2018.07.04

適切な葉酸の摂取量とは。妊活中や妊娠中によい葉酸のおすすめ

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葉酸は、妊活中や妊娠中の女性にとって、積極的に摂取していくべき栄養素です。しかし、具体的にどのくらい摂取するとよいのかまでは、知らない人も多いのでは?そんな葉酸の適切な摂取量について知り、葉酸を上手に摂取するためのコツをお教えします。

妊娠前後に必要な葉酸の摂取量は

将来的に、子供を望んでいる妊活中の女性や、もしくは既に妊娠中の方でも、女性の体にとって大事な栄養素の一つである葉酸。この葉酸を積極的に摂取しようと思っても、どのくらいの摂取量が適切なのかをご存じでしょうか?

いくら推奨されているからといって、たくさんとればよいというわけではありません。こちらでは、妊娠の前後で必要な葉酸の摂取量や、より効果的に摂取する方法をお伝えします。正しい情報を知り、自身の体や赤ちゃんのためにも、上手に摂れるようにしましょう。

女性の1日の葉酸摂取目安量

改めていうと、葉酸は妊娠中や妊活中の女性の体にとって大切な栄養素です。そんな葉酸の1日の摂取目安量を見ていきましょう。

妊活中は400μg

葉酸は、緑の野菜や海藻などに含まれている水溶性ビタミンの一種です。胎児の神経系の発達に重要な栄養素です、あらゆる障害のリスクを減らせるといわれています。

また、妊娠2カ月目から摂取するとよいといわれています。葉酸は妊娠中だけではなく、妊活中の女性にも良く、毎日400μg(マイクログラム)を目安に葉酸を摂取しましょう。

妊娠中は480μg

妊娠中に葉酸を摂取するときに、すすめられている量は480μg(マイクログラム)です。妊娠していない場合は240μgなので、通常よりも2倍の摂取量が望ましいということです。

また、妊娠3カ月までは、しっかり葉酸を摂取したほうがよいと、厚生労働省も推奨しています。しかし、過剰に摂取すると、体に不調が出ることもあるため注意が必要です。ちなみに厚生労働省では、葉酸の摂取量上限を1日あたり1000μgとしています。

授乳中は340μg

妊活中や妊娠中だけではなく、授乳中にも葉酸を摂取することは大切です。授乳中の葉酸は、産後の体の回復を助け、母乳を生成するという重要な働きをしてくれるので、積極的に摂取していく必要があるでしょう。

授乳していると、体内から葉酸が減っていきますので、1日に340μg(マイクログラム)摂取することが推奨されています。また、こちらも過剰な葉酸摂取は、体に不調をきたすので注意が必要です。

葉酸の摂取量不足に関するリスク

妊活中や妊娠中、さらには授乳中にも必要で欠かせない栄養素の葉酸。過剰に摂取することは、体に不調をきたすこともあります。しかし、逆に葉酸が不足していると、それはそれでリスクもあるということを覚えておきましょう。では、どのようなリスクがあるのでしょうか。

胎児の正常な発育に問題が生じる

母親の葉酸の摂取量が不足してしまうと、お腹の赤ちゃんの正常な発育に影響が出てしまいます。例えば、赤ちゃんが神経管閉鎖障害になってしまったり、無脳症になったりなど、さまざまな症状を引き起こす可能性が高くなってしまいます。

お腹にいる赤ちゃんは、お母さんが食べるものなどから栄養をもらって成長していくため、妊娠中の食事には、特に気を付ける必要があるでしょう。

動脈硬化のリスクが高まる

葉酸の摂取量が不足すると、動脈硬化のリスクが高まってしまいます。なぜかというと、葉酸には動脈硬化の引き金となっているアミノ酸の一種である「ホモシステイン」を、無害化する作用があるのです。葉酸が不足すると、血中のホモシステインの濃度が上昇し、動脈硬化の可能性が高くなります。

過剰摂取もよくありませんが、不足しがちなのもよくないので、適切に摂取していく必要があります。

体が疲れやすくなる

葉酸が不足すれば体調不良となり、血液や血管を調整する栄養素が減ってしまいます。すると、血行が悪くなって、全身に酸素が行き届かないなど、疲れやすさや体のだるさが生じます。

さらに、むくみや冷え性の原因ともなり、めまいや貧血も起こしやすくなるともいわれています。貧血が長く続けば、それだけ葉酸が不足しているというサインですので、注意しましょう。

葉酸の摂取量を安定させるコツ

葉酸が不足すれば、それだけ体にリスクがあります。しかし、葉酸を摂取するといっても、うまく摂取量を安定させるためにはコツが必要です。日頃から葉酸を摂取するときに、過剰に摂取しないために、そして葉酸を不足させないためにも、バランスを考えていきましょう。では、安定させるコツというのをお伝えしていきます。

葉酸を多く含む食品を摂取する

日頃から、食事に葉酸を取り入れてみましょう。葉酸は、野菜ではホウレンソウなどの緑黄色野菜に多く含まれています。さらに野菜だけではなく、肉類や卵黄、牛乳や豆類などの食品にも多く含まれているため、食事に取り入れやすいのではないでしょうか。

ちなみに、牛の肝臓50gには葉酸は500μg、ホウレンソウ100gには210μg含まれています。

サプリメントを活用する

葉酸は、水溶性ビタミンなので水に溶けやすく、熱に弱い性質をもっています。よって、食事だけで葉酸を摂取しようとせず、サプリメントを活用して摂取することも推奨されています。

葉酸サプリメントにもさまざまありますが、「エレビット」というサプリメントは、1日800μgも摂取できるように開発されたものです。妊娠中は1日480μgが推奨量なので、それ以上の葉酸を摂取できるのです。

エレビット以外にも、葉酸を補えるサプリメントはあるので、不足しがちな葉酸を補ってもらえそうなサプリメントを活用していきましょう。

調理法や保管法を工夫する

葉酸は熱に弱い性質のため、ホウレンソウなどを炒めるときは、さっと火を通す程度にしましょう。もしくは、溶けだしても問題ないように、スープやみそ汁などに入れるなど、葉酸を上手に取り入れる調理法がおすすめです。ホウレンソウは葉酸含有量も多いですが、鉄分も多いため、貧血予防にもおすすめです。

また、特におすすめする食材がレバーです。牛、豚、鶏のレバーは、葉酸や鉄分が豊富です。牛は1000μg、豚は810μg、鶏には1300μgというように、葉酸の含有量はずば抜けています。同じく、葉酸が多いニラと合わせてレバニラ炒めにするなど、妊娠中の葉酸摂取におすすめ食材だといえます。

ちなみに、葉酸は光に弱い性質なので、日に当たる場所に食材を置かず、なるべく冷暗所に保管するようにしましょう。保管後は、早めに食べるように心がけていきましょう。

上手に葉酸を毎日摂取しよう

葉酸という栄養素は、体にとってはかなり重要なものです。妊娠中は、特にお腹の赤ちゃんの発育のためにも、お母さんが積極的に摂取していく必要があります。とはいえ、葉酸が大事だからといって、過剰に摂取し過ぎることもよくありません。

葉酸不足によるさまざまなリスクを避けるためにも、何事もバランスよく食事に取り入れ、上手に葉酸を摂取していきましょう。食事では追い付けないという場合は、サプリメントを利用するなどして、体にとって大切な葉酸を補っていきましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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