻すことも可能なので、生理周期に少しでも不安を感じている方は、ぜひ一度産婦人科で受診してみてください。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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