「そろそろ子どもが欲しいな」と感じたときに、まず最初に知ってほしいことが「排卵日を予測して妊娠の確立を上げることができる」ということです。本記事では、排卵日と妊娠の関係や、一番妊娠しやすいタイミング、排卵日を予測する方法を解説します。
排卵日に性行為をすると妊娠の確立が上がることが科学的にも証明されています。「子供が欲しい」と思い妊活を始めようとしている人にとって、自分の排卵日を予測する事は一番最初にスタートさせるべきことです。
排卵とは何かということから排卵と妊娠の関係、排卵日の予測方法などを詳しく解説しますので参考にしてみてください。
排卵という言葉は多くの人が耳にしたことがあると思います。排卵とはどのような役割をしているのか、いつ事起こるのかを解説します。
まず排卵とは、生理終了後から妊娠をする準備のために卵巣の中にある原始卵胞が発育します。成熟した原始卵胞は卵子となり、黄体形成ホルモンによって卵巣から卵管へ排出されます。この現象を「排卵」と呼びます。
通常1カ月に1度あり、同時に妊娠したときのために子宮内膜が厚くなりますが、受精できずに終わると厚くなった子宮内膜が必要なくなるため生理となって剥がれ落ちます。
一般的には月経周期が28日の場合は月経開始日の14日前に排卵が起こると言われていますが、個人差があるため月経周期や体調によって前後することがあります。
生理日を基準とした計算方法はあまり確実と言えるものではなく、その時々によって前後してしまうため自分に合った排卵日の予測法を見つけることが望ましいです。
妊娠をするためには、卵子と精子が出会って受精する必要があります。卵子はおよそ24時間、精子はおよそ1週間しか生存できないと言われているため、両者のタイミングを合わせる必要があります。
この卵子と精子の生存できる時間を考慮すると、排卵日の前に性交渉をして排卵前に精子を母体の中で待機させておくことによって妊娠する確率が高まります。
妊娠擦る確率が最も高いと言われているのは排卵日の2日前と言われています。その科学的根拠や理由を解説します。
米国の生物統計学者であるデビッド・ダンソン博士が妊娠を希望しているカップルを集めて妊娠に関する実験を行った結果、妊娠をしやすかったのは排卵日の5日前から排卵日当日までにの6日間に性交渉を行ったカップルでした。その中でも最も妊娠したケースが多かったのが排卵日の2日前に性交渉を行ったカップルという結果が出ています。
この研究結果が、排卵日の2日前に性交渉を行うと妊娠しやすいと言われるのを証明したことになります。
通常女性の膣内は酸性で、アルカリ性である精子が死滅しやすい環境です。しかし、排卵日の数日前から女性の体は妊娠をするために膣内がアルカリ性に変化して精子が生存しやすい環境に変化します。
性交渉により膣内に入った精子の中でも元気な精子たちは最低でも48時間は射精時の新鮮さを保って貯蔵庫に蓄えられるため、排卵が起きたときにも元気な状態で受精することができます。
また、この方法は妊娠の確立を高めることができますが、女性の年齢とともに確率が低下していきます。20代前半までは約50%の確立で妊娠することができますが、30代後半になると約30%まで低下します。
排卵日の前に性交渉すると妊娠の確立が高まることが分かりましたが、排卵日の翌日からは妊娠の確立はどうなるのかを解説します。
排卵の前に性交渉をすると妊娠しやすいのは、先に精子を膣内に入れて新鮮な精子と卵子が受精できるように準備するためです。また、卵子が受精しやすいと言われるのは排卵から6~8時間と言われるのでそのときに精子が受精できる状態であれば妊娠しやすいのです。
しかし、卵子が生存できるのは排卵が起きてから約24時間です。その間は受精することができるため、卵子が死滅してしまう前に性交渉をして精子を膣内に入れることによって受精することができれば妊娠することがあります。
排卵から2日以上が経過してしまうと卵子はすでに死滅していることが多いため、妊娠する確率は極めて低くなります。また、精子も次の排卵が行われるまで膣内で生存できる確率もかなり低いため次の排卵が行われる前に死滅してしまいます。
さまざまな方法によって排卵が起きた日を特定することができますが、排卵が行われたタイミングまでは分からなく、精子や卵子によって生存できる時間が違うので一概には言えませんが、排卵日から2日以降の確立は極めて低くなってしまいます。
基礎体温の変化によって排卵日を予測することができます。妊娠を望むのであれば基礎体温をつけるようにしましょう。
基礎体温で排卵日を予測するためには少しの温度変化を見極めなければいけないため、正しく測る必要があります。いくつかの注意点を守って測るようにしてください。
基礎体温を測るタイミングは朝起きてすぐです。就寝前に枕元に婦人体温計を置いておくようにして、起きたらすぐに寝たまま測るようにしましょう。
このときに体温を測り終わるまではなるべく体を動かさないようにしましょう。少しの体の動きで体温は上昇してしまうので、起きてすぐの状態の体温を測るために注意が必要です。
毎朝同じ時間に起床して計測することによって同じ条件下での測定となるため、正確な変化が分かります。人間の体は少しの環境の変化や心理状態によって体温が変化してしまいます。そのため、同じ条件下で測定をしなければ正しい基礎体温を測ることができなくなってしまいます。
「昨日は7時に測定して今日は休日だったから11時に測定した」というように大きなばらつきがないように注意しましょう。
婦人体温計は口の中に入れて測るものです。舌の下に体温計を入れて付け根あたりに先端をつけるようにして、毎日なるべく同じ部分で測定するようにしましょう。
口の中でも部分によって体温が違います。舌の周りでさえ体温が変化してしまうため、正確に測定するためにもなるべく毎日同じ部分で測るよう意識しましょう。
測定した体温は毎日数値とともに1枚の紙に記入して線グラフにするようにしましょう。線グラフにすることによって体温の変動が分かりやすくなり高温期や低温期が一目瞭然になります。
最初は記録することが習慣にないため面倒に感じたりしてしまったり、忘れてしまう事もありますがしばらくは毎朝の習慣として続けてみましょう。
記入するときに「体がだるい」「出血があった」など体の状態や「飲み会でアルコールを摂取した」「旅行をした」など通常と違う行動を一緒に書き込むようにすると、不調の原因や体温の変化など原因を見極めることもできます。
スマートフォンのアプリでも基礎体温を記録するためのものがいくつか出ているので活用するのも便利でしょう。紙に書き込むのはグラフにするために線を書いたり、テンプレートをダウンロードして印刷しなければならないため、面倒に感じてしまうこともあると思います。
アプリであれば、枕元にスマートフォンを置いておけばすぐに記録することができるので、簡単で短時間なので基礎体温の記録を始めるにあたってハードルが低いです。
同時に生理日の記録も出来たり排卵日の予測なども自動でしてくれる機能のあるものもあるため、自分に合ったアプリを選ぶようにしましょう。
女性の体は低温期と高温期のサイクルを繰り返しています。低温期から高温期に変わる直前にガクッと体温が落ち、このタイミングを「最低体温日」と呼びます。一般的に排卵日とされるのは最低体温日の前日から4日間の間です。
最低体温は個人差があるためどのぐらいの温度かというのは数カ月基礎体温を記録することによって自分の大体の最低体温が分かるようになります。
最低体温日の前日から4日間が基本的な排卵をするタイミングですが、基礎体温の記録から排卵した日を完全に特定することはできないので、目安としておくようにしましょう。
基礎体温から排卵日を予測する以外の方法を解説します。
子供を授かりたいと希望していたり、妊活中の人におすすめしたいのが排卵検査薬です。排卵日の直前に急激に増える黄体形成ホルモンの分泌量を検知することよって排卵日を予測することができます。基礎体温を計測し、大体の排卵日を予測して使用するようにしましょう。
この排卵前に分泌される黄体形成ホルモンが増加するタイミングで性交渉をすることによって妊娠する可能性を高めることができます。
スティック状のアナログタイプの検査薬の場合、尿を直接スティックに約3秒かけるか、紙コップなどに尿を採取して浸し5秒~15秒程度浸してMAXと書かれている線ぎりぎりまで吸収されたら、キャップをして水平な場所で線が出てくるのを待ちます。
検査を開始した日から排卵予知が出るまで1日1回朝1番の尿を避けるようにし、なるべく同じ条件下にして検査をするようにしましょう。
また、陽性の線が薄かったり陰性が続くなどの場合は病気が原因となっている場合もあるので、早めに婦人科などで相談するようにしましょう。
1番正確に排卵日を特定するには病院でエコー検査を受けることです。基礎体温による予測も排卵検査薬による測定も大体の時期が分かるようになっているものなので、正確な排卵日を調べたいというのであれば病院で検査を受けてみましょう。
いきなり検査に行くのではなく、電話などで相談をして検査ができるかどうかや、検査をする時期について確認して予約をするようにしましょう。
また、排卵検査薬を使用してタイミングを見て性交渉をしたにもかかわらず、なかなか妊娠できないという場合も一度病院で検査をしてもらうようにし、医師から性交渉のタイミングなどのアドバイスを貰うようにしましょう。
妊娠を望む人にとって、一番最初に始める方法がこの排卵日を特定して妊娠の確立を上げる方法です。まずは基礎体温を毎日測定して自分の身体のリズムを知るようにしましょう。それから排卵検査薬当等で排卵日を確認してチャレンジしてみましょう。
妊活は一人でできるものではありません。必ず夫婦で協力して精神的にも支え合う必要があります。そのため、妊娠について夫婦で話し合い力を合わせて妊活をするようにしましょう。
また、この方法は男性側に「排卵日だから性交渉をしなければならない」といったプレッシャーをかけてしまい、これが原因で勃起不全(ED)になることもあります。
そのため排卵日を意識した性交渉をするよりも、普段から週2、3回性交渉を行う事によって、ストレスやプレッシャーが無く妊娠に繋がることもあるので普段から仲良くするように意識しましょう。