早く子どもを望む場合、いつ仲良しすれば最も妊娠しやすいか気になりますね。以前は、排卵日が最も妊娠する確率が高いとされていましたが、現在は違います。ここでは、妊娠する確率を高めるために、排卵日前後のタイミングについて解説していきます。
妊活中の方は、できることなら少しでも妊娠する確率を上げたいですよね。「排卵日当日に仲良しすると、最も妊娠しやすい」ともいわれていて、実際にどうなのか気になるところでしょう。
そこで、排卵日当日はタイミング的にどうなのか、また排卵日を特定する方法などについて、取り上げていきたいと思います。排卵日と妊娠の正しい関係を知ることで、妊娠する確率を高めましょう。
排卵日当日にタイミングを取った場合の妊娠確率はどのくらいなのかについて、みてみましょう。
月経周期が安定している女性が、排卵前後でタイミングをとった場合、妊娠の確率は20~25%程度といわれています。体調やストレス、年齢など、さまざまな要因があるので一概にはいえませんが、割と低いことがわかりますね。
「排卵日当日に仲良しすることが、最も妊娠確率が高いのでは?」と思う方もいるでしょう。なぜ、排卵日前日のほうが、妊娠する確率が高いのでしょうか。これは、卵子と精子の寿命に関係があります。
卵子の寿命は、たったの2日間です。また、そのうちに受精が可能な時間は、おおよそ12時間とされています。精子の寿命は2~3日で、射精直後は受精能力はありません。双方とも、限られた時間のなかで出会う必要があります。
このため,排卵日当日に仲良しをした場合、卵子の寿命に精子が間に合わない可能性があります。卵子が元気な間に、出会えないかもしれないということですね。つまり、排卵日よりも前に仲良しすることで、子宮の中で精子が卵子を待っている状態にすることが、ベストということになります。
排卵日当日に仲良しをした場合、男の子が生まれる確率がアップするといわれています。精子には女性の染色体をもつX型、男性の染色体をもつY型の2種類があります。Y型の精子の特徴は数が多い、アルカリ性に強い、寿命が短いなどです。このため、膣内がアルカリ性に傾く排卵当日が、最も有利となります。これが排卵当日の仲良しで、男の子が産まれやすいという理由のようです。
ちなみに、X型精子の特徴は数が少ない、酸性に強い、寿命が長いなどです。ばい菌の侵入を防ぐため、膣内は常に酸性となっています。排卵日が近づくとアルカリ性に傾くので、その前に仲良しすることで、女の子が産まれやすいようです。
排卵日前日の仲良しが妊娠する確率を高めることがわかりましたが、そのためには排卵日を正確に予測することが重要です。
病院で、超音波で卵胞の大きさを測定して、排卵日を特定する方法があります。膣内に超音波プローブといわれる2cm程度のスティックを入れることで、卵巣や子宮の状態を把握できます。
卵胞が20mmを超えると、排卵する可能性が高まるため、より正確に排卵日を予測することが可能となります。
排卵のきっかけはご存じでしょうか。脳下垂体からLHホルモン(黄体化ホルモン)が、短時間に大量に分泌されることを、LHサージといいます。LHサージのおよそ40時間以内に、排卵が起こるとされています。
排卵検査薬は、尿中に含まれるLHホルモンに反応し、排卵日を予測するものです。方法は、スティック状の検査薬に尿をかけるだけなので、非常に簡単です。さまざまなものが市販されていますが、信頼できるものを選びましょう。感度が高いほうが、より早く排卵日を予測することが可能です。
おりものの性状の変化も、排卵日を予測するために役立ちます。排卵が近づくと、おりものの性状は変化します。排卵に向けて卵胞の育つ卵胞期には、おりものは日ごとに増え、粘度が増すため伸びが良くなります。また、卵白のように糸を引くこともあります。
排卵が終わると量は減り、やや黄味を帯びたカサカサしたような状態になります。個人差もありますが、普段からおりものを観察し、伸び具合や色、量などをチェックするとよいですね。
排卵日に、妊娠する確率を高めるにはどうしたらよいのでしょうか。仲良しすることはもちろんですが、自身やパートナーが健康であることも大切です。
排卵日当日だけではなく、排卵日の2~3日前から仲良しをすることで、妊娠の確率をアップできます。また、排卵日前後だけを定めて仲良しをするよりも、普段から仲良しをしているほうが、妊娠しやすいという研究結果があります。
「排卵日に向けて今日はしなければ」と思うと、ご自身にとっても、パートナーにとっても、双方に気負いが生じて、ストレスとなることもあり得ます。なるべく、普段から仲良しできるような関係や、環境を整えることも重要といえるでしょう。
健康な卵子と精子を出会わせるためにも、質のよい睡眠をとるようにしたり、バランスのよい食事を摂るように心がけましょう。太り過ぎや痩せすぎは、ホルモンバランスを崩す可能性もあります。したがって、健康的な体重の維持に努めましょう。
過度なストレスは、心の健康に支障を来します。妊活中だと、生理が来るたびに「今月もダメだった」と落ち込むこともあるでしょう。子どもを望むからこその、心の正常な反応です。あまり気負いすることなく、次に向けてトライできるように、ときには気晴らしやストレス発散が必要です。
精子の質の低下や、排卵日のずれを予防するためにも、妊活中はタバコやお酒を控えるようにしましょう。喫煙は精子の質を低下させます。また、流産の可能性を高めることが知られています。
喫煙と異なり、飲酒は必ずしも止めなければならないわけではありませんが、飲み過ぎは健康にもよくないので、男女とも適度な飲酒を心掛けましょう。
妊活中は、できるだけ正確な排卵日を予測するために、基礎体温や排卵検査薬などを利用する方も多いでしょう。もちろん、妊活する確率を高めるためには必要なことです。しかし一方で、子どもを望むあまりに、過度なストレスになることもあります。
体の健康だけでなく、心の健康にも目を向けましょう。時には休息もしつつ、自分とパートナー、ニ人のペースで妊活にトライしましょう。