2018.07.04

【二人目が不妊になる原因とは】なかなか授からないときの理解と対策

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最近は晩婚に伴う高齢出産が当たり前になってきました。一人目が出産できたから次もきっと大丈夫だと思いきや、二人目がなかなか授からなくて、不安な日々を過ごしているご夫婦。そんな方に「二人目不妊」の原因と対処法について解説します。

近年増加している二人目不妊の原因と解決策を知りたい

一人目は授かったのに、二人目を望んだら中々授からない状態を「二人目不妊」といいます。このような夫婦が近年増加しているようですが、「一人目が問題なく出産できたのになぜ?」とお悩みではありませんか?

今回は、どうして二人目不妊は起きるのか、その原因と解決策を探っていきたいと思います。正しい知識を得て、二人目妊娠に向け、できることからはじめていきましょう。

不妊認定の目安

そもそも、不妊とはどのような状態をいうのでしょうか?日本産婦人科学科では、不妊を定義づける期間を「妊娠を希望し、通常の性交渉を行っているにも関わらず妊娠しない期間が1年以上」としています。

以前は、この期間が2年以上とされていましたが、現代の晩婚化、妊婦の高齢化を受けて、不妊の要素があればなるべく早く気付けるようにと、1年に短縮されたようです。

【参照リンク:http://www.jsog.or.jp/news/html/announce_20150902.html

二人目不妊の原因

一人目は出産できたのに、二人目はなかなか妊娠しない…。これは、なぜなのでしょうか?それには、下記の要因が関係していると考えられています。

加齢による卵子の老化

前回は妊娠したのに今はできない。この理由として、まずは時間の経過による卵子の老化が考えられます。卵子は、女性が胎児のときに既に作られていて、その時点で製造を終えてしまいます。出生後は排卵のたびに排出され、加齢と共に老化していきます。さらに、排卵に使われなくても、毎月1000個が自然に消滅していくのです。

昨今は、女性の社会進出や経済状況、ライフスタイルの変化により晩婚化が進んでいます。晩婚化が進めば、加えて晩産化も進み、結果として、一人目のときよりも卵子の状態が悪くなり、不妊になってしまうという夫婦が増えています。

もともと不妊症の要因があった

もともと不妊症の要因があった女性が、二人目のときにうまくいかず、そこで初めて不妊と分かる場合もあります。本来の体質は不妊症だったのですが、一人目はたまたま妊娠・出産できたというケースも。

この場合、二人目で不妊気味であることに気づき、その際に不妊症と判明することが多いようです。

一人目の出産における子宮や卵巣卵管のトラブル

一人目の出産で帝王切開をした方も、次の妊娠がしづらくなる場合があります。開腹手術を行ったあとは、卵管付近が癒着してしまうことがあります。また、残った傷に血がたまり、着床や精子の通行を阻害してしまうことも。

さらに、帝王切開をしていなくても、出産時に大量出血した場合は、受精卵が着床しづらい状態になったり、下垂体機能不全による排卵障害が起きたりする可能性もあります。

生活習慣やストレスによるホルモンバランスの乱れ

一人目を出産したあとは、家庭での生活、特に母親の生活は激変します。毎日が子どもを中心に動かねばならず、自分の体のケアまではとても時間をさけません。思い通りにならない日々に、ストレスも感じることでしょう。ただし、そのストレスが要注意なのです。

女性の体は、生理前?排卵までの間、スムーズに妊娠するための「卵胞ホルモン」と、排卵後?次の生理までの間、妊娠した際に体を保護する「黄体ホルモン」の、2種類のホルモンが分泌されることで妊娠に備えています。不妊に悩む人は、妊娠に必要なこのニつのホルモンバランスが、乱れていることが多いのです。

性交渉回数の減少

一人目の子の育児や、仕事に追われる生活を続けていると、性交渉をする気にならず、夫婦のセックス回数が極端に少なくなってしまいがちです。また、なんとか子作りをしなければと、排卵日を狙ってパートナーを誘うことで、段々と性交渉が義務に感じてしまう危険もあります。

