2018.08.07

排卵日に起きる吐き気|原因と快適に過ごすための対処法

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排卵日に起こるさまざまな不調の中で吐き気を感じたことのある人も少なくないでしょう。本記事では、吐き気を感じる原因や日常生活で意識することによって改善することができるポイントの他にも、吐き気を感じたときの妊娠の可能性についても解説します。

排卵日前後の吐き気にどう対処するか

排卵日の前後に起きる吐き気を感じている人は女性の中でも少なくありません。吐き気があるだけでかなり体への負担があるため、日常生活への支障が出てしまう人も中にはいます。

排卵日の吐き気の原因を知り、対処法を行うことによって改善されることもあります。また、排卵日前後には吐き気の他にもさまざまな体の変化がありますので同時にチェックしましょう。

排卵日の吐き気の症状

排卵日の前後ではホルモンバランスに変化が起きるため、さまざまな不調を引き起こすことがあります。排卵日にかなりの不調を感じる人もいれば何も変わらず普段と同じような体調の人もいるため個人差がかなりあるとされています。

排卵日の症状として腹痛などの代表的なものから、意識していないと気づかない程も肌荒れまでさまざまな症状があります。その中でも、吐き気の症状がある場合は同時に食欲不振や少量の出血といった症状を感じることが多くあります。

排卵日付近に起きる吐き気の原因は

排卵日付近に起こる吐き気の原因にはさまざまなものがあります。自分の吐き気はどのような原因か見極めましょう。

女性ホルモンの影響

多くの排卵日前後の不調の原因は女性ホルモンの影響によるものとされています。排卵前後には急激なホルモンバランスの変化があり、同時に視床下部でコントロールが行われている自律神経にも影響が大きくあるため、身体に大きな負担をかけてしまうのでさまざまな不調を引き起こす要因となっています。

また、排卵によって排出された卵子が卵巣を傷つけてしまうことがあるため腹部の痛みや少量の出血といった症状がでることもあります。

肝機能の低下

排卵日のからだの不調の原因として女性ホルモン以外にも肝機能の低下が原因ともいわれています。偏った食生活や過度の飲酒などが肝機能の低下を招き、体のだるさや吐き気を引き起こします。また、基礎代謝の低下の原因にもなるため、冷えや疲れが起こりやすくなります。

肝機能の低下に気づかず改善しないまま放置すると、肝炎や肝硬変になる可能性もあるので注意が必要です。

排卵日に見られる吐き気以外の症状

排卵日には吐き気以外にもさまざまな体の不調がみられます。代表的な症状について解説します。

強い眠気

排卵日の直前から直後まで黄体ホルモンという排卵や妊娠を促すホルモンが急激に分泌されます。黄体ホルモンが増えることによって体温を上昇させ、強い眠気が伴うこともあります。

就寝前は体温が下がることによって熟睡できるようになりますが、黄体ホルモンによって体温が上がっているため睡眠の質が下がってしまい、寝付きが悪くなったり夜中に目が覚めてしまったりすることもあるので日中も眠くなってしまうこともあるようです。

お腹の痛みや張り

そもそも排卵とは卵子が卵巣から排出されることをいいますが、このときに卵子は卵巣の壁を突き破ります。そのため、卵巣の壁が傷ついてしまい軽い痛みを感じることがあります。また、排卵によって卵巣全体が少し腫れるので下腹部の張りを感じたり、女性ホルモンのによって腸が活発になるのでお腹の張りを感じることもあります。。

痛みの感じ方に個人差はありますが、病気などではなく排卵している証拠ともいわれています。

少量の出血

排卵日に起こる出血は「排卵出血」や「中間期出血」と呼ばれており、排卵によって傷ついた卵巣が出血してしまうことが原因とされており、ストレスなどの精神的負担などによってホルモンバランスが乱れると出血の量が増えることがあります。

毎月出血する人もいれば一度も出血をしたことがない人まで個人差がありますが、体調などによって左右されることがあります。通常は、下着に少しつく程度で1日~3日ほどで治まることが多いようです。

おりものの量が増える

排卵日は妊娠をするため卵胞ホルモンの分泌が増え、体の中に精子を受け入れやすい状態に体が変化します。受精をしやすくするため、1カ月の中で一番おりものの量が増え、透明で粘り気が強いものに変化します。

おりものの変化は女性の体調の変化を表します。排卵日のチェックをするときにおりものの変化を観察して調べる方法もあり、きちんと排卵が行われているしるしです。

胸が張る

排卵日直前から急激に増加する黄体ホルモンの分泌によって乳腺が発達させるはららきがあるため、胸の張りを感じることがあります。また、チクチクとした痛みを感じたりすることもあります。

個人差はありますが、下着がきつくなるほどの胸の張りや触れるだけで痛みを感じることがあります。黄体ホルモンの分泌量によって乳腺への影響が変わるので分泌量が少なければ全く感じないということもあるようです。

排卵日近くの辛い吐き気の対処法

少し気持ち悪いな、という程度ならあまり気になりませんが吐き気が酷く辛いときの対処法をチェックしてみましょう。

病院を受診する

排卵による吐き気が酷いときは病院で相談をしてみましょう。排卵による不調の原因であるホルモンバランスを処方される薬によって整えることで改善することができます。薬での治療が最も症状を改善するためにはいい対処法です。

