2018.07.04

【基礎体温計と体温計の違いとは】正しく測って排卵日を予測しよう

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基礎体温を計るには専用の体温計があります。基礎体温計グラフをつけることで、排卵日の予測が可能となります。それだけでなく、婦人科系の病気を早期発見する手がかりとなることも。基礎体温の測定方法や、測定によってわかることを解説していきます。

女性は基礎体温を測ると健康状態がわかる

女性のからだは、月経周期によって体調が変化します。基礎体温を測ることにより月経周期がわかるため、次回月経日の予測や、排卵の有無、妊娠を予測したりすることが可能です。

またホルモンの分泌の有無がわかるので、からだや心の不調、肌の状態、ダイエットに役立てるなど、女性の健康状態を管理するための強い味方となります。妊娠や避妊を希望する際だけでなく、メンタルケアやスキンケアに役立てることができるでしょう。

基礎体温について

基礎体温とは、いったい何なのでしょうか。一般的な体温計で測る体温とは、別物なのでしょうか。基礎体温はより詳細に測ることのできる、専用の「婦人用体温計」が必要です。

朝目覚めた時から行動開始前の安静時の体温

基礎体温とは、朝目が覚めてからだを動かす前の、安静な状態で測る体温のことです。この体温を計測することにより、からだの周期を知ることが可能です。

月経が始まった日から、次の月経が始まる前日までを月経周期といいます。月経周期は個人差がありますが、おおよそ1ヶ月です。この中には、「月経期」「卵胞期」「排卵期」「黄体期」の4つの期間があります。

女性ホルモンの影響により、女性の体温は高温期と低温期に分かれます。低温期は卵胞が成熟する時期であり、月経期と卵胞期にあたります。個人差がありますが、約14~25日続きます。

排卵期と黄体期は、女性ホルモンのひとつであるプロゲステロンの働きにより、体温が上昇するため高温期となります。高温期は約14日続きますが、受精卵が着床しなかった場合は月経が起こり、再び低温期へと移行します。

妊活中の基礎体温グラフは受診する際の必需品

基礎体温を毎日計測しグラフ化することで、低温期を高温期がわかります。低温期から高温期に移り変わる日が、排卵日となります。

最も妊娠しやすいとされるのは、排卵日前2~3日です。この時期を予測することで、妊娠する確率を高めることができます。受精卵が着床した場合は、プロゲステロンの働きにより高温期が維持されます。また残念ながら着床しなかった場合は、再び低温期へと移行します。

妊娠を希望して産婦人科を受診する際には、基礎体温グラフを持参することで、診察がスムーズになります。またグラフは3周期程度あると精度が増すため、医師も判断しやすいでしょう。あなたの傾向を示すとても重要なデータです。

普通の体温計で代用できるか

低温期と高温期の温度の違いを測るだけなら、普通の体温計で代用できないのでしょうか。答えはノーです。基礎体温を測るためには、専用の体温計が必要となります。

婦人体温計と普通の体温計は違う

基礎体温では、低温期と高温期の温度差は、わずか0.3~0.5度の微細な変化となります。普通の体温計は小数点第1位までしか測れないので、小数点第2位まで測れる婦人用体温計が必要なのです。

婦人用体温計は、女性の基礎体温を測る専用の体温計です。微細な変化を捉えることができるため、基礎体温を測るための必需品なんですね。基礎体温を測るためには、必ず婦人用体温計を使いましょう。

測り方の違い

婦人用体温計は脇の下でなく、舌の下で測るのが一般的です。舌の下の方がからだの中心の体温に近いため、より正確に体温を測ることができます。わずかな温度の違いを測定するため、正確に測る必要があります。また毎日決まった時間に測ることがポイントとなります。

基礎体温の測り方

基礎体温を測るためには、専用の体温計が必要であることがわかりました。つぎに、測る時のポイントを確認しましょう。

毎朝目覚めてすぐに測るのがベスト

測るタイミングは、朝目が覚めてすぐです。安静にして測らなければならないので、起き上がってはいけません。婦人用体温計を手に取り、静かに舌の下に入れます。寝返りをうたず、できるたけ安静にしていて下さい。体温計が鳴ったら、口から取り出し数値を確認しましょう。

正しく測るためのポイントは、なるべく毎朝同じ時間に計測することです。動いたり、起き上がると体温が上がるので正確な数値が出にくくなります。

就寝前に枕元に準備しておく

安静にして体温を測ることが重要なので、体温計は就寝前に手の届く場所に置いておくとよいでしょう。中には暗いところで光る機能のついた体温計もあり、嬉しい機能といえます。

またせっかく測った体温を忘れないように、すぐにグラフに記入するようにしましょう。最近ではスマートフォンアプリと連動して自動的に記録されるものもあります。自動的にグラフ化でき、グラフの読み方をアドバイスしてくれるアプリもありますので、参考にしてみましょう。

基礎体温から体調も分かる

基礎体温をつけることにより、排卵日や妊娠しやすい日がわかります。またグラフを読み解くことにより、病気の早期発見につながることもあるようです。

排卵の有無

基礎体温グラフが低温期と高温期の二層に分かれている場合、正常に排卵があったと考えられます。高温期は約14日間ですので、高温期の日数を数えることで次の月経日の予想が可能です。

しかし、グラフが二層に分かれていない、グラフがガタガタな場合また高温期が短い場合などは、月経があっても排卵がない可能性があり、これを無排卵といいます。無排卵が続くと不妊が懸念される場合があるため、婦人科に受診しましょう。

妊娠しやすい日が分かる

排卵日2、3前~排卵後1日が一番妊娠しやすいといわれています。妊活中の方は、基礎体温から排卵日を予測することで、妊娠の確立をより高めることが可能です。

妊娠を希望しない方は、排卵日を避けることにより避妊に役立てることができます。しかしながら、排卵日は体調やストレスなどで変化しやすいものです。避妊のためには、必ずコンドームなどの避妊具を使用しましょう。

病気の早期発見

基礎体温グラフを読み解くことにより、卵巣や子宮、女性ホルモンの状態がわかります。グラフ2層に分かれていたとしても、高温期が短い場合には黄体機能不全が疑われることも。また、月経がはじまっているにもかかわらず高温期が続く場合には子宮内膜症の可能性があるようです。

基礎体温は専用の婦人体温計で測ろう

基礎体温は妊活のためだけでなく、自分の体調を知るツールになり、大事な身体の健康を管理するために手軽で便利なアイテムであることがわかりました。

体調管理のために、基礎体温の測定を行う習慣を身につけることをおすすめします。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

妊活部編集スタッフです。妊活に関するお悩みを解決するためのサポートをします。最新情報から妊活にまつわる情報を提供します。