そうすると、女性は元より、男性もプレッシャーに感じて、セックスに消極的になってしまったい、しまいには男性の勃起障害を引き起こす原因にもなってしまいます。

夫の精子の状態が悪い

女性の加齢による卵子の老化はよく注目されますが、男性も油断すると、加齢やストレスのほか、乱れた生活習慣によって、質のよい精子を作れなくなってしまいます。また、男性全般に当てはまることではありませんが、一部の男性は35歳を過ぎると、精子の機能が下がるといわれています。

30代で一人目は妊娠に成功しても、二人目がなかなかできずに悩んでいる夫婦は、勇気を持って男性も検査を受けてみることをおすすめします。

二人目を授かるためにできること

さまざまな要因で二人目不妊になる可能性がありますが、ここからは二人目を授かるために自分達でできることを紹介します。

医師に相談、検査を受ける専門のクリニックに受診

一番頼りになるのは、やはり医療機関への相談です。自分達だけであれこれ悩むより、経験豊富で専門知識もある医師に頼むのが、一番安心でしょう。医療機関なら正確な排卵日も把握できますし、受信することで子宮や卵管のトラブルも発見できます。

そして、年齢的な観点でいうと、女性は35歳を過ぎると、卵子の老化や婦人系の病気の発症率が上がり、妊娠確率が一気に下がりだします。一人目ですんなり授かった方も、不妊治療の末に授かった方も、不安に思う方は、なるべく早く受診することをおすすめします。

しかし、それには一人目の育児をしながらの通院が必要になります。動き回る小さい子どもを連れての通院は大変です。そして、ほかの不妊治療中の女性に配慮した病院は、子供NGの所もあるため、そのような施設にはあらかじめ託児所を利用するなどしてからの通院となります。二人目からの治療をストレスなく受けたい方は、事前に子供連れはOKか、託児所等のサービスのある病院を選ぶとよいでしょう。

夫婦で二人目妊娠に向けて協力しあう

二人目の妊娠を希望するなら、夫婦の助け合いが必要です。一人目のときには意欲のあった夫が、既に子どもがいる安心感からか、二人目でやる気になってくれない家庭も多いようです。妊娠に向けて、家庭で男性がやれることはいくつもあります。

それは、性行為に関することだけではなく、実際に子守や家事を夫が手伝ってくれる夫婦は、ほかに比べて二人目以降の出生率割合が高いそうです。女性だけが頑張るのではなく、夫婦でよく話し合い、男性にも理解と協力を仰ぎましょう。そして、1日でも早く妊活のスタートを切りましょう。

規則正しい生活を心がけ健康に気をつかう

女性の体は妊娠するために、排卵前と生理前で二種類のホルモンを分泌します。産後の生活習慣によっては、このホルモンバランスが崩れ、二人目不妊に陥りやすくなってしまいます。

産後の生活の変化やさまざまなストレスは、不規則な生活や食生活につながり、さらに冷えや肥満、痩せすぎなどを引き起こします。そして、結果としてホルモンバランスが崩れ、不妊に陥ってしまいます。大変ですがが、なるべくこれら生活の乱れを改善し、妊娠しやすい体でいられるように心掛けましょう。

骨盤ケアをする

二人目が授かりにくい原因として、骨盤の歪みも考えられます。出産の際に、大きく骨盤が歪んでしまったり、その後の生活で、骨盤に負担がかかるような姿勢をすることでも、骨盤は歪んでいってしまいます。

骨盤が歪むと血流が悪くなり、そこに位置する子宮や卵巣の機能が低下し、ホルモンバランスの乱れて、冷えを招いたりします。簡単にできる体操や補正グッズ、整体等で骨盤の歪みを戻しましょう。

受診しても原因不明と診断されたら

二人目不妊の原因もいろいろありますが、検査をしても原因がわからないといわれてしまう場合もあります。そのような場合は、あまり悲観せずに日常生活を見直して、ホルモンバランスを整え、健康で妊娠しやすい体づくりをしましょう。また、男性も健康的な生活を意識して、質のよい精子を作れるようにしていきましょう。

お互いの体や二人目不妊について正しい知識を持ち、自分達でできる対策と準備をして、妊活に臨みましょう。まずは二人でよく話し合い、良好な家庭を築いて行くことが一番ですね。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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