「人工授精の前日までの過ごし方」流れをおさえて計画的に妊活を

子どもが欲しくても、なかなかできずに悩んでいる夫婦はたくさんいます。不妊治療にもさまざまな方法があり、そのうちの一つが人工授精です。妊娠する可能性を高める方法ですが、人工授精を受けるにあたって気を付けたいポイントとについて取り上げます。

人工授精を行う前日はどう過ごせばいいのか

子作りがなかなかうまくいかず、不妊治療を受ける人は増えてきています。そんななかで、人工授精を選択している人もいるでしょう。その場合、できれば人工授精前日までの流れを、把握しておきたいと思いませんか。

ここでは、治療の流れや前日までの過ごし方について解説します。まずは正しく理解して、計画的に妊活を進めましょう。

精子を子宮に注入する人工授精

人工的に、卵子が授精しやすい環境を作り、妊娠確率を高める人工授精ですが、どのような治療なのでしょうか。

排卵前日から当日に行う治療

人工授精の治療は、排卵前日から当日にかけて行う治療方法です。排卵日の前日、もしくは当日を狙って、精子を直接子宮に注入することによって、妊娠する確率を高めます。排卵日の前後が、一番妊娠しやすい時期といわれており、妊活を成功させるためには、この時期を狙うことが一番効果的です。

そのためには、排卵日がいつなのかを把握しておく必要があります。個人差や月経周期によって変わってきますが、一般的には、次回月経予定日の約14日前が排卵日といわれています。また、基礎体温を毎日測ることによっても、排卵日を知ることができます。基礎体温が高くなる、高温期に入る時期が排卵日にあたります。

精子に問題がある場合に特に有効

人工授精の治療は、精子など男性側に問題があるときに、有効な治療法といわれています。精子が少なくなる精子減少症や勃起不全、精子無力症といった、男性側に不妊の原因がある場合は、うまく子宮内に精子がいかないため、不妊につながります。

このように、男性に原因がある場合は、子宮に直接精子を注入する人工授精が有効的です。

人工授精の治療の流れ

子宮に直接精子を注入する人工授精ですが、人工授精はどのような流れで治療を受けるのでしょうか。

排卵のタイミングで予約

人工授精の治療の予約は、排卵の前日もしくは当日に行うため、治療の予約も排卵のタイミングを見て行う必要があります。

基礎体温の変化や、月経周期で排卵日を知ることができるので、妊活を行っていて人工授精を考えている場合は、基礎体温や月経周期をしっかりと管理しましょう。

精液の採取または持参する

人工授精の治療の予約を行ったら、精液を採取するか持参します。精子は時間が経つにつれて、動きが鈍くなってしまうため、指定時間内に提出することが、人工授精を成功させるにあたり大切になってきます。

自宅で精子を採取して病院へ提出する場合は、コンドームは一切使わず、直接提出用の容器へ出すようにしましょう。コンドームの中には、殺精子剤が使われているものもあるので、注意が必要です。また、病院内で精子を採取する場合は、専用の個室内で採取します。

人工授精までどう過ごすか

人工授精を受けるにあたって、治療前にはどのように過ごせばいいのでしょうか。

禁欲期間は基本的に必要なし

人工授精による不妊治療が必要な場合、男性側の精子に問題があることが多いです。そのため、精子を出さない禁欲期間を設けたほうがいいと考える人は多いですが、基本的には禁欲期間を設ける必要はありません。

毎日新しい精子が作られているので、適度な間隔で精子を放出していく必要があります。禁欲期間を長く作ってしまうと、逆に精子の質が下がってしまうため注意が必要です。

前日の性交は医師に確認を

子作りの基本は、性交渉によるものですが、人工授精を行う前日に性交渉を行う場合は、事前に担当医に確認するようにしましょう。病院や担当の医師の方針、またはカップルの状況によっても、行ってもよいかどうあは変わってくるので、確認が必要です。

葉酸をとることを推奨

人工授精を行う前から、葉酸を積極的に取っていくことをおすすめします。葉酸はビタミンB群の一つで、赤ちゃんの成長に関わってくることから、赤ちゃんのビタミンとも呼ばれています。妊娠前や妊娠後などに、重要になってくる栄養素なので、積極的に摂取していきたいです。

葉酸は新しい細胞を作ることをサポートしたり、赤血球を作ったりするのにも必要です。健康で元気な赤ちゃんを産むためにも、意識して取り入れましょう。

計画的に治療に臨もう

計画的な子作りを行っていても、なかなか妊娠できずに悩んでいる夫婦はたくさんいます。子供がなかなかできないのは、さまざまな原因が考えられますが、産婦人科の医師に不妊について相談することも大切です。

不妊治療の一つである人工授精は、排卵日を狙って子宮に直接精子を注入して治療を行うため、計画的に治療を行っていく必要があります。しっかりとパートナーと話し合い、協力し合って妊活を成功させましょう。