2018.07.04

生理は年齢と共に変化していく、初潮から閉経までの変化を知ろう

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年齢とともに変化しやすい生理の悩みや生理痛の症状を分かりやすく解説します。また40代以上なら知っておきたい閉経の兆候や閉経後の身体の変化なども集約しています。自分や大切な人の変化に気づけるようになる為に理解しておきましょう。

生理の悩みは年齢とともに変わっていく

女性に生まれた以上、10歳頃~50歳頃まで生理と向き合っていくものですが、年齢とともに生理に関する悩みも変化していくものです。思春期の頃は慣れない生理の症状や生理不順、生理痛の痛みなどが多く、ホルモンの分泌量が盛んな20代~30代は妊娠を踏まえた悩みや、ストレスからの生理不順の声が多く聞かれます。

閉経に向かう40代~50代は更年期障害を伴う悩みを持つ人が非常に多く、どの世代も生理の悩みは尽きないものです。しかし、変化しやすい部分を理解しておけば、今後変化を感じても冷静になれたり、対処できるかもしれません。年齢ともにどうやって生理が変化していくのか、みていきましょう。

エストロゲンの分泌量は年齢ごとに変化する

まず「エストロゲン」とは何か?それは女性ホルモンの一つで、別名「卵胞ホルモン」。卵巣の中で2つの女性ホルモンがそれぞれの役割を担い、日々妊娠に備えるため働いています。このバランスが崩れると体調を崩してしまうことも。生理前になり、もう一つ女性ホルモンであるプロゲステロン(黄体ホルモン)が優位になると、気持ちが沈みやすかったり、イライラしたり、だるさを感じやすかったりなどの症状が現れます。

エストロゲンは8~9才ごろに分泌が始まり、思春期に女性らしい身体にするため、乳房を発達させ、女性らしい丸みのある身体つきにしていきます。20~30代が一番分泌量が安定し、妊娠をより可能な状態に整えていきます。閉経を迎える40~50代は分泌量が減ることによって更年期障害が現れます。それにより、のぼせや不眠、気持ちの不安定さなどが見られ多くの女性を悩ませています。

ちなみに、エストロゲンは肌や髪にハリやツヤを与えるため美容面でも注目されやすく、大豆食品に多く含まれてるため話題になりましたが、食品から摂っても吸収できる人とできない人がいるのが事実です。これは簡単な検査を受けるとわかるようで、豆乳を頑張って飲んでもエストロゲンが増えない人も多くいるのです。難しいことですが、ホルモンは多ければいいのではなく、多いことで生理不順や体重の増加、体調不良などもありえるので、2つの女性ホルモンのバランスを整えることのほうが大事なのです。

年齢ごとに変わる生理痛

生理痛は個人差が大きいものでもありますが、年齢でも変化があります。年齢による生理痛の変化の要因を解説します。

思春期に感じる生理痛

初潮を迎えてしばらくは、ホルモンの分泌が不安定な状態が続きます。この時期はエストロゲンの分泌が少なく、子宮口が未発達なため生理痛に悩まされやすいのが一般です。子宮口がせまいことでスムーズに経血が押し出されず、圧力がかかります。これが強い痛みの一因になっています。

20~30代に感じる生理痛

就職し社会的なストレスが増えるこの年代は、不規則な食事や睡眠などの生活の乱れが原因で、生理痛が重くなることがあります。また、年齢とともに婦人科系の疾患になる可能性は上がります。レバーのような塊が多く出たり、不正出血、生理中以外の腹痛などがあれば、婦人科を受診したり、健康診断や定期検診を受けて早期発見に努めましょう。

出産後に感じる生理痛

出産を経験すると子宮口が広がるため圧が減って、生理痛が軽くなったと感じることが多い。しかしその逆でひどくなることもあるのです。一番多いのが、産後のホルモンバランスの乱れや、慣れない育児からくるストレスです。そのため、忙しいなかでもストレスや疲れを溜めないようにするのがよいのですが、実際はなかなか難しいことでもあります。一人で悩まず周りの協力を得て、一人の時間をつくって自分が好きなことするのがよいでしょう。

40代で感じる生理痛

40代で考えられる原因の多くは更年期です。更年期に入ることで生理周期や経血量、生理がくる頻度に変化が見られます。閉経が近づいているこの時期は生理痛も軽くなるのが一般的ですが、ひどい生理痛がきたときは病気や身体からのサインかもしれないので、婦人科に相談してもよいでしょう。

閉経とは

閉経とは前回の生理から以後永久的に生理が来ないことを指します。生理が来なくなり1年が過ぎると閉経と判断してよいです。

閉経の兆候

早い人で40代前半から生理周期が長くなり、毎月一定に来ず間隔があくようになります。生理の期間が短くなったり、経血の量が減るなど軽い生理が続きます。一般的に多いのは50~55才の間に閉経を迎えますが、長い人では60才近くまで生理が続く人もいるなど、個人差は大きくあります。

生理が来なくてもまだ閉経ではない可能性も

完全に閉経するまでには波があり、2,3カ月後に突然生理がくるということもあるので、早めの判断はしないほうがよさそうです。なぜなら、この時期も妊娠の可能性はないというわけではないのです。避妊を怠り気づかないうちに妊娠していたというケースもあるので、生理が止まって1年間くらいはじっくり様子を見ましょう。

閉経後に起こる体の変化

閉経を向かえると現れるのが更年期障害です。機能しなくなった卵巣が原因で、ほてりやめまい、イライラなどが出やすくなってしまうのです。

閉経後は食欲が増加する

女性ホルモンが減ることで脂肪が燃えにくくなったり、食欲のコントロールができなくなり、太りやすくなってしまうケースが多いようです。食欲のコントロールに慣れないときは、日常生活に運動する時間を増やしていきましょう。ハードなものでなくていいので、ウォーキングやエクササイズなど取り入れやすいものから始めてください。

骨粗鬆症になりやすくなる

女性ホルモンには骨の生まれ変わりを正常に保つ働きがあるので、これが減少することにより骨粗鬆症になりやすくなります。ホルモンの減少を補うためにカルシウムやビタミンD、ビタミンKなどの骨の形成に関わる栄養素を意識して摂るようにしてください。散歩と合わせて日光浴をするのも、ビタミンDがつくられるのでおすすめです。

おりものの量が減る

おりものには膣を清潔に保つための自浄作用があるのですが、閉経後はおりものの量が減ってしまうので、雑菌の繁殖により炎症が起きたり性病にかかりやすくまります。閉経後でもおりものの量が変わらないときや異臭、色がついているなどいつもと違うときは病気の可能性もあるので注意が必要です。

悩みの原因を知って解決しよう

どの年齢の悩みも、やはり原因の把握が悩み解決の第一歩になります。原因が生活習慣にあるのなら、自身で変えていく必要がありますし、ストレスや疲れからくるものだったら休養や発散が大事になってきます。

女性ホルモンの異常や病気の発症であれば、自己判断せず婦人科で血液やエコーなどの検査を受ける必要性がでてきますので、柔軟に判断してください。当てはまる原因に合う解決策を実行するのが、一番の近道であり最適だと言えます。

生理や閉経後辛いことがあれば、周りの人に相談してみてください。経験談から悩み解決の糸口が見つかるかもしれませんし、話すだけでも心の持ちようが変わったり、負担が減ったりするでしょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

妊活部編集スタッフです。妊活に関するお悩みを解決するためのサポートをします。最新情報から妊活にまつわる情報を提供します。