2018.07.05

排卵誘発剤の種類について。不妊治療で使われる薬の効果と副作用とは

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排卵誘発剤を使用した不妊治療を試そうとしている人は、たくさんの種類がある排卵誘発剤の効果だけでなく、副作用もしっかり把握しておかないと不安ですよね。そこで今回は排卵誘発剤の種類と、それぞれの種類の薬の効果と副作用について見ていきましょう。

排卵誘発剤を開始するタイミングはいつ

排卵日に合わせて、性交渉を集中的に行うタイミング法を、続けていても、妊娠の兆しが無い場合は、排卵誘発剤を使った不妊治療を試してみたいと思う方も多いでしょう。しかし排卵誘発剤にはさまざまな種類がありますから、副作用や使用のタイミングなどがよく分からないと、不安になってしまいますよね。

そこで今回はそのような方の不安を解消するために、排卵誘発剤の種類や効果、副作用や使用のタイミングについて、見ていきましょう。

不妊治療で使われる排卵誘発剤とはどんな薬なのか

不妊治療では、よく排卵誘発剤という薬が使われます。特に不妊治療中の方は、これから実際に使うことがあると思うので、ぜひ以下で見ていく排卵誘発剤の効果と副作用を、よく確認しておきましょう。

排卵を促す効果がある治療薬

排卵誘発剤は、卵胞の成熟や排卵を促す薬です。その種類は多く、例えばクロミッドという排卵誘発剤は、卵胞の成熟に欠かせないホルモンの分泌を促進し、卵胞の成熟を促します。また効き目が強く、注射して投与するhCG製剤という排卵誘発剤は、黄体ホルモンの分泌量を増やし、排卵を促進します。

副作用のある排卵誘発剤

排卵誘発剤には副作用もあるので、使用前には必ず副作用についても、よく把握しておくことが大切です。排卵誘発剤の副作用には、卵巣過剰刺激症(OHSS)やアレルギー反応などがあるとされています。

比較的刺激が少ないクロミッドやセロフェンなどの、錠剤タイプのものは、副作用のリスクも少ないですが、効き目が強めのhCG製剤やhMG製剤などの、注射で投与するタイプのものは、副作用のリスクも高いので、使用には特に注意が必要です。

副作用の症状について

排卵誘発剤の副作用の症状には、主に頭痛や吐き気などがあります。錠剤タイプの排卵誘発剤の中で、効き目が強いクロミッドの副作用には、倦怠感や多胎妊娠などの副作用のリスクもあるので、注意して下さい。またテルグリドという錠剤タイプの薬には、副作用に食欲不振があるとされています。

注射薬の副作用として

効き目が強いとされている注射で投与するタイプの排卵誘発剤は、特に副作用のリスクが高いので、使用前には必ず医師から、よく説明を受けるようにしましょう。

例えばhCG製剤やhMG製剤の代表的な副作用には、卵巣過剰刺激症(OHSS)が挙げられます。卵巣過剰刺激症になると、腹水が溜まったり、卵巣が腫れたりというだけでなく、腎不全や血栓症などの深刻な合併症を引き起こすこともあるのです。

排卵誘発剤にはどんな種類があるのか

排卵誘発剤には実にさまざまな種類がありますから、自分に合うものを見つけるのは大変ですよね。そこで以下では排卵誘発剤の種類を見ていきましょう。排卵誘発剤を使用した不妊治療を検討している方には、ぜひ以下で見ていく排卵誘発剤の種類を、よく把握しておくことをおすすめします。

排卵誘発剤には内服薬と注射薬がある

張り餡誘発剤には内服薬と注射薬の2種類に大別されます。内服薬は手軽に投与でき、体の負担が少ない代わりに、効果が薄めですが、注射薬は体の負担が大きく、投与方法も難しい代わりに、効き目が強めとされています。

そのため、排卵誘発剤を使用する不妊治療では多くの場合、始めに内服薬から投与して、効果が出なければ注射薬を投与するとされているのです。

内服薬について

内服薬タイプの排卵誘発剤には、主にクロミッドとセキソビットという種類があります。クロミッドは内服薬タイプの薬の中でも、効果が強いので、副作用のリスクも高めですが、セキソビットは効果が薄い代わりに、副作用のリスクは少ないので、副作用が気になる方は、セキソビットから投与されることもあるそうです。

またセロフェンという内服薬は、クロミッドと同じく、主にクロミフェンクエン酸塩から作られているので、効果もクロミッドとほぼ同じです。ただセロフェンはジェネリック医薬品なので、価格が比較的安く、クロミッドは先発医薬品なので、価格は高めという違いがあります。

また内服薬タイプの排卵誘発剤には、テルグリドというものもあります。テルグリドは排卵を阻害するとされているプロラクチン(乳汁分泌ホルモン)の分泌を抑え、排卵を促す効果があるとされているのです。

注射薬について

内服薬タイプよりも効果が強い代わりに、副作用のリスクも高いとされている注射薬タイプの排卵誘発剤には、hMG製剤やhCG製剤などがあります。特に黄体ホルモンと卵胞刺激ホルモンの両方が含まれているhMG製剤は、多胎妊娠や卵巣過剰刺激症候群などの副作用が起きやすいとされているのです。

卵巣過剰刺激症候群では腹水が溜まり、体重が増加するという症状が出るので、hMGの投与中にそのような症状が出たら、医師に必ず相談しましょう。さらにhMGを投与すると、多胎妊娠の確率が通常より20%上昇するとされているのです。

このhMG製剤と異なり、卵胞刺激ホルモンだけが含まれているフェルティノームPという注射薬は、hMG製剤よりは副作用のリスクが少ないとされています。しかし多胎妊娠の確率は同じだけ上昇するとされているので、使用前にはよく医師と相談しましょう。

またhCG製剤は脳の下垂体から分泌される黄体ホルモンと、ほぼ同じ働きをする薬で、主に排卵や受精卵の着床を助ける効果が、あるとされています。しかし卵巣過剰刺激症や発疹、めまいや頭痛などの副作用があるので、使用には注意が必要です。

どのような場合に排卵誘発剤がつかわれるのか

不妊治療中に、排卵誘発剤がいつ使用されるのか、分からないと不安になりますよね。そこで以下では、不妊治療中に排卵誘発剤が使用されるタイミングについて、見ていきましょう。

体外受精の卵子採取の為に使われる

体外受精の際には、より受精しやすい質の高い卵子を採取するために、排卵誘発剤が使われることがあります。自然に卵子が、問題無く排出されていれば、排卵誘発剤を使用する必要はありませんが、周期が不規則な場合は、卵子を確実に採取するために、排卵誘発剤を使用することがあるのです。

排卵障害がある場合

排卵が不規則だったり、排卵が完全に止まってしまったりする排卵障害に陥っている場合は、その治療のために排卵誘発剤が使用されることもあります。排卵障害の改善のためには、より効き目が強い注射薬を使うことが多いですが、卵子の採取を目的に、排卵誘発剤を使用する体外受精や人工授精の際は、効果が薄めの内服薬を使うことが多いようです。

タイミング法で上手く妊娠しない場合

排卵日付近で性交渉を行い、妊娠確率を上げるタイミング法は、不妊治療における最初の手段として、試される方法ですが、そのタイミング法を長く続けても妊娠しない場合は、次のステップとして、排卵誘発剤の使用が勧められることがあります。

そのような場合では、通常効果が薄めの内服薬から試していくことになります。

医師と良く相談し自分に合った不妊治療を進めていく

不妊治療では多くの場合、排卵誘発剤は無くてはならないものです、しかし副作用のリスクがあるので、事前に必ず担当医から説明をしっかり受けましょう。そして医師と相談しながら、排卵誘発剤を上手く活用することができれば、不妊治療が上手くいく可能性も大きくなるので、タイミング法が上手くいかず悩んでいる方は、ぜひ排卵誘発剤を使用した不妊治療を検討してみて下さいね。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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