また、婦人科で排卵についての相談をすると、生理周期についてや日常生活でのアドバイスなどを聞けますので一度足を運んでみるのもいいかもしれません。

薬の治療に抵抗がある場合はサプリメントがおすすめ

妊活中の人にとって、症状が酷くても薬を使用した治療に抵抗のある人も少なくはありません。薬による治療の他にホルモンバランスを整えるには必要な栄養素を摂取できるサプリメントもおすすめです。

自分に合った安全なサプリメントを選ぶ必要がありますので、近隣の薬局などで薬剤師に相談しながら選ぶようにするといいでしょう。

耐えられないほどの吐き気は救急受診を

排卵に伴う不調は病気ではありませんが、耐えられないほどの吐き気や痛みを感じた場合は別の病気が疑われる場合や、入院が必要な場合もあります。

いつもと違う痛みや吐き気を感じた場合は十分注意をするようにし、我慢できないほどの吐き気や激痛などの症状が出たら自己判断せずに緊急受診をするようにしましょう。夜間や休日であっても地域で婦人科を担当する医師がいるので無理をしないようにしましょう。

排卵日前後の吐き気や体調不良を防ぐには

毎月のように排卵日前後の不調が現れると憂鬱な気分になりますが、少しでも症状を軽くするために日常生活から気を付けて行動するようにしましょう。

十分な睡眠をとる

ホルモンバランスを整えるためには質の高い十分な睡眠をとることが重要です。忙しい生活の中で睡眠不足になっていたり、就寝時の気温や環境などが悪く、夜中に何度も目が覚めてしまうなど睡眠の質が下がるとホルモンバランスの乱れでなく疲れやストレスが溜まる原因にもなります。寝る前のスマホやテレビなども目から刺激を受けてしまい寝つきを悪くします。

日中は適度な運動などをしたりして体を動かし、就寝前はリラックスできるように環境を整えることによって寝つきもよくなり熟睡できるようになります。また、朝起きて1時間以内に日光を浴びることによって体内時計が整い生活リズムも一定になるので生活リズムが崩れてしまいがちな人にもおすすめです。

血行を良くする

血行不良は排卵痛を悪化させたり、ホルモンバランスが乱れる原因にもなります。締め付けの強いストッキングやコルセットなどはなるべく避け、締め付けの少ないゆとりのある服装を意識することによって血行不良を防ぐことができます。

また、女性の大敵である冷えも血行不良になる原因なので、シャワーだけで済ませずにぬるめの湯舟にゆったりとつかるようにしたり、夏であっても体を冷やさないような服装を心がけるようにしましょう。とくに腹部は冷やさないように腹巻をしたりカイロを使用するなどして冷やさないように注意をしてください。

規則正しい食生活を心がける

暴飲暴食や過度の飲酒、不規則な食事はホルモンバランスや自律神経へ悪影響を与えます。まずは3食きちんと同じ時間に食事をすることを意識することから始め、暴飲暴食をしてしまう人は食事の量もある程度一定にするようにしましょう。また、過度の飲酒も控えるようにしたほうがいいでしょう。

バランスのいい食事をとることが基本ですが、女性ホルモンを整える働きのある大豆製品やナッツ類などの食品を積極的にとるようにすることによって食事の面からもホルモンバランスを整えることができます。特にピーナッツやアーモンドは女性ホルモンの働きを促す効果があり、肌を整えて美肌に効果のある成分と言われるポリフェノールが含まれるのでおすすめです。

リラックスして過ごす

ストレスは自律神経のバランスを崩し、ホルモンの分泌を妨げます。また、ストレスを感じることによって交感神経が刺激されることによって血行が悪くなるのでストレスを溜めないようにし、リラックスして過ごすことが大切です。

さまざまなストレス発散法や予防法がありますが、好きな音楽を聴いて過ごしたり、アロマテラピーなどで好きな香りに包まれて過ごすだけでもリラックスすることができ、普段の生活に取り入れやすいのでおすすめです。

排卵日の吐き気が妊娠の兆候である可能性は

妊娠を待ち望んでいる人にとって吐き気の症状が現れると「もしかしてつわりによる吐き気なのかもしれない」と思ってしまう人も多いはずです。妊娠の初期症状として吐き気を感じることは多くありますが、排卵日はまだ着床が行われている頃ではないため、妊娠の有無は排卵日の時点では分かりません。

妊活中や不妊治療の最中はいつもより排卵や生理に敏感になってしまいがちで、体調の変化にも敏感になります。そのため、さまざまな症状を妊娠しているかもしれないと感じてしまうことも少なくないでしょう。着床時に吐き気や嘔吐が起こる場合もありますが、妊娠初期症状も含めて症状には個人差があります。そのため、着床のサインとしてはどれも信頼できるものではありません。

妊娠しているかどうか気になってしまうと思いますが、妊娠検査薬を使用した方法が一番正確なものです。一般的に妊娠検査薬は生理予定日の一週間後から使用することができますが、早く妊娠しているかどうか確認したい気持ちを押さえ、焦らずに待つことで正確な判断をすることができます。

無理せず病院を受診しよう

排卵によって吐き気やさまざまな症状が現れることがあります。人それぞれ症状の重さは違います。日常生活を改善することによって排卵日の吐き気を軽減することができます。乱れた生活を送っている人は一度見直すようにしましょう。

毎月吐き気が酷くて悩んでいるようであれば、一度病院を受診して相談することによって解決への糸口を見つけることができるかもしれません。また、あまりにも酷くて我慢できない吐き気や立っていられないほどの腹痛を感じたら、迷わず救急受診をするようにしましょう。

妊活部編集スタッフ
この記事のライター 妊活部編集スタッフ